沖縄・球美の里から福島県外のみなさまへ  

2015年 04月 26日

沖縄・球美の里 いわき事務局からのお知らせです。

福島県外のみなさまへ
沖縄・球美の里では44次・45次保養の参加者を大募集しております。
通常は対象区域外となっている地域からの参加者も大募集しております。
1年にあるかないかの機会ですので、ぜひご検討くださいませ。
沖縄・球美の里
★第44次保養
5月14日~5月23日 対象者:未就学児と母親 募集中

★第45次保養
6月1日~6月10日 対象者:未就学児と母親 募集中

(44次のみ20,000円の交通費の特別補助有り!お見逃しなく! →詳細:http://kuminosato.net/archives/3269/
申し込み先:
FAX/TEL: 080-5844-0788 EMAIL: tarachine@bz04.plala.or.jp
申込み書郵送:〒971-8162 福島県いわき市小名浜花畑町11-3 カネマンビル3階
NPO法人 いわき放射能市民測定室たらちね気付 沖縄・球美の里 いわき事務局
(*^。^*) お申込みをお待ちしております!

担当 いわき事務局 のざき

*:;;;;;:*★*:;;;;;:*★*:;;;;;:*★*:;;;;;:*★*:;;;;;:*★*
NPO法人いわき放射能市民測定室Tarachine
〒971-8162
福島県いわき市小名浜花畑町11-3 カネマンビル3F
TEL/FAX 0246-92-2526
測定室HP:http://www.iwakisokuteishitu.com/
沖縄・球美の里HP:http://kuminosato.net/





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# by kazu1206k | 2015-04-26 06:43 | 福祉医療 | Trackback | Comments(0)

5月・6月の甲状腺検診  

2015年 04月 25日

いわき放射能市民測定室たらちねから、5月・6月の甲状腺検診のご案内です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✿5月・6月の甲状腺検診のご案内✿

検診対象者:3歳以上
料金:3歳~20歳まで(お誕生日が1992年4月2日以降) 無料
   上記以外の成人 お一人 1000円


検診日:5月30日(土) 
検診場所: たらちね検診センター
       いわき市小名浜花畑町11-3 カネマンビル 3F
予約時間: 10:00 10:30 11:00 11:30 13:30 14:00 14:30 15:00 15:30 16:00 16:30 17:00
担当医: 野宗義博先生 島根大学甲状腺外科

検診日:5月31日(日) 
検診場所: たらちね検診センター
       いわき市小名浜花畑町11-3 カネマンビル 3F
予約時間: 9:00 9:30 10:00 10:30
担当医: 野宗義博先生 島根大学甲状腺外科

検診日:6月6日(土) 
検診場所: 三春町 岩江センター
       田村郡三春町大字坂下舞木字岩本278-1
予約時間: 14:30 15:00 15:30 16:00 16:30 17:00
担当医: 藤田操先生 ひらた中央病院 内科医

検診日:6月7日(日) 
検診場所: 郡山市 富田公民館
      郡山市富田町字前田33          
予約時間: 10:00 10:30 11:00 11:30 13:30 14:00 14:30 15:00 15:30
担当医: 藤田操先生 ひらた中央病院 内科医

検診日:6月13日(土) 
検診場所: 伊達市 保原中央交流館
       伊達市保原町字宮下111-4
予約時間: 14:30 15:00 15:30
担当医: 小野寺俊輔先生 北海道がんセンター 放射線科医

検診日:6月14日(日) 
検診場所: 伊達市 保原中央交流館
       伊達市保原町字宮下111-4
予約時間: 10:00 10:30 11:00 11:30 13:30 14:00 14:30 15:00 15:30
担当医: 小野寺俊輔先生 北海道がんセンター 放射線科医

検診日:6月28日(日) 
検診場所: 大玉村農村環境改善センター
       安達郡大玉村玉井字西庵183
予約時間: 10:00 10:30 11:00 11:30 13:30 14:00 14:30 15:00
担当医: 西尾正道先生 北海道がんセンター 名誉院長

検診申込み受付は窓口、電話、FAX、郵送にて承ります。
保護者氏名、住所、電話番号と検診を受けられる全ての方の氏名(ふりがな)
性別、生年月日(西暦)、年齢、ご希望の日時をお知らせ下さい。

申込用紙はこちらからダウンロードしてください
http://www.iwakisokuteishitu.com/pdf/koujyousen.pdf

【寄付のお願い】
甲状腺検診につきましては全国の多くの方々よりご寄付、お力添えを頂いております。
子供達の未来を守るこのプロジェクトの運営活動に、寄付のご協力をお願い致します。
甲状腺検診には全国より協力医師がボランティアで参加して頂いております。







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# by kazu1206k | 2015-04-25 06:31 | 福祉医療 | Trackback | Comments(0)

4.30検察審査会に申し立て&激励行動  

2015年 04月 24日

福島原発告訴団から「4.30東京検察審査会 申し立て&激励行動」のお知らせです。
ーーーーーーーーーーーーーー
告訴人・支援者のみなさま

◆4.30東京検察審査会 申し立て&激励行動◆
今年1月13日に、保安院や東電の津波対策担当者らを告訴した「2015年告訴」について、東京地検は4月3日、全員不起訴処分としました。
福島原発告訴団は、十分な捜査を尽くさず、不起訴理由に事実誤認のあるこの処分を不服とし、4月30日に、この事件についても東京検察審査会に申し立てます。
勝俣元会長らを告訴した「2012年告訴」では、検察審査会が元会長ら3人を「起訴相当」とし、現在東京第五検察審査会が再度の審査を行っています。
検察審査会への申し立てに合わせ、激励の行動も行います。
■4月30日(木)
■12:00~13:00 【東京地裁前】

*告訴団ブログ記事もご覧ください。
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2015/04/430.html

申し立て&激励行動の当日は、歴代東電取締役の個人責任を追及している「東電株主代表訴訟」の裁判(口頭弁論期日)が東京地裁で行われます。午後からは参議院議員会館で裁判の報告と学習会が開催され、ご厚意により告訴団からの発言の時間を頂いています。
ぜひ裁判の傍聴や、報告会・学習会へもご参加ください。
*裁判の傍聴は抽選になる場合があります。
東電株主代表訴訟
 9:30~ 原告によるアピール 東京地裁正面玄関前
10:30~ 裁判(口頭弁論期日) 東京地裁103号法廷
13:30~ 裁判報告・学習会 参議院議員会館 講堂 参加無料
        ■講師:田中三彦さん(科学ジャーナリスト)

詳細は東電株主代表訴訟ブログをご覧ください
http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/blog-entry-183.html

◆5.21告訴団院内集会◆
5月21日(木)の午後に、参議院議員会館講堂で院内集会を予定しております。
詳細はまた後日お知らせいたします。

☆☆☆☆
福島原発告訴団 本部事務局
〒963-4316 福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1
電話 080-5739-7279  メール 1fkokuso@gmail.com
ブログ http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/
カンパ 郵便振替口座 02260-9-118751 福島原発告訴団






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# by kazu1206k | 2015-04-24 06:17 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

司法機関の責務放棄ー鹿児島地裁の決定批判  

2015年 04月 23日

脱原発弁護団全国連絡会の海渡雄一弁護士から、です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鹿児島地裁の決定の全面批判を書きました。
ぜひ、この声明の末尾に引用した決定の結論部分をお読み下さい。自ら破産を認めている内容です。また、広範な市民の支持の力があれば、このような決定を覆すことができることを、この結論部分は示していると言えます。
高浜決定と川内決定の二つの決定の意義の学習会などを企画していただければ、脱原発弁護団のメンバーが全国に伺います。どうか、よろしくお願いします。

海渡 雄一

司法機関の住民の安全を守る責務を放棄した鹿児島地方裁判所
川内原発第1号機、2号機再稼働差止仮処分決定に強く抗議する


                     2015(平成27)年4月22日

脱原発弁護団全国連絡会
 共同代表 河合 弘之
 同    海渡 雄一
 
 裁判所の権力迎合の態度に抗議する
 4月14日の福井地裁の高浜原発差止決定に続き、川内原発の再稼働差止の決定が期待されていたが、4月22日、鹿児島地方裁判所は、川内原発1、2号機について再稼働の差止を求める仮処分申立てを却下した。私たちも、裁判所の審理の姿勢から良い決定が出されるのではないかと期待していたこともあり、却下決定は意外なものであった。
 人権の砦として国民の人格権を守るという司法の責務を負いながら、数々の電力会社と国の説明の不合理をみとめながら、再稼働を認めないという当然の司法判断を示すことができなかった裁判官に対して、その行政への迎合と臆病な態度を、我々は強く非難しなければならない。
 本決定は、まず立証責任の分配において、「まずは電力会社の側で、新規制基準の内容及び原子力規制委員会による新規制基準への適合性判断に不合理な点のないことを相当の根拠を示し、かつ、必要な資料を提出して主張疎明する必要があり、債務者が主張疎明を尽くした場合、住民側で、原子炉施設の安全性に欠ける点があり、その生命、身体等の人格的利益の侵害又はそのおそれがあることについて、主張疎明をしなければならない。」としている。そして、これは行政の適合性審査の判断がなされた場合、これを否定し、過酷事故発生の蓋然性についてまで高度の立証を住民側に求めるものであって、批判の強かった浜岡原発訴訟の静岡地裁決定と同様の立場である。
 また、本件決定は、規制委員会の公式の決定ではない「安全目標」に依拠し、規制基準は、福島第一原発における事故の経験等をも考慮した最新の科学的知見及び「安全目標」に照らし、その内容に不合理な点は認められないとしている。しかし、この安全目標に照らした定量的な論証などはなされていない。また、川内原発は安全目標を満たしているという決定内容は、証拠によって裏付けられていない。

 平均像で地震想定することを認めた裁判所
 本決定の最大の欠陥は、福島第一原発事故のもたらした被害の現実を全く直視せず、耐震設計、とりわけ基準地震動の想定方法を改めなかった点である。
 本決定は、争いのない事実として、福島第1原発において、「過酷事故によって大量の放射性物質の拡散と汚染水の海洋流出という未曾有の災害を引き起こした」としているが、多くの生命が失われ、国土が奪われた福島原発事故の被害をどこまで理解して書かれたのか疑問である。
 そして、福島第一原発事故により、原発事故のもたらす甚大な人権侵害が明らかになったであるから、原発を再稼働するためには、極めて高い安全性が確保されなければならないことは自明のことであった。
 にもかかわらず、本決定は、「地震発生のメカニズムについての知見(その地域ごとに発生する地震の様式、規模、頻度等に一定の傾向が認められる。)等に照らせば、このような地域的な傾向を考慮して平均像を用いた検討を行うことは相当であり、平均像の利用自体が新規制基準の不合理性を基礎付けることにはならない。」「平均像を導くための基礎データの中に平均像から大きくかい離した既往地震が含まれるとしても、その地域的な特性(震源特性、伝播経路特性、敷地地盤の特性)が本件敷地と大きく異なるのであれば、その既往地震を考慮しなくても不合理とはいえない。」としてしまった。
 本決定は、震源を特定せず策定する地震動について、九州電力が主張するように付加的・補完的なものと位置付けることはできず、新たな知見が得られた場合に、これらの観測記録に基づいて「震源を特定せず策定する地震動」の評価を実施すべきであると述べた(148-151頁)。この判示は、住民らの主張を一部容れたものであるが、最終的にはそれが最新の知見であるから合理的であるかのような結論を導いている。最新の知見であっても、現時点で安全上問題があることを認めながら、再稼働を許した決定は不当の極みである。

 不十分な耐震設計を安全余裕やシビアアクシデント対策によって補完するのは間違い
 また、決定は、耐震設計においては、評価基準値が実際に建物等が壊れる限界値との関係で十分な余裕が確保されている、設計段階でも評価基準値に対して上限とならないように工学的な判断に基づく余裕が確保されているなどとした(153-155頁)。
 しかし、耐震設計に当たって、このような「余裕」に依拠することが誤っていることは、高浜原発差止決定が次のように述べているところからも明らかである。
 「一般的に設備の設計に当たって、様々な構造物の材質のばらつき、溶接や保守管理の良否等の不確定要素が絡むから、求められるべき基準をぎりぎり満たすのではなく同基準値の何倍かの.余裕を持たせた設計がなされることが認められる。このように設計した場合でも、基準を超えれば設備の安全は確保できない。この基準を超える負荷がかかっても設備が損傷しないことも当然あるが、それは単に上記の不確定要素が比較的安定していたことを意味するにすぎないのであって、安全が確保されていたからではない。」
 また、本決定は、「新規制基準に従い、重大事故が発生し得ることを前提とする安全対策(シビアアクシデント対策)として、保安設備の追加配備等の対策を行っている。これらの安全対策によっても地震に起因する事故により放射性物質が外部環境に放出されることを相当程度防ぐことができるというべきである。」として、この点も、耐震設計が厳密なものでなくても良い理由の一つとして援用している(155-156頁)。これも、多重防護の考え方の自己否定である。この点についても、高浜原発差止決定が次のようにのべているのが正しい。「多重防護とは堅固な第1陣が突破されたとしてもなお第2陣、第3陣が控えているという備えの在り方を指すと解されるのであって、第1陣の備えが貧弱なため、いきなり背水の陣となるような備えの在り方は多重防護の意義からはずれるものと思われる。」

 破局噴火のリスクを無視した決定
 南九州地方は、破局噴火を起こしたカルデラが数多く存在する地域であり、原発を設置する立地としては極めて不適切な場所である。九州電力は①カルデラ噴火は定期的な周期で発生するが現在はその周期にないこと、②破局的噴火に先行して発生するプリニー式噴火ステージの兆候がみられないこと、③カルデラ火山の地下浅部には大規模なマグマ溜まりはないことから、破局噴火が起こる可能性は十分に小さいことから立地に問題はないと主張していた。
 本決定は、「原子力規制委員会は、本件原子炉施設に係る火山事象の影響評価についても、火山学の専門家の関与・協力を得ながら厳格かつ詳細な調査審議を行ったものと評価できるから・・・不合理な点は認められない」とするが、完全な事実誤認である。川内原発の火山影響の審査過程で、火山学者は誰も招聘されていない。火山影響評価ガイドをつくる段階で、一度だけ、火山学者が招聘されただけである。
 本決定は、住民側の主張を容れ、長岡の噴火ステージ論とドルイット論文が一般理論のように依拠していることには強い批判があることは認めた。しかし、この批判が妥当するとしてもマグマだまりの状況等の知見、調査結果と総合考慮されるので、不合理とはいえないとしてしまった。現時点では、マグマだまりの状況を的確に調査する手法は確立されておらず、決定は事実誤認である。

 火山学会の大勢は破局的噴火の活動可能性を認めている
 また、本決定は、破局的噴火の活動可能性が十分に小さいといえないと考える火山学者が、一定数存在することを認めつつ、火山学会提言の中で、この点が特に言及されていないことから、火山学会の多数を占めるものではないなどと判示し、石原火山学会原子力問題委員会委員長が、適合性審査の判断に疑問が残ると述べたことを無視している。本決定は、他の箇所では「火山学者50人にアンケートを実施したところ、そのうち29人がカルデラ火山の破局的噴火によって本件原子炉施設が被害を受けるリスクがあると回答したとの報道がある」と認定しており、学会の多数が規制委員会の決定に疑問を呈していることは明らかである。
 決定後のNHKの報道もこのことを裏付けている。火山噴火予知連絡会の会長で、東京大学の藤井敏嗣名誉教授は、「今回の決定では、火山による影響について、『国の新しい規制基準の内容に不合理な点は認められない』としている。しかし、現在の知見では破局的な噴火の発生は事前に把握することが難しいのに、新しい規制基準ではモニタリングを行うことでカルデラの破局的な噴火を予知できることを暗示するなど、不合理な点があることは火山学会の委員会でもすでに指摘しているとおりだ。また、火山活動による原発への影響の評価について、火山の専門家が詳細な検証や評価に関わったという話は聞いたことがない。」「カルデラ火山の破局的な噴火については、いつ発生するかは分からないものの、火山学者の多くは、間違いなく発生すると考えており、『可能性が十分に小さいとは言えないと考える火山学者が火山学会の多数を占めるものとまでは認められない』とする決定の内容は実態とは逆で、決定では破局的噴火の可能性が十分低いと認定する基準も提示されていない。火山による影響については、今回の判断は、九州電力側の主張をそのまま受け止めた内容で、しっかりとした検討がされていないのではないか。」と述べたという。決定内容は、明らかな事実誤認であり、抗告審でこの誤りは必ず正さなければならない。

 実効性のない避難計画を一応の合理性があるとした決定
 さらには、避難計画の不備についても、要支援者の避難計画は立てられておらず、鹿児島県知事自身も10㎞以遠の地域に関しては実効性のある避難計画を定めることは不可能であると自認しているレベルの避難計画であるにも拘わらず、避難計画に問題はないとしたのである。住民の生命身体の安全という、人格権の根幹部分を軽視した極めて不当な判断というほかない。
 
 決定は事故のリスクを認めつつ、行政に追随している
 このように、本決定は極めて不当なものである。福島原発事故後、昨年5月の大飯原発に関する福井地裁判決、11月の大飯・高浜原発に関する大津地裁仮処分(結論は却下であったが、実質的には新規制基準の不合理性を指摘している)、そして、今月14日に福井地裁で出された高浜原発3、4号機に関する福井地裁仮処分と、原発の危険性を指摘する良識的な司法判断の流れにも反する。
 本決定は、その結論において、不可解な判示を行っている。住民の訴えを却下する判断を示した後に、「地震や火山活動等の自然現象も十分に解明されているものではなく、債務者や原子力規制委員会が前提としている地震や火山活動に対する理解が実態とかい離している可能性が全くないとは言い切れないし、確率論的安全評価の手法にも不確定な要素が含まれていることは否定できないのであって、債権者らが主張するように更に厳しい基準で原子炉施設の安全性を審査すべきであるという考え方も成り立ち得ないものではない。したがって、今後、原子炉施設について更に厳しい安全性を求めるという社会的合意が形成されたと認められる場合においては、そうした安全性のレベルを基に周辺住民の人格的利益の侵害又はそのおそれの有無を判断すべきこととなるものと考えられる。」としているのである。
 自らの判断に対する自信のなさを、これほどあからさまに表現した決定があっただろうか。しかし、裁判所はこのような薄弱な根拠で川内原発の再稼働を認めてしまったのである。このような判示は裁判官の責任逃れのための言い訳と気休めというべきものであり、事故防止のためには何の役にも立たないだろう。川内原発の再稼働によって、次なる過酷事故が発生した場合には、電力会社や国だけでなく、裁判官もまた同罪であるといわなければならない。
 今月14日に発せられた高浜原発差止決定に対しては、報道によれば、支持する人が65.7%と、支持しない人の22.5%を大きく上回っている。してみれば、高浜原発差止決定こそが、あらたな「社会的合意」となっており、国民世論に反する本件決定は、既に自らの論理によって無効なものとなっているといわなければならない。

 原発を止めるまで私たちの闘いは続く
 脱原発弁護団全国連絡会は、今年7月にも迫っている川内原発の再稼働を阻止するため、本決定に対する即時抗告審の審理を全面的に支援するとともに、川内原発をはじめとするすべての原発の再稼働をさせないため、あらゆる法的手段を駆使して闘い続けることを宣言する。
                             以上


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# by kazu1206k | 2015-04-23 07:39 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

津波浸水予測図など強制起訴求め上申書  

2015年 04月 22日

 福島原発告訴団は、4月21日、東京第五検察審査会に「東京電力役員の強制起訴を求める上申書(4)」を提出した。
 福島原発事故の刑事責任については、2014年7月、東京第五検察審査会が、東京電力の旧経営陣、勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長の3人に対して、業務上過失致死傷罪で「起訴相当」、小森明生元常務は「不起訴不当」としたのを受け、東京地方検察庁が再捜査したものの、1月22日、改めて不起訴処分をおこなったことから、現在、東京第五検察審査会が再審査を行っている。
 「上申書(4)」の提出にあたっては、検察審査会事務局に対し、口頭で内容説明を行い、あらためて審査委員が申立人と面会し直接話す機会を設けてほしい旨、申入れた。また、4月で委員の交代があるが、4月中の判断の可能性については、不明だ。
 上申の趣旨は、以下の通り。

上申の趣旨
1 東京地検による平成27年(2015年)1月22日付の東京電力福島原発事故業務上過失致死傷事件の東電取締役らの再不起訴処分は,市民の良識の結晶といえる平成26年(2014年)7月24日付の検察審査会の議決を無視してなされたものです。そして,その法的根拠がないと考える根拠は既に提出した上申書3通において述べたとおりです。これらの上申書を総合し,参考の図版などもいれて,わかりやすく説明した書籍を代理人弁護士が執筆中です。その最終校正ゲラを提出します。

2 今回の上申書には,あらたに明らかになった国土庁の作成した津波浸水予測図の解説も添付しました。この予測図により,福島第一原発1-4号機は8メートルの高さの津波で,ほぼ完全に水没することが判明しました。10メートル盤を大きく超える津波の予見が必要としてきた検察の論理は完全に崩壊したと考えます。この予測図も添付します。

3 原発の安全性確保,地震津波対策は一般防災対策よりもはるかに厳格なものでなければならず,まれにしか起きない自然事象にも確実に対応しなければならなかったはずでしたが,実際は,原発の安全対策は一般防災対策でも対応されている事象にすら対応していない,まことにお粗末なものでした。

4 申立人ら原発事故被害者は検察審査会による正義の裁き=強制起訴による裁判への道がひらかれ,公開の法廷で,日本の近代史における未曾有の原発公害事件が,事前の対策によって未然に防止できたかどうかが国民の前に明らかにされ,責任のあるものが処罰されることを強く希望しています。


上申の理由

1 上申書総合合体版の提出
 別紙のゲラは,平成27年(2015年)5月15日発行予定の海渡雄一・河合弘之ほか著の『朝日新聞吉田調書報道は誤報ではない』(彩流社刊)の最終校正ゲラです。
 代理人弁護士河合弘之執筆の冒頭のまえがきにおいても,吉田調書には津波対策に関する東電幹部の甘い認識が示されていることを指摘していますが,代理人弁護士海渡雄一執筆の第4章「津波対策の緊急性は東電役員と保安院幹部の間で共有されていた-東電役員らに対する刑事責任の追及には根拠がある」は,これまで検察審査会に提出した上申書を総合し,さらにわかりにくい言葉に注記を付け,また参考図版なども証拠に当たらなくとも直接見ることができるように編集したものです。
 ぜひ,貴委員会の委員に第1に読まれることを想定して執筆したものですので,通して読んでいただきたいと思います。

2 8メートルの津波で1-4号機は冠水することを示した国土庁津波浸水予測図
 なお,今回の上申書には,あらたに明らかになった国土庁の作成した津波浸水予測図の解説も添付しています。この予測図により,福島第一原発1-4号機は8メートルの高さの津波で,ほぼ完全に水没することが判明しました。10メートル盤を大きく超える津波の予見が必要としてきた検察の論理は完全に崩壊したと考えます。
平成27年(2015年)4月に,このような検察の主張を根底から覆す新情報が,また『原発と大津波 警告を葬った人々』(甲13)の著者である添田孝史氏から告訴団に届けられたので紹介します。
 それは,平成11年(1999年)3月,国土庁,社団法人日本気象協会が作成した津波浸水予測図です。平成11年(1999年)の地域安全学会梗概集に掲載された「津波浸水予測図の作成とその活用」(国土庁防災局震災対策課 岡山和生,中辻剛著)によると,「国土庁では,気象庁・消防庁と共に,近年の津波に関する研究成果やコンピューターに関する技術の進歩を踏まえ,地震断層モデルと津波の挙動のシミュレーション技術を活用した津波浸水予測図作成手法を,「津波災害予測マニュアル」としてとりまとめた」といいます。そして,「全国沿岸を対象に作成された津波浸水予測図は,きめ細かな津波防災対策に資することを目的として,要望に応じて,地方公共団体その他防災機関へ提供する予定である。」「沿岸地域住民・沿岸を訪れる外来者向けの啓発・広報目的に,浸水予測図を加工し,避難路・避難場所等を書き加えた住民配布用浸水予測図を作成することも可能である。」などとしています。
  福島県の津波浸水予測図はここに図示するとおりです。
平成11年(1999年)3月,国土庁,社団法人日本気象協会が作成した津波浸水予測図

 添田氏は,この予測図を内閣府に対する情報公開請求によって入手したということです。この予測図によれば,8メートルの設定波高で,遡上地域は福島第一原発の1号機から4号機までのほぼ全域が浸水しています。5・6号機は水没していません。
 7省庁手引きの波高は,福島第一原発で8.6メートルということは電事連資料で判明していましたが,国土庁では,一般防災用に津波の遡上の様子をシミュレーションしていたのです。断層パラメーター等の詳しいことは現時点ではわかりませんが,7省庁手引きに従ったものと推定できます。
 前記の国土庁の学会発表は末尾で「我が国では,平成5年の北海道南西沖地震で約200名の犠牲者を出して以来,大きな津波災害は起こっていない。しかし,過去の例からも明らかなとおり,津波地震が繰り返し起きるのは必然である。我々は,津波災害の軽減のために,個々の地域沿岸において,地域の実情に応じたきめ細かな津波対策が推進されるよう,努力を惜しんではならない。」と述べています。
 これまでの検察捜査では,10メートル盤を大きく超える津波が来なければ過酷事故にはならなかったという認識をもとにすべての論理が組み立てられていました。しかし,わずか8メートルの津波高で1-4号機の全域が浸水することが明らかになったのです。検察の不起訴判断の根拠は根底から崩れたといわなければなりません。

3 結論
 起訴相当の決定の根拠は第1回の決定時と比べても,格段に厚いものとできたと自負します。よろしくご審議のほどお願いいたします。

添付書類
1 海渡雄一・河合弘之ほか著の『朝日新聞吉田調書報道は誤報ではない』(彩流社刊)の最終校正ゲラの一部
2 平成11年(1999年)地域安全学会梗概集に掲載された「津波浸水予測図の作成とその活用」(国土庁防災局震災対策課 岡山和生,中辻剛著)
3 平成11年(1999年)3月,国土庁,社団法人日本気象協会が作成した津波浸水予測図






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# by kazu1206k | 2015-04-22 07:56 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

第2支団の規律訓練始まる  

2015年 04月 21日

いわき市消防団第2支団の規律訓練が始まった。20日夜は、規律訓練激励会から。生憎の雨天で小名浜第一中学校の体育館で実施となる。
29日のいわき市消防団の春季検閲式の際に実施される規律訓練競技に向けた夜間訓練だ。
94名の選手の皆さんは、指揮者の指示に従い1時間30分の訓練に励み、応援する団員が見守る。
東日本大震災と原発事故の中で、献身的に活動した団員のみなさん、仕事を終えて毎夜の訓練、ご苦労さまです。



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# by kazu1206k | 2015-04-21 08:00 | 防災 | Trackback | Comments(0)

いわき新舞子ハイツのヘルスプール再開  

2015年 04月 19日

4月19日、震災被害で4年間休止していた、いわき新舞子ハイツのヘルスプールが、施設改修工事を終え再開しました。
午前10時からの再開セレモニーでは、フラダンスのアトラクション、市長挨拶や来賓祝辞に続き、テープカット。
その後、地元の藤間・豊間・草野中学校の生徒の皆さんが初泳ぎ。待ちかねた大勢の子どもたちや市民が水しぶきをあげていました。
本日は無料開放。家族連れや新加入の手続きをする人等で賑わいました。
再開にあたって、2013年 11月、水泳連盟やマスターズのみなさんから「いわき新舞子ハイツヘルスプールの早期復興」の要望書がだされ、「プールの早期復興に向けて、施設の安全性、全国発信できるイベントの開催、巡回バス等の利用者の負担軽減、シニアの有資格者やマスターズ講師などの活用と人材の育成、駐車場の配慮」などを市当局に求めました。以来、数度に渡って行政と利用者間の協議や調整をした経過もあり、わたしも再開の喜びがひとしおです。





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# by kazu1206k | 2015-04-19 23:19 | 地域 | Trackback | Comments(0)

南相馬・20ミリ基準撤回訴訟  

2015年 04月 18日

FoE Japanの満田さんから、「南相馬・20ミリ撤回訴訟」の提訴のご報告です。
https://www.facebook.com/minamis20wg

本日(4月17日)、特定避難勧奨地点の解除は違法だとして、国を相手取り、福島県南相馬市の同地点と周辺の住民132世帯534人が、東京地裁に提訴を行いました。
経済産業省前でアピール、東京地裁に訴状の提出、そして司法記者クラブで記者会見を行いました。
南相馬特定避難勧奨地点地区災害対策協議会の菅野会長が、「日本は民主主義の国。にも関わらず、国は住民の意見を無視して、解除した。私たちは、子どもたちの未来のためにも、負けるわけにはいかない」と述べたのがとても印象的でした。
原告のみなさん、徹夜で訴状を準備された弁護団のみなさん、本当にお疲れ様でした。また、かけつけてくださった支援のみなさん、ありがとうございました!

経済産業省前の抗議行動および記者会見の模様は、とりあえず、ちょっと画像があらいですが、下記からみることができます。

<記者会見>冒頭5分くらいからはじまります。
http://twitcasting.tv/fukuroufoe_tv/movie/161233146
<経済産業省前アピール>こちら冒頭10分後くらいから南相馬のみなさんのスピーチです。
http://twitcasting.tv/kannamitsuta/movie/161220692

ニュースがこみ合っていた日ですが、NHKなど多くのメディアが報じました。

避難勧奨地点解除は不当と提訴 福島・南相馬の住民|共同
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015041701001518.html
特定避難勧奨地点の解除取消求め提訴
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150417/k10010051861000.html
福島・南相馬市の住民、特定避難勧奨地点解除取り消し求め提訴|FNN
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00290552.html
「国の避難勧奨解除は違法」 南相馬の住民ら提訴|朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASH4K5G48H4KUTIL03G.html

おどろくべきことに、まだ訴状を提出するかしないかの12:08、まだ訴状を見もしないうちに、に国(原子力災害現地対策本部)が司法記者クラブにファックスをいれ、国としての見解をメディアにばらまきました。
曰く、「南相馬市の特定避難勧奨地点については、除染の結果、指定時と比して線量が大幅に低下し、国際的・科学的知見を踏まえて決定された年間20mSvを十分に下回っている」「解除に当たっては、丁寧に住民の理解を得るべく、昨年10月と12月に計4回、住民説明会を行ったほか、戸別訪問、相談窓口の開設、線量測定および清掃などの取り組みを行っている、などと書かれていました。(訴状への反論には何ひとつなっていません)

通常は、国は記者に聞かれて、「訴状をみないうちはコメントできない」などと言うものですが、この過剰な反応は何を表しているんでしょうか?

訴状については、近日中にどこかしかるべきところに公開されると思いますので、少々お待ちください。
今回の訴訟の概要について、FoEのページにアップしていますので、ご覧ください。
http://www.foejapan.org/energy/action/150416.html

また、下記にHsinkの水谷さんが「支援の会準備会」のフェイスブックページを開設してくださいました! これからどんどん情報をアップしていきます。
ぜひ、「いいね!」をお願いします。
https://www.facebook.com/minamis20wg

☆<応援署名>現在、1282人
署名は応援メッセージとともに、南相馬の地点解除訴訟の原告のみなさんにおわたしします。以下のChange.orgのページから署名できます。
http://goo.gl/JDohtr

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南相馬の地点解除訴訟(「20ミリ基準撤回訴訟」)を応援する全国集会 in 東京(5/9)
http://www.foejapan.org/energy/evt/150509.html
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南相馬の原告団、福島各地から、弁護団がかけつけます。
ついに支援の会が立ち上がります!

◆日時:2015年5月9日(土)18:30~20:30
◆場所:文京区男女平等センター(東京都文京区本郷4-8-3)

https://www.bunkyo-danjo.jp/access.aspx
◆参加費:500円
◆内容(予定):
「私たちは、なぜ訴えざるをえなかったのか」…南相馬の原告のみなさんから
「南相馬特定避難勧奨地点解除の違法性」…弁護団から
「南相馬だけの問題ではない! 国の避難指示解除の強引さ」…福島各地から
「南相馬を応援しよう!」
…南相馬の地点解除訴訟(20ミリ基準撤回訴訟)支援の会(仮)から
◆主催:南相馬の地点解除訴訟(20ミリ基準撤回訴訟)支援の会準備会
(Hsink 避難・支援ネットかながわ、福島老朽原発を考える会、FoE Japanなど)
◆問い合わせ先:FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン) 
携帯:090-6142-1807 Tel:03-6909-5983 Fax:03-6909-5986







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# by kazu1206k | 2015-04-18 19:44 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

創世会だより第24号  

2015年 04月 17日

 いわき市議会創世会の会報「創世会だより第24号」を4月5日付けで発行しました。
 第24号は、いわき市議会2月定例会の報告です。いわき市議会2月定例会は、2月26日から3月19日まで開かれ、補正も含め総額3331億円の平成27年度予算など市長提出の102議案及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略策定調査特別委員会の設置」など議会提出の2議案を可決・同意しました。さらに、「小野町処分場に係る嵩上げ計画を容認しないことを求める意見書」など6意見書も可決しました。
 創世会は、代表質問に佐藤和良会長、一般質問に樫村弘、福嶋あずさ、坂本稔、狩野光昭、上壁充の各議員が登壇して、建設的提言を行いました。議案の採決では、介護保険料の基準月額を27年度から前期比1,117円増やし5,789円とする引き上げ案に対し、低所得者の負担増やサービス利用の自粛の懸念、持続可能な制度とするために国庫負担の増額を求め、関連2議案に反対しました
 また、3月4日、東京電力福島復興本社副代表をいわき市議会に招き「福島第一原子力発電所からの汚染雨水の港湾外流出問題と情報公開の不備に抗議する決議」を手渡し度重なる汚染水の流出に厳重に抗議しました。





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# by kazu1206k | 2015-04-17 22:33 | 議会 | Trackback | Comments(0)

高浜原発差止決定を受け基準適合性審査等の中止を求める  

2015年 04月 16日

海渡雄一弁護士(大飯・高浜原発運転差止仮処分弁護団共同代表)からです。

高浜仮処分決定は、脱原発運動の大きなエポックとなりました。全国の皆様のご支援に心から感謝します。
司法と市民の力で原発を止めていく私たちの闘いは、原子力ムラを揺るがしています。
規制委員会に本日(15日)提出した申し入れ書を添付します。

この決定を守り、全国の原発現地での闘いでも、同様の決定をとっていくことが再稼働を阻止する上で、決定的な課題となります。産経新聞などは「司法の暴走」などと呼び、政府や原子力推進勢力による、この決定と司法そのものへの攻撃も始まっています。このような攻撃をはね返すには、広範な市民の支持の力がどうしても必要です。
この決定の意義の学習会などを企画していただければ、脱原発弁護団のメンバーが全国に伺います。どうか、よろしくお願いします。

***********

原子力規制委員会
 委員長 田中 俊一 様
原子力規制庁
 長官  池田 克彦 様

高浜原発3・4号機の運転差止決定を受け基準適合性審査等の中止を求める緊急申入書

                 2015年(平成27年)4月15日
             大飯・高浜原発運転差止仮処分申立人代表
                         今大地 晴 美
             大飯・高浜原発運転差止仮処分弁護団共同代表
                         河合弘之・海渡雄一

第1 申し入れの趣旨

1 貴委員会は、昨日発令された高浜原子力発電所3号機及び4号機の原子炉について、運転の差し止めを命じる仮処分決定において、貴委員会の策定した新規制基準が多くの点において合理性を欠くと指摘されたことを厳粛に受け止め、高浜原子力発電所3号機及び4号機に関する基準適合性審査の後続手続きを直ちに中止するよう求める。

2 貴委員会は、昨日発令された高浜原子力発電所3号機及び4号機の原子炉について、運転の差し止めを命じる仮処分決定において、貴委員会の策定した新規制基準が多くの点において合理性を欠くと指摘されたことを厳粛に受け止め、すべての原発の基準適合性審査及び後続手続きを直ちに中止するよう強く求める。

第2 申し入れの理由

1 本決定の概要
福井地方裁判所は、平成27年4月14日、関西電力株式会社に対し、高浜原子力発電所3号機及び4号機(以下「高浜原発」という。)の原子炉について、運転の差し止めを命じる仮処分決定を発令した(以下「本決定」という)。
本決定は、原子力発電所の本質的な危険性を認定し、この地震大国日本において、基準地震動を超える地震が高浜原発に到来しないというのは根拠に乏しい楽観的見通しにしかすぎない上、基準地震動に満たない地震によっても冷却機能喪失による重大な事故が生じ得ること、使用済み核燃料を閉じ込めておくための堅固な設備が設けられていないこと、使用済み核燃料プールの給水設備及び計測装置の耐震性がSクラスにされていないこと、免震重要棟が設置されていないことなどから、高浜原発の運転によって直接的に住民の人格権が侵害される具体的な危険性があると判断した。

2 基準地震動の策定方法の誤り
本決定は、活断層の状況から地震動の強さを推定する方式の提言者である入倉孝次郎教授が「基準地震動は計算で出た一番大きな揺れの値であるように思われることもあるが、そうではない。」「私は科学的な式を使って計算方法を提案してきたが、平均からずれた地震はいくらでもあり、観測そのものが間違っていることもある。」と答えていることを指摘し、「万一の事故に備えなければならない原子力発電所の基準地震動を地震の平均像を基に策定することに合理性は見い出し難いから、基準地震動はその実績のみならず理論面でも信頼性を失っていることになる。」と断じている。
このような判示は、我々が、全国の原発訴訟において軌を一つにして主張してきた基準地震動の策定手法に関する規制基準の根本的な誤りを裁判所が認めたものにほかならない。

3 新規制基準が合理性を欠く点
そして、本決定は、新規制基準は緩やかにすぎ、これに適合しても原発の安全性は確保されない、新規制基準は合理性を欠く、と明確に述べている。そして、新規制基準が合理性を欠く点を次の6点に渡って指摘した。
 高浜原発「の脆弱性は、①基準地震動の策定基準を見直し、基準地震動を大幅に引き上げ、それに応じた根本的な耐震工事を実施する、②外部電源と主給水の双方について基準地震動に耐えられるように耐震性をSクラスにする、③使用済み核燃料を堅固な施設で囲い込む、④使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性をSクラスにするという各方策がとられることによってしか解消できない。」
また、事故時の「事態の把握の困難性は使用済み核燃料プールに係る計測装置がSクラスであることの必要性を基礎付けるものであるし、中央制御室へ放射性物質が及ぶ危険性は耐震性及び放射性物質に対する防御機能が高い免震重要棟の設置の必要性を裏付けるものといえるのに、これらのいずれの対策もとられていない。」
「原子力規制委員会が策定した新規制基準は上記のいずれの点についても規制の対象としていない。免震重要棟についてはその設置が予定されてはいるものの、猶予期間が設けられているところ、地震が人間の計画、意図とは全く無関係に起こるものである以上、かような規制方法に合理性がないことは自明である。」と指摘する。
 本決定は、貴委員会が、これらの各問題について適切に対処し、原発の安全性を確保する役割を果たすことが求められているが、新規制基準はいずれの点についても規制の対象としておらず、貴委員会が求められる役割を果たしていないことを指摘している。

4 伊方最高裁判決の枠組みに沿う決定
本決定は、伊方最高裁判決の枠組みのもとで、自らの判断を基礎付けており、この点でも、他の原発訴訟に大きな影響を及ぼす可能性がある。
 すなわち、本決定は、改正原子炉規制法の「設置変更許可をするためには、申請に係る原子炉施設が新規制基準に適合するとの専門技術的な見地からする合理的な審査を経なければならないし、新規制基準自体も合理的なものでなければならないが、その趣旨は、当該原子炉施設の従業員や周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼす等の深刻な災害が万が一にも起こらないようにするため、原子炉施設の位置、構造及び設備の安全性につき、十分な審査を行わせることにある(最高裁判所1992年10月29日第一小法廷判決(伊方最高裁判決)参照)。」とし、この決定が伊方最高裁判決の枠組みのもとに位置づけられることを明確にしている。

5 新規制基準に求められるべき合理性
その上で、「新規制基準に求められるべき合理性とは、原発の設備が基準に適合すれば深刻な災害を引き起こすおそれが万が一にもないといえるような厳格な内容を備えていることであると解すべきことになる。しかるに、新規制基準は緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない。原子力規制委員会委員長の『基準の適合性を審査した。安全だということは申し上げない。』という川内原発に関しての発言は,安全に向けてでき得る限りの厳格な基準を定めたがそれでも残余の危険が否定できないという意味と解することはできない。同発言は、文字どおり基準に適合しても安全性が確保されているわけではないことを認めたにほかならないと解される。新規制基準は合理性を欠くものである。」と結論づけているのである。

6 規制委員会は司法の良識の前に基準適合性審査及び後続手続きを直ちに中止すべきである
以上のとおり指摘した本決定の判示からすれば、本決定は、関西電力だけでなく、貴委員会にこそ向けられたものである。
よって、貴委員会は、本決定において、貴委員会の策定した新規制基準が多くの点においての合理性がないと指摘されたことを厳粛に受け止め、高浜原発に関する基準適合性審査の後続手続きだけでなく、すべての原発の基準適合性審査の手続きを直ちに中止するよう強く求める。

以上





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# by kazu1206k | 2015-04-16 21:12 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)