市議辞職、新たなスタート  

2015年 09月 01日

 8月31日午前9時、いわき市議会で根本議長・遊佐副議長にお会いし、議会事務局同席のもと、市議会議員の辞職願を提出しました。
 辞職願は、11月5日告示15日投開票の福島県議会議員一般選挙への出馬のためです。議長から、市議会議員活動3期11年のねぎらいと県議会議員選挙への激励の言葉を頂戴し、8月31日付けの「辞職許可書」が交付されました。その後、議会事務局はじめお世話になったみなさまにお礼の御挨拶をさせて頂き、万感の思いで、いわき市役所をあとにしました。
 3期11年間の市議としての活動の中で、お世話になった市民のみなさま、創世会の仲間の議員はじめいわき市議会議員、市長はじめいわき市執行部、すべての職員、お世話になった全て市民のみなさまに、あらためて心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 9月1日、心機一転。朝一番、鹿島小学校の子どもたちに、朝のあいさつ活動を行い、新たな挑戦に向けてスタートしました。
 『いっしょに つくろう』。今後も、よろしくお願い申し上げます。

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# by kazu1206k | 2015-09-01 23:20 | 議会 | Trackback | Comments(0)

『いっしょにつくろう』後援会事務所開き  

2015年 08月 30日

8月30日、佐藤かずよし後援会事務所開きが行われました。
場所は、いわき市小名浜岡小名の鹿島街道沿い、椎名印舗さんの隣りです。
朝8時30分からの神事、9時から事務所開きに、朝からの雨にもかかわらず、各地区の後援会役員のみなさまにご参集頂きました。誠にありがとうございました。

福島県議会議員一般選挙は、11月5日告示、15日投開票です。
いわき市選挙区は、定数10人に対して、立候補予定者は未だ確定していないものの、現在、現職10名と新人元5人の出馬が予想されています。前回の投票率は、過去最低の44.64%でした。

わたくしは、原発の危険性を30年間訴え続けています。
原発震災から4年半となりますが、分断や孤立化など様々な問題と向き合って、「県民にとって今何が必要か」を考え、行動していきます。
原発再稼動、損害賠償や被災者支援の切り捨てなど、原子力ムラの巻き返し許さず、福島原発の廃炉へ。
これまでの市議会議員3期11年の活動をふまえ、これからも子どもたちはじめ市民のいのちとくらしを守り、いわきからの発信を強めて、新しいふくしま、希望のふくしまをつくるために、全力で挑戦します。

●わたしの決意

 東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故から四年、わたしたちは、暮らしと生業を立て直し、子どもたちのいのちをつなぐために、懸命に努力を重ねてきました。
 しかし、福島第一原子力発電所の事故はいまだ収束せず、暮らしと生業の再建も、ふくしまの復興も、未だ道半ばです。
 未曾有の大災害に対し、わたしは市議会議員として、市民のいのちを守ることを最優先に活動してきました。しかし、県民を守るべき福島県の対応には「本気で県民を守る気があるのか」と歯ぎしりすることが多々ありました。やはり、福島県のあり方が問われています。
 何事もなかったことのように、人を切り捨てていく政治は許されません。みんなと手をつなぎ、知恵を出し合い、人間の復興のため、新しいふくしま、希望のふくしまをみんなで一緒につくります。
 わたしは、これからも、いのちを守ることを何よりも優先して活動する決意です。力強い地域社会をめざし、何よりも子どもたちが元気で、安心して子育てができるふくしまの再生にむかって、骨身を惜しまず行動する覚悟です。

●5つの約束

・放射能から県民のいのちとくらしを守ります
・だれもが安心して暮らせる地域医療を再生します
・子育ての環境を整備し、未来を担う人づくりに力をそそぎます
・地域を活かした産業の再生と振興につとめます
・議会と県政への県民参加を広げます


●佐藤かずよし後援会
事務所:いわき市小名浜岡小名作前11−3
電話:88-6934
FAX:88-6935
郵便振替:佐藤かずよし後援会 02230−0−117108

*事務所は、毎日午前10時より午後6時まで開いております。
*佐藤かずよし後援会「討議資料」リーフレットのご請求など、お気軽にご連絡ください。
*駐車場は、近くの飯塚工務店さんの駐車場をお借りしておりますので、ご利用ください。






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# by kazu1206k | 2015-08-30 19:11 | 議会 | Trackback | Comments(0)

福島県の不十分な回答ー住宅支援・区域指定・賠償の継続要請で  

2015年 08月 29日

 原発事故被害者団体連絡会(略称:ひだんれん・16団体約25.000名)は、7月27日、福島県知事宛に「住宅支援・区域指定・賠償の継続に関する要請書」を提出し、8月27日までに知事に面会した上で文書による回答を求めていた。
 これに対し、福島県の事務担当である避難地域復興局避難地域復興課は、知事との面会はできないとした上で、8月27日までに、下記の文書回答を行った。
 国と県による、原発被害避難指示区域外からの避難者に対する住宅の無償提供の2017年3月打ち切り、「避難指示解除準備区域」「居住制限区域」指定の2017年3月までの解除、東京電力の精神的損害賠償も2018年3月打ち切り、また「避難指示区域以外からは新たに避難する状況にはなく、支援対象地域は縮小または撤廃することが適当」とする「原発事故子ども・被災者支援法」の基本方針改定など、被害者の実情、県内の被害回復の現状を軽視した、被害者切り捨て政策が続く。
 今回の回答は、全く不十分な内容であるため、「ひだんれん」は、住宅無償提供打ち切りなど、被害者切り捨て政策を許さず、福島県への住宅支援・区域指定・賠償の継続を求めて、今後も継続して福島県への要請を取り組むとしており、秋の福島県知事への行動を検討している。






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# by kazu1206k | 2015-08-29 23:44 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

落合恵子講演会  

2015年 08月 27日

落合恵子講演会のご案内です。

落合恵子講演会
いま、いのちから
3.11を改めて心に刻む


原発事故から5年が経とうとしております。
しかし、これから長きにわたり続く放射能汚染と、原発収束への道に向き合った時、子どものいのちを守り育てる母親として大人の責任として私たちは「強制的」にではなく、自発的な「個」としての判断と行動ができる一つの命として生きる必要があると考えました。
この被災地で私たちがこれからどう生きていくのかどう生きれば「未来」に光がみえるのか落合恵子さんのお話を伺いながら考えそして生きていきたいと思います。

日時:2015年9月27日(日) 13:30開場 14:00開演~16:00終了
場所:いわき市文化センター4階 会議室
    (いわき市平字堂根町1-4 ☎0246-22-5431)
資料代 800円


※ご入場は来場順となります

主催:落合恵子講演会実行委員会
お問合せ:☎ 090-9034-3969 すずき
       ✉ keiko.kouenkai@gmail.com



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# by kazu1206k | 2015-08-27 23:09 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

沖縄・球美の里「冬休み保養」  

2015年 08月 26日

沖縄・球美の里から「子ども保養プロジェクト 冬休み保養 52次,53次 募集開始」のお知らせです。

<沖縄・球美の里>子ども保養プロジェクト
冬休み保養 52次,53次 募集開始しました!!



第52次保養 2015年12月22日~12月30日(仮) 小中学生のみ
第53次保養 2016年1月3日~1月11日(仮) 小中学生のみ

※日程は(仮)であり、前後する場合があります。決定次第アップします。

申込受付期間
2015年8月26日(水)~9月28日(月)16:00まで
※郵送の場合 9/28(月)必着



【お申込みの際の注意点】 ※必ずご確認ください

〇通信障害が多い為、郵送・FAX・メールいずれの申込みの場合も電話にて届いているかの連絡をお願い致します

〇定員を上回った場合は選定させて頂きます(先着順ではありません)

〇お友達同士を考慮した選考は行っておりません

〇選考結果につきましてはご参加決定の場合は封書をお送り致します
今回お断りさせて頂く場合はお葉書でお知らせさせて頂きますので予めご了承ください

〇参加希望される方は、事前説明会と参加決定後の説明会、2回の説明会への出席が必須になります

【52次、53次保養事前説明会】
郡山会場
10月5日(月) 14:00~1時間半程度 富久山総合学習センター(富久山公民館)2階
いわき会場 
10月6日(火) 10:00~1時間半程度 いわき市文化センター4階 会議室


※参加決定後の説明会の日程は決まり次第、ご案内させて頂きます

〇お子さまの健康状態や体質などで特に注意が必要な場合は必ず事前にいわき事務局までご相談頂きますようお願い致します

※発達障害を含む障害のあるお子さんの参加について※
現在、球美の里では診療所等の設備や体制が整っておらず、発達障害や疾病等で医療機関からお薬などの処方を受けているお子さんを受け入れできない状況にあります。
今後は一人でも多くのお子さんにご参加頂けるよう受け入れ体制を改善してまいりますのでご理解とご了承下さいますよう何卒お願い致します。

対象者: 福島県在住および隣接県の汚染地域に在住の小中学生
参加費:子ども一人 5740円(旅行保険・手続き経費等)
      ※兄弟、姉妹でご参加の場合は料金の変動がございますので予めご了承下さい

球美の里 HP : http://kuminosato.net/

保養期間中の様子はブログでご紹介しております
詳しくはこちらまで → http://kuminosato.blog.fc2.com/

場所 : 「沖縄・球美の里」
住所 : 沖縄県島尻郡久米島町字山城799     

申し込み先: FAX 0246-92-2526
        郵送:〒971-8162 福島県いわき市小名浜花畑町11-3カネマンビル3階 
NPO法人 いわき放射能市民測定室たらちね気付き 沖縄・球美の里 いわき事務局
        Email : tarachine@bz04.plala.or.jp     

*申し込み用紙はこちらから♪http://kuminosato.ciao.jp/data/hoyou.pdf
必要事項をご記入の上、FAX、郵送、Eメールでお送り下さい。







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# by kazu1206k | 2015-08-26 19:54 | 福祉医療 | Trackback | Comments(0)

被災者切り捨ての支援法改定基本方針  

2015年 08月 25日

 8月25日、原発事故子ども・被災者支援法の基本方針の改定が閣議決定された。7月10日から8月8日までパブリックコメントには、約1,500件、意見がよせられたが、この内容や対応が公開されないままの閣議決定し、決定後、パブコメ内容・対応を公開するという、拙速な制度無視の閣議決定の強行だ。
 改定基本方針は、線量が低減したとして「避難指示区域以外から新たに避難する状況にはない」「支援対象地域は縮小又は撤廃することが適当となると考えられる(当面は維持)」「(空間線量等からは」支援対象地域は縮小又は撤廃することが適当」「当面、放射線量の低減にかかわらず、支援対象地域の縮小又は撤廃はしないこととする」とし、福島県による自主的避難者への無償住宅提供の打ち切り方針を追認した。
 これに対して、前日の8月24日、「原発事故子ども・被災者支援法」推進自治体議員連盟と福島原発震災情報連絡センター、原発事故被害者の救済を求める全国運動実行委員会は、参議院議員会館で復興庁、環境省、原子力規制員会原子力規制庁との「「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針の改定(案)」を撤回し、支援法の本来の趣旨に基づいた施策を求める政府交渉」を実施した。
 改定案は「現在の支援対象地域内の空間放射線量は・・大幅に低減、生活圏として既に年間20ミリシーベルトの線量以下」として「支援対象地域は縮小又は撤廃することが適当」など「避難指示区域以外から避難する状況にはない」と断言する支援の切り捨てに反対し、基本方針案の撤回を求めた。
 パブコメにも満足に答えず、拙速な閣議決定の強行に抗議!被災者切り捨ての政府許すまじ!
 被災当事者団体や支援団体などで構成する「原発事故被害者の救済を求める全国運動」は、一連の帰還政策や被害矮小化と一体化した、この基本方針改定の本質について声明を出した。以下に掲載。

【緊急声明】被災者切り捨ては、この国の未来の切り捨て。支援法の立法趣旨・基本理念からさらに大きく逸脱した支援法改定基本方針の閣議決定に抗議し、撤回を求めます。

 本日、被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針の改定が閣議決定されたことに対し、私たち原発事故被害者の救済を求める全国運動構成団体は、強く抗議をし、この決定の撤回を求めます。

 そもそも2013年10月策定された基本方針は、支援対象地域の一定の汚染を示す数値を示さないまま福島県外の汚染地域を支援対象地域から外し、新規立法を含む具体的体系的支援施策を行わず、被災当事者の声を反映するための十分な措置をとらない等、多くの問題を含む内容で、支援法の理念から逸脱した形でスタートしました。今回の改定は、さらにこれらの欠陥が助長・拡大され、被災者に実質的に帰還と被ばく受忍を強い、国の責任で行うべき支援を縮小する改悪です。特に、外部被曝線量が「事故発災時と比べ、大幅に低減」したとして、「避難指示区域以外の地域から新たに避難する状況にはなく、支援対象地域は縮小又は撤廃することが適当である」と明記していることは、根拠としているデータの欠陥およびそこから導く判断は極めて恣意的なものであり、看過できません。また避難する状況かどうかを国が一方的に判断すること自体が、支援法の基本理念に真っ向から背くもので不適切な文言であり、削除すべきです。

 この改定案はまた、高すぎる基準に基づいた避難区域の解除、「自主」避難者への住宅支援の打ち切りなど、人々の願いに反した帰還政策と一連・一体のものであり、原発事故の矮小化と被ばくの受忍の強要そのものです。

 私たちは、この改定案と一連の帰還政策に反対し、「支援法」の趣旨を踏まえ、新たな改定案の策定、各地での公聴会の実施、支援対象地域を年間1ミリシーベルト以上の地域および福島県全域とすること、福島県外における健診や医療費減免、甲状腺癌以外の癌や癌以外の各種疾患についても広く検査すること、自主避難者も含む、抜本的・継続的な住宅支援制度の確立を求めました。

 しかし、今回閣議決定された改定基本方針には、上記のいずれも反映されておらず、納得のいく根拠も示されていません。

 このような基本方針は、支援法そのものを破壊し、被災者支援を歪め、極小化するもので、本来救済されるべき多くの被災者(将来被災する人々を含む)を切り捨て、未然に防げる被害を防がないということを意味しており、断じて受け入れることはできません。

 私たちは改めて、この改定案と一連の帰還政策に反対し、「支援法」の趣旨を踏まえ、今回の基本方針改定閣議決定を撤回し、「支援法」の趣旨を踏まえ、基本理念に沿った基本方針と具体的支援策を策定しなおすよう、強く要請します。

 また、2013年基本方針策定時と同様、今回の改定も被災当事者の実態を把握しその声を反映する、または双方向の対話の中での問題解決の模索や合意形成といった、民主的プロセスが決定的に欠落しています。

 復興庁はじめ関係機関は、公聴会を開催することもなく、市民からの意見に何ら具体的に誠意をもって応答することなく、7月開催された説明会においても、昨日の本会主催の政府交渉においても、自説の繰り返しに終始し、私たちの要望や質問に正面から応答することがありませんでした。このような姿勢は、支援法第5条第3項に違反しており、直ちに改めることを望みます。

 自作自演の幻想に被災者と国民を巻き込むことは許されません。

 目先の利益で動く集団が徒党を組んで産み出し人々に刷り込んだ原子力の安全神話に自らも毒された政府と電力会社が、国民をこのような終わりの見えない原子力緊急事態の中に引きずり込みました。同じ愚を犯しては、この国の真の復興は成し遂げられることはないでしょう。見せかけの復興と思い込みの安全は現実の被ばくの被害から人々の生命と生活を守ることはできません。被災者の切り捨てはこの国の未来の切り捨てであることを肝に銘じ、政府は、被災者と被災地の現実を直視し、対話の中から解決策を見出していく姿勢に転換し、被災者の声を真摯に聴いたうえで、必要な支援施策を国の責任で行うよう強く求めます。

2015年8月25日

原発事故被害者の救済を求める全国運動

(構成団体:会津放射能情報センター、いわきの初期被曝を追及するママの会、大熊町の明日を考える女性の会、放射能から子どもを守ろう関東ネット、原子力資料情報室、原発事故子ども・被災者支援法推進自治体議員連盟、原発事故子ども・被災者支援法市民会議、原発事故子ども・被災者支援法ネットワーク、原発被災者弁護団、国際環境NGO FoE Japan、子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク、子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク、子どもたちを放射能から守るみやぎネットワーク、静岡・子ども被災者支援法を考える会、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、大地を守る会、国際協力NGOセンター(JANIC)、ハイロアクション福島、パルシステム生活協同組合連合会、ピースボート、避難・支援ネットかながわ(Hsink)ヒューマンライツ・ナウ、福島原発30キロ圏ひとの会、福島原発事故緊急会議、福島原発震災情報連絡センター、福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(SAFLAN)、福島老朽原発を考える会)

またFoE Japanは、基本方針の問題点をやや詳細に解説する内容の声明を出した。
【声明】 原発事故子ども・被災者支援法 基本方針改定の閣議決定を受けて:避難者切捨ての方針で、法の理念に反する
http://www.foejapan.org/energy/news/150825.html



以上。

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# by kazu1206k | 2015-08-25 23:58 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

夏祭り、ミュージアム・ナイト  

2015年 08月 22日

8月22日夕、市内各地で夏祭りが開かれた。午後4時過ぎ、いわき・さくらんぼ保育園の夏祭りへ。荒馬・豊年太鼓も元気いっぱい。
 たこ焼き、焼きそば、カレーなど屋台が並ぶ。
ハート形のバルーンの手作りに子どもたちも大喜び。
 午後6時近く、楽寿荘の夏祭りへ。
 平中山青年会のじゃんがら念仏踊りも披露された。
 午後7時過ぎ、いわき石炭・化石館ほるるのミュージアム・ナイトへ。
 夏休み最後の土曜日を楽しむ家族連れが大勢詰めかけた。



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# by kazu1206k | 2015-08-22 23:02 | 地域 | Trackback | Comments(0)

原子力規制庁、環境省、復興庁に質問  

2015年 08月 21日

 原発事故子ども・被災者支援法の基本方針の改定案に対して、「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針の改定(案)」を撤回し、支援法の本来の趣旨に基づいた施策を求める要請書を7月17日に提出し、8月24日に回答と意見交換を求めている「原発事故子ども・被災者支援法」推進自治体議員連盟、福島原発震災情報連絡センター、原発事故被害者の救済を求める全国運動 実行委員会の3団体は、原子力規制庁、環境省、復興庁宛の下記の追加質問を8月20日に提出した。

●原子力規制庁、環境省、復興庁宛質問

<原子力規制庁宛質問>

1.原子力規制委員会の田中俊一委員長は7月22日の定例記者会見で、東京電力福島第1原発事故で被災した福島県の復興に関し、被ばく線量の目標値の設定を国として検討する必要があるとの見解を示した。

1) これはICRPPub.111でいう「参考レベル」を念頭においた発言か。
2) 検討手法、スケジュールについてご教示いただきたい。

2.政府、は平成25年以降、東日本各県の放射性物質による土壌汚染に関するモニタリングを行っているか。行っている場合は、そのデータをご教示いただきたい。

3.個人線量計は、空間線量率から推計した被ばく量よりも4割程度、低く出ることが知られている。また、住民は個人線量計を常時身に着けず、屋内や車内に保管したままである場合も多いことが報告されている。
そのような状況で、個人線量計の値を、線量が低下した証拠として用いることは問題ではないか。

4.個人被ばく線量の最大値は、二本松市で最大5.22mSv/年、須賀川市で最大1.86mSv/年となっているが、いわき市、福島市、伊達市などでは最大値が公開されていない。個人線量計の値を政策に反映するのであれば、最大値を用いるべきではないか。

5.放射線の健康への影響を検討する際に、積算線量をも考慮に入れるべきだと考えるが、原子力規制委員会の見解はいかがか。

6.原子力規制委員会の役割の中に、原発事故被害者の被ばく防護措置に関する政策立案は含まれているか。

<環境省宛質問>

1.除染の目標値は年1ミリシーベルトか。
2.環境省の「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」の中間とりまとめでは、「今般の原発事故におる放射線被ばく線量に鑑みて福島県および福島近隣県においてがんの罹患率に統計的有意差をもって変化が検出できる可能性は低いと考えられる」と記載している。
一方、去る五月十八日に福島県で開催された福島県未健康調査検討委員会の席上で、甲状腺評価部会が「わが国の地域がん登録で把握されている甲状腺がん罹患統計などから推定される有病率に比べて数十倍のオーダーで多い。」とする中間とりまとめを提出している。その理由として、「被ばくによる過剰発生か過剰診断(生命予後を脅かしたり、症状をもたらしてりしないようながんの診断)が考えられるとしている。
この報告を受けて、環境省として、改めて県外に健診を拡大することについて検討すべきだと考えるがいかがか。

<復興庁宛質問>

基本方針改定案には、「空間放射線量等からは、避難指示区域以外の地域から避難する状況にはなく、支援対象地域は縮小又は撤廃することが適当であると考えられる」と記載されてる。

1.「避難する状況にはなく」と結論づけた基準の線量をご教示いただきたい。
2.基本方針改定案においては、「被災者が、いずれの地域かにかかわらず、自ら居を定め、安心して自立した生活ができるよう、法の趣旨に沿って、定住支援に重点を置きつつ、地方創生分野の取組など、各施策も活用しながら、引き続き必要な施策を行っていく」としているが、「定住支援」の検討内容を具体的に例示されたい。

=======================================
●「「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針の改定(案)」を撤回し、支援法の本来の趣旨に基づいた施策を求める政府交渉」

8月24日(月)13:00~14:30
 ●場所:参議院議員会館 101会議室(1階) 
 ●参加省庁:環境省、原子力規制委員会、復興庁
 ●主催者:「原発事故子ども・被災者支援法」推進自治体議員連盟
     福島原発震災情報連絡センター              
     原発事故被害者の救済を求める全国運動 実行委員会



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# by kazu1206k | 2015-08-21 22:17 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

東京第一検察審査会に上申書提出2  

2015年 08月 19日

 福島原発告訴団弁護団は、8月14日、東京電力の津波対策担当者並びに経産省原子力安全・保安院の津波対策担当者及び原子力安全委員会と電事連の関係者など9名を業務上過失致死傷罪の被疑事実で告訴・告発した2015年告訴事件に関して、東京第一検察審査会に上申書を提出した。
 内容は、東京第五検察審査会により、7月17日に強制起訴議決がなされた東京電力元取締役らに対する業務上過失致死傷事件で提出した上申書等を資料として提出したもの。これは、東京電力福島第一原発事故という同一の事件で相互に密接に関連した被疑者に関する申立のためだ。
 上申書を2回にわけて掲載する、2回目。

 1回目は、以下に掲載。
http://skazuyoshi.exblog.jp/23577807/

東京第一検察審査会
平成27年(申立)第7号審査事件

上申書(2)

(5)貞観の津波をめぐる東京電力の保安院に対する説明と保安院内の暗闘2
平成21年(2009年)8月上旬には,保安院は東京電力に対し,貞観津波等を踏まえた福島第一原発及び福島第二原発における津波評価,対策の現況について説明を要請しました(政府事故調中間報告書 413頁)。
これに対して,8月28日ごろ,東京電力は,15.7メートルの試算の存在は明らかにしないで,平成14年(2002年)の土木学会の津波評価技術に基づいて算出したO.P.+5mから6mまでという波高だけを説明しました。あえて,社内の重要な試算結果を規制当局に隠したのです。
後に述べる保安院の被疑者森山善範審議官のメールは,このやりとりの8ヶ月後のものですが,森山メールによると,福島第一原発のバックチェックが容易に進まなかったのは,津波対策による追加工事が必要になることがほぼ確実に予測され,そのことを東京電力がいやがったためであることがわかって,このやりとりの意味も明確になりました。保安院は東京電力の虜となり,まさに「共犯」とも言うべき状況で,プルサーマルを進め,津波対策工事による出費で東京電力の赤字が膨らむのを防ぐために,バックチェックの先延ばし方針をなすすべもなく認めてしまっていたのです。
だからこそ,保安院は事故直後に15.7メートルのシミュレーションの存在を公表することもできず,東京電力の想定外という言い訳を,見過ごすこととなったのです。
保安院は,貞観津波に関する佐竹論文に基づく波高の試算結果の説明を求めました。これに対して,平成21年(2009年)9月7日ごろ東京電力は,貞観津波に関する佐竹論文に基づいて試算した波高の数値が,福島第一原発でO.P.+約8.6m~約8.9mであることを説明するに至りました。
東京電力が保安院に提出する報告等は,その内容について取締役らが認識を共有していたことは,森山メールによって裏付けられています。
最も重要な会議であるこの日の会議に,電力会社に対して厳しい要請をしていた小林勝耐震審査室長は欠席しています。しかし,その理由については政府事故調の公開情報の該当部分が墨塗りされていて分かりません。検察審査会の委員の皆さんの手元には墨塗りのない調書があるはずです。ぜひ,確認して下さい。
小林氏は当時のことについて
野口(哲男)課長から「保安院と原子力安全委員会の上層部が手を握っているのだから,余計なことはするな。」という趣旨のことを言われたのを覚えている。」(甲23の2の4頁)「私としては,1F3号機の耐震バックチェックの中間報告について評価作業をするのであれば,貞観地震についても議論しなければならないと考えていた」(同6頁)「実質的に人事を担当する(3字削除,代理人注:原昭吾,つまり原広報課長のこと)課長(当時)から「余計なことをするとクビになるよ」という趣旨のことを言われた。(同7頁)
と述べており,厳しいことを発言するとクビになることを恐れたため自分から欠席したか,上司から余計なことを言わないように出席を止められた可能性が高いと思います。
いずれにしても,この会合に小林室長が出席して,貞観津波への対応を強く求めていれば,東京電力は15.7メートルの津波についても,説明せざるを得なくなっていた可能性がありますし,津波対策が大きく進んだ可能性があるのです。
小林室長を出席させなかった野口課長にも重大な責任があります。この時期にプルサーマルの推進を強く進めていた野口氏を安全審査課長に据えた人事そのものが,極めて異例のものです。福島第一原発3号機のプルサーマルの推進のために耐震バックチェックの進行を遅らせ,津波対策を採らせなくするように,組織的圧力が加えられていました。その背景には,経済産業省や原子力安全委員会からの圧力もあったと伝えられますが,その全体像は解明されていません。
 これらの真相を明らかにするためにも,保安院の森山,野口,名倉の3名には被告人として,小林氏には証人として法廷に立っていただく必要があります。

(6)東京電力による保安院の籠絡完成を証明する森山メール
保安院の森山善範審議官が,部下に貞観の津波こそが福島第一原発3号機の耐震バックチェックの最大の不確定要素であり,バックチェックを完了するには,津波対策工事が必要であることは東京電力の役員も認識しているという内容の驚くべきメールを送っていたことが添田氏の著書,そして小林調書により判明しました。
このメールは,平成22年(2010年)3月24日午後8時6分に森山審議官が,原子力発電安全審査課長らに送ったものです。
「1F3(代理人注:福島第一原発3号機のこと)の耐震バックチェックでは,貞観の地震による津波評価が最大の不確定要素である」こと,貞観の地震については,福島に対する影響は大きいと思われる。」こと,「福島は,敷地があまり高くなく,もともと津波に対して注意が必要な地点だが,貞観の地震は敷地高を大きく超えるおそれがある。」「津波の問題に議論が発展すると,厳しい結果が予想されるので評価にかなりの時間を要する可能性は高く,また,結果的に対策が必要になる可能性も十二分にある。」「東電は,役員クラスも貞観の地震による津波は認識している。」「というわけで,バックチェックの評価をやれと言われても,何が起こるかわかりませんよ,という趣旨のことを伝えておきました」とされています(甲10)。
このメールは政府事故調の小林調書に添付されていたものですが,森山審議官自身は自らの公開された調書では虚偽を述べています。
「貞観津波の問題を新知見検討会での議論に付そうとしなかったのは,あなたが当時,貞観津波の問題を重要な問題と認識していなかったからではないか。」という問いに対して「なぜだか,自分でもよく分かりません。」というとぼけた答えをしているのです(甲25の2頁)。この点が1F3(福島第一原発3号機)の耐震バックチェックの最重点課題であったとメールの中で述べているのですから,この調書は明らかに偽りを述べていることとなります。法廷で釈明を求める必要があります。
森山審議官は調書で,「私は平成21年8月28日頃,及び9月7日頃に,小林勝耐震安全審査室長や名倉審査官が東電から福島地点における津波に関する説明を受けたことに関する報告を受けた記憶はない。」「もし,私が名倉審査官と同じ安全審査官という立場であり,東電から福島地点における津波の想定波高がO.P.+8mを超えるということを聞いたならば,上司に報告してどう対応すべきか相談していたと思う。」等と述べています(甲25の3頁)。しかし,小林氏の前記調書に拠れば,この点は小林氏から森山氏宛てに,しっかり報告されているので,真っ赤なウソということとなります。

(7)越後屋は悪代官に最後の秘密は言わなかった
森山審議官が平成21年(2009年)8,9月の東京電力と保安院の津波をめぐるやり取りについて述べていることは,平成22年(2010年)3月のメール内容と全く符合しません。森山氏には事故の予見可能性もあったし,回避のための措置を東京電力に命ずる権限もありました。しかし,責任を否定して虚偽を述べているのです。その刑事責任は重大であり,福島原発告訴団では第二次告訴の一つの柱として森山氏の責任追及を据えています。野口,名倉の両名も確実に事故調の調書を取られているはずであるのに,その公表を拒み,自らの責任を隠蔽しようとしています。
そして,この15.7メートルの試算結果は平成23年(2011年)3月7日まで保安院には提出されませんでした。提出されたのは事故の4日前のことです。このことは,当時の東京電力と保安院との津波審査全体をバックチェックの中で表に出さず,隠蔽していく「共犯」関係を前提とすると,異常さが際立つ対応だといえます。
つまり,東京電力・電事連はとことんまで保安院を籠絡しながら,保安院を最後のところで信用せず,最も重要なデータは見せないという対応をとっていたことになるからです。つまり,越後屋(東京電力)が悪代官(保安院)をとことん骨抜きにしながら,越後屋は悪代官がいつ裏切るかわからないと考え,最後の重要情報は渡していなかったと言うこととなるのです。
保安院の3名は明らかに「共犯者」です。しかしどちらが悪質かと問われれば間違いなく東京電力の方であるといえます。そして程度の差はあれ,保安院の3名も明らかに起訴相当です。

3 結論
福島原発事故について東京電力元取締役らの刑事責任の有無は公開の法廷で明らかにされることとなりました。しかし,元取締役勝俣,武藤,武黒の3名を被告人とするだけでは,深い真相は明らかにできません。東京電力の津波対策を立て,これを見送った張本人であり,土木学会の原子力土木学委員会 津波評価部会に属していた酒井と高尾,保安院の津波対策の担当と責任者である森山,野口,名倉の5名を加えて,8人を被告人とすることで,事故の真相と責任は明らかにできると信じます。刑事訴訟の目的の一つである,福島原発事故の真相を明らかにするため,本件被疑者ら5名の起訴は絶対に必要であると考えます。


1 平成27年(2015年)4月6日  意見書 添田孝史
2 平成27年(2015年)6月26日 上申書(6)IAEAレポート
3 平成26年(2015年)7月30日 議決の要旨(起訴相当議決)
4 平成27年(2015年)7月30日 議決の要旨(起訴議決)
5 平成27年(2015年)8月1日付け新聞社説
(1)朝日新聞
(2)毎日新聞
(3)東京新聞
(4)福島民友
(5)河北新報
(6)北海道新聞
以上



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# by kazu1206k | 2015-08-19 07:15 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

東京第一検察審査会に上申書提出1  

2015年 08月 18日

 福島原発告訴団弁護団は、8月14日、東京電力の津波対策担当者並びに経産省原子力安全・保安院の津波対策担当者及び原子力安全委員会と電事連の関係者など9名を業務上過失致死傷罪の被疑事実で告訴・告発した2015年告訴事件に関して、東京第一検察審査会に上申書を提出した。
 内容は、東京第五検察審査会により、7月17日に強制起訴議決がなされた東京電力元取締役らに対する業務上過失致死傷事件で提出した上申書等を資料として提出したもの。これは、東京電力福島第一原発事故という同一の事件で相互に密接に関連した被疑者に関する申立のためだ。
 2015年告訴事件は、去年11月刊行の添田孝史さんの「原発と大津波 警告を葬った人々」(岩波新書)や同年12月25日に公開された政府事故調査委員会の調書で、東電と保安院などが事前に把握していた津波対策を講じなかった事実と被疑者が特定されたことから、本年1月告訴・告発に踏み切ったが、本年4月、東京地検が全員不起訴としたため、告訴団は東京検察審査会に審査を申立、現在、東京第一検察審査会で審査されている。
 上申書を2回にわけて掲載する。

東京第一検察審査会
平成27年(申立)第7号審査事件

上申書(2)
                               
平成27年(2015年)8月14日
東京第一検察審査会御中
              申立人ら代理人 弁護士 河合 弘之
                  同   弁護士 保田 行雄
                  同   弁護士 海渡 雄一
上申の趣旨

申立人らは貴検察審査会の第五検察審査会に係属し,去る7月17日に強制起訴を求める議決がなされた東京電力株式会社(以下「東京電力」という)元取締役らに対する業務上過失致死傷事件について,すでに提出している上申書等を,本件における疎明資料として提出します。東京電力元取締役らに対する業務上過失致死傷事件は,福島原発事故という本件と同一の事件に関する,相互に密接に関連した被疑者に関する申立ですので,貴検察審査会における審査のご参考までに提出いたします。
また,同様に上記事件の議決の要旨,起訴議決に関する新聞社説を提出いたします。
これらの上申書と証拠を検討し,東京電力役員ら3名だけでなく,東京電力の津波対策責任者2名と経産省原子力安全・保安院(以下「保安院」という)の津波対策審査担当と責任者合計3名を起訴し,8名を被告人とする裁判を行い,福島原発事故の真相を明らかにし,その刑事責任を厳しく追及することを求めます。

上申の理由

1 東京電力役員らの刑事責任を問うべき根拠事実
平成7年(1997年)には福島沖の津波地震の想定が政府から指示されていました。7つの省庁がまとめた津波想定方法「太平洋沿岸部地震津波防災計画手法調査」では,日本海溝の津波地震が予測されていました。
このことは,平成26年(2014年)9月に添田孝史氏(岩波新書『原発と大津波 警告を葬った人々』の著者)の情報公開によって明らかになりました。平成12年(2000年)電事連報告では福島第一は日本一津波に脆弱であることが示されていました。電事連の「津波に関するプラント概略影響評価」は国会事故調参考資料編に掲載されています。全国の原発の中で,想定値の1.2倍で影響があるとされているのは福島第一と島根1,2号の二原発だけでした。平成14年(2002年)には,東京電力は福島第一原発に10mを超える津波が襲う危険性があることを政府の地震調査研究推進本部によって指摘されました。平成16年(2004年)末にはスマトラ島沖地震による大津波でインド南部のカルパカムにある原発が大津波に襲われました。平成18年(2006年)9月13日に,保安院の青山伸,佐藤均,阿部清治の3人の審議官らが出席して開かれた安全情報検討会(保安院と電事連とJNESの間で開かれていた秘密会)では,津波問題の緊急度及び重要度について「我が国の全プラントで対策状況を確認する。必要ならば対策を立てるように指示する。そうでないと「不作為」を問われる可能性がある。」と報告されていました(甲16 傍線は代理人,以下同じ)。しかし,対策はとられず,東京電力など電事連の圧力に保安院が屈している状態でした。
平成19年(2007年)には中越沖地震に見舞われた柏崎原発では想定を大幅に上回る地震動により,3000カ所の故障が生じました。想定を超える地震・津波にも備えなければならないことを教訓にすべきでした。しかし,東京電力は,想定を超えても,大事にならなかったと慢心していました。
東京電力は,平成14年(2002年)の地震調査研究推進本部の長期評価に対応し,明治三陸地震が福島沖で発生した場合,13.7m~15.7mの津波が襲うというシミュレーション結果を得ました。この結果は,土木調査グループから,平成20年(2008年)6月,武藤副社長(当時)らに報告され,副社長は非常用海水ポンプが設置されている4m盤(O.P.+4メートルの地盤)への津波の遡上高を低減する方法,沖合防波堤設置のための許認可など,機器の対策の検討を指示しました。しかし,翌7月には,武藤副社長は土木調査グループに対し,耐震バックチェックには推本の見解を取り入れず,従来の土木学会の津波評価技術に基づいて実施することとしました。東京電力の役員はこのシミュレーション結果を政府に提出せず隠し,平成23年(2011年)3月7日に至ってはじめて東京電力は,15.7メートルシミュレーション結果を国に報告しました。
保安院の安全審査課耐震安全審査室で平成21年(2009年)6月30日以降,室長を務めていた小林勝氏は,平成23年(2011年)3月7日に,このシミュレーションの報告が東京電力から保安院に対してなされた際に,土木学会の津波評価技術の改訂に合わせるという東京電力の方針に対して「それでは遅いのではないか。土木学会による津波評価技術の改訂に合わせるのではなく,もっと早く対策工事をやらないとだめだ」「このままだと,推進本部が地震長期評価を改訂した際に,対外的に説明を求められる状況になってしまう。」とコメントしたといいます(甲23の2の12頁)。しかし,遅すぎた警告でした。東京電力は3月13日の清水社長会見以来事故は「想定外の津波」を原因とするものであり,東京電力には法的責任がないとの主張を繰り返してきました。
東電株主代表訴訟で,平成27年(2015年)5月に,平成20年(2008年)9月10日付の「耐震バックチェック説明会(福島第一)議事メモ」が提出されました。この議事概要の中には,「津波に対する検討状況(機微情報のため資料は回収,議事メモには記載しない)」とありました。ここで回収された資料が「福島第一原子力発電所津波評価の概要(地震調査研究推進本部の知見の取扱)」というA3二枚の資料です。その2枚目の下段右側に,「今後の予定」として,以下の記載があります。
○ 推本がどこでもおきるとした領域に設定する波源モデルについて,今後2~3年間かけて電共研で検討することとし,「原子力発電所の津波評価技術」の改訂予定。
○ 電共研の実施について各社了解後,速やかに学識経験者への推本の知見の取扱について説明・折衝を行う。
○ 改訂された「原子力発電所の津波評価技術」によりバックチェック を実施。ただし,地震及び津波に関する学識経験者のこれまでの見解及び推本の知見を完全に否定することが難しいことを考慮すると,現状より大きな津波高を評価せざるを得ないと想定され,津波対策は不可避。
土木学会への検討依頼は不可避の対策を先送りするものでしかないことをこの文書は自白しているといえます。東京地検は平成27年(2015年)1月に再度不起訴としましたが,去る7月17日には第五検察審査会による強制起訴を求める議決がなされ,同31日に公表されました。

2 第二次告訴事件の検審での解明が待たれる保安院と東京電力の歪んだ「共犯」関係
(1)スマトラ津波直後の保安院の意気込み
東京電力役員らの強制起訴が決まった後に,福島原発事故に関連して,次に解明しなければならないのは保安院と東京電力との歪んだ「共犯」関係の実態です。平成18年(2006)年9月13日に,保安院の青山伸,佐藤均,阿部清治の3人の審議官らが出席して開かれた安全情報検討会では,津波問題の緊急度及び重要度について「我が国の全プラントで対策状況を確認する。必要ならば対策を立てるように指示する。そうでないと「不作為」を問われる可能性がある。」と報告されていたことは,前に述べたとおりです(甲16)。このような意気込みは一体どのようにして雲散霧消してしまったのでしょうか。
平成18年(2006年)1月の勉強会立ち上げ時点の資料では,保安院は平成18年度に想定外津波による全プラントの影響調査結果をまとめ,それに対するAM対策(過酷事故対策)を平成21年度から平成22年度に実施する予定としていました(甲13の132頁)。このような決意は,スマトラ島沖の地震による津波のすさまじい被害を目の当たりにした反省から発せられたものだと考えられます。これらの資料によれば,福島第一を含む全原発についてきちんとした津波対策をとる方針であったことがわかります。

(2)保安院への抵抗の拠点 土木学会
それに対して,東京電力を含む電事連は強く抵抗し,自らの配下にあるといえる土木学会を動員して,このような保安院の方針を骨抜きにしました。災害を忘れることから,次の災害が生み出されることがわかります。福島を忘れ,再稼働に突き進めば,次の原発事故を引き起こすことは必至です。
土木学会「津波評価部会」の実態はその組織構成からも,電力事業者の統制下にあったことが明確となっています(甲15)。告訴団の第二次告訴の被告訴人である東京電力の津波対策の責任者である酒井は土木学会の津波評価部会の委員であり,同じく東京電力の津波対策のサブ責任者である被告訴人である高尾は同部会の幹事でした。この両名は,東電の津波対策の根幹部分を担いながら,土木学会での役職を通じて,東電の対策先送り方針を追認させようとしていた,重要被疑者です。両名については,確実に政府事故調の調書が作成されているはずであり,検察審査会においても,その内容をつぶさに検討されるよう求めます。

(3)耐震バックチェックにおいて推本の見解を取り込む方針が決定されていた
 さる7月17日の第五検察審査会の強制起訴を求める議決には次のように記載されています。
東京電力では,2009年6月には耐震バックチェックの最終報告を行い,それを終了させる予定であったところ,2007年11月ころ,土木調査グループにおいて,耐震バックチェックの最終報告における津波評価につき,推本の長期評価の取扱いに関する検討を開始し,関係者の間では,少なくとも2007年12月には,耐震バックチェックにおいて,長期評価を取り込む方針が決定されていた。
この点は,これまでの政府事故調の報告では,曖昧にされていた部分です。政府事故調中間報告では,この部分は次のように判断されていました。
武藤副本部長及び吉田部長は,三陸沖の波源モデルを福島第一原発に最も厳しくなる場所に仮に置いて試算した結果にすぎないものであり,ここで示されるような津波は実際には来ないと考えていた。東京電力が2007年7月の新潟県中越沖地震に見舞われた柏崎刈羽原発の運転再開に向けた対応に追われており,地震動対策への意識は高かったが,津波を始めとする地震随伴事象に対する意識は低かったと判断していた。そして,武藤副本部長と吉田部長は,念のために,推本の長期評価が,津波評価技術に基づく福島第一原発及び福島第二原発の安全性評価を覆すものかどうかを判断するため,電力共通研究として土木学会に検討を依頼しようと考えた。しかし,あくまで「念のため」の依頼であって,その検討の結果がかかる安全性評価を覆すものであるとされない限りは考慮に値しないものと考えていた。
しかし,前記の議決は,このような報告書の内容とは全く異なるといえます。政府事故調は,重大な証拠を隠し,真実の隠蔽に手を貸してきたと言わざるを得ません。
被疑者武藤と武黒は長期評価に基づくシミュレーションとこれに基づく対策を先送りしたこと自体は認めていましたが,このことを知らなかったとして容疑の前提を否認していた勝俣氏についての判断も注目されていました。議決は,地震対応打合せは,被疑者勝俣への説明を行う「御前会議」とも言われていたこと,津波対策は数百億円以上の規模の費用がかかる可能性があり,最高責任者である被疑者勝俣に説明しないことは考えられないこと,平成21年(2009年)6月開催の株主総会の資料には,「巨大津波に関する新知見」が記載されていたこと等を根拠に強制起訴の結論を導いたのです。

(4)貞観の津波をめぐる保安院内の暗闘1
小林勝耐震安全審査室長は,津波対策について極めて重要な証言を行っています。平成20-21年(2008-2009年)には,貞観津波規模の地震想定によって,被告訴人らは福島第一原発に9m程度(土木学会手法1によれば,この高さは3割程度高くなるとされており,約12m程度となる)の津波が襲う危険を予見することが可能でした。平成20年(2008年)10月頃に東京電力は,佐竹健治氏らによる貞観津波の波源モデルに関する論文案(佐竹健二・行谷佑一・山木滋「石巻・仙台平野における869年貞観津波の数値シミュレーション」 以下「佐竹論文」という。)を公表前に入手しました。
平成20年(2008年)12月には,東京電力は,宮城・福島県沖で貞観地震規模のマグニチュード8.4の地震が発生したことを想定した津波高さの試算を行っています。その結果,福島第一原発の取水口付近O.P.+8.7mから9.2mの津波(土木学会手法によれば,約12m程度)が襲来するとの試算を得ています。これはこれまで論じてきた同年5月の15.7メートルの試算とは別のものです。この情報は,平成20年(2008年)の時点で役員であった被告訴人勝俣恒久,皷紀男,武黒一郎らに周知されました。
総合資源エネルギー調査会の原子力安全・保安部会,耐震・構造設計小委員会・地震・津波,地質・地盤合同ワーキンググループの平成21年(2009年)6月24日開催された会議において,委員である岡村行信センター長は,貞観地震による津波の規模が極めて大きかったことや,貞観地震による津波について,産業技術総合研究所や東北大学の調査報告が出ていたにもかかわらず,福島第一原発の新耐震指針のバックチェックの中間報告で,東京電力がこの津波の原因となった貞観地震について全く触れていないのは問題であると指摘しました。
そして岡村行信委員が,産総研などの津波堆積物の調査結果を踏まえて,津波審査のやり直しを強く主張していました。この場で東京電力の立場を説明していたのは,第二次告訴の対象にした東京電力土木グループの被疑者高尾です。
しかし,保安院の被疑者名倉審査官は異常なほど冷淡に議論を切り捨てて問題を先送りしようとしていました。この部分を平成21年(2009年)7月13日の議事録から引用してみることにします。
岡村 実際問題として,この貞観の時期の地震動を幾ら研究したって,私は,これ以上精度よく推定する方法はほとんどないと思うんですね。残っているのは津波堆積物ですから,津波の波源域をある程度拘束する情報はもう少し精度が上がるかもしれないですが,どのぐらいの地震動だったかというのは,古文書か何かが出てこないと推定しようがないとは思うんですね。そういう意味では,先延ばしにしても余り進歩はないのかとは思うんですが。
○名倉安全審査官 今回,先ほど東京電力から紹介した資料にもありましたけれども,佐竹ほか(2008)の中で,当然,今後の津波堆積物の評価,それは三陸の方もありましたが,それから,多分,南の方(代理人注:福島のこと)も今後やられる必要があると思いますが,そういったものによって,位置的なものにつきましては大分動く可能性があるということもありますので,そこら辺の関係を議論するためのデータとして,今後得られる部分がいろいろありますので,そういった意味では,今,知見として調査している部分も含めた形でやられた方が信頼性としては上がると私は思っていますので,そういう意味では,その時々に応じた知見ということで,今後,適切な対応がなされることが必要だと思います。その旨,評価書の方に記載させていただきたいと思います。(甲20の13頁)
ここで,名倉安全審査官はこの問題は中間報告では取り扱わず,最終報告に記載しますといって,話をうやむやにしています。最終報告は,委員には半年,1年内に出すと行っておきながら,東京電力の土木学会への検討依頼方針を受け入れたため,最終報告の時期は土木学会の検討後に引き延ばされたのです。この点は,明らかに東京電力と保安院との共謀関係を示す事実です。

2回目に続く。





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# by kazu1206k | 2015-08-18 22:42 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)