高校での政治教育、高校生の政治活動で意見書、日弁連   

2016年 06月 25日

日本弁護士連合会は、6月21日、「高等学校等における政治的教養の教育等に関する意見書」を取りまとめ、総務大臣、文部科学大臣、各都道府県知事、同教育委員会及び同教育長に提出した。

高等学校等における政治的教養の教育等に関する意見書
意見書全文
http://www.nichibenren.or.jp/var/rev0/0002/1982/opinion_160621.pdf

意見書の趣旨

1 当連合会は、国に対し、2015年10月29日付け文部科学省初等中等教育局長名の通知「高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について(通知)」(27文科初第933号)(以下「新通知」という。)、同年9月公表の総務省及び文部科学省作成の副教材「私たちが拓く日本の未来」の活用のための指導資料(以下「指導資料」という。)、及び上記「高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について(通知)」に関するQ&A(以下「新通知に関するQ&A」という。)について、以下の(1)ないし(4)に記載の点の見直しを求める。

(1) 新通知及び指導資料が、高等学校等の教師に対して、政治教育の場面において、直接に特定政党の支持又は反対を目的とする場合に限定することなく「個人的な主義主張を述べることを避け」ることを求める点

(2) 新通知が、政治教育に関する補助教材を、2015年3月4日付け文部科学省初等中等教育局長名の通知「学校における補助教材の適正な取扱いについて(通知)」(26文科初第1257号)が求めている教育委員会への届出又は承認の対象としている点

(3) 新通知が、高等学校等の生徒(以下「高校生等」という。)の政治的活動について、授業その他の学校教育活動の場面では一律に禁止し、放課後や休日の構内及び構外においても必要最小限の制約を超えた制限・禁止を求めている点

(4) 新通知に関するQ&Aが、放課後や休日の学校構外での政治的活動を行う場合における学校への届出を義務づける届出制の校則を条件付きではあるが許容している点

2 当連合会は、高等学校等を設置する都道府県及び市区町村の首長、教育委員会、教育長及び高等学校等の学校長に対し、以下の対応を求める。

(1) 授業での個別意見の取り上げ方を含めた授業の進め方について、高等学校等の教師の政治的教養の教育における専門的裁量を尊重し、政治的中立性の要請を拡大解釈して制限することのないようにすること

(2) 授業で取り扱う現実の具体的な政治的事象及び補助教材の選択について、高等学校等の教師の政治的教養の教育における専門的裁量を尊重し、政治的中立性の要請を拡大解釈して制限することのないようにするとともに、補助教材について届出及び承認を求めないこと

(3) 高校生等の政治的活動を制限するにあたっては、高校生等の表現の自由等を十分に尊重して慎重に行うべきこと

(4) 高校生等の放課後又は休日の学校構外での政治的活動について届出を義務づける校則を制定又は容認しないこと
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# by kazu1206k | 2016-06-25 23:26 | 平和 | Trackback | Comments(0)

沖縄慰霊の日   

2016年 06月 24日

 6月23日、沖縄戦から71年となる「慰霊の日」。
 沖縄県糸満市摩文仁の平和祈念公園で「平成28年沖縄全戦没者追悼式」が沖縄県と沖縄県議会の主催で開催された。県内外から遺族ら約4700人が参列して、24万1414人の戦没者の名が刻まれた「平和の礎」の前で、鎮魂と平和の誓いを新たにした。
 翁長雄志知事は、追悼式の平和宣言で、元海兵隊員で米軍属による暴行殺人事件に触れ、「日米両政府に対し、日米地位協定の抜本的な見直しとともに、海兵隊の削減を含む米軍基地の整理縮小など、過重な基地負担の軽減を先送りすることなく、直ちに実現するよう」強く要求した。
 喜納昌春県議会議長は、県民の尊厳や人権を侵害する米軍基地問題に対し、戦後の立法院と県議会で議決した意見書・決議が計511件に上ると明らかにし、宮城篤正県遺族連合会会長は「戦争につながる新たな基地建設には遺族として断固反対」と表明した。
 安倍晋三首相は事件に言及したが、地位協定については改定せず、軍属の範囲を見直す運用改善で米国と交渉中との説明に終始した。

翁長知事の平和宣言

 太平洋戦争最後の地上戦の行われた沖縄に、71年目の夏が巡ってきました。

 沖縄を襲った史上まれにみる熾烈(しれつ)な戦火は、島々の穏やかで緑豊かな風景を一変させ、貴重な文化遺産のほとんどを破壊し、20数万人余りの尊い命を奪い去りました。

 私たち県民が身をもって体験した想像を絶する戦争の不条理と残酷さは、時を経た今でも忘れられるものではありません。

 この悲惨な戦争の体験こそが、平和を希求する沖縄の心の原点であります。

 戦後、私たちは、この沖縄の心をよりどころに、県民が安心して生活できる経済基盤を作り、復興と発展の道を懸命に歩んでまいりました。

 しかしながら、戦後71年が経過しても、依然として広大な米軍基地が横たわり、国土面積の0.6パーセントにすぎない本県に、米軍専用施設の約74パーセントが集中しています。

 広大な米軍基地があるがゆえに、長年にわたり事件・事故が繰り返されてまいりました。今回の非人間的で凶悪な事件に対し、県民は大きな衝撃を受け、不安と強い憤りを感じています。

 沖縄の米軍基地問題は、我が国の安全保障の問題であり、日米安全保障体制の負担は国民全体で負うべきであります。

 日米安全保障体制と日米地位協定の狭間で生活せざるを得ない沖縄県民に、日本国憲法が国民に保障する自由、平等、人権、そして民主主義が等しく保障されているのでしょうか。

 真の意味で平和の礎(いしずえ)を築くためにも、日米両政府に対し、日米地位協定の抜本的な見直しとともに、海兵隊の削減を含む米軍基地の整理縮小など、過重な基地負担の軽減を先送りすることなく、直ちに実現するよう強く求めます。

 特に、普天間飛行場の辺野古移設については、県民の理解は得られず、これを唯一の解決策とする考えは、到底許容できるものではありません。

 一方、世界の国々では、貧困、飢餓、差別、抑圧など人命と基本的人権を脅かす、多くの深刻な課題が存在しています。

 このような課題を解決し、恒久平和を実現するためには、世界の国々、そして、そこに暮らす私たち一人一人が一層協調し、平和の創造と維持に取り組んでいくことが重要であります。

 私たちは、万国津梁の鐘に刻まれているように、かつて、アジアや日本との交易で活躍した先人たちの精神を受け継ぎ、アジア・太平洋地域と日本の架け橋となり、人的、文化的、経済的交流を積極的に行うよう、今後とも一層努めてまいります。

 戦争の経験が息づく沖縄に暮らす私たちは、過去をしっかりと次の世代に継承し、平和の実現に向けて貢献を果たす上で大きな役割を担っているのです。

 本日、慰霊の日に当たり、犠牲になられた全ての方々に心から哀悼の誠を捧げるとともに、平和を希求してやまない沖縄の心を礎(いしずえ)として、未来を担う子や孫のために、誇りある豊かさを作り上げ、恒久平和に取り組んでいく決意をここに宣言します。

 平成28年6月23日 

 沖縄県知事 翁長雄志
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# by kazu1206k | 2016-06-24 07:38 | Trackback | Comments(0)

6月の庭   

2016年 06月 22日

6月の庭も、色とりどりの草花が心を和ませてくれる。
ホタルブクロは、淡紫色の鐘形の花が茎の上側からつり下がった形が特徴的。別名も釣鐘草、提灯花、キキョウ科の野山に自生する多年草。鐘形の花がなんとも言えなく可愛い。白、紫色や紅紫など各地でいろんな花色も見かける。花言葉は、感謝の気持ち、誠実。
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 紫陽花、カシワバアジサイや「墨田の花火」も可憐だ。
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 スグリの赤色も鮮やか。
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 クランベリー。
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 ズッキーニの花もひと際映える。
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# by kazu1206k | 2016-06-22 23:19 | 我が家の庭 | Trackback | Comments(0)

7.18海の日集会「これ以上 命の海を汚さないで」   

2016年 06月 21日

福島原発告訴団から、7・18 海の日集会「これ以上 命の海を汚さないで」集会のお知らせです。
【7・18 海の日集会
「これ以上 命の海を汚さないで」集会のお知らせ】

(日時)7月18日(月・祝) 13:00~15:30
(場所)いわき市文化センター 4階大会議室  〈いわき市平字堂根町1-4〉

<講演>︓おしどりマコケン
     よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の夫婦漫才コンビ。
     DAYSJAPAN編集員、「沖縄・球美の里」理事。福島原発事故以降、政府や
     東電の記者会見に出席。また、現地取材も積極的に行っている。
     その模様は以下のサイトで公開中。
●おしどりポータルサイト http://oshidori-makoken.com/
       ●DAYS JAPAN https://www.daysjapan.net/
       ●おしどりチャンネル http://ch.nicovideo.jp/oshidori

<報告>:海渡雄一弁護士


福島原発事故により、海に流れ出た大量の放射性物質…。
ALPS(アルプス)、地下水バイパス、凍土遮水壁、どの方法も効果は出ていません。
原子力規制委や経産省は「トリチウム汚染水の海洋放出」を推奨しています。

福島原発告訴団が2013年に告発した汚染水漏洩事件は、国際評価レベル3となる深刻さでした。
しかし検察は4月に全員を不起訴処分、検察審査会の正しい判断が待たれます。
どんなに海水で希釈されても、放射能汚染が海の生き物たちに与える影響が懸念されます。
それは巡り巡って、私たちの健康、漁業、関連する生業にも大きな影響を与えます。

何より海は世界に繋がっています。
これ以上、命の海を汚さないで・・・
私たちの切なる願いです。

主催︓福島原発告訴団
メール︓1fkokuso@gmail.com
電 話︓080-5739-7279
住 所︓〒963-4316 田村市船引町芦沢字小倉140-1
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# by kazu1206k | 2016-06-21 23:15 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

ホームページをリニューアル   

2016年 06月 20日

ホームページをリニューアルしました。
一度、ご覧頂ければ幸いです。

ホームページ
http://www.f3.dion.ne.jp/~kazu_obr/
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# by kazu1206k | 2016-06-20 22:19 | 議会 | Trackback | Comments(0)

子どもの貧困対策セミナー   

2016年 06月 19日

日本弁護士連合会の「モデル条例案から考える、地域で進める子どもの貧困対策セミナー」のお知らせです。

モデル条例案から考える、地域で進める子どもの貧困対策セミナー

公益財団法人日弁連法務研究財団子どもの貧困対策推進モデル条例研究班が作成したモデル条例案を題材に、子どもの貧困対策について現状の課題を明らかにするとともに、その解決に向けた政策提案の一つとして条例案を作成する際のプロセスや留意点についてのセミナーを行います。子どもの貧困対策について一緒に考えませんか?

日時
  2016年7月4日(月)13時~16時
場所
  弁護士会館2階講堂「クレオ」A
(千代田区霞が関1-1-3 地下鉄丸ノ内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関駅」B1-b出口直結)

参加費・受講料
    無料
参加対象・人数
    地方議会議員の方、自治体職員の方、市民の方及び弁護士
内容・講師
第1部 モデル条例案に関する報告(80分)
 テーマ:「子どもの貧困対策推進モデル条例案作成の背景と条例案に込めた思い」(仮)
 講 師:湯澤直美氏(立教大学コミュニティ福祉学部福祉学科教授)
     栗林知絵子氏(特定非営利活動法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長)
     紅山綾香弁護士(貧困問題対策本部事務局次長、東京弁護士会)

第2部 パネルディスカッション(80分)
 テーマ:「条例案を作る際のプロセスと留意点~モデル条例案を題材に~」(仮)
 パネリスト:開元敏郎氏(神奈川県政策部政策法務課長)
       三浦希美弁護士(第二東京弁護士会)
       紅山綾香弁護士
 コーディネーター:幸田雅治弁護士(法律サービス展開本部自治体等連携センター条例部会長、第二東京弁護士会)

※ 全国の弁護士会へのTV会議配信(弁護士のみ)を予定しています。

申込方法
WEBまたはFAX(03-3580-9888)にてお申込いただけます。

チラシ兼申込書 (下記)

申込締切2016年6月27日(月)

主催日本弁護士連合会
共催公益財団法人日弁連法務研究財団

お問い合わせ先日本弁護士連合会 業務部業務第三課
        TEL:03-3580-9337
備考
会場の都合により、定員に達した場合には、締切日以前であっても、ご参加をお断りさせていただくことがございますので、ご了承ください。
また、TV会議にて参加を希望される場合には、TV会議接続の可否について予め各弁護士会にご確認ください。
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# by kazu1206k | 2016-06-19 22:37 | 福祉医療 | Trackback | Comments(0)

6.22東電汚染水問題、集会&デモ   

2016年 06月 18日

福島原発告訴団から「6月22日 東電 汚染水問題 集会&デモ」のお知らせです。
                    
 2016.6.18
                              福島原発告訴団
【「6月22日 東電 汚染水問題 集会&デモ」のお知らせ】

福島原発告訴団は、東京電力が福島第一原発における汚染水対策を怠り、汚染水を海洋に放出した事件について、法人としての東電と新旧役員32人を公害犯罪処罰法違反の容疑で、2013年9月と12月に合わせて6000名以上による刑事告発を福島県警に対し行いました。
 その後、福島地検に書類送検され、2016年3月29日に、福島地検は全員を不起訴処分としたことを発表しました。
 告訴団は、不起訴処分とされたうち、嫌疑不十分の7名と東京電力について、福島検察審査会に対し、4月と6月の二次にわたり、審査の申し立てを行いました。

 原発事故から現在まで、汚染水に含まれる放射性物質は極めて大量であり、太平洋全体の汚染が懸念されるほどです。
 この汚染水の漏洩は、事故収束と汚染水管理の責任を負っている東京電力及びその責任者らが必要な初歩的な注意義務を怠り、無策のまま対策を先送りしたことによるものです。
まさに公害犯罪処罰法違反の犯罪です。

 集会では、2011年3月から東電記者会見に通い取材されてきた木野龍逸さんに、汚染水問題などについて詳しくお話しいただきます。

                  記
6月22日(水) 「東電 汚染水問題 集会&デモ」
*13:30~   集会 (場所)福島市市民会館 第2ホール
           *講師:木野龍逸さん(フリーランスライター)
               2011年3月より現在まで東電記者会見に通い続ける
           *弁護団からの報告 大河陽子弁護士
*ノーマ・フィールドさん(シカゴ大学名誉教授)
         告訴団ブックレット「これでも罪は問えないのですか!」英語版翻訳者
     
*15:00~   デモ (コース)福島市市民会館~福島駅周辺


       
(問い合わせ)福島原発告訴団  http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/
      福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1
       電話 080-5739-7279  メール 1fkokuso@gmail.com
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# by kazu1206k | 2016-06-18 23:54 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

6.21に全国避難者の会が政府交渉   

2016年 06月 17日

「避難の権利」を求める全国避難者の会、うのさえこさんから「6.21全国避難者の会 政府交渉」のお知らせが届きました。

 6.21全国避難者の会 政府交渉のお知らせ
(日時) 6月21日(火)午後  (13:30から)
(場所) 参議院議員会館    (部屋は未定・ロビーで通行証配布)


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直前のお知らせになってしまいましたが、来る6月21日(火)午後、参議院議員会館にて、「避難の権利」を求める全 国避難者の会2回目の政府交渉を実施します。

時間は13時半からで申し込んでいます。部屋はまだ確定していませんので、決まり次第お知らせします。

住宅無償提供打ち切り問題に焦点をしぼっての交渉になります。
政府に提出する要望書、質問書を以下に貼り付けます。
(細部は、当日までの情勢変更等で、変更することがあります)。

@会員でなくてもご参加いただけます。
参加くださる方は、hinannokenri@gmail.com または070-5537-0478(うの)までご連絡ください。
また、各団体のみなさまへ、この政府交渉の情報をお伝えいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

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自主避難者への住宅支援打ち切り撤回と避難者の権利保障策を求める要望書(案)

2016年6月21日
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
復興大臣   髙木 毅  様
環境大臣    丸川 珠代 様
文部科学大臣 馳 浩   様
原子力規制委員会委員長 田中 俊一 様

「避難の権利」を求める全国避難者の会

私たち「避難の権利」を求める全国避難者の会は、避難の権利の実質的な保障を求め、昨年10月29日に発足しました。
私たち避難者は原発事故によりたくさんのものを失いました。避難指示を受けた人たちは住み慣れた土地から強制的に引き離され、家屋は損傷し、住民同士の繋がりをも奪われてしまいました。また、区域外の避難者は保障も賠償もほとんど受けられない中、家も仕事もコミュニティも失くしました。私たちが失ってしまい、また失い続けているのは、今ここで暮らしていく安心であり、未来へ向かう希望そのものです。これらは原発事故による被害です。

しかし今回、災害救助法に基づ く応急仮設住宅等の無償供与、いわゆる自主避難者への唯一の支援であった住宅支援の打ち切りは、原発事故ではなく、行政府の政策変更による新たな被害を生み出そうとしています。

私たち避難者は、新たな土地でもう一度人生を再構築すべく奮闘してきました。その多くは小さい子どもと一緒に、新たな地域、新たな学校で、新たな人間関係を作り直そうと努力し続けています。そのことを一度胸に手を当てて思いを巡らせてみてください。
住宅支援の打ち切りは、ようやく再構築してきた新たな生活を、大人からも、子どもからも、再び奪い取ることになるのがなぜ分からないのでしょうか。さらに、経済的に困窮する避難者には実質的な帰還の強要にもつながることなのです。
< br> 私たちは、福島県による今回の方針に断固として反対します。そして、それを放置している日本政府に対し、以下の4項目を要望します。
日本政府には、福島だけでなく、全ての日本国民の生活と未来を守る責務があります。私たちの要求に真摯に耳を傾け、共に解決への道を歩んでください。

<要望項目>

1. 福島県の住宅支援打ち切り方針を、国の責任で撤回させること(内閣府)
福島県による避難者の実態把握は極めて不十分なことが明らかとなった。このままの方針で住宅支援打ち切りを強行させないよう、国の責務として福島県に指示すること。

2. 国の責任による避難者住宅保障策を実施すること(復興庁)
避難元の都県市町村まかせの住宅支援を改め、国の責任で原発事故子ども・被災者支援法等に基づき、福島県からの避難者に限ることなく、年間1ミリシーベルト以上の追加被曝の可能性のある地域からの避難者に対する住宅保障策を確立すること。

3. 原発事故避難者に対する移住・定住支援策を、住宅保障に限らず、就労、教育等も含めた総合的な支援として国が実施すること(復興庁)

4. 少なくとも、年間1ミリシーベルト以上の追加被曝の可能性のある地域の住民には、避難を権利として認め、医療・保養等、居住リスクに対して必要な具体的保障施策を行うこと(内閣府)

 なお、以上の点を要望するに当たり、次の質問に回答ください。

<質問項目>

① 日本政府は、今回の福島原発事故に対し、自らの責任をどう考えているのか。(内閣府)
② 東京電力は一部の自主避難者に対し、避難先の住宅費用の賠償を認め、既に賠償している事例があることを知っているか。そして、国が東電に応急仮設住宅等の費用を、まったく求償しないとすれば、それは公務員の職権を越える違法行為ではないか。また、求償の時効が成立するのはいつどのようなときか。(内閣府)
③ 避難者の相対的貧困率は何パーセントか。また、生活保護世帯は何世帯か。(復興庁)
④ 支援対象地域に仮置き等されている除染廃棄物で、これから2017年3月までに搬出される量は何トンか。また、2017年4月時点で同地域に残る量は何トンか。(環境省・規制委)
⑤ 同様に、そのうち学校敷地内に貯留(埋設も含め)されている除染廃棄物の搬出量および残留量は何トンか。(文科省・規制委)
⑥ 福島県に帰還を希望する避難者が入居できる、公営および民間住宅は何戸あるのか。その内、バリアフリー住宅等、通常の住宅で生活困難な方が使用可能な住宅は何戸か。(復興庁)
⑦ 定住(移住)を希望する避難指示区域外からの原発事故避難者に対する施策として、国が既に行っているものは何か。(復興庁)
⑧ 追加被曝線量年1~20ミリシーベルトの環境に生活している住民に、健康影響が出ないとする科学的根拠はなにか。チェルノブイリ原発事故被害の知見を踏まえた科学的根拠を示せ。(復興庁・規制委・環境省)
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# by kazu1206k | 2016-06-17 23:01 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

「新たなまちづくり」でワークショップ   

2016年 06月 16日

 6月15日・16日の2日間に渡り、鹿島地区地域振興協議会は「新たなまちづくり構想」づくりをめざして、地区内各種団体の意見交換会を開催した。
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 鹿島地区では、平成18年から10年間を構想期間とした「鹿島地区まちづくり構想」に基づき、まちづくりを進めてきた。この鹿島地区地域振興協議会の構想は「自然と共生できるまち」「歴史と文化を再発見できるまち」「ネットワークを広げるまち」「安全・安心な環境と心を育てるまち」を4つの目標として展開されている。今年が最終年となるため、昨年から「新たなまちづくり構想」づくりに向けた策定委員会が立ちあがった。
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 東日本大震災後の鹿島地区の現状は、少子高齢化はもとより、鹿島街道の交通量やロードサイドの商店街の入込み数の増加、原発事故避難者の仮設住宅の整備による人口増など、鹿島地区まちづくり構想を策定した平成18年当時と比較して、様々に変化している。 今後の地域展望に立った鹿島公民館の交流施設=新講堂の建設も始まろうとしている中で、「新たなまちづくり構想」に向けた、地域住民や各種団体、関係者の「アイデア・意見」を広く聴き、計画策定への情報の共有を図りながら、実施主体の形成に繋げるために意見交換会が開かれた。
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 グループごとのワークショップは、「担い手育成」「自然・交流賑わい・防犯・防災・美化」「医療・介護・食・健康」「産業・商業・行政・情報発信・交通」「子育て・教育」「歴史・文化」の6分野。
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 参加者からは、いろいろなアイデアがドンドンだされ、アイデア満載のグループ・ワークショップになった。やってみたい!実現したい!と熱が入り、これからが楽しみな展開だ。
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# by kazu1206k | 2016-06-16 22:20 | 地域 | Trackback | Comments(0)

起訴の議決を求める上申書(続き)   

2016年 06月 15日

6月15日、福島原発告訴団は、福島検察審査会に対して、東京電力福島第1原発放射能汚染水海洋放出事件について、追加の2357人による第2次申立と起訴相当の議決を求める上申書(2回にわけて掲載)を提出した。上申書の掲載の続き。
前回は以下
http://skazuyoshi.exblog.jp/24461559/

福島検察審査会
平成28年(申立)第6号審査事件

上申書(2)
―申立書の補充―

                               
平成28年(2016年)6月15日
福島検察審査会 御中
申立人ら代理人 弁護士 河合 弘之
                  同   弁護士 保田 行雄
                  同   弁護士 海渡 雄一
                  同   弁護士 甫守 一樹
                  同   弁護士 大河 陽子



第3 アメリカでは事故の際,事業者の責任が厳しく問われている
1 アメリカ スリーマイル島事故の場合
日本においては様々な原発関係の事故において,事業者の刑事責任が問われたことはほとんどありません。これに対して,アメリカでは事故の際,事業者の責任が厳しく問われています。
今も世界中に知られるスリー・マイル・アイランド2号機(TMI-2)の原子炉事故が発生したのは昭和54年(1979年)3月28日です。この事故においても規制や法令の違反がいくつも発生し,あるいは関連の調査に付属して過去の違反が発覚し,裁判の場において審理されました。NRC(アメリカ合衆国原子力規制委員会)による送検,法務省と連邦大陪審による起訴も多数の件数に上ります。以下,本件と関連したものを紹介します。

2 スリーマイル事故に対する罰金
事故が発生した年の10月25日,規制者(NRC)が運転事業者(メトロポリタン・エジソン社)に対して違反通知書を送り,当時の法定最高額だった155,000ドルが罰金として科されています。事業者は一旦拒みましたが,12月15日になって支払いに同意しました。
なお,罰金の上限が155,000ドルだったのは,当時は今ほどまだNRCの罰則が厳しくなかったためです。

3 放射性物質放出の違法性認定
  事業者は昭和55年(1980年)6月から7月にかけて11日間,放射性クリプトン(Kr-85)を含む合計1,591TBq(43,000Ci)の放射性物質で汚染した空気を浄化処理なしに大気に放出したことの違法性を問われ,同年11月,違法であるとの判決が出されています。
同年,事故で発生した2,650トンの汚染水をサスケハナ川に放出しようとする事業者の計画に対し,市民団体のサスケハナ渓谷連合が阻止の働きかけをし,同計画は中止されています。
サスケハナ川は,TMI-2が立地する島も含め,その上流下流に多数の中州を浮かべ,幅も所々が3km程にも及ぶ大河です。そして,南東に80kmほど流れて注ぐのは,全米でも有数の好漁場にして美しいリアス式海岸のチェサピーク湾です。もし市民団体の反対を押し切って大量の汚染水を流していたならば,もう一つの重大な罪過を加えることになっていたでしょう。

4 認定証の更新試験における不正に対する罰金
昭和58年(1983年)7月22日,TMI-2の運転責任者が昭和54年(1979年)の運転許可認定証の更新試験で不正を行なっていた事実が発覚しました。
当該の運転責任者は,昭和59年(1984年)6月15日,連邦大陪審に個人的に起訴され,同年11月16日,連邦裁で有罪判決を受けました。関連して事業者がNRCに対し虚偽文書を提出していたことから,140,000ドルの罰金を科されています。
その後も多くの事件を巡る係争が続きますが,平成2年(1990年)1月13日,事業者は,作業者の過剰被曝の問題で50,000ドルの罰金を科されています。

5 デイビス・ベッセ原子力発電所の原子炉圧力容器上蓋の劣化問題―人々を不当なリスクにさらしたことが重大な罪(罰金,懲役)
 ⑴ アメリカにおける事例を佐藤暁氏が科学2015年2月号(Vol.85 No.2)の連載第6回「たった(?)99.9%の安全性」(添付資料3)において,次のように報告しています。 
   「2002年3月5日,米国のオハイオ州にあるディピス・ベッセという原子炉(PWR)に,世界中の関係者を驚かす現象が発見されました。原子炉容器上蓋とこれを貫通する制御棒駆動機構の外筒との隙聞に,取り付け部の溶接のひび割れから漏れた水が染みだす過程でその水に含まれるホウ酸が濃縮され, どんどん酸度を増して上蓋を溶かし,とうとう猫が潜り込めるほどの穴ができていました。上蓋の内側には厚さ約1cmのステンレス鋼の内張りがあり,これだけが酸に侵されずに持ち堪えていましたが,圧力で膨れ上がっているのが肉眼でもわかるくらいだったため,誰もが内心思ったことは,「もしこの内張りが破裂していたら……」という事態でした。そうです,原子炉冷却材喪失事故(LOCA)の寸前と思われたのでした。」
   前号の「レガシー・イシュ-」に登場した講師(架空)の言によれば,LOCAは「設計基準事故であり,いつでもその事態に対する備えはできているはずです。ところが,間年9月4日,ECCS系の取水サンプが閉塞しそうな状態だったことが指摘され,さらに10月22日には高圧系ECCSのポンプ(HPCI)(引用者注:原典には「HPI」とありますが,正確には「HPCI」であると考えられます。)に問題が見つかりました。結局,LOCA後の原子炉を救うはずのECCSの高圧系も低圧系も,おぼつかない状態だったのです。
この問題で事業者のファーストエナジ一社は,545万ドル(6億円以上!)の罰金をNRC(米国原子力規制委員会)に科せられます。しかも,背景にはNRCに対する虚偽報告もあったため,事業者と関係者の3人は,NRCによって司法省に書類送検されます。事業者は司法取引で,罰金2370万ドル,自然保護活動への寄付金430万ドルを支払い(合計30数億円!)早々に幕引きをしましたが,会社に解雇された3人のうちの1人には,懲役25年が求刑されます。名前も,夫人同伴の顔写真もメディアに公開されました。確率論的リスク評価に従えば,99.4%は炉心損傷に至ることがないと評価された事象でしたのに,厳しい制裁が加えられたのです。」とされています。
 ⑵ 原子炉事故に至った訳でも,周辺環境に放射性物質を放出した訳でもありませ
んでしたが,NRCが平成17年(2005年)年4月に事業者に送った違反通知書
の罰金額は5,450,000ドルでした。
周辺住民への身体的,経済的,精神的な実害がなければ罰則が行使されないというものではなく,人々を不当なリスクにさらしたという事が重大な罪に相当するのです。
   最新のNRCの行政処分マニュアルによれば,1件の違反1日当り罰金額140,000ドルとあります。捏造や隠蔽のたぐいは,当人が直ちに法務省に送検され,法務省は高額の罰金と20年以上に及ぶ場合もある懲役を求刑して裁判所に起訴するのです。

6 アメリカにおける原発汚染水の監視
ニューヨーク州にあるインディアン・ポイント原子力発電所の場合,1,2号機の使用済燃料プールの水が亀裂から漏れ出し,セシウム,ストロンチウム,トリチウム等の放射性核種が地下の透水層に乗ってハドソン川に流れました。他にも埋設タンク,配管が劣化で損傷し,漏洩を起こしました。
ヴァーモント州にあるヴァーモント・ヤンキー原子力発電所の場合も,地下の埋設管が劣化で損傷して漏洩を起こし,トリチウムで汚染した地下水がコネチカット川に注ぎました。
両ケース共,勢い良く流れる水脈がある訳ではなく,発生地点から川にたどり着くまでには核種に応じてある程度時間がかかるため,その前に不透水層の窪地に井戸を掘って汲み上げる処置が採られています。
また,敷地内には,設備のレイアウトと不透水層の深さを考慮して,数十ヵ所にサンプリング井戸が設けられ,定期的に地下水を採取,分析をして異常の早期発見に努めています。敷地外への放射性物質の放出を監視しなければならない要件は日本も米国も同じですが,敷地の境界は地表に描かれる線ではなく地下にも及ぶ面と考えているのが米国です。
よって,地下水に乗って敷地外に流出する放射性物質も監視の対象からは除外できません。ちなみに,濃度限度に関しては日本よりも米国の基準の方が厳しいのです。水中濃度の場合,トリチウム(H-3)に対し37Bq/cm3,ストロンチウム(Sr-90)に対し0.0185Bq/cm3,セシウム(Cs-137)に対し0.037Bq/cm3 となっています。

第4 地検不起訴理由における初歩的な科学的誤謬
1 フランジ型タンクは丸ごと違反
福島地検の決定文には誤りが多く散見されます。
佐藤暁氏の意見に沿って,以下に指摘します。
例えば「フランジ形タンク」は,そもそも丸ごと違反の代物であり,パッキンやフランジ面のうねり,ボルトのトルク云々の議論は本質的な問題ではありません。弁もホースも同様です。「フランジの熱膨張・収縮の影響でボルトのトルクが低下」(甲34の別紙における「第2 告発事実第1」の「4 過失」の「(2)本件事故の原因等」)とは,素人丸出しの推論です。
タンクの外に設置される「堰」は,本来,タンクが決壊してあふれ出る容積を全て包容できなければその名が使われる要件を満たしません。タンクからの「漏洩」はもちろん監視しなければなりませんが,本来は,その水面から蒸発するトリチウムも監視しなければならないはずです。
  少なくとも,緊急事態が去った後には直ちに移し替えるべきでした。

2 地下水が海に達するまで相当の期間を要するとの理解は大きな誤り
「地下水が海に達するまで相当の期間を要する」(甲34の別紙におけるにおける「第2 告発事実第1」の「1(2)ア」)との理解も大きな誤りです。
福島第一原発1~4号機の一帯における地下水の挙動は,上述のインディアン・ポイントやヴァーモント・ヤンキーの場合とは全く異なり,佐藤氏に助言をした専門家によれば,西の阿武隈山地から日々1,000トンが供給され,単に透水層に溜まっているのではなく水脈を形成して海に流れているのです。そうでなくても数週間と要するものでないことは,正にヴァーモント・ヤンキーの記録を調べれば即座に理解できます。
もちろん,土壌の鉱物成分によってストロンチウムやセシウムは或る程度吸着されます。それでもなお,数百m~数kmにわたり広がっていく事は,インディアン・ポイントやワシントン州にある米国エネルギー省ハンフォード施設の記録が裏付けるところです。
「検出限界未満」とは字のままであり,低い感度であるが故に検出しなかったに過ぎません。検出しようとさえ思えば,8,000km彼方の海水からでも,12,000km離れた地点の大気からでもできるのです。福島第一原発の沖合の海底土から検出されたセシウムも,海底に棲息していたアイナメから一層高い濃度で検出されたセシウムも由来は全て福島原発事故です。
確かに敷地から雨水,地下水となって流れ出たものばかりではなく,北の請戸川や南の熊川から運ばれたものの寄与も大いに有り区別はできません。しかし,それで関連性の証明ができないとして,法的責任が問えないとするなら,10人が乱射した大量殺人の現場には誰も犯人がいなくなるのではないでしょうか。
因果関係を否定した検察官の判断は誤りです。

3 「地下水の水位が建屋滞留水の水位よりも高い状態を保っていれば,水圧差により,地下水は建屋に流入するが,滞留水は建屋から流出しない」とはいえない
「建屋周辺地下水の水位が建屋滞留水の水位よりも高い状態を保っていれば,水圧差により,地下水は建屋に流入するが,滞留水は建屋から流出しない。」(同別紙におけるにおける「第3 告発事実第2」の「1」)とはいえません。
検察官は鏡のような湖面でも思い浮かべているのでしょうか。実際のところ,南北と東西がそれぞれ数百mある一帯の地下水面は複雑に凹凸し,北から南に流れるところもあれば南から北に流れるところもあるのです。西から東に流れるところがあれば東から西に流れるところもあります。
昨日の流れと今日の流れが正反対ということもあるでしょう。建屋内の水位も同様です。大雑把な理解としてならば良しとしても,敷地の外に放出可能な濃度限度にするため何十万倍も希釈されなければならない高濃度の汚染水については,数百,否,数十リットルの漏洩でさえも無視はできないものなのです。

第5 今後,原発における汚染水対策として求められていること-起訴の必要性
 1 最後に,佐藤氏の教示により,今後,原発における汚染水対策として求められていることをまとめておきます。なお,被疑者らの過失は既に申立書で指摘したとおりですので,この項目では,今後の対策として求められていることについて述べます。
   第一に,敷地内の地質・水文学上の調査を入念に行ない,不透水層の凹凸と乾期及び多雨期の地下水流を把握することです。アメリカでは既に10年以上前にこれを終わらせており,フランスでもASNがその実施を各原子力発電所に指示しています。なぜなら,この課題は本来,立地審査とも関連を持つからです。日本の場合,原子炉建屋の最低階が海面下30m以上の所もあります。地下水面は,はるかその上にあるので,絶えず地下水の浸入にさらされており,たとえて言うならば,穴の空いた巨船の船底のようなものなのです。本来は,原子力発電所の立地場所として適しているか否かの検討を要する問題なのです。
第二に,敷地内に埋設された構造物や配管,ダクト,トレンチ等に関する古い情報を収集し,現状を把握する事です。なぜなら,福島第一原発事故が実証したように,事故が発生した際,これらが思いがけない通り道になるからです。
第三に,敷地内の適切な場所にサンプリング井戸を設け,定期的に採水と分析を行なう事です。この対策も米国では既に10年以上前から慣行となり,第三者による分析ができるように,試料のアーカイブも保存している点も,併せて見習うべきです。この分析で放射性物質が検出された場合には,上述の地質・水文学の調査結果と解析コードを用い,地中での拡大や移動方向,速度を推定し,効果的な回収方法を定める事ができるのです。
第四に,サブドレン回収機能の喪失に備え,その場合の地下水浸入を防ぐか,少なくとも最小限に抑えるため,建屋地下の水密性を強化する事です。更に,サブドレン回収機能の信頼性向上のため,ポンプ電源の強化やディーゼル・ポンプによるバックアップも用意する事です。更にもう一段のバックアップとして,地下水流の建屋上流側に井戸を掘削し,そこからポンプを使って揚水する事で地下水面を下げ,建屋への地下水浸入を防ぐか最小限に抑える用意をする事です。
第五に,建屋内に溜まる汚染水を回収し浄化処理する為の設備を事業者グループとして一式用意し,必要時に迅速に動員できる様保管,維持する事です。当該の設備はモジュール式に分割された設計とし,現地に短時間で組み立てて使用されるものとすることです。福島第一原発事故では米仏の迅速な支援に救われましたが,あの事故を経験した以上,今や自力対応ができる体制でなければなりません。
   第六に,汚染水を貯えるタンクを製作するための材料一式を事業者グループとして確保し,必要時に短時間で製作するための設計を完成し,あらかじめ規制機関の承認を得ておくこと,当該設計図面に従って速やかに製作する工場を国内に複数箇所確保しておくこと,汚染水を移送するための系統を構成するポンプ,ホース,弁,計器等一式も事業者グループとして確保し,それらを緊急時に使用することができる事の確認と承認をあらかじめ規制機関から得ておくことです。各事業者は,タンクの設置予定場所を確保し,汚染水移送系統のレイアウトを決めておくことです。
 2 これらの汚染水対策が採られるためには,まず,本件における東京電力とその責任者らの刑事責任を明らかにすることが必要です。
すなわち,汚染水漏洩の責任を問わなければ,東京電力とその責任者らは,汚染水漏洩行為には何ら問題がないとして,汚染水を漏洩し続けるでしょう。そうすると,福島の人々の生命,健康が半永久的に侵害され続けてしまい得るのです。これに対して,東京電力とその責任者らに刑事責任を問うことによって,汚染水の漏洩の責任の所在・責任の重さを明らかにすることができます。責任が明らかになることによって,東京電力とその責任者らは,汚染水対策に真剣に取り組まざるを得なくなります。これによって,福島の人々の生命・健康が守られるのです。
これ以上,福島の人々が苦しむようなことがあってはなりません。東京電力及びその責任者らは,一刻も早く,汚染水対策に真剣に取り組まなければならないのです。
 3 以上のとおり,東京電力及びその責任者らが汚染水対策に真剣に取り組み,そのことによって福島の人々の生命・健康を守るために,被疑者ら(東京電力及びその責任者ら)を起訴し,責任を問うことが必要なのです。

第6 結論
   汚染水に含まれる放射性物質は,上記のとおり極めて大量であり,太平洋全体の汚染が懸念されるほどです。この汚染水の漏洩は,事故収束と汚染水管理の責任を負っている被疑者ら(東京電力及びその責任者ら)が必要な初歩的な注意義務を怠り,無策のまま,対策を先送りしたことによるものです。まさに公害罪法違反の犯罪です。
   アメリカにおいては、上記のとおり、放射性物質の放出がなくとも、また身体的、経済的、精神的な実害がなくとも、人々を不当なリスクにさらしたこと自体が重大な罪に相当します。不当なリスクにさらされることから人々を守らなければならないことは、アメリカでも日本でも同様です。本件では、汚染水の漏洩に伴う放射性物質の放出があり,人々の生命・健康は,既に危険にさらされているのです。被疑者らが責任を負うのは当然です。
   被疑者らに責任を問わなければ、またしても福島の人々の生命・健康は侵害される可能性があります。福島の人々の生命・健康を守るために、被疑者らを起訴し、責任を問うことが必要なのです。審査員の皆様が,福島の人々の運命を握っています。審査員の皆様には,公正かつ徹底した審理をして頂けると期待しています。
以上のとおり,起訴することを相当とする多くの事情がありますので,起訴相当の議決をされるように強く求める旨を上申します。
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# by kazu1206k | 2016-06-15 23:06 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)