トリチウム1000兆ベクレルの汚染水放出?!東電交渉2   

2015年 01月 28日

 1月21日、再開第17回の東電交渉が、東京電力(株)平送電所で行われた。
 記録、2回目の掲載。
 昨年9月以来、東京電力に対し、サブドレン汚染水等の放出中止と市民説明会の開催を求め、12月22日、40人限定で市民団体への説明が行われたが、この日も、サブドレン汚染地下水等の海洋放出計画の中止を求め、東電の再回答と交渉が実施された。

 汚染水の海洋放出では、東京電力はトリチウムの健康影響は問題がない、市民向け説明会は開かないと国(経産省エネ庁)と協議し決定しているとし、「汚染水のタンクがあると、帰還が困難になり福島の復興は進まない」「(漁業者のみなさんが受ける)お金の被害は実害だけど、放射線は風評だ」などと、トリチウム汚染水の海洋放出を正当化した発言が際立った。
 新たなトリチウム対策も国のタスクフォースを見守るとして、総量1000兆ベクレルの海洋放出を示唆した。これは、同21日、原子力規制委員会の福島第一原発「中期的リスクの低減目標マップ」案に「貯蔵液体放射性廃棄物」の削減策として、放射能処理水の海洋放出等を明文化したことに裏打ちされている。
 これに対し、JF全漁連は、1月23日の会長声明で「原発事故発生以来、われわれ漁業者が、汚染水の海への放出・漏出を行わないよう、再三再四強く求めてきたにもかかわらず、海洋放出等を前提とした方針が示されたことは極めて遺憾」と表明、不快感をあらわにした。
 
●議事録
汚染水問題の続き

新たなトリチウム対策は

Q:新たなトリチウム対策。

A:地下水バイパス、サブドレンとは別にタンクに溜めたトリチウムはどうするのかというのは、国のトリチウム対策フォースで3つの会社が手を挙げているようで、トリチウムの除去の研究開発を行っている。また、規制委員会の中で、規制という面からどうするかも検討されている。今、福島第一に関して実際に運用ということまでは言及できないが、トリチウムをどうするかという話をしている。我々としては、まず地下水を下げるという目的で、地下水バイパスを運用させていただき、サブドレンを運用させてくださいというお願いをしている。独自濃度として、基準値よりずいぶん低い数字で運用する。排出させていただけないか、事業者側に。

Q:いつぐらいのめどに。

A:地下水ドレンのときも時間をかけた。サブドレンについても時間をかけて説明を。タスクフォースの話なので、国が検討しているので、はっきりとスケジュールまでは。

Q:漁業者の方に説明するとき、何が一番問題になっているのか。

A:放射性物質に対する風評へのご懸念が強く、トリチウムの懸念も大きいので、国際的な基準をお話して、基準を必ず守るので、排出させていただけないかと話をしている。

Q:トリチウムの新たな対策という意味は、トリチウムを除去する方法の開発ではないのか。

A:それはどうしてもタスクフォースの話。

Q:もんじゅで何かあったのでは。

A:もんじゅでも、世の中にトリチウムの処理技術はないのかといえば、ある。高い濃度で少量のものを処理するという技術はある。且つ、処置したあとの濃度は、1Fで高濃度と言われているものよりも、汚水濃度は高まっている。1Fにあるのは、それよりも薄い。薄いというと怒られるかもしれないが。実際に相対的に薄い、そして量がべらぼうに多い。薄くて量の多いものを処理する方法はない。濃くする技術があったら教えていただきたい。それができれば我々もやりようがある。

Q:今、トリチウムは総量でどのくらいある評価なのか。

A:1000兆ベクレルくらいある。

Q:1000兆ベクレルを、規制庁がOKしたら放出してしまうのか。

A:その辺はわからない。

Q:規制庁がいいっていえば。

A:規制庁は、あくまで規制する側。

Q:1 Fが稼働していたときは、年間2兆ベクレルを放出していたと思う。1000兆ベクレルは、500年分にあたる。500年で放出していたものを出すなんて、とんでもないことじゃないか。

A:ただ、キャンドゥ炉は年間2500兆ベクレル出しているわけだから、それと比べたらそれほどでも。

Q:じゃあ、10ベクレルでやってよという話。量の時はキャンドゥを出して、基準の時はキャンドゥなんか相手にならないと説明するのはおかしい。

A:キャンドゥ炉が10ベクレルっていうのは、把握していない。飲料水はそうなっていると思うが、放出基準は10ベクレルだとは理解していない。

Q:もちろんそうだ。飲めるとおっしゃったのはそちら。飲んでも構わないと何度も説明されている。

A:違う。飲料水の基準と、放出基準は違う。キャンドゥから出ている49万テラベクレルをリリースしていいと、向こうの原子力規制庁にあたる方のレポートで、向こうが出した数字をそのまま飲むといっている話じゃなくて、リリースしている数字、河川の数字、WHOの基準もあるという話をしている。

Q:放射能は少ないほうがいいに決まっている。基準があっても、事故で出された総量はいくつで、いつまで出すのか、聞いている。みんな不安に思っている。総量規制はあるのか。一切お答えがないままに、基準はこうだからいいんだという話では、漁業者も市民も納得しない。

A:期間にも影響するけれど、1Fは汚染水のタンクまでは、1000兆ベクレルと算出できる。この先、いろいろな対策をして、地下水を減らす努力をして、増える量を減らす努力をしているが、最終的にどうなるか、総量はわからない。ある意味、この先、原子力発電所を何年動かすんですかということと一緒。我々は動かしているわけじゃなく、どんどん出す量を減らそうとしている状況。

Q:レベルが違うと思う。もちろん原子力発電所の価値評価はいろいろある。電気を発電している発電所のメリットとデメリットの関係と、今回のトリチウムのように、大事故を起こして本来出すような量じゃない量が、原子力発電所から出てくることに、いわきの人、福島の人、全国の市民が懸念を持っている。運転している原発と比べるのはおかしい。本来出さないはずのもの。センスが違う。違う性質のトリチウムを余計に出すという認識がまったくない。

A:それは、詭弁に聞こえるかもしれないが、何年積算するかという計算になってしまうので議論が難しいかと思う。運転中と比較するというのは、そこしかないからで。何年かといわれても基準がないから。規制は規制庁だから。

Q:我々は規制しないと。本来出さないものをたくさん出している。

A:出しちゃった分は当然ある。

Q:規制は規制庁、事業は事業者。事業者が特定施設になった施設をどうしていくかは、日本で初めてのケース。規制しなければならない規制庁が「タンクも捨てなさい。海で希釈されるから」となった時に、東電も「基本的にはそれで行く」ってなるのは、漁業者の執行部が納得しても、一般の組合員は納得しない。我々だって納得しない。

Q:地下水はどんな具合なの。

A:去年は、毎日400m³くらい増えていたが、400のうち100m³減っている。

Q:バイパスで流しているからでしょ。

A:バイパスで流しているのはきれいな。

Q:きれいじゃないでしょ。

A:いや、きれいですよ。

Q:きれいじゃないよ。どのくらい減ったのって聞いてるの。

A:100m³。これから先は、凍土遮水壁を今年度末に工事を終えて、来年の3月には凍結を開始する予定なので。

Q:凍土壁はうまくいってるのけ。

A:まだわからない。3月から凍結開始。これから。

Q:本当に3月に凍るの。

A:凍る。

Q:みんな、聞いた? 凍るんだって。

A:時期的な問題があって、山側から凍結するという方法で。3月にすべて凍るのではなくスタートするということ。

Q:3月には凍らない。では、トレンチを氷で止水するのはどうなった。

A:もう、凍結しなくて、最終的にはセメントで全部充填した。トレンチをセメントで水を追い出したので、ほとんど水はなくなった。

Q:トリチウムをどうするのかという問題に戻ると、処理したものを出すということで、続けばズルズルと、タンクも含めて全部出しちゃうんじゃないのって懸念を持っている。どうするのか、見通し、考え方を示してほしい。

A:言える段階ではなく、トリチウムのタスクフォースを、処理の開発を踏まえての議論になるとしか。

Q:基本的には、新たなトリチウム対策はタスクフォースの推移を見守るとしかいえないということか。

A:はい。

Q:砂がトレンチに入ったまま。上をセメントで固めてもザルじゃないのか。

A:含まれた残水は少し残る。セメントで埋めて5000トンあったトレンチ内の水はほとんど追い出してあるので、それにくらべればほとんどない。

Q:なくなってるけど、海砂は下にあるので、埋まってないでしょ。

A:そこは埋まってないけれど、タービン建屋とつながっている立坑があって、そこを止水してしまえば、もう入りようがない。行き来のしようがない。

Q:基本的に砂は底。浸透層の役割を果たすのではないかと懸念するのだが。

A:下の周りはコンクリートなので、上からはセメントで埋めちゃうので。止まったままになる。

Q:構造物として健全性は保たれているのか。それで止まるのか。

A:地下水の方が、トレンチよりも高いところにあるので、下に溜まった水が出ていく可能性はない。

Q:絶対止まると。

A:止まる。

Q:わかった。メモしておく。「トレンチは止まる」

漁業者の賠償対策
Q:サブドレンの水を浄化しても、海に排水することによる漁業者への説明会で、風評被害の賠償を求められていると思うがどのように考えているか。

A:サブドレンや地下水バイパスで浄化して港湾内に排水することに伴う消費者のみなさまの買い控え。事故における損害が発生した場合においては、これまで同様に、個別に漁業者さまのご事情を伺って、関係各所と協議の上、適切に賠償させていただく。実際の賠償スチームを継続という形で考えている。

Q:それは納得しねえべナ。結局いま、トリチウムを全部流すっていうことだからね、サブもすべて流すという方針。個別補償をしますからそれぞれ言ってきてください、納得してくださいという賠償方法で、漁連にいくらという方法で、またやるのかという感じ。

A:これから、排水することによって、個別にご対応させていただくという答えで、これから廃炉に向けたお答えではないのでご理解いただきたい。

Q:それは今までの説明。ある程度、県漁連や市漁協の幹部には提示してんの。確実にサブドレンと地下水ドレンとタンク貯蔵水の大量排水となれば、風評被害も実害も確実に進むに決まってるわけだ。それを実行すると言ってるわけだから、個別補償の延長でという話では済まないよね。ここで言ってもしょうがないからこの程度にしておくけれど。進まないってことは、みなさんの方がわかっているだろう。

Q:では、水産加工・観光業者を含め、国主催の説明会開催は。

A:浄化装置を含めた水処理施設の安定稼働試験が終了し、現在、漁業関係者を中心に、試験結果や運用方法の説明をしているところで、福島県当局、福島県民、各種団体のみなさまに対しましては、福島県の廃炉安全協議会、安全県民会議で、適時、代表者に説明をしている。一般の人にはプレスとホームページで説明しているという、いつもと同じ回答で。

Q:いわき市の清水市長や、昨年の12月には内堀知事が、「広く県民にも説明してください」と要請しているが、把握の上できているか。なおかつ、市民には説明しないというのか。いわき市長は、市庁舎に復興本社の石崎さんを呼んで申し入れをしている。知事は会見の席で、記者から問われて発言している。把握しているのか。

A:市長の方に関しては、存じ上げている。

Q:知事は「関係の自治体、広い意味で県民に、そういった方々の理解を得るための説明責任を丁寧に果たしていくことが何よりも大切だと考えております」という発言。知事も国に対して「説明せよ」とおっしゃっているのではないか。

A:そういうことを踏まえて、同じ回答だが、県民会議の場で、代表の方にご説明し、プレスやホームページでご説明をと考えている。

Q:知事の発言を踏まえてというが、知事の発言は受け入れないということなのか。

A:踏まえてというのは、発言を把握していなかったので。

Q:直接説明する検討はしないのか。

A:そういう指示ではないと。直接説明ではなく丁寧に。今ある場を通じて、より丁寧に、と考えている。

Q:いわき市長も県知事も、わざわざこういう発言をしている。

A:いろいろな場でご理解を得る努力を。今はそういう考えはない。

Q:違う場を設ける検討はしないのか。

A:まずは漁連さんのご理解を得るということが第一段階。そこはきっちり。

Q:東電では、検討課題にも入っていないということなのか。

A:今はそう。

Q:ネットでね、汚染水問題を県外の人と話しても、県外の人には、汚染水の認識はない。トリチウムを流していることも知らない。説明してないんだもの。情報がない。

A:懸念される方も、基準内ならいいという方も、いる。

Q:今の枠組みでやったら、理解は全然進まない。
いわき市以外の方はトリチウムが流れていることを知らない。原発問題に関心を持っている人も知らない。どう考えるのか。

A:規制当局の基準を守った上での話なので、上乗せして、どういう議論をするかはまた別問題。いわきの漁協さんは、風評被害の話が直接絡むので、お話させていただいている。

Q:漁協さんというけれど、海は漁協さんのものなのか。私ね、山の案内人をやっているんだけど、今ね、毎時0.23μシーベルト以下じゃないと、山に入れないのを知っている? 子どもたちも行けないの。山のてっぺんは、0.4あるから連れていけないのね。そういうこともあなた方が知らないように、トリチウムのことは、一般市民は知らないの。一般市民にも説明してっていっているの。ホームページでじゃなく、東電側から説明をしなさいよ。危険じゃないんですよと。

A:トリチウムが危険か危険じゃないかは、どこまでが危険かは。

Q:トリチウムに関しても、サーフィンする人もいるし、民宿やっている人もいるし、そういう人たちにも必要。誤魔化さないで。なんで東電さんから説明会しますっていわないの。不都合があるからやりたくないわけでしょ。

A:危険っていうことではないので。

Q:危険じゃないなら、危険じゃないんですよと説明できるじゃないの。

A:危険じゃないことを説明する理由がちょっとわからない。

Q:これだけのことを起こしておいて、その理由がわからないっていうのはね、あなたの頭がわからない。

A:あの、たとえば1500という数字が、安全かどうかという基準は別にあるし、それに対して危険だと思う人もいる。

Q:だから、それはその人の捕え方だから、集めて聞いてみたらいい。

A:そこで、実際に風評被害がある可能性がある漁協さんには個別に。

Q:ほかの人だって、風評被害は受けていると思うよ。

A:お金は実害だと思うけれど、放射線は風評だと思っている。1500という数字の実害は出ているけれど、1500のリスクは低いので、問題はないとリリースしている。我々の主張ではなく、規制庁の基準。

Q:1ベクレルでも嫌だという人もいる。

A:いらっしゃる。それは、我々だけでは解決しない。国を含めて、いろんなところで議論した数字が今の基準なので。1500を決めたのは我々。6万という数字を決めたのは国。1万という数字を決めたのはWHO。いろんな国際機関が決めた基準。ずっと低い値でやりますってことで1500に決めた。1500で安全か危険かということではない。逆に言えば、6万でもいいんですよ。基準だけを守れというなら、我々は6万でもいい。でもあくまでも。できる努力をして、1日1500で。

Q:計算の根拠はあるのか。

A:後で出てくる。次の質問項目で。

Q:説明会をやってほしい。国主催による説明会を開催するよう、東電から言ってくれという質問。

A:我々はちゃんとやっているつもりなので。

Q:俺らは、やってるから国に言う気はないと。

A:国と調整して進めている。

Q:何、何、何? 国と相談して回答してんの。市民説明会をやらないっていう結論になる協議を、国としてるの。漁協と県の会議はいいけど、国民、一般市民にはやらないと、国と協議して決めたの?

A:説明方法を国と協議して。

Q:国もそういってんの。国もやらないと。

A:やらないというか、こういう説明の仕方をと。

Q:国は、おととしの6月に、福島といわき市でやったわけじゃない。それを想定して聞いているんだけど、それも国と協議して「やらない」と回答したのね。

A:やらないということではなく、「説明会をこのように進めていきますよ」という確認をしている。我々の方でやってきた説明方法で。

Q:国が一回やった事例があるので、国にはいいなさいよ。13年の説明会のような事例に沿った説明会を。そういう質問だよ。

A:地下水バイパスをやった時と同じような形で、地下水バイパス、サブドレンについて国が実施する説明会をということで、国は「実施するつもりはない」といっている。それは聞いている。確認している。

Q:国はどこなのか。

A:経産省。部署はわからない。本店がやっているので。

Q:漁連の説明会で一緒に座っている人は?

A:経産省のエネ庁の。

Q:そういうことでいいのね。答えないようだけど。確認して教えて。

トリチウムの海への排出量
Q:一昨年の8月21日に、護岸から放射性物質が海へ出ているということで排出量を計算して。

A:護岸の観測の井戸を掘って、海側のセシウムやトリチウムなど全ベータ、数字があがっているという話が、観測を増やして計測していた状況で、潮の満ち引きがあるので、潮が満ちたとき護岸に水が入り、干潮になると海に向かって地下水と一緒に流れ出ていることが否定できない。海への流出が確認。観測結果、トリチウムでいうと、20兆から40兆ベクレル流していましたという報告。地下水ドレンの話が出たとき、日に150兆ベクレルくらい出ているという話から、地下水ドレンをくみ上げて減らしていきたいというお話をさせてもらったが、これがベースで、くみ上げて減らしていく。8月2日から、1年半測って、2011年の3月から出ていると考えて。

トリチウムの1500ベクレル/L運用目標値の根拠
A:先ほども言ったように、1500に理由があるかというとない。規制庁の5分の1くらい。

Q:全ベータというとき、どうしてトリチウムが入らないのか。

A:トリチウムは計測の方法が。本来は、核種ごとに分析したほうがベストなのは間違いない。ストロンチウムは1か月くらいかかる。

Q:運用目標値の話をしているので、トリチウムを別にする理由は。

A:トリチウムはその段階である程度わかっているのと、分析ができるから。全ベータも分析ができれば、ストロンチウムはいくつとか、核種の基準が決まっているので、そこから割り算しても、同じ結果になる。トリチウムはご存知の通り、ストロンチウムよりもずっと影響が低いので、ストロンチウムとトリチウムは別にしている。今後、分析の方法が進んで核種ごとに分析できるようになれば、細かくなるかもしれない。全ベータでくくっている部分が。

Q:測定方法も動くように、トリチウムの危険性だって、知見が集まってくれば変わってくるとか、危険性が全部わかっているわけじゃない。わかったら変わってくる。とにかく出す量が凄いですから、できるだけ出さないのが日本中の願い。もっと低くてもいい。なぜ1500なのか。

A:そこまでいうと、なぜ6万なのかになる。

Q:限りなく低くしてほしい。

A:そこは全体のバランスになってくる。タンクにため続けるリスクとのバランス。

Q:リスクっていうけれど、そのリスクの責任は東電にある。

A:責任問題と一緒にするのであれば、もう議論はできなくなってしまう。責任が我々にあるのは当然のこと。なので、我々がなるべく低くしたいと考えている。逃げるつもりはない。

Q:責任問題なら議論はできないっていうような言い方をされると。

A:1500が高いか、低いかという議論はできない。

Q:1500より低くしてほしいといっている。

A:そこはわかる。しかし、それを我々に言われても。じゃあ、500にします、1000にしまうとは言えない。

Q:努力してほしいと言っているのに、感情的に他は6万だと出されることが。

A:低くするということは我々も。

Q:希釈してほしいってことじゃない。

A:ほかに手がない。溜めるか出すか。汚染水と一緒にどんどんタンクが溜まるリスクと、なるべく低いものは排水して汚染水を増やさないってことのバランス。

Q:トリチウム対策が排水しかない。流すことしか考えていない。流すのは対策じゃない。

A:今、我々ができるのはそこまで。リスクを減らす最大の方法だと思っている。トリチウムを減らす方法は、国のトリチウムタスクフォースの中で並行してやっているので、そこで革新的な技術ができればなくすことができるので、海に放出する必要はなくなるけれど、今ははっきりとはわからない。やっていないわけじゃない。

Q:タンクが建てられないという話なのか。タンクのリスクというのは何なのか。

A:敷地が限られているから。これが即ち、福島の復興を遅らせることになる。そうでしょ。リスクがどんどん増えていく中で、帰還しようという気になるか。

Q:大熊は帰還するんですか!

A:帰還しないという方もいるかもしれませんが、帰還したいという人もいる。

Q:トリチウムを出したら、もっと帰れなくなるでしょ。

A:だから低い値で流している。

Q:タンクのリスクっていうのは、タンクができると戻る人が来なくなるってこと?
汚染水を増やすよりも、トリチウムを含んだ水を流したほうがいいのか。その判断は主観的なものじゃないか。住民の心情はさまざま。
汚染土は捨てられないから処分場を造るわけでしょ。汚染水は流せるから海に出しちゃうって話じゃないか。土と同じように扱えばいいだけの話じゃないか。

A:タンクを置く場所をどこか用意するという話なのか。至るところに作ることになる。汚染土も、ある濃度以上のものはそういう管理をするだけで、一定濃度、トリチウムはずっと低い濃度でがんばってなんとかしようとしている。濃いものを出す話はまったくしていない。

Q:危険じゃないものなら、タンクに置いても危険じゃない。

A:規制庁、エネ庁とも、ベストの方法はどれかと考えたうえで。我々だけでは判断できない。

Q:判断できないようなものを作ったのはあんたら。

A:それをいうと、何も言えない、議論できない。

Q:議論する必要はあるよ。責任あるんだから。

A:責任を逃れているつもりはない。

Q:時間切れ。項目が2つ残っているので次回は早めに。



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# by kazu1206k | 2015-01-28 21:25 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

トリチウム1000兆ベクレルの汚染水放出?!東電交渉1  

2015年 01月 28日

 1月21日、再開第17回の東電交渉が、東京電力(株)平送電所で行われた。昨年9月以来、東京電力に対し、サブドレン汚染水等の放出中止と市民説明会の開催を求め、12月22日、40人限定で市民団体への説明が行われたが、この日も、サブドレン汚染地下水等の海洋放出計画の中止を求め、東電の再回答と交渉が実施された。
 1月16日には、いわき市漁協組合員に対する東電と国の3度目のサブドレン汚染水等放出の説明会があったが、執行部の受け入れ姿勢と対照的に、依然として一般組合員漁業者の不満の声は強ものがあり、同意には至っていない。
 また、1月19〜20日にかけて福島第一原発と福島第二原発で相次いで労災死亡事故が起きたことから、労働安全衛生上極めて遺憾であり、現場作業での無理が死亡事故の背景にあることを指摘し、その説明を求め、労働安全衛生と緊急時医療体制の確立を要請した。
 汚染水の海洋放出では、東京電力はトリチウムの健康影響は問題がない、市民向け説明会は開かないと国(経産省エネ庁)と協議し決定しているとし、「汚染水のタンクがあると、帰還が困難になり福島の復興は進まない」「(漁業者のみなさんが受ける)お金の被害は実害だけど、放射線は風評だ」などと、トリチウム汚染水の海洋放出を正当化した発言が際立った。
 新たなトリチウム対策も国のタスクフォースを見守るとして、総量1000兆ベクレルの海洋放出を示唆した。これは、同21日、原子力規制委員会の福島第一原発「中期的リスクの低減目標マップ」案に「貯蔵液体放射性廃棄物」の削減策として、放射能処理水の海洋放出等を明文化したことに裏打ちされている。
 これに対し、JF全漁連は、1月23日の会長声明で「原発事故発生以来、われわれ漁業者が、汚染水の海への放出・漏出を行わないよう、再三再四強く求めてきたにもかかわらず、海洋放出等を前提とした方針が示されたことは極めて遺憾」と表明、不快感をあらわにした。
 
●議事録

◆労災死亡事故の説明と質疑◆
 
1.第一原発:雨水タンクからの転落事故
 雨水受けタンク、堰に溜まって雨水を受ける仕組み。新しく設置したタンクの内部の漏洩検査。中に入ったところ、中が暗いということで、太陽光を入れようと天井のマンホールをあけたところ、10メートル落下。9時6分。救急医療室に9時43分。ドクターヘリを要請するも、天候のせいで救急車に切り替え、11時43分に病院到着。いわき協立病院で翌日未明1:22死亡。
天板のマンホールは、1メートル×80センチのお弁当箱の蓋のような形状。高所作業では、安全帯をつける基本動作があるはずだが、使用した形跡がない。手順に沿っていたのか。蓋をあける手順を遵守したのかを確認中。
 現場の危険個所をつぶしていっている。昨日は緊急会見を行い、本日、作業を中止して、問題点を点検している。第一、第二、安全点検。

2.第二原発:濃縮機事故。
第二でも、最低限必要な設備の点検を行っている。プラントからの廃棄物の処理。1号機から出てくる廃棄物。5階で、液体の濃縮機を点検していた。点検用の台に頭部が挟まれ、頭部から血を流し意識不明。9時ごろ、出発し、9時半に発見。37分に救急車要請。42分に応急処置室。10時48分にドクターヘリ出発。11時20分病院到着。11時57分死亡確認。
お椀のような機器がついていて、回転させて使用するもの。基本動作の徹底を福島第一、第二に徹底、確認しているところ。

Q:我々としても、7000人もの人が作業され、困難な作業をされている中で、今回の事故は残念だと考えている。作業環境、作業動作、無理があるのかという感じがする。安全帯をつける基本的な安全策をとらずに、急がせているのかという感じがする。安全よりも効率、タイムテーブルという問題が前提としてあったのでは。無理をしている、させている環境ではないか。無理はないのか。

A:被災されたのは、作業員ではなく検査のために入った方だった。急がせているということではないと思う。

Q:では、監督する側の人が安全対策を怠ったのか。余裕がないのでは。

A:いろいろ要因はあり、余裕がないのかもしれない。予断を持たずに、こういう事故がないように、要因を検証している。確認がとれた作業から作業をスタートさせる。安全確認を。

Q:マンホールは普通、丸型。形が四角だったせいで落ちたのではないのか。

A:当然、ある。既製品で問題があった。お弁当のふたのように、上からかぶせる構造だと聞いている。実物を見たわけではないが、外すにしても、いったん持ち上げてずらす。

Q:緊急に作られたタンクはみんな同じ形なのか。

A:みんな四角い。タンクの天板からの作業は恒常的にある。そこから水を汲みだして移すなど、恒常的に作業をしている。天板からのアクセスを考慮してそのような形になっている。

Q:蓋が落ちなければ人間は落ちなかったのか。人間が落ちたから蓋も落ちたのか。構造上の問題もある。蝶番をつけるとか、チェーンをつけるとか、対応策を。

A:わからない。今、そういった対応も含めて検証中。

Q:その時、社員はどこにいたのか。

A:タンクの中に2人。元請けの社員が1人で上った。

Q:柏崎では何が起きたのか。

A:資料を用意していないが、電気を送るための路線が集中している部屋があり、組まれた足場から、そこの写真を撮っていたところ、3.5メートルほど落下してしまった。重症ではあるが、幸い命に別状はない。被災したのは協力企業の方。

Q:タンクの作業は、安全帯をつけるマニュアルだったのか。

A:マニュアルというよりも、基本動作。最初に現場に入るときに、日々、高所作業の中で、作業員全員に繰り返し伝えられる動作。なぜ安全帯をつけなかったのかわからない。

Q:1月15日に安全総決起集会があった。しかしその日の午後、グラインダーで怪我。19日にも事故があって、20日には死亡事故。すごく事故が多い。

A:ご指摘の通り、今年の決意として安全集会をしたけれど、根本的に安全対策の上に問題があるのではないか。見直しをかけて再開したい。

Q:死傷事故発表の場合、敷地内であれば、発表するのか。被曝の問題も、必ずしも敷地内で起こるわけではないので、線引きがどうなっているのかわからない。

A:基本的に、公表は、敷地内で起こって重大な災害については公表している。外部から救急車を呼ぶとか、治療行為があったとか。戸外で起こった事故については、関連の作業があって、現場に行く作業のダンプが事故を起こした場合は公表することもあるが、敷地外で我々から把握できないものは公表できない。被曝の問題は、作業の部分は積算をしているので、自分でわかる。体調が悪いとか、労災を申請するとか、その時点で、我々が関わるかはケースバイケース。はっきりわからない。

Q:被曝の問題を、積極的に東電さんがやっていると見えない。

A:作業員の方の被曝は、積算でデータを持っている。放射線管理というのは、元請けを通して、放射線協会とデータを共有している。いろいろな機関の方が因果関係を調査することになっている。毎日の作業の後で、外部被曝を確認している。不幸にしてガンになったとしても我々は因果関係がわからない。労災を申請するようになればわかるかもしれない。疫学統計、医学調査は我々はやっていない。

Q:救える命が救えなかったのではないか。サイト内に病院を作るのか。ドクターヘリの常駐化は。

A:24時間、常駐の医師を考えている。ドクターヘリの常駐化は考えていない。

Q:作業員の方はショックだよね。2日続けて亡くなったのだから。苛酷な現場なのだから、救える体制を整えるべき。東電と国の責任で。

A:答えなし

Q:タンクの構造から、蓋を置く場所がないのでは。幅はどのくらいあるのか。

A:あくまで緊急設置のタンクだったので、構造も含めて確認している。その後の雨水タンクは、汚染水のタンクも含めて溶接型になっている。問題点の洗い出しをしている。

Q:外部の目を入れる気はあるのか。

A:外部のコンサルタントを入れて安全上の対策をとった。

Q:東電のいう外部は外部ではない。検討委員会を立ち上げるとか、抜本的に考え直すべき。体質改善問題も一向に改善していない。

A:足りないところがあった。反省。

Q:今までも、天板をあけて点検する作業はあったのか。

A:あった。点検のためにあけたり、機器の搬入のためにあけたり。

Q:明かりとりというのは、この天窓だけなのか。

A:中には照明もついている。少しでも明るくして中を見たいと思って開けようとしたのだと思う。ハンディタイプの投光器も持って入ったが、さらに明るくしようとした。この検査の時は、一般的にマンホールから明かりを得ていたと聞いている。

Q:「意識あり、汚染なし」と書いてあるが、これ「汚染あり」だったらどういう対応をしたのか。

A:まず除染という作業になる。外の病院に行くことを考えれば、表面汚染の基準は、1万3000cpmだが、人命優先で、汚染のまま運ぶこともある。病院で除染。

Q:2Fの方は1人で作業をしていたのか。

A:6人で作業。他の5人は、同じフロアの別のところにいて、準備作業をしていて、その1人が作業を。事故の際は1人だった。同じフロアにはいたが、別のところにいて。

Q:このお椀はなんでできているのか。

A:重量は700キログラム。円筒形で、直径1メートル、高さ45センチ(または60センチ)の筒。臼のような形になっている。材質は炭素鋼。

Q:第2の被害者の方の年齢は。

A:40代。

Q:作業員の方にはショックなことだと思うので、通り一遍の対応ではなくお願いしたい。ドクターヘリ常設、サイト内の病院設置、何らかの対策が必要。40年も50年も続く廃炉作業だ。付け焼刃で当面の、という話ではなく、労働安全衛生と医療体制をきちんと整備するようにぜひとも考えてほしいと、常務にも要望としてあげてほしい。このままじゃ、作業員の人も作業できない。
 ◆東電交渉◆
ホームページの記載漏れ

A:ホームページの掲載については、説明資料に新規の内容が含まれていれば掲載する。ご指摘の9月18日のいわき市漁協への説明資料は、これまで当社が公表した内容の範囲内であるため、ホームページの掲載は行っていない。8月25日と9月18日、資料の体裁は変更してあるが、内容はほぼ同一。

Q:新たにデータ出て9月18日に載せているわけだから、9月18日の分として載せるのが筋じゃないか。

A:データはその都度、ホームページにアップしている。

Q:それは確認取れない。漁連の方に渡した資料は、ホームページに逐一載せてほしい。一般市民が知ることができるようにしてもらわないと、内容をチェックできない。今後はこのようなことのないようにしてほしい。昨年の12月からはその都度、資料を公開しているので、この形でやってもらいたい。9月18日の件は非常に疑問で、このことを知りえたのは報道陣から。漁連に説明した資料はそれしかない。

A:ご意見としてはわかる。今後は、そのように。

4号機燃料取り出しの延べ作業者数
A:続いて、4号機の燃料取りだし作業の被曝量の分母となる「延べ作業者数」。延べ1万4000人の方が作業した。その後集計が進み、ロードマップには、4号の集計が載ってきているので、確認を。

Q:その中で最大はいくつだったのか。

A:12月のロードマップで集計が終わりまして、最新のデータ。燃料取り出し作業で、個人線量の最大は4.26ミリシーベルト。キャスク取扱い作業は、個人線量12.06シーベルトが最大。

Q:この間は6.2とか…。倍だね。

A:はい。12月で燃料の取り出しが全部終わり、公表させていただいた。作業には遮蔽材を設けるなど、被曝対策を行ってきた。被曝線量が低減してきたこともグラフに。

Q:線量計のメーカーと機種を教えてほしい。統一なのか。

A:メーカー名、線量計は2つあって、1つはガラスバッチ、1つはAPD。最終的にはガラスバッチで行うと思う。

Q:低めに出る懸念はないのか。ガラスバッチは、正面からは丸々拾うけれど、後ろや横からは拾えない。

A:積算になるので。積算していくものなので。体が遮蔽になるんじゃないかという話だと思うが、可能性はゼロじゃないと思う。今回、事故が始まってからの話じゃなくて、昔から言われてきた。

Q:メーカー名、次回でいいので教えてほしい。

A:メーカーがわかると、何かあるのか。メーカーと関係ないんじゃないかと思うが。

Q:校正はどうしているのか。測定値が保障されているのかも、説明してほしい。

A:放射線管理のイロハですから、しっかり校正している。当然、全部やっている。決められた通りにやっている。

Q:アルゴリズムもいろいろ違うだろう。

A:それは申し訳ないが我々ではわからない。

Q:次回、メーカーと機種。校正のやり方もわかれば。外部被曝の評価は、ガラスバッチの数字だけか。

A:APDで積算したものとガラスバッチを突き合わせている。一般的にはガラスバッチでやっていると思う。

Q:体の後ろからの被曝は差し引くとか。

A:していない。

Q:作業員さんが毎日、数字を書き込んでいるのか。

A:ガラスバッチは月に1回。

Q:その日その日の分は。

A:APDで、各個人が。

Q:APDはポケットに入れているわけか。後ろからの分というのは。

A:先ほどから言っているように、していない。

Q:では、実際の被曝量は、数割増と考えればいいのか。

A:わからない。

飛散防止剤の希釈問題
Q:では関連して、例の3号機のガレキ撤去の飛散防止剤の報道は。

A:メーカーでは10倍推奨という新聞記事だったが、そもそも我々は100倍でも飛散しないと確認をとっていた。4号機と3号機のほとんどの作業は100倍で終えた。8月に、大型のガレキを動かすため、クレーンを動かそうとして、その下のダストが、飛散防止剤が浸透していなかったために飛散した。思い当らなかった。希釈濃度も10倍に戻した。新聞記者にもそう話したのだが、記事としては、一つひとつの事実は間違ってはいないが、全体の話は書かずに、100倍でダストが飛んだように書かれたと我々は理解している。

Q:8月の南相馬のお米のセシウム汚染については、いろいろ見解があるようだが、大型クレーンの下の部分のものが飛散したのではと、より丁寧に撒く、頻度を増やす、濃度を変更した。その変更はいつなのか。

A:作業再開は12年の10月。8月に起きて、作業は2カ月ストップ。飛散濃度と頻度。大きい機材を動かす時、大きいガレキ撤去の際、頻度と濃度を上げている。以来、上がっていないことを確認している。

Q:マスコミが間違って書いたのだということでいいのか。

A:マスコミの書いたパーツの一つひとつは正しいけれど、100分の1の作業でも飛散はなかったとは書いてくれない。問題ないと書いてくれなかった。反論は、ホームページに載せてある。マスコミは書いてくれないので、それ以上できない。

Q:8月から3号機の作業では、100倍に希釈し、回数を数日から数週間ごとにするよう指示したという、これのことか。

A:どういう取材で書いたのかわからないが、希釈度がメーカーは10分の1、原液を推奨だが、我々は、試験をやって100分の1でも大丈夫という認識だ。使用者側は使用者側で、100分の1でも大丈夫という確認をしている。試験をやっている。燃料プールに飛散防止剤をできるだけ混入させたくないという思いがあった。

Q:温度も含めて実験したのか。夏の暑さも。

A:通年通して、4号機では100倍で。

Q:その判断は東電の判断ということか。

A:我々。売る側は原液を勧めている。

Q:投下線量の発表が、何分平均で出しているのか。施設は10分でしょうが。

A:連続ではかっているから。積分値で。計測は連続で、放出量は積算の値でやるので、抜けはないと思う。モニタリングポストのことなら、

Q:構内の被曝量は。

A:各地点のモニタリングポストで。パーアワーで。

Q:1時間の平均で出すのか。

A:そこに1時間いたらを評価する。

Q:どんどん変われば。

A:どんどん変える。

Q:一番高い数字を出すのか。

A:なんか、本質的な議論とは思えない。平均値で実測値に近い数字になる。8月13日、19日当時のダストのデータが分析されて、このくらい出たと分析した。ぶわっと出たのがぶわーっと流れていって、モニタリングポストの計測を。人の被曝は、個人線量計があって、それを見ているので特に問題があるとは思っていない。一番問題だったのは、当時、その近郊にいた人かと。ダストが降り積もって、過酷な過去の気象データを基に、高めに出るような気象条件を当てはめて、そこにいて被曝したらどうなるかと分析した。

Q:瞬間的に上がったものはわからないのか。

A:それも積分値に入っているから。

Q:瞬間的に上がったものは、そこに線量計があればわかるが、リアルタイムにはわからない。

A:人がいれば、その人の線量計が。

汚染水問題
Q:今日の原子力規制委員会で、タンクの汚染水を処理して放出する方針が報道で流れている。普通は東電が「流したい」と言ったのを、規制庁が止める役割だと思うが逆。田中委員長は「流せ流せ」と。傍聴した人の話だと、「タンクの死亡事故が出たのも、、汚染水を早く流さなかったからだ」とまで言っているが。基本的な方針として、タンクの汚染水、特にトリチウムをどうするのかは、現在検討中ということでいいのか。そこが明確でない状態で、歯止めなく次はタンクだとなってきている懸念がある。

A:基本的には、従来から説明しているように、世界中の英知を集めて、トリチウムの対策を確認。その上で、関係する方々にもご理解いただいた上で、何らかの対策をということで。

Q:地下水ドレン、サブドレンの放射能濃度。

A:国の監視強化検討委員会で配られた資料35ページ、去年10月にまとめたデータ。資料の位置づけは、サブドレンピットの数字、浄化装置を通ったときの数字、正式なデータになる。1回から5回まで時系列的に示したもの。

Q:去年10月のデータが最新なのか。

A:そのあとは、ここで一区切りしていて。

Q:その後、濃度検査はしていない。

A:今は議論をさせていただいているところで、タンクの水質を排水前に常時出していくことになると思う。

Q:1番ピットのトリチウム、これ凄いね。計測もしていないのね。

A:けっこう線量が高いところなので、頻繁に行きたくないということもある。運用になってからはこれからの話。

東電交渉2に続く。








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# by kazu1206k | 2015-01-28 21:22 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

検察の不起訴理由への反論-4   

2015年 01月 27日

福島原発告訴団弁護団の海渡雄一弁護士による「東京地検福島原発事故 東電役員の再不起訴はここが問題だ!」という、検察の不起訴理由への反論、掲載の4回目、最終回です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2015年1月26日

東京地検福島原発事故 東電役員の再不起訴はここが問題だ!
東電も保安院も,緊急の津波対策が必要であることは認識していた。
検察の論理は,どんな対策を講じても事故は防ぐことはできなかったという論理
そして,何の対策も講じなかった東電を免責するものである。
検察は被害者の声を聞かず,巨悪=東京電力の言い訳を追認し,正義を放棄した。
検察審査会による強制起訴によって東電幹部の刑事責任を追及しよう!


                      福島原発告訴団弁護団 海渡 雄一

注:本意見は,2015年1月22日に東京地検が公表した不起訴理由説明を元にまとめたものである。検察庁は告訴団に対して口頭での説明の機会も設けると約束されているが,この説明は未だ実施されていない。この口頭の説明にもとづいて,この意見は追加・変更される可能性がある。

目次

第1 再捜査の概要とその焦点

第2 添田孝史「原発と大津波 警告を葬った人々」とその裏付け証拠で何が明らかになってきていたのか
 *以上は第1回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758293/

第3 政府事故調の追加公開資料によって明らかになった新事実
1 政府事故調の保安院小林勝氏調書が裏付ける貞観地震津波の重大な危険性
 *以上は第2回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758370/

2 東電と保安院の犯行を自白した森山審議官メール
3 あと3-4年早く対策が命じられていたら事故は避けられた
第4 検察の注意義務に関する不起訴理由に対する反論
第5 検察の予見可能性に関する不起訴理由への反論
1 対策を講ずるためにM9を想定する必要はなかった
2 東電シミュレーションと実際の津波が方角が異なったとされる点について
3 Cランクでも,原発の安全性確保のために対策するべきことは明らかである。
4 原発6号機を合計して1万年から10万年に1回という事故確率が計算されていれば,これに対応するのは当然である。
5 貞観地震に関する知見を考慮すれば,追加津波対策が必要であることは明らかであった
 また,検察は貞観の地震に関して,想定が,10メートルを超えていないことを根拠に,対策不要とした。
 *以上は第3回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758481/

6 土木学会への検討依頼が時間稼ぎであったことは明らか
第6 検察の結果回避可能性について不起訴理由への反論
1 シミュレーションにしたがって南側に防潮壁を築いても事故は回避できなかったという空論
2 事故後に規制当局によってとられた対策は無効だとする検察の理論
3 すぐできた対策も事故対策としては無力だと無理矢理こじつける検察
第7 検察審査会による強制起訴と検察による新告訴の厳正捜査を求める
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

第5 検察の予見可能性に関する不起訴理由への反論
6 土木学会への検討依頼が時間稼ぎであったことは明らか
 検察は,検審の議決が,「東京電力は,推本の予測について,容易に無視できないことを認識しつつ,何とか採用を回避したいという目論見があったといわざるを得ない。」としたことについて,

「東京電力は,最大の試算結果を把握した後,土木学会に対し,推本の当該評価に関する検討を委託しているところ,当該委託は,法令上の安全性が確保されていることを前提として,安全性の積み増し又はその信頼性の向上を図る自的でなされたものであったこと,その委託に平成24年3月23日という期限を定めるとともに,原子力発電所における津波評価技術の改訂を委託しており,これが改訂されればこれを踏まえた対策を講じる予定であったこと等からすれば,議決指摘のように推本の当該評価の「採用を回避したいという目論見があった」とまで認めることは困難である。」(不起訴理由書5頁)

と判断を示している。
 これも,当時,一刻も早く耐震バックチェックを完了させなければならない状況にあったこと,土木学会の実情が電力会社の完全な言いなりであることを無視した机上の空論である。土木学会は東電の言いなり組織であった。推本の長期評価をなきものとするための工作の場が土木学会の津波評価部会における検討であった。この津波評価部会には,東電の津波対策の中心人物として,この対策の見送りの中心人物である酒井俊朗(委員)と高尾誠(幹事)が含まれていた。
 まず,この津波評価部会には,津波の専門家である首藤氏が参加していたが,委員幹事合計31名のうち地震学者は一名しかおらず,13人が電力会社,5人は電力の関連団体に所属していた(「原発と大津波 警告を葬った人々」 98頁)。まさに,電力関係者に牛耳られている組織であった。平成13年の委員名簿をみると,新たな告訴事件の被告訴人である酒井俊朗,高尾誠も含まれている。
 また,その津波に関する土木学会手法の研究費の全額(1億8378万円)と手法の審議のための学会への委託費用(1350万円)の全額が電力から支出されていた(国会事故調報告書92頁 東電の書面回答による)。
 平成12年(2000年)11月3日の第6回会合に評価部会幹事団(10人中2人が東電社員,一人は東電子会社員,三人は電力中央研究所員)は,数値誤差を見込まない安全率一倍とする基準を提案した(「原発と大津波 警告を葬った人々」 35頁)。電力関係者が過半数を占める幹事会で,首藤,阿部両顧問の「倍半分」を否定した基準を否定したものだ。この点に関して,先日公開された今村文彦東北大学教授の政府事故調に対する聴取結果書には次の記載がある。

「Q:第6回の部会で,補正係数を1.0としてよいか議論してくれとコメントしたのは誰か」
「A:首藤先生。
安全率は危機管理上重要。1以上必要との意識はあったが,具体的に例えば1.5にするのか,従来の土木構造物並びで3まで上げるのかきめられなかった。本当は議論しないといけなかったのだが,最後の時点での課題だったので,それぞれ持ち帰ったと言うことだと思う。」

 まさに,科学的には安全率が1以上必要であることは明らかであったにもかかわらず,委員の多数をしめる電力によって,科学者たちは黙り込まされてしまったのである。
 この基準について首藤氏は,「補正係数の値としては議論もあるかと思うが,現段階では,とりあえず1.0としておき,将来的に見直す余地を残しておきたい」と述べたとされる(「原発と大津波 警告を葬った人々」 35頁)。同書の41頁以下には,このような基準を最終的に是認した首藤氏に対する,インタビューが掲載されている。まさに,首藤氏は電力の虜となり,自らの科学的良心をも裏切って自ら発した警告を葬ってしまったと言わなければならない。そして,首藤氏が約束した,このような見直しがなされることもないままに,我々は3・11を迎えたのであった。
 そして,この土木学会手法に従って,平成14年(2002年)3月には福島第一原発で想定される津波高さを5.7メートルに見直し,これに合わせて6号機の非常用海水ポンプ電動機をわずか20センチかさ上げする工事を行った(「原発と大津波 警告を葬った人々」 40頁)。まさに,アリバイ的な対策が講じられたのである。この馬鹿げた対策工事の経過そのものが,東電の「長期評価」つぶしの一環であったことがわかる。
 土木学会手法の問題点は,そもそも電力関係者に支配された組織構成の下で,もとより公正な審査は望みようがないものであった。さらに,先に見たように,土木学会手法は福島沖のプレート境界地震を否定していること,安全率を全く考慮していないことなど,科学的にも著しく不合理なものであった。このような誤った手法が採用されたのは東電関係者などの電力関係者の工作によるものである。この手法に科学的合理性がないことは,工作者である電力関係者自身が十分認識していたはずである。
 まさに,被疑者武藤と武黒は明らかに本件事故のような深刻な災害を予見し,その回避のために必要な対策とその予算についても具体的に検討しながら,その対策に要するコストと時間,そして一定期間の運転休止を見込まなければならないという事態のなかで,自社の利益のために問題を先送りするためにみずからの配下ともいうべき土木学会に検討を委ねたのである。これは,対策をサボタージュするための故意にも近い極めて重大かつ明白な過失である。

第6 検察の結果回避可能性について不起訴理由への反論
1 シミュレーションにしたがって南側に防潮壁を築いても事故は回避できなかったという空論

 津波がシミュレーションと異なり,東側から来たことを前提に,検察は,

「上記推本の当該評価に基づくO.P.+15.7メートルとの最大の試算結果に対応する措置としては,試算結果で津波が遡上することとされていた敷地南側に防潮堤を建設することが考えられる。
これに対し,本件津波は,前記のとおり,敷地東側の長さ約1.5キロメートルの海岸線から,全面的に敷地に越流したのであるから,仮に事前になされていた最大の試算結果に対応して越流する敷地南側に防潮堤を建設したとしても,本件津波は防潮堤のない敷地東側の海岸線から越流することとなり,本件津波の襲来に際し,その浸水を阻止し,結果を回避できたとは認められない。」(不起訴理由書6頁)
 
と論ずる。
 この奇妙な論理は,簡単に説明すれば,事前のシミュレーションでは南側から高い津波が来ることになっていたから,防潮堤も南側に築くことになったはずで,実際の津波は東側から来たので,南側の防潮堤だけでは被害は防ぐことができなかったというのである。
 しかし,この理屈は東電内部で検討されていた津波対策案を検討するだけで,意味のないことが分かる。東京地検は,シミュレーションにしたがって南側の防潮堤が築かれたはずだという。
 しかし,一度目の不起訴決定の際の福島地検での説明会で我々が捜査担当検事に確認したところによると,東京電力内に南側だけO.P.+15.7に防潮堤を作るというような計画があったわけではない。津波がどちらから来るかは,高さ以上に来てみなければわからないのであり,防潮堤を作るとすれば,海と敷地の間に築く計画になったはずである。試算結果は高さに意味があるのであり,津波による敷地の冠水を防ぐためには,一定の方角だけに防潮堤を築くだけでは不十分で,敷地と海の境界全体に防潮堤を築かなければ有効な対策にはなり得ない。検察官の述べていることはまさに議論のための議論であり,屁理屈と言うほかない。

2 事故後に規制当局によってとられた対策は無効だとする検察の理論
 検察は,浸水を前提とした措置をとっていても,事故は防ぐことはできなかった,または間に合わなかったとする。

「本件津波により敷地が浸水したことを前提として,遡って事故を回避する措置を考えた場合には,議決が指摘する浸水を前提とした対策(上記㋐蓄電池や分電盤を移設し,HPCI(高圧注水系)やSR弁にケーブルで,接続すること,及び,㋑小型発電機,可搬式コンプレッサー等を高台に置くと等の措置)を講じておくことが一応考えられる。
 しかしながら,事故前の当時においては,津波に関しては,詳細な指針等が定められていた地震動と異なり,独立した審査指針等はなく,地震の随伴事象として抽象的な基準が示されていたにすぎなかった。また,当時,原子力発電所の津波対策に関しては,一定の想定水位を定め,当該想定水位までの安全性を絶対に確保するという考え方(確定論)に基づいて,安全性が確認されており(事故前の津波評価に関する事実上の基準とされていた津波評価技術は,確定論に基づく考え方である。),確定論により得られた想定水位を超える確率を算出して,安全性評価の判断資料とするという津波の確率論的評価は,その手法に関する研究が進められていた段階であり,いまだその手法が確立された状況になかったことなどが認められる。これらの状況を背景として,敷地高を超える津波を想定する必要性や,その具体的対策として,本件結果を回避できるような浸水を前提とした対策(前記㋐及び㋑の措置)を講じておく必要性が一般に認識されていたとは認められない。
 さらに,実際に本件のような過酷事故を経験する前には,浸水自体が避けるべき非常事態であることから,事故前の当時において,浸水を前提とした対策をとることが,津波への確実かつ有効な対策として認識・実行され得たとは認め難い。
 加えて,仮に,事故前の当時,本件結果を回避できる浸水を前提とした措置(前記㋐及び㋑の措置)を講じることとしても,HPCI等と蓄電池等を接続する等の工事を行う必要があるため,工事期間のほか,原子炉設置変更許可等の所要の手続を経る必要があることから,2年9か月以上を要したものと認められ,被疑者らが最大の試算結果を知った時期等に鑑みると,本件地震・津波の発生までに対策を了しておくことができたとは認め難い。
 なお,本件結果を回避できる措置としては,本件津波が越流した敷地東側に防潮堤を建設することも考えられるが,その措置を講じるには3年7か月以上を要したものと認められ,防潮堤についても,本件地震・津波の発生までに対策を了しておくことができたとは認め難い。」(不起訴理由書6頁)

 しかし,これも,現実を無視した空論である。本来であれば,2008年の段階で東京電力が立てた津波対策計画に基づく工事を前提に,このような対策がなされていたとして,事故がどのように進展していたかを議論するべきである。東電が立てていた対策は,事故の結果を変えた可能性がある。そのことは,女川や東海第2の例を見れば,一目瞭然である。そして,事故の結果を少しでも軽減することが可能であったすれば,対策をとらなかったことと事故の結果とは因果関係があり,追加で発生した事故の結果に関しては,東電の対策は回避可能性をもっていたこととなる。

3 すぐできた対策も事故対策としては無力だと無理矢理こじつける検察
 また,検察は,事故前に確実に可能であった時間のかからない対策も,事故の結果を変えなかったという推測を述べて結果の回避可能性を否定する。このニヒリズムは,原子力は結局どんな対策をとっても,自然災害の前には無力だと述べているようでもあり,原発の稼働は認められないという理屈にもつながりうる。しかし,論理的には,やはりおかしい。 

「議決が指摘する「長期間を要しない安全対策(電源車や電源盤を搭載した自動車,可搬式コンプレッサ一等を高台に移設するなどの方策)」についても検討した。しかしながら,今回の事故では,HPCI(高圧注水系)やSR弁に電気を供給する電源盤が被水して機能を喪失したため,仮に電源車や電源盤を搭載した自動車を高台に配備していたとしても,津波襲来後にがれきを撤去し,これらの電源車,電源盤を建屋付近に移動し,HPCI等とケーブルで接続する等の作業を行う必要があるところ,津波到達から数時間後には1号機で炉心損傷が開始していることから,早期に上記作業を終了させてHPCI等の機器を稼働させることができたと認めることは困難であり,「長期間を要しない安全対策」によって,事故を避けることができたとは認め難い。」
 「議決が指摘する「建屋の水密化」についても検討したが,仮に防潮堤がなければ,津波の越流に伴い,敷地上の車両やタンク等大きな構造物が漂流物として流されて(本件津波でも実際に確認された),建屋に衝突し,水密化が維持されないことも想定される上,仮に,推本の当該評価に基づく試算結果にしたがって建屋を水密化したとしても,上記のとおり,今回の津波の浸水深は,試算結果を大きく上回っており,建屋の水密化によっても,事故を回避できたと認めることは困難である。」
 「震災前に10メートル盤を大きく超える津波の襲来を予測すべき知見があったとはいえないこと,そこまでの規模に至らないものも含めても,切迫した時期に津波が来る可能性を示す情報や知見もなかったこと,法令上の安全性の確保を前提に原子力発電所が稼働していたことからすると,あらかじめ原子力発電所を停止するべきであったとは認められない。」(不起訴理由書7頁)

 この点の反論も,前記と同様である。
 これらの対策は,事故後に採用されているものであり,事故の結果を少しでも軽減することが可能であったと考えられる。とすれば,対策をとらなかったことと事故の結果とは因果関係があり,追加で発生した事故の結果に関しては,東電の対策は回避可能性をもっていたこととなる。

第7 検察審査会による強制起訴と検察による新告訴の厳正捜査を求める
 検察の判断の末尾は次のようにまとめられている。

「以上のとおり,東京電力の役員らに刑罰を科すかどうかという刑法上の過失犯成否の観点からみた場合,本件事故について予見可能性,結果回避可能性及びこれらに基づく注意義務を認めることはできず,犯罪の嫌疑は不十分である。」(不起訴理由書7頁)

 我々は,犯罪の嫌疑は,検察審査会の決定がなされた当時に比べても,格段に濃厚となったと考える。
 武藤類子団長の,不起訴を受けて地検へ提出した抗議文では次のように述べている。
「2015年1月22日に東京地方検察庁が出された再度の不起訴処分に対し,福島原発告訴団は深い悲しみと憤りの中にいます。
 今回の処分は,大津波への対策の不作為や揉み消しなどの真実が明らかになっているにも関わらず,加害者の不起訴理由を何とか探しだしたようにしか感じられません。とうとう強制捜査もなされませんでした。
 検察の本来の仕事は被害者に寄り添い,あらゆる捜査を尽くすことではないのでしょうか。
 検察審査会の起訴相当の議決は大多数の国民の意思を表しています。その議決を検察は無視したことになります。
 原発事故から4年が経とうとしている今も,さまざまな困難の中に生きる私たち原発事故の被害者はこの事故の責任がきちんと問われなければ,本当の人生の再建はありえません。また,同じような悲劇が繰り返される事をくい止める事ができません。
 今回の東京地方検察庁の処分と姿勢に強く抗議致します。
同時に,福島原発告訴団の1月13日に提出した新たな告訴に対しては,今度こそ被害者の側に立ち,あらゆる捜査を尽くす事を要請致します。
市民の幸せと安全のために働い下さる事を要請します。」
 弁護団は,これに応えて,検察審査会への働きかけを強化し,検察審査会に再度の起訴相当の決定により,東電役員3名に対して強制起訴を求めたい。
また,我々は,1月13日には,福島原発告訴団第二次津波告訴(2015年告訴)をおこなった。添田孝史氏の「原発と大津波 警告を葬った人々」と政府事故調の調書の一部公開という援軍を得て,津波対策を組織的にサボタージュしていた東電と保安院の恐ろしい結託と裏切りの闇の実態が暴かれてきた。新たに東電や経済産業省旧原子力安全・保安院,電事連,原子力安全委員会の当時の幹部らについて追加告訴している。告訴団の武藤類子さんは記者会見で「政府の事故調査委員会の調書が公開されるなど,新たな証拠が次々と出てきている。検察はきちんと調べて真実を明らかにしてほしい」と話している。
 東電役員の武藤,武黒,勝俣の強制起訴は必至である。強制起訴では検察官役は弁護士が務める。検察官役を務める弁護士の体制の強化が次の大きな課題となってくるであろう。人数は通常3人までとされているが,それでは不足することが明らかだ。予算,バックアップ体制などの強化も必要である。
 告訴団と弁護団は,刑事法廷で,福島原発事故の真実を明らかにするため,最後まで闘う。第二次告訴にはこれからでも加われる。2月中旬には第二次告訴の告訴人の大募集を始める。ぜひとも,ともに闘って欲しい。

以上。




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# by kazu1206k | 2015-01-27 07:50 | 脱原発 | Trackback(1) | Comments(0)

検察の不起訴理由への反論-3   

2015年 01月 26日

福島原発告訴団弁護団の海渡雄一弁護士による「東京地検福島原発事故 東電役員の再不起訴はここが問題だ!」という、検察の不起訴理由への反論、掲載の3回目です。
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2015年1月26日

東京地検福島原発事故 東電役員の再不起訴はここが問題だ!
東電も保安院も,緊急の津波対策が必要であることは認識していた。
検察の論理は,どんな対策を講じても事故は防ぐことはできなかったという論理
そして,何の対策も講じなかった東電を免責するものである。
検察は被害者の声を聞かず,巨悪=東京電力の言い訳を追認し,正義を放棄した。
検察審査会による強制起訴によって東電幹部の刑事責任を追及しよう!


                      福島原発告訴団弁護団 海渡 雄一

目次

第1 再捜査の概要とその焦点

第2 添田孝史「原発と大津波 警告を葬った人々」とその裏付け証拠で何が明らかになってきていたのか
以上は第1回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758293/

第3 政府事故調の追加公開資料によって明らかになった新事実
1 政府事故調の保安院小林勝氏調書が裏付ける貞観地震津波の重大な危険性
以上は第2回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758370/

2 東電と保安院の犯行を自白した森山審議官メール
3 あと3-4年早く対策が命じられていたら事故は避けられた
第4 検察の注意義務に関する不起訴理由に対する反論
第5 検察の予見可能性に関する不起訴理由への反論
第6 検察の結果回避可能性について不起訴理由への反論
第7 検察審査会による強制起訴と検察による新告訴の厳正捜査を求める
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第3 政府事故調の追加公開資料によって明らかになった新事実
2 東電と保安院の犯行を自白した森山審議官メール
 この供述の中にも出てくるが,2010年3月24日午後8時6分保安院森山善範審議官が,原子力発電安全審査課長らに送ったメールには,次のような決定的というべき,津波災害の予測と対策の緊急性をはっきりと示した内容が記されている(一部省略)。

「1F3の耐震バックチェックでは,貞観の地震による津波評価が最大の不確定要素である。
・貞観の地震は福島に対する影響は大きいと思われる。
・福島は,敷地があまり高くなく,もともと津波に対して注意が必要な地点だが,貞観の地震は敷地高を大きく超える恐れがある。
・津波の問題に議論が発展すると,厳しい結果が予想されるので評価にかなりの時間を要する可能性は高く,また,結果的に対策が必要になる可能性も十二分にある。
・東電は役員クラスも貞観の地震による津波は認識している。
というわけで,バックチェックの評価をやれと言われても,何が起こるかわかりませんよ,という趣旨のことを伝えておきました。」

 このメールは,国会事故調の報告書の498頁に作成者匿名で引用されている。しかし,具体的な状況と実名入りで明らかにされたことはなかったために,保安院の腐敗の深刻さが認識されなかった。このメールの背景について,小林室長は次のように説明している。

「2010年3月24日付森山審議官(当時)が送信した「1F3バックチェック(貞観の地震)」と題するメールの写し(添付資料1)について説明する。
 このメールは,森山審議官が,平成22年3月24日,私,名倉他3人に送付したものである。
当時,1F3号機のプルサーマル計画を進めるに当たって,佐藤福島県知事は,平成22年3月に「耐震安全性」「高経年化対策」「MOX燃料の健全性」という3条件を提示していた。この3条件のうち,「耐震安全性」という条件をクリアするために,資源エネルギー庁を中心とするプルサーマル推進派は,1F3号機の耐震バックチェックの中間報告の評価作業を特別な扱いとして実施しようとしていた。この森山審議官によるメールは,これら3条件を受け入れる前に送信されたメールであり,1F3号機に係る耐震バックチェックの中間報告書の評価作業を軽々に受け入れるわけにはいかないという文脈で送信されたものだと思う。なぜ1F3号機の評価作業を受け入れられないかというと,我々としては耐震バックチェックの中間報告の評価作業は1サイト1プラントという原則で行っており,プルサーマル計画を推進するためだけに1F3号機だけ特別な扱いとして評価を実施するのは筋が通っておらず,よくない先例を作ってしまうという懸念があったからである。
 また,プルサーマル計画を推進するという理由はどうであれ,貞観地震に関する新たな知見が出ている中で,1F3号機の評価作業をやるとすると貞観地震への対策は必ず議論になる。そのような状況になれば,燃料装荷が予定されていた平成22年8月までに1F3号機の評価作業の結論が出ない,又は,評価作業が終わったとしても更なる対策が必要となる可能性もあった。森山課長はその点についても懸念しており,1F3号機の評価作業はやらない方がよいと考えていたと思う。」

 まさに,語るに落ちたとはこのことではないか。このメールからは,森山審議官自らが,本件事故を予見していながら,バックチェックの結論も出さず,問題を先送りすることを黙認していたことが明らかである。我々は,同氏にも明らかに刑事責任が問われるべきであると考え,野口,原,名倉などの保安院関係者を特定して,第二次告訴に踏み切ったのである。

3 あと3-4年早く対策が命じられていたら事故は避けられた
 福島第一原発の耐震バックチェックの作業は指針ができて5年目となる2011年になっても,一向に収束しなかった。
当時の委員の認識は次の岡村調書に示されている。
 2009年7月から半年ないし1年で結論が出せれば,対策をはじめることはでき,結論は変わったはずである。
 2010年11月文部科学省の地震調査研究推進本部が「活断層の長期評価手法(暫定版)」を公表したことを契機として,保安院は,東京電力に対し,津波対策の現状についての説明を要請した。
2011年3月7日東京電力は,15.7メートルシミュレーション結果を国に報告した。2002年の地震調査研究推進本部の長期評価に対応し,明治三陸地震が福島沖で発生した場合,13.7m~15.7mの津波が襲うという内容だった。
 小林勝室長は,2011年3月7日に,このシミュレーションの報告が東電から保安院に対してなされた際に,次のように警告した。土木学会の津波評価技術の改訂に合わせるという東電の方針に対して「「それでは遅いのではないか。土木学会による津波評価技術の改訂に合わせるのではなく,もっと早く対策工事をやらないとだめだ」「このままだと,推進本部が地震長期評価を改訂した際に,対外的に説明を求められる状況になってしまう。」とコメントしたという。しかし,これは遅すぎた警告であった。
 本件事故発生後8月まで,この3月7日の報告は国・保安院によって秘匿された。東京電力は本件事故について3月13日の清水社長会見以来,事故は「想定外の津波」を原因とするものであり,東京電力には法的責任がないとの主張が繰り返した。これを明らかにしたのは,読売新聞のスクープであった。

第4 検察の注意義務に関する不起訴理由に対する反論
 まず,不起訴理由書は,原発の安全対策の注意義務については,次のように述べている。

「議決は,原子力発電所の事業者の役員である被疑者らに,極めて高度の注意義務があるとし,自然現象の不確実性等を指摘して想定外の事態も起こり得ることを前提とした対策を検討しておくべきものであるとしている。しかしながら,原子力発電所の安全対策においても,どこまでを想定するか,あるいは具体的に何を想定するかを定め,具体的な条件設定をした上でそれへの対策を講じる必要があることは否めない。原子力発電所の特性を踏まえて可能性の低い危険性をも取り上げるべきであるとしても,あるいは自然災害の予測困難性,不確実性を踏まえて安全寄りに考えるとしても,無制限であるわけにはいかず,可能性が著しく低いために条件設定の対象とならないものがあり得る。したがって,事前にどこまでの津波対策が原子力発電所の安全確保に必要と考えられていたのかを過失認定上問題にせざるを得ず,10メートル盤を大きく超える津波による浸水を想定すべきであったのかを,その当時の知見を前提に検討する必要がある。
 つまり,本件過失の成否を判断するに当たっては,飽くまで本件事故後に事故から得られた知見や教訓を抜きにして,本件事故が発生する前の事情を前提として注意義務を課すことができるか否かを判断せざるを得ない。」(不起訴理由書3頁)

不起訴理由に対するコメント
 「原子力発電所の特性を踏まえて可能性の低い危険性をも取り上げるべきである」「自然災害の予測困難性,不確実性を踏まえて安全寄りに考える」べきことを認めた点は,進歩である。しかし,このような論理は具体的な判断の過程では全く無視されている。
 「10メートル盤を大きく超える津波による浸水を想定すべきであったのかを,その当時の知見を前提に検討する必要がある。」としている点については,当初の不服申立で指摘したように疑問がある。
 津波があらかじめ想定された6メートルを超えれば,海水ポンプが機能しなくなり,冷却機能を失う。にもかかわらず,東京地検は,10mを超えない場合は,冷却機能の一部が維持され,深刻な事態は回避できたと説明した。しかし,10メートルをどれだけ超える津波を予見する必要があったかは言えないとしている。このような説明には,大きな疑問がある。想定を超えれば,事故が起き,その事故がどこまで発展するかは正確に予見はできない。10メートルを大きく超えなければ,冷却はできたという判断には,科学的な根拠があるとは考えられない。むしろ,想定された6メートルを超える津波を予見し,対策を講ずるべきであったのに,何の対策も講じなかったことを過失責任の根拠とすれば,被告訴人らに過失があったことは明らかである。交通事故刑事裁判で過失を論じる際も,交通法規違反があれば,その結果どのような事故が起こりうるかについて,詳細な予見までは求めてこなかった。
 わざわざ「10メートルを大きく超え」るという高い基準を設定したことは,貞観の津波を予見の対象から外し,被告訴人らの責任を追及しにくくしているといわざるをえないのである。

第5 検察の予見可能性に関する不起訴理由への反論
1 対策を講ずるためにM9を想定する必要はなかった
 検察は,震災前においては,本件のような超巨大地震・津波を予測する知見はなく,過去に津波地震(地震動の大きさに比して高い津波が発生する地震)の発生が確認されていない福島県沖について,本件のような大津波の襲来を具体的に示す研究成果は存在していなかったなどと主張する。このような主張は,吉田調書においてもM9を想定した者はいないと声高に主張されていた。

「今回,貞観津波のお話をされる方には,特に言いたいんですけれども,貞観津波の波源で考えたときにも,うちの敷地は3mか4mぐらいしか来ないから,これは今の基準で十分もつという判断を1回しているわけです。貞観津波の波源のところに,マグニチュード9が来ると言った人は,今回の地震が来るまではだれもいないわけですから,それを何で考慮しなかったんだというのは無礼千万だと思っています。そんなことを言うんだったら,日本全国の原子力発電所の地形などは関係なく,先ほどおっしゃったように,全部15mの津波が来るということで設計し直せということと同じことですね。」(政府事故調 吉田昌郎 平成23年8月16日付聴取結果書(事故時の状況とその対応について3)の21頁)
「○回答者 もう一ついうと,貞観津波で想定していたマグニチュードよりもっと大きいものが来たというのが違うところがあるわけです。
 2つあって,マグニチュード9が来たという大きさの部分は,今まで地震学者も津波学者もだれも想定していなかった。
 それから,3つのプレートがほぼ同時に動く。これもだれも言っていなかったんです。1つ動けばあとは寝ている。連動しないというのが学会の常識だったのが,連動したわけです。」(政府事故調 吉田昌郎 平成23年8月16日付聴取結果書(事故時の状況とその対応について3)の22頁)

このような検察の判断も吉田所長の判断も,原子力の安全性評価のあり方として,完全に誤っている。この点について,添田氏は次のように論評している。

「確かにマグニチュード9を予想した人はいなかったのですが,2008年の論文ではマグニチュード8.4は考えていた。その予測でも津波は敷地高さを越えていたわけです。原発の被害を考える時,マグニチュード9まで予測する必要はまったくなかったのです。このあたりの吉田さんの話は支離滅裂なのですが,政府事故調で質問している人は,気づいていないのか,突っこんで聞いていません。」(『科学』2014年12月添田孝史報告「吉田調書をめぐるシンポジウムより」1281頁)

 このとおりである。つまり,確かにマグニチュード9の地震が起きると予測した研究者はいなかった。しかし,7省庁津波指示や,福島沖を含めて,マグニチュード8クラスの地震が起きることは地震調査研究推進本部(推本)も予測していたし,さかのぼれば,7省庁手引きでも同じことが指摘されていた。吉田氏はこのことを知ってか知らずか,混同して話しているのである。そして,予測されていた福島沖のM8クラスの地震に対する対策がとられていれば,高さ15メートルという津波の高さが一致していたのであるから,原発は守れたのである。
 少し北側の宮城県沖でこのような地震が発生していることは常識であり,プレートはつながっているのであるから,より南側でも根このような地震が発生することは当然想定しなければならなかった。

2 東電シミュレーションと実際の津波が方角が異なったとされる点について
 次に検察は,東電のシミュレーションは南側から津波が襲うこととなっていたが,実際の津波は東側からであったことを指摘し,東側からの津波は予測できなかったという。
 この点に関する反論は,回避可能性について論ずる次の項目の冒頭で反論することとする。

3 Cランクでも,原発の安全性確保のために対策するべきことは明らかである。
 検察は,推本の評価において福島沖の評価はCランクで,「やや低し」とされていたことについて対策をとらなかったことの根拠として援用している。Cランクは4段階のランクの下から二番目である。
 しかし,原発の安全性確保のためには10-100万年に一度の事象にも備えなければならない。
平成18年(2006年)9月に「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」が改訂され「新耐震指針」が制定された。
 平成18年(2006年)9月には,原子力安全委員会が耐震設計審査指針を改定し,津波については極めてまれではあるが発生する可能性があると想定することが適切な津波によっても,安全性が確保できることが求められることとなった。
 また,「想定されるいかなる地震力に対しても大きな事故の誘因とならないよう充分な耐震性を有していなければならない」(逆に言うと想定される地震力をクリアしていれば良い)としていたのに対し,新耐震指針では,「(耐震設計用に)策定された地震動を上回る地震動の影響が施設に及ぶことにより,施設に重大な損傷事故が発生すること,施設から大量の放射性物質が拡散される事象が発生すること,あるいは,それらの結果として周辺公衆に対して放射線被ばくによる災害を及ぼす」リスク(「残余のリスク」)が存在すること,事業者にあってはこの「残余のリスク」を少なくするよう努めること,すなわち想定された地震力を超える地震にも備えるべきことが定められた。
 ここでは「策定された地震動を上回る地震動の影響」としてあるが,耐震指針改定の経緯を見れば,地震に伴って生じる津波の想定に関しても「残余のリスク」の対象としていることは明らかである。
 津波は地震に伴って生じる現象である。耐震設計のための設定地震は対津波設計においても想定しなければならないものである。
 少なくとも,この段階で,推本の「長期評価」を想定の対象とするべきであった。
 このバックチェックは審査期間中も対策を講じないで運転が続けられるというきわめて安全上ルーズな位置づけで実施されていた。
 しかし,平成4年(1992年)の伊方最高裁判決によって原発の安全審査に関する司法判断は最新の科学的な知見に基づいて実施することとされていたのであり,電力事業者も保安院も,対策を先延ばしにするのではなく,重大な科学的知見には直ちに対応して,対策を講ずることが求められていたのである。

4 原発6号機を合計して1万年から10万年に1回という事故確率が計算されていれば,これに対応するのは当然である。
 検察審査会の議決は,

「東京電力は,10mを超える津波が襲来する確率は,1万年に1度から10万年に1度との試算を得ていたが,これは耐震バックチェックの基準地震動に用いた地震動の確率と同程度であり,耐震審査設計指針の「施設の供用期間中に極めてまれではあるが,発生する可能性があると想定することが適切な津波」というべきである。また,伊方原発最高裁判決の趣旨,原子力安全委員会安全目標専門部の報告書の趣旨からも,推本の長期評価は取り入れられるべきものといえる。」(議決書7-8頁)

 との判断を示していた。
 このような検察審査会の明快な議論に対して,反論できなくなった検察は驚くような屁理屈を考え出した。すなわち,検察は,

「再捜査の結果,東京電力では,津波の確率論的評価(注2)を試験的に実施し,1号機ないし4号機について,O.P.+10メートルを上回る津波が襲来する確率は10万年から100万年に1回,本件津波の高さに匹敵する13メートルでは100万年から1000万年に1回と算出されていたことが認められるどころ,これら震災前に把握されていた数値等を根拠に,本件結果を回避できる措置を講じておくべき義務があるとまでは認められない(なお,第一次不起訴処分及び議決において触れられている1万年から10万年に1回という確率は,6号機の数値であり,再捜査によって,今回の事故が起きた1号機から4号機の数値が上記のとおりであることが明らかとなった。)。」(不起訴理由書5頁)

 というのである。
 しかし,これなどは,東電を救うために無理矢理理屈を捜したものとしか言いようのない,くだらない議論である。原発は福島第1には合計6機あり,これをセットで安全性を確保しなければならない。5-6号機が助かったのは,たまたま定期検査中であったからに過ぎない。確率を各号機ごとに別々に考えることには何の根拠もない。1-6号機全体の事故に至る合計確率を求め,それが10万年から100万年に1回を超えるならば,対策をとることが原子力安全の水準として当然の考え方である。
 なお,この点について被疑者武藤は,国会事故調へのヒアリングの中で,「100年に1回以下といった,炉の寿命スパンよりも頻度が低いような自然災害への対応には切迫性がないと判断していた。」と述べている。しかし,このような考え方は,原子力安全の基本を忘れた暴論であり,これに対して過失責任が問えないとすれば,次の重大事故は避けられないであろう。
「東電のリスクへの対応の特徴として,前述の耐震バックチェックについても同様であるが,シビア アクシデント(SA)対策や自然災害対策などの実施が極めて緩慢で,検討から対策まで5~10年といった長い時間をかけるという点が挙げられる。この理由について東電の武藤栄副社長(以下「武藤副社長」という)は「100年に1回以下といった,炉の寿命スパンよりも頻度が低いような自然災害への対応については,切迫性がないと判断していた」と述べている。
 しかし,日本に存在する50基のプラントのおのおので,仮に1000年に1度(/年・炉)の頻度で事故に至るようなリスクを放置するとすれば,日本中のどこかで事故が発生する確率は相応に高まる。そのような状態が10年間単位で放置されたとすれば,日本のどこかで事故が起こったとしても何ら不思議ではなく,このような緩慢なリスク対応の姿勢は,事業者として到底許されざるものである。」(国会事故調報告書 5.1.2(3),460-461頁)
 まさに,このとおりであるといわなければならない。

5 貞観地震に関する知見を考慮すれば,追加津波対策が必要であることは明らかであった
 また,検察は貞観の地震に関して,想定が,10メートルを超えていないことを根拠に,対策不要とした。

 「震災前に,貞観地震に関する知見も進展しつつあったものの,震災前に可能性があるものとして仮定的に示されていた貞観地震の波源モデル(注3)は,震源域の広さやすべり量等の点で,本件地震の規模には及んでおらず,実際に,当時示されていた波源モデルに基づく福島第一原発における津波高の試算結果は,いずれの場所も10メートルに及んでいない。加えて,貞観地震については,専門家の聞でも,これと同様の地震発生の現実性,切迫性が認識されていたとはいえず,その現実性,切迫性が認識されるべき状況にあったとも認め難く,貞観地震の知見を根拠に10メートル猿を大きく超える津波による浸水を予見すべきであったとは言えない。」(不起訴理由書5頁)

 この原発の想定津波高さは,当時5.7メートルであった。9メートルの既往最大の津波が堆積物の調査で裏付けられたのであれば,この値に1.5倍なり,2倍なりを乗じた津波に対する対策を講じなければならないはずである。
 実は,この計算には,注記がついており,東電自らの手で,「不確実性の考慮のため,津波水位が2-3割高くなる可能性がある」と明記されているのである。
 そうすれば,10メートルを下回るから考慮しないという検察の根拠は崩れ去る。このような極めて重要な想定条件の問題点を,検察は知ってか知らずか,無視しているのである。
 そして,もう一度強調しておきたいことは,東電はこの9メートルの津波にすら何ら対応しなかったのである。9メートルの津波に対する対策を講じていたが,それが不十分で深刻な事故になったのではないのだ。想定の6メートルを超えれば,さまざまな異常が生ずることは予め想定されていた。試算結果が,10メートルを僅かに1メートル下回っているから,対策不要という考え方は原発の安全確保の立場からはあり得ない暴論である。
 また,貞観の津波が「その現実性,切迫性が認識されるべき状況にあったとも認め難」いという点は,明らかに事実に反する。
 貞観地震の現実性と切迫性は,上記にるる引用した岡村意見,小林調書,森山メールなどから,明らかに認定できる。この点について我々は,委曲をつくして説明したが,不起訴決定は完全にこれを無視し,告訴人らの主張に対して何の判断も示していない。

以下は、次回へ。



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# by kazu1206k | 2015-01-26 20:28 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

検察の不起訴理由への反論-2  

2015年 01月 26日

福島原発告訴団弁護団の海渡雄一弁護士による「東京地検福島原発事故 東電役員の再不起訴はここが問題だ!」という、検察の不起訴理由への反論、掲載の2回目です。
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2015年1月26日

東京地検福島原発事故 東電役員の再不起訴はここが問題だ!
東電も保安院も,緊急の津波対策が必要であることは認識していた。
検察の論理は,どんな対策を講じても事故は防ぐことはできなかったという論理
そして,何の対策も講じなかった東電を免責するものである。
検察は被害者の声を聞かず,巨悪=東京電力の言い訳を追認し,正義を放棄した。
検察審査会による強制起訴によって東電幹部の刑事責任を追及しよう!


                      福島原発告訴団弁護団 海渡 雄一


注:本意見は,2015年1月22日に東京地検が公表した不起訴理由説明を元にまとめたものである。検察庁は告訴団に対して口頭での説明の機会も設けると約束されているが,この説明は未だ実施されていない。この口頭の説明にもとづいて,この意見は追加・変更される可能性がある。

目次

第1 再捜査の概要とその焦点

第2 添田孝史「原発と大津波 警告を葬った人々」とその裏付け証拠で何が明らかになってきていたのか
以上は第1回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758293/

第3 政府事故調の追加公開資料によって明らかになった新事実
第4 検察の注意義務に関する不起訴理由に対する反論
第5 検察の予見可能性に関する不起訴理由への反論
第6 検察の結果回避可能性について不起訴理由への反論
第7 検察審査会による強制起訴と検察による新告訴の厳正捜査を求める
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第3 政府事故調の追加公開資料によって明らかになった新事実
1 政府事故調の保安院小林勝氏調書が裏付ける貞観地震津波の重大な危険性
 原子力安全保安院の安全審査課耐震安全審査室で平成21年(2009年)6月30日以降,室長を務めていた小林勝氏は,津波対策について極めて重要な証言を行っている。同氏に対しては,平成23年(2011年)8月18日(1)と平成23年(2011年)9月2日(2)の2回聴取が実施されている。

(1)一通目の調書
 まず,小林氏の一通目の調書には,次のように記されている。

「貞観地震については,森山審議官が貞観地震を検討した方が良いと言い始めた時に初めて知った。1F-5の中間評価が終わり,1F-3のプルサーマルが問題になった平成21年頃,福島県知事が,①耐震安全性,②プルの燃料の健全性及び③高経年化の3つの課題をクリアしなければプルは認められないと言っていた。森山審議官は,当時,貞観地震が議論になり始めていたことから,福島県知事の発言に係る①耐震安全性の検知(ママ)から,貞観地震の問題をクリアした方がいいんじゃないかと言い始めた。私も森山審議官の考えに賛成だったが,結論として,1F-3のプルサーマル稼働を急ぐため,(8字削除)原案委(ママ)に諮らなかった。私は,野口安全審査課長(当時)に対し,かような取扱いに異議を唱え,「安全委員会に(5字削除)話を持って行って,炉の安全性について議論した方がよいのではないか。」と言ったが,野口課長は「その件は,安全委員会と手を握っているから,余計な事を言うな。」と言った。また,当時ノンキャリのトップだった原広報課長から「あまり関わるとクビになるよ。」と言われた事を覚えている。当時の状況は,私や森山審議官のように,貞観地震について懸念する人もいれば,1F-3のプルサーマルを推進したいという東電側の事情に理解を示す人もいたという状況だったこともあり,(7字削除)原案委(ママ)に諮らなかった。なお,当時の野口課長の前々職は,資エ庁(資源エネルギー庁)のプルサーマル担当の参事官であり,プルサーマル推進派で,現在,首席統括安全審査官(審議官クラス)を務めている。当時の野口課長の関心は,プルサーマルの推進であり,耐震評価についてはあまり関心がなかったようであった。」((1)の1-2頁)
 「自分が耐震安全審査室長に就任して間もないH21.7.13に開催された,総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会耐震・構造設計小委員会 地震・津波,地質・地盤合同WG(第33回)に出席した際,貞観地震を巡る議論があることを知った。その後平成22年に,東北大学の教授であり,我々の審議会の委員でもある,私が非常に尊敬している今泉教授が書いた論文で浸水域が示され(平成22年5月24日),同年8月には岡村教授が福島において貞観地震に係る堆積物が出たと指摘した論文も読み,被害が相当大きかったのだと思った。」
 「東電の想定津波波高の数字については,平成23年3月7日に開催された会合の時に初めて聞いた。当時,我々が推本と会合を持ち始めており,次の長期評価では,貞観地震がきちっと評価されるなという認識を持ち始めたことから,東電にも一言言っておかなければならないと思い,3月7日に東電を呼んだ。東電の説明によれば,佐竹,推本及び土木学会の各モデルに基づいた波高計算をしたところ,佐竹と推本のモデルでは,敷高(ママ)を超える津波が来るとのことであった。そこで私は,東電の(2字削除)課長と(2字削除)に「これは,早く工事しなきゃダメだよ。」といった。すると,彼らは,「平成24年の秋に,土木学会の評価手法の見直しがあるから,そのときに併せて貞観津波の評価をしたい。と言った。これに対して私は「そんな悠長なことではだめだぞ。それでは遅いぞ。」と言ったが,それ以上の事は言わなかった。それ以上のことを言わなかったのは,正直なところ,当時はまさか3・11のような大きな津波が来るとは思っていなかったからである。これらのやり取りを証明するメモ等のエビデンスは,現時点で見当たらない。土木学会の評価手法の見直しの件については,平成23年3月7日以前(年が変わる前と思う。)に岡村先生から「波源モデルを大き目にしないといけないな。そういったところを土木学会の評価に反映させたいな。時期は平成24年だな。」などと聞いたように記憶している。」((1)の2-3頁)
 「東電が,「平成21年9月,バックチェックでは,土木学会の津波評価技術の手法を用いることとし,貞観津波を考慮しないことで保安院は了承した。」旨話しているようだが,保安院として,貞観津波を考慮しないことにつき了承するしないなどと言うことはない。かような点については,学識経験者の意見を踏まえた上で評価を行うので,事務局サイドでその良し悪しの判断をすることはない。
(以下4行分削除 ここには,二通目の調書で小林氏が忘れたとして厳しく追及されている9月7日の会合に小林氏がなぜ欠席したかの理由が書かれているものと思われ,さらに重大な事実が隠されている可能性がある―筆者注)
 保安院としては,平成21年8・9月頃,1F・2Fにおける貞観津波の評価については,その最終報告の中できちんとなされると思っていた。」
 「貞観地震の被害が大きいのではないか,昔,津波が相当奥まで入り込んでいるんじゃないか。」と思ったのは,今泉先生の論文を見た平成22年5月頃である。」
 「岡村行信先生が平成22年8月に書いたAFERC(Active Fault and Earthquake Research Center:活断層・地震研究センター)の記事を読んでから,貞観地震に係る堆積物調査も重要であると考え始めた。これに伴い,高い津波が来ると注意しなければならないと思うようになった。」((1)の3頁)
 「名倉安全審査官は,平成21年7月1日の合同WGで,バックチェックの(2字削除)報告書において貞観津波を考慮して記載する(3字削除)と東電に言っている。私もその審議会に出席していたから覚えている。
 また,津波堆積物の研究については,岡村先生も福島で貞観地震に係る堆積物が出たと指摘していたことから,私としては重要なファクタ-と思っていた。」((1)の4頁)

 このように,保安院の福島第一原発3号機のバックチェックを担当していた耐震安全審査室の室長であり,津波審査の中心にいた小林氏は貞観の津波と同様の津波が福島第一原発を襲う可能性があり,その場合原発の安全性が確保できないことを知っていたことが明らかである。
 平成20年(2008年)の段階で津波対策の工事計画までが検討されながら,これを土木学会に検討依頼するという形で,対策を先送りし,しかも,この報告が保安院に対してなされなかったことの持つ意味は決定的である。東電役員たちは,保安院がどんなに腐敗していたとしても,この報告がなされれば,保安院から直ちに厳しい対策を求める指導がなされることを確実に予測しながら,それを避けるために報告自体をしないという隠蔽工作を行ったのである。

(2)二通目の調書
 二通目の調書はより詳しくなっているが,小林氏自身の姿勢がやや防衛的に変わっている部分がある。
 平成21年(2009年)8月及び9月の東京電力による貞観津波に関する説明について次のように記されている。

「貞観津波に関しては,平成21年6月及び7月に開催された地震・津波,地質・地盤合同ワーキンググループ(以下「合同WG」という。)第32回及び第33回において,産総研の岡村先生から指摘を受けている。また,同年7月の耐震バックチェックの中間報告書に対する「耐震設計審査指針の改訂に伴う東京電力株式会社福島第一原子力発電所5号機耐震安全性に係る中間報告の評価について」の中でも,貞観津波の調査研究成果を踏まえ,事業者がその成果に応じた適切な対応を取るべきとしている。
 こうした状況の中で,私の部下である(7字削除)が,平成21年8月28日及び同年9月7日に,東京電力に対して貞観津波についてのヒアリングを行っている(2字削除)は,同年8月初旬ころから貞観津波に関する対策等について,東京電力に対して説明を求めていたようである。
同年8月28日のヒアリングの保安院側出席者は(4字削除)であった。このときのヒアリングでは,平成14年2月の土木学会原子力土木委員会津波評価部会による「原子力発電所の津波評価技術」(以下「津波評価技術」という。)に基づく想定波高を踏まえた福島第一原子力発電所(以下「1F」という。)及び福島第二原子力発電所(以下「2F」という。)の津波評価とそれに対する対策等についての説明を東電から受けた。
 また,平成14年7月の地震調査研究推進本部による「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価について」(以下「地震長期評価」という。)や貞観津波等に関する新しい知見については土木学会に研究を依頼しているという点についても,同様に説明を受けた。
 8月28日のヒアリングの際に,(2字削除)から東京電力に対して,新しい知見に基づく試計算の結果があれば見せてもらいたい旨の依頼をした。そして,この依頼に基づいて,東京電力が平成21年9月7日午後1時から保安院に説明に来た。このときのヒアリングでは,貞観津波に関し,平成20年の佐竹論文に示されているモデル8及びモデル10に基づく試計算の結果について説明を受けた。私は,この9月7日のヒアリングにも出席したことを覚えていない。
問(10字削除)平成20年8月28日のヒアリングの際,東電の担当者に対し,「次回のヒアリングには小林室長も出席する。」旨を東電に伝えたとのことであり,実際にも,あなたは同年9月7日のヒアリングに出席する予定となっていましたね。
答 はい。
問 にもかかわらず,同月7日のヒアリングに欠席したというのであれば,それなりの理由があったと思いますが,どのような理由だったのですか。
答 何かのマネージメントがあったんじゃないでしょうか。
問 平成23年8月18日,事故調において,あなたからのヒアリングを実施した際,あなたは,平成20年9月7日のヒアリングに欠席した理由について何と話していたか覚えていますか。
答 マネージメント。そうでなければ,翌日の産総研のヒアかな。
(8行分削除)
問 もう一度確認します。あなたが,9月7日のヒアリングに欠席した理由は何ですか。
答 覚えていません。
 9月7日に(2字削除)が東電から説明を受けた内容については,私も,9月のうちに,(2字削除)から報告を受けたように記憶している。その内容は,「東京電力から貞観津波についての試計算結果について説明を受けた。その試計算結果が大きな数字になっている。いずれ耐震バックチェックで評価する必要が出てくるかもしれない。」というものであった。その際,(2字削除)からは試計算結果の具体的な数値については聞いていないものの,敷地高を超える津波がくる可能性があるということは聞いたかもしれないが,よく覚えていない。
 (2字削除)から報告を受けた後,詳しい時期は覚えていないが,1Fに関して(2字削除)から聞いていた内容,すなわち「貞観津波の試計算結果の数字が大きい。敷地高を超える可能性がある。」ということを森山安全審査課長(当時)に伝えたことを覚えている。(森山審議官の聞いていないという証言と矛盾しており,小林氏の証言の方に信憑性がある―筆者注)
 「私が1Fに敷地高を超える津波がくる可能性があると認識した契機として間違いなく覚えているのは,1F3号機で,プルサーマル計画が始まるとき,すなわち平成22年3月ころ(2行削除)である。1F3号機のプルサーマル計画の議論をしている際に,森山安全審査課長と貞観津波について議論したことがあり,「1Fに大きな津波がくるらしい。これについては敷地高を超えるらしいので,ちゃんと議論しないとまずい。」と話したことを覚えている。
 「平成21年7月に1F5号機の耐震バックチェックの中間報告について評価作業を行った後,貞観津波に関する新しい知見が出てきていたのは確かである。私としては,貞観津波が非常に気になっており,1F3号機の耐震バックチェック中間報告の評価作業をやるのであれば貞観津波のことをしっかりと議論しなければならないと思っていた。しかし,実際のところ,1F3号機の耐震バックチェックの中間報告の評価を行う過程で貞観津波に関する議論はなされなかった。
 そもそも,耐震バックチェックの中間報告の評価作業は,耐震・構造設計小委員会地震・津波,地質・地盤合同ワーキンググループ(以下「合同WG」という。)及び同小委員会構造ワーキンググループ(以下「構造WG」という。)において審議されることとなっている。
 しかしながら,地震・地震動評価や津波評価の詳細については1F5号機の評価の際に合同WGの中で審議されていることから,1F3号機の評価の際には議論しないこととされてしまった。つまり,1F3号機の評価については,構造WGにおける施設の安全性のみの審議とされたのである。
(5行削除)
 結果としては,1F3号機の評価の際には,1F5号機の評価作業以降に得られた貞観津波の新たな知見に関する議論が完全に抜け落ちた状態で審議が進んでいったのである。
 実際に,1F3号機の評価に関し,構造WGにおいて貞観地震の議論はなされていない。東京電力の吉田原子力設備管理部長(当時)が構造WGにおいて,「福島県からプルサーマル計画の受入れに当たり,3条件が出されている。事業者として説明責任を果たしていく所存であるので,保安院においても1F3号機の耐震バックチェックの中間報告について評価作業を実施していただけると幸いです。」という趣旨のことを言っている。これは,野口課長が構造WGのロジを担当していた私に言って,議事進行に加えたものである。」((2)の1-4頁)
 「耐震バックチェックの評価作業自体は耐震安全室が担当するので,私も実作業として1F3号機の評価には携わっているが,その後の意思決定には関与していない。保安院内における1F3号機に関する評価作業が完了するころ,すなわち平成22年7月ころ,私は野口課長に原子力安全委員会に話を持っていくべきだという具申をした。私としては,(9字削除)保安院における評価作業では議論しなかったものの,原子力安全委員会で議論してもらえれば耐震バックチェックの評価結果に貞観津波に関する新しい知見が反映されると考えていた。
 しかし,ここでも私の意見が通ることはなく,結果として,原子力安全委員会に保安院としての評価結果を諮ることはなかった。野口課長から「保安院と原子力安全委員会の上層部が手を握っているのだから,余計なことはするな。」という趣旨のことを言われたのを覚えている。」((2)の4頁)
 「私としては,1F3号機の耐震バックチェックの中間報告について評価作業をするのであれば,貞観地震についても議論しなければならないと考えていた。(4行削除)((2)の5頁)
実質的に人事を担当する(3字削除)課長(当時)から「余計なことをするとクビになるよ」という 趣旨のことを言われた。結果として,1F3号機の評価作業の過程で貞観地震が議論されなかったのは既にお話ししたとおりである。」
 「東京電力が津波堆積物調査を実施していることについても,平成21年中には名倉から聞いていた。前述のとおり,平成21年9月,名倉から貞観津波についての東京電力に対するヒアリングの結果について報告を受けた。その報告では,東京電力が行った貞観津波についての試計算結果によると,福島地点に敷地高を超える大きな津波が来るかもしれないとのことであった。このとき,私は,試計算結果に対する東京電力の対応について,名倉から詳しい報告は受けていないと思う。ただ,名倉との会話の中で,耐震バックチェックの最終報告の段階でシミュレーションをやらないといけないという話はしたと思う。
 名倉から,東京電力が津波堆積物調査を実施しているということについても報告を受けた。報告を受けた時期は,平成21年9月よりは遅かったと思うが,詳しい時期は覚えていない。その後,津波堆積物調査の結果がどうであったかなどの質問を名倉にした記憶もなく,結果についてフォローしていなかった。」((2)の7頁)
 「添付資料5のメール本文に「貞観の地震による津波は簡単な計算でも,敷地高は超える結果になっている。防潮堤を作るなどの対策が必要になると思う。」との記載がある。だから,遅くとも,このメールの送信日である2010年(平成22年)3月23日までに,私は,貞観津波についての想定波高結果が1Fの敷地高を超える可能性があることを名倉から聞いて認識していたことは間違いない。
 さらに,森山審議官も,遅くとも今述べたメールの送信日までには,(13字削除)間違いなく認識していたはずである。
 しかし,(13字削除)この認識に基づいて,東京電力に対して具体的な対策についての指示をしたことはなく,耐震バックチェックの最終報告の段階で議論する必要があると考えるにとどまっていた。
 添付資料の5のメール本文で,私は,津波対策として,防潮堤を作るということを森山審議官に提案しているが,(40字削除)防潮堤を作ると,むしろ周りの集落に向かう波が大きくなってしまうなどというデメリットの議論はあったように思う。防潮堤を作るに当たってのメリットとデメリットは,1F3に限った話ではなく,他の発電所の場合でも議論されていたことである。
なお,1F沖に防潮堤を作るという(2字削除)案について,森山審議官からは対策を急がせろなどといった特段の反応はなかった。」
 「2010年3月24日付森山審議官が私等にあてた「1F3バックチェック(貞観の地震)」と題するメール(添付資料1)について先ほどの説明に加えて補足する。このメールは,平成22年3月24日に森山審議官が1F3号機のバックチェックに関して寺坂院長(当時)等に説明した結果を伝えてきたものである。
 院長等の上層部に対する説明であるので,この日程については事前に決まっていたのだと思う。
 私は,添付資料5に関して既に説明したとおり,平成22年3月23日に,森山審議官に対して,1Fにおける貞観津波に関する対策について説明している。森山審議官としては,院長等に対する説明の準備として説明を求めてきたのだろうが,説明者である私には院長等に対する説明が控えているといったことは知らされていない。
 院長等に対する説明に同席していたわけではないので,森山審議官が説明した際の院長等の詳しい反応はわからない。」((2)の7-8頁)
 「平成23年3月7日付東京電力作成に係る「福島第一・第二原子力発電所の津波評価について」(添付資料12)について説明する。
 この資料は,同日,東京電力が貞観津波についての試計算結果を説明に来た際のものである。この資料のうち,「「地震本部の見解に対応した断層モデル」・「869年貞観津波の断層モデル」に対する津波評価について」には津波想定波高が記載されており,よく記憶している。また,この資料については,東京電力から直接説明を受けたことも覚えている。
 私は,この資料を見て,1Fにおける津波想定波高が非常に高くなっていると認識した。既に,この時点で1Fにおける津波想定波高が敷地高を超えるという認識は持っていたので,試計算結果を見て,さほど驚くということはなかった。」((2)の12頁)
 「東京電力は,貞観津波に関する対策工事は土木学会の津波評価技術の改訂に合わせて実施するという説明をしていた。要するに,平成24年秋に予定されていた津波評価技術の改訂までは対策工事をやらないということであった。
 (3字削除)この説明を受け,「それでは遅いのではないか。土木学会による津波評価技術の改訂に合わせるのではなく,もっと早く対策工事をやらないとだめだ」「このままだと,推進本部が地震長期評価を改訂した際に,対外的に説明を求められる状況になってしまう。」とコメントしたことを覚えている。私のコメントに対し,東京電力は「土木学会における津波評価技術の改訂を待って対応する。」との説明をしていた。この時には,これ以上のやり取りはなく,私のコメントにしても単に口頭で,言っただけであり,対策工事を指示をしたというほどのものではない。
 私が,これ以上東京電力に対して強く言わずに,東京電力の方針をいわば黙認してしまったのはやはり津波に対する切迫感,危機感が足りなかったからだと思う。
(3行削除)
 震災後に,3月7日にした東京電力とのやり取りを名倉と振り返ったことがあるが,このやり取りの中で一番強く印象に残っているのは,やはり東京電力の対策工事が遅いということであった。しかし,3月7日の東京電力とのやり取りについて,私から,課長を含めて上司に報告を上げたことはない。なぜなら,この時も耐震バックチェックの最終報告の際に評価すればよいと考えていたので,この時点では報告の必要性を感じなかったからである。」((2)の12-13頁)

以下は、次回へ。



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# by kazu1206k | 2015-01-26 19:47 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

検察の不起訴理由への反論-1  

2015年 01月 26日

福島原発告訴団弁護団の海渡雄一弁護士による「東京地検福島原発事故 東電役員の再不起訴はここが問題だ!」という、検察の不起訴理由への反論を、4回に渡って掲載します。
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2015年1月26日

東京地検福島原発事故 東電役員の再不起訴はここが問題だ!
東電も保安院も,緊急の津波対策が必要であることは認識していた。
検察の論理は,どんな対策を講じても事故は防ぐことはできなかったという論理
そして,何の対策も講じなかった東電を免責するものである。
検察は被害者の声を聞かず,巨悪=東京電力の言い訳を追認し,正義を放棄した。
検察審査会による強制起訴によって東電幹部の刑事責任を追及しよう!


                      福島原発告訴団弁護団 海渡 雄一


注:本意見は,2015年1月22日に東京地検が公表した不起訴理由説明を元にまとめたものである。検察庁は告訴団に対して口頭での説明の機会も設けると約束されているが,この説明は未だ実施されていない。この口頭の説明にもとづいて,この意見は追加・変更される可能性がある。


目次

第1 再捜査の概要とその焦点

第2 添田孝史「原発と大津波 警告を葬った人々」とその裏付け証拠で何が明らかになってきていたのか
 *以上は第1回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758293/

第3 政府事故調の追加公開資料によって明らかになった新事実
1 政府事故調の保安院小林勝氏調書が裏付ける貞観地震津波の重大な危険性
 *以上は第2回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758370/

2 東電と保安院の犯行を自白した森山審議官メール
3 あと3-4年早く対策が命じられていたら事故は避けられた
第4 検察の注意義務に関する不起訴理由に対する反論
第5 検察の予見可能性に関する不起訴理由への反論
1 対策を講ずるためにM9を想定する必要はなかった
2 東電シミュレーションと実際の津波が方角が異なったとされる点について
3 Cランクでも,原発の安全性確保のために対策するべきことは明らかである。
4 原発6号機を合計して1万年から10万年に1回という事故確率が計算されていれば,これに対応するのは当然である。
5 貞観地震に関する知見を考慮すれば,追加津波対策が必要であることは明らかであった
 また,検察は貞観の地震に関して,想定が,10メートルを超えていないことを根拠に,対策不要とした。
 *以上は第3回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22758481/

6 土木学会への検討依頼が時間稼ぎであったことは明らか
第6 検察の結果回避可能性について不起訴理由への反論
1 シミュレーションにしたがって南側に防潮壁を築いても事故は回避できなかったという空論
2 事故後に規制当局によってとられた対策は無効だとする検察の理論
3 すぐできた対策も事故対策としては無力だと無理矢理こじつける検察

第7 検察審査会による強制起訴と検察による新告訴の厳正捜査を求める
 *以上は第4回目に掲載。http://skazuyoshi.exblog.jp/22759443/

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第1 再捜査の概要とその焦点

1 検察は再捜査で何をしたのか
 2015年1月23日,東京地検は,福島原発事故に関する刑事責任に関して,東京電力の勝俣元会長,武藤・武黒元副社長,小森元常務の4名について,2014年7月31日付で公表された検察審査会の議決にもとづいて実施されていた再捜査に関し,嫌疑不十分として再度不起訴処分とした。
検察の再捜査では何がなされるべきだったのか。まず,東電や電事連内部に保管されている津波対策に関連する膨大な資料を強制捜査によって押収すべきであった。また,東京電力と保安院の津波対策に関与した者らを再聴取し,政府事故調の調書との不整合部分を付き合わせる形で再捜査が必要であった。
 しかし,公表された「東京電力福島第一原子力発電所における事故に係る業務上過失致死傷事件の処理について」(以下,不起訴理由書という)による再捜査の説明では,このような捜査は全くなされていない。
 東京地検は,まず,

「本件事故前の当時における原子力発電所の安全対策の考え方,内容等について,原子力工学の専門家,規制当局関係者等からの聴取を含め,改めて捜査を行った。」

とし,予見可能性の有無については,

「本件においては,10メートル盤を大きく超えて建屋内が浸水し,非常用電源設備等が被水して機能を喪失するに至る程度の津波(以下「10メートル盤を大きく超える津波」という。)が襲来することについての具体的な予見可能性が認められれば,本件事故による結果の発生に対する具体的な予見可能性も認められるものと考えられるところ,議決を踏まえ,推本の長期評価及びこれに基づく試算結果の位置付けを明らかにし,これらが10メートル盤を大きく超える津波の予見可能性の根拠たり得るかどうか,貞観地震に関する知見を含めて推本の長期評価以外に予見可能性の根拠たり得る知見等がないかという観点から,震災前の地震や津波に関する知見全般について,地震津波に関する専門家,規制当局関係者等からの聴取を含め,改めて捜査を行った。」

とされている(不起訴理由書2頁)。そして,結果回避の可能性に関しては,

「議決が,本件事故を回避するための措置として採り得たのではないかと指摘する措置によって,本件事故を回避することができたと認められるかどうか,当時の知見から本件事故を回避する措置を講じることが可能かどうか,また,当該措置を義務付けることができるかどうかについて,津波や安全対策の専門家等からの聴取を含め,改めて捜査を行った。」

とされている(不起訴理由書3頁)。
 結局のところ,検察は,不起訴を正当化するための理屈を考えるために,東電よりの専門家の話を聞いて,不起訴理由の説明の書き方を考えていただけとみえる。起訴を前向きに検討するために新たな証拠を収集するような再捜査が行われた形跡は残念ながら認められない。

2 検察審査会の議決の核心は何だったのか
 それでは,検察審査会は,何を根拠に東電会長・副社長に起訴相当の議決をしたのだろうか。2014年7月31日,東京第五検察審査会は,2013年9月9日に東京地検が不起訴処分とした東電元幹部のうち,勝俣恒久元会長,武藤栄,武黒一郎の両元副社長について,業務上過失致死傷罪で「起訴相当」,小森明生元常務を「不起訴不当」とする議決書を公表した。
 この議決は,まず原子力発電所を運転する電力会社の高い注意義務を認めた。すなわち,

「一度事故が起きると被害は甚大で,その影響は極めて長期に及ぶため,原子力発電を事業とする会社の取締役らは,安全性の確保のために極めて高度な注意義務を負っている。」「そもそも自然災害はいつ,どこで,どのような規模で発生するかを確実に予測できるものではない」

として,事故以前に,基準地震動を超える地震動が観測されていることを指摘して,

「根拠のある予測結果に対しては常に謙虚に対応すべきであるし,想定外の事態も起こりうることを前提とした対策を検討しておくべきものである」

としたのである。(議決書3頁)
 また,東電は,推本の予測に基づいて行った数々の津波の試算についても,現実に起きるとは思わなかった,念のために土木学会に検討を依頼しただけであるなどと言い訳していた。しかし,土木学会は公正な専門家の集まりなどはなく,電力で固めた言いなり組織にすぎなかった。検察は東電の不合理ないいわけをそのまま認めてしまっていた。
 しかし,検察審査会は,市民的良識を発揮し,東電の役員たちは,対策が必要であることはわかっていて,2008年には,途中まではその検討や準備もしたのに,改良工事のために原発が長期停止になることをおそれ,時間稼ぎのために土木学会に検討を依頼して,問題の先送りをしたと認定している。事態を正確に理解した,極めて正しい認識だった。しかし,この問題提起を受け止めた再捜査はなされていない。

第2 添田孝史「原発と大津波 警告を葬った人々」とその裏付け証拠で何が明らかになってきていたのか
1 1997年7省庁指示

 検察庁は,2013年9月の不起訴決定において,推本以外に福島沖で大きな地震が起きることを想定した見解はなかったと主張していた。しかし,それは事実ではなかった。1997年には福島沖の津波地震の想定が政府から指示されていた。
それは,7つの省庁がまとめた津波想定方法である,「太平洋沿岸部地震津波防災計画手法調査」である。7省庁手引きは,平成9年(1997年)に建設省など7つの省庁がまとめた津波想定方法である。概要がプレスリリースされてはいるが,この資料の全体は平成26年7月に添田氏の情報公開によって明らかになった。ここでは,日本海溝の津波地震を予測していた(「原発と大津波 警告を葬った人々」18頁)。添田氏の本は,津波対策に関する東電と保安院,土木学会,電事連などの隠された資料を満載した驚くべき著作である。
 電事連の「津波に関するプラント概略影響評価」(国会事故調参考資料編 41頁)は,平成9年(1997年)6月の通産省の指示に対応して,平成12年(2000年)2月に電事連内の総合部会に提出されたものである。解析誤差を考慮して想定値の1.2倍,1.5倍,2倍の津波高さで原発がどう影響を受けるかを調べている。全国の原発の中で,想定値の1.2倍で影響があるとされているのは福島第一と島根1,2号の二原発だけである。福島第1は全国一津波に弱いことが明らかになっていたのである。
 この手引きについて,翌平成10年(1998年)3月には,政府は,「太平洋沿岸部地震津波防災計画手法調査報告書」と「地域防災計画における津波防災対策の手引き」を各自治体に一般防災対策のために,通知している(「原発と大津波 警告を葬った人々」23頁)。

2 電事連は,福島第一が津波に最も弱い原発であることを知っていた
 平成9年(1997年)7月25日の電事連津波対応WG資料では,福島第一で8.6メートルの想定がなされている(これは後の計算では13.6メートルとされている)(『科学』2014年12月添田孝史報告「吉田調書をめぐるシンポジウムより」1280頁)。
 この報告書について電事連は

「プレート境界において地震地体構造上考えられる最大規模の地震津波も加えている。」「この考えを原子力発電所に適用すると,一部原子力発電所において,津波高さが敷地高さを超えることになる」

と正確に分析している(「原発と大津波-警告を葬った人々」25頁)。
 また,電事連は,

「この調査委員会(七省庁手引きをとりまとめた委員会)の委員には,MITI顧問(通産省原子力発電技術顧問)でもある教授が参加されているが,これらの先生は,津波数値解析の精度は倍半分(二倍の誤差がありうる)と発言している。」「この考えを原子力発電所に適用すると,一部原子力発電所を除き,多くの原子力発電所において津波高さが敷地高さ更には屋外ポンプ高さを超えることとなる」

と正確に分析していた(「原発と大津波-警告を葬った人々」 27頁)。
 ここに記載されている顧問とは,首藤伸夫東北大教授と阿部勝征東大教授の二人である(「原発と大津波-警告を葬った人々」 29頁)。
 首藤教授は雑誌『海洋』1998年号外No.15に「津波総合防災対策の歴史と今後の課題」と題する論文を掲載している。この論文では,対象津波について,

「「信頼できる資料の数多く得られる既往最大津波」のほかに,「地震地体構造論や既往最大地震断層モデルの相似則などの理論的考察が進歩し,対象沿岸地域で発生しうる最大規模の海底地震を想定することも行われるようになった。これに加え,地震観測技術の進歩に伴い,空白域の存在が明らかになるなど,将来起こりうる地震や津波を過去の例に縛られることなく想定することも可能となってきて」いるから,こうした「現在の知見に基づいて想定される最大地震により起こされる津波」をも取り上げ,両者を比べた上で常に安全側になるように,沿岸での水位が大きくなる方を対象津波として設定することを奨めている。」

としている。
 この考え方が貫かれていれば,とっくの昔に福島第一だけでなく,全国の原発の津波対策が進んでいたはずである。

3 推本の長期評価とスマトラ沖地震は保安院の危機感を高めた
 2002年には,東京電力は福島第一原発に10mを超える津波が襲う危険性を知っていた。
 2004年12月26日にはスマトラ島沖でM9.1の巨大地震による大津波が起きた。この災害は津波被害の甚大さを生の映像で全世界にリアルタイムで伝えられた。この津波は,震源を遠く離れたインド南部のカルパカムにある原発を襲い,その故障の原因となった。
 2006年9月13日に,保安院の青山伸,佐藤均,阿部清治の3人の審議官らが出席して開かれた安全情報検討会では,津波問題の緊急度及び重要度について

「我が国の全プラントで対策状況を確認する。必要ならば対策を立てるように指示する。そうでないと「不作為」を問われる可能性がある。」

と報告されていた(第54回安全情報検討会資料)。このような迅速な対応は,スマトラ沖地震津波の生々しい記憶があったからであると考えられる。
 この時点で保安院によって津波対策が指示されていれば,事故は防ぐことができた。しかし,そのような対策はとられず,東電など電事連の圧力に保安院が屈していた。

4 中越沖地震の一年後であるにもかかわらず,東電は2008年の15.7メートルのシミュレーションに対応せず,これを保安院にも隠匿した
 2007年7月16日には中越沖地震に見舞われた柏崎原発では基準地震動として想定された震動を大幅に上回る地震動により,変圧器で火災が発生し,3000カ所の故障が生じた。この中越沖地震は,想定を超える地震・津波が来る可能性もあることを認識し,これにも備えなければならないと教訓にすべきだった。しかし,東電は,想定を超えても,大事にならずに,事故は収束できたとして慢心した。
 2008年には東京電力は,地震調査研究推進本部の想定したマグニチュード8クラスの地震が福島沖で発生した場合,15.7メートルの津波がおそうというシミュレーション結果を得た。
 この間のやり取りは,2011年11月6日聴取の吉田調書(348-9)の4頁に次のように詳細に書かれている。
 この結果は,東電の土木調査グループから,2008年6月,武藤副社長(当時)らに報告され,副社長は非常用海水ポンプが設置されている4m盤(O.P.+4メートルの地盤)への津波の遡上高を低減する方法,沖合防波堤設置のための許認可など,機器の対策の検討を指示した。具体的な津波対策の立案が指示されたのである。
 だが,翌7月,武藤副社長は土木調査グループに対し,耐震バックチェックには推本の見解を取り入れず,従来の土木学会の津波評価技術に基づいて実施することとした。この判断の過失こそが,事故の直接原因であり,これに関わった東電の役員と幹部には刑事責任があることは明らかである。
 この点については,吉田調書(077_1_3)に次のような部分がある。

「専門家の意見として,要するに貞観津波とおっしゃっている先生は,貞観のあそこで出た場所で起こり得る可能性があると言っているわけだから,この影響は福島にどれぐらいですかとちゃんと調査しているわけです。だけれども,そのほかの推本は波源を勝手に移動して,こんなところで起きたらどうだと言っているだけの話ですから,それを本当にいろいろな先生の指示(ママ)を得られるかというと,いろいろ聞いても,荒唐無稽と言ったらおかしいんですけれども,そうおっしゃる人もたくさんいて,そういう中でどう決めればいいのか。事業者としてわからないわけですから,専門家集団の中で決めてもらえば,そのルールに従ってやりますということになります。」(下線は筆者。以下同じ)

 こういう理屈にならない論理で,推本の見解を否定してしまっているのである。
 そして,東京電力の役員はこのシミュレーション結果を政府に提出せず,隠した。この措置は,悪質であり,自ら措置を講じなかったことを上回る重要な責任の根拠となる。当時の東電と保安院の間で,耐震バックチェックに関するやり取りが頻繁に行われている状況からすると,この決定的な情報の不提出=隠匿は措置をとらないこととし,この点について保安院からの追加対策の指示を回避するという目的を持った極めて重大な責任原因となる。

5 2009年には貞観の津波に関する保安院と東電の暗闘が繰り広げられた
 他方で,このころから,東電と保安院の間では,貞観の津波をめぐる激しいやり取りが始まっていた。
 2008年10月には,佐竹健治・東大教授が東電に貞観の津波に関する津波堆積物調査の最新の論文を渡している。2008年11月には,東電の担当者は,貞観津波の計算水位が8.6m~9.2m(土木学会手法では+3割程度,すなわち敷地高さ超え)になるという計算結果を得ている。このように,貞観の津波の津波堆積物の調査が進み,2009年にはこの問題が耐震バックチェック会議で委員を務めている産総研の岡村行信委員から指摘された。
 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会耐震・構造設計小委員会 地震・津波,地質・地盤合同WGの32回(2009年6月24日)において問題提起があり,第33回(2009年7月13日)の審議の中で,東京電力担当者が福島第一原発5号機と福島第二原子力発電所4号機の「耐震安全性に係る中間報告の評価について」とする報告を説明し(合同W33−2−2など),その中で869年貞観地震による地震動と津波の影響の二回にわたって委員間で討論がされている。岡村委員は「佐竹ほか(2008)で指摘されている貞観地震を今の知見で考えると,連動型地震と考えるのが妥当であり,そういう地震は,短い間隔で普通に起こっている震源域の,複数の震源域が同時に破壊することで起こるのだろうと言われている。」しかし,この問題提起に対し,東京電力及び原子力安全・保安院の名倉審査官は,津波の議論は最終報告で取り上げますからとして議論を打ち切り,何ら対応しなかったのである。そして,この議論が行われた時点では東京電力は保安院には提出していないが,自らは福島沖でM8クラスの地震が発生した際には津波の遡上高が15メートルにも達することを明確に認識しつつ,このような議論をはぐらかしていたのである。

6 他の電力会社は長期評価を踏まえて対策を講じていた
 東京地検は第1回の不起訴理由で,「他の電力事業者においても,地震本部の長期評価の公表を踏まえた津波対策を講じたことはなかった」としていた。しかし,この点も明らかに間違っている。

 「茨城県は独自の津波浸水予測を平成19年(2007年)10月に公表した。もとになったのは,地震本部が津波地震の一つと判断した延宝房総沖地震(1677年)だ。茨城県は,この津波地震が房総沖から茨城沖まで伸びる震源域で発生した場合(M8.3)を予測。その結果,東海第二原発(日本原電)の地点では,予想される津波高さが5・72メートルとなり,原電が土木学会手法で想定していた4.86メートルを上回った。
 茨城県に自社より厳しい津波想定を公表されてしまい,原電は対策見直しを余儀なくされる。そこで津波に備えて側壁をかさ上げする工事を2009年7月に開始し,工事が終了したのは東北地方太平洋沖地震のわずか二日前だった。長期評価にもとづく茨城県の予測に備えていなければ,東海第二原発もメルトダウンしていた可能性が高い。
 東北電力の女川原発も,地震本部が津波地震の一つとしてとりあげた三陸沖地震(1611年)がもっとも大きな津波をもたらすとして,以前から対策をとっていた。したがって長期評価の津波地震に備えていなかったのは東電だけだった。
 中央防災会議が津波地震を防災の対象にしていなかったから,福島第一原発も備える義務はないとする東京地検の考え方も不合理だ。中央防災会議は住宅など一般的な施設の防災を対象にし,災害を想定している。一方,原発はもっと発生頻度の低い,厳しい災害まで想定する必要がある。前述したように原電も東北電力も,中央防災会議が想定からはずしていた津波地震を想定していた。中部電力の浜岡原発も,中央防災会議の想定より厳しい揺れを想定していた。ほかの多くの原発は中央防災会議より厳しい災害を想定していたのに,東電だけが中央防災会議レベルで留まっていたにすぎない。」(「原発と大津波 警告を葬った人々」 183-184頁)

 検察による不起訴決定は,どの電力会社も対策を怠ったという誤った事実認識のもとになされたものであり,明らかに誤りである。

以下は、次回へ。






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# by kazu1206k | 2015-01-26 19:15 | 脱原発 | Trackback | Comments(0)

東京地検の再不起訴に抗議  

2015年 01月 23日

 1月22日、東京地検が東京電力の旧経営陣を再び不起訴にした。このため、23日正午から1時間、東京地検前で再不起訴に対する抗議行動が行われた。
 福島原発告訴団は、2012年6月、東京電力福島第一原発事故の責任を問い告訴・告発をしたが、2013年9月、東京地検が不起訴処分としたため検察審査会に申立を行った。2014年7月、東京第五検察審査会は、東京電力の旧経営陣、勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長の3人に対して、業務上過失致死傷罪で「起訴相当」、小森明生元常務は「不起訴不当」と議決。これを受けて、東京地方検察庁が再捜査していたが、1月22日、改めて不起訴処分を行った。
 不起訴の理由について、東京地検は「東京電力は平成20年に東日本大震災と同じ規模の高さの津波をみずから試算していたが、原子炉建屋付近の実際の浸水の深さは試算結果の数倍になっている」「原発事故の前に今回の規模の津波が発生し、原発の主要機器が浸水する危険性を認識すべき状況にあったとは認めがたい」と説明しているが、これに対し、武藤類子告訴団長は「大変がっかりし、憤りを感じています。東京地検は果たして、被害者の側に立っているのだろうか。」として、福島原発告訴団の声明を発表。弁護団の海渡雄一弁護士は「検察審査会は予見可能性を重視していたが、さすがに予見できたことは証拠が多数出てきたために、結果の回避可能性を言ってきた。正直いって、へりくつだと思う。」と批判。河合弘之弁護団長は「いかに不起訴のしようかという理由ばかり考えて、正義を実現しようと言う気迫がまったく感じられない。最悪だ」と検察庁を指弾した。
 東京地検の再不起訴を受け、検察審査会は2回目の審査を行い、再び起訴の議決の場合は検察官役の指定弁護士が強制的に起訴する。審査は、去年7月に「起訴相当」と議決した東京第五検察審査会になる。
 23日の抗議行動では、最高検察庁の検事総長と東京地方検察庁の検事正宛の「東京地検不起訴処分に対する抗議 」文が、事務官に手渡された。(抗議文は、末尾に掲載)

 検察は一体誰を守っているのか。国民を守らぬ、この国が問われている。「加害者天国、被害者地獄」にさせてはいけない!12万余の避難者をはじめ被害者の切り捨てを許してはいけない。国は国民の生存権を守れ!検察審査会の再審査は東京都民11人の審査だ。強制起訴へ国民的な運動を広げよう!
 さらに、旧保安院や東電実務者など9人への第2次告訴は、依然、東京地検公安部の担当だ。東京地検は「巨悪を眠らせるな 被害者と共に泣け 国民に嘘をつくな」(伊藤榮樹元検事総長)。被害者は、再び手をつなぎ、万余の集団告訴を実現しよう。

●福島原発告訴団の声明
 東京地検による再度の不起訴処分に対し、大変憤りを感じています。
 7省庁や推本など、国の機関が福島沖の大津波を想定するよう発表しており、東電は貞観型の津波が敷地を超える可能性があり、対策が必要だという認識を持っていたことが明らかになっています。
 重要設備の高台設置や建屋の水密化をしても浸水被害を防げないとしていますが、浸水をしても冷温停止にこぎつけるだけの対策がされていれば、被害は最小限に抑えることができました。何も対策を取らなかったことの責任が問われなくてよいのでしょうか。
 どこまでを予見できたとするか、被害を回避できたかどうかを、地検の密室の中の判断に任せてよいのでしょうか。公開の裁判の中で判断されるべきではないでしょうか。地検は一度目の不起訴処分の説明の際も、「東電は捜査に協力的だったから強制捜査をしなかった」と答えるなど、被害者に向き合わず、加害者の方を向いています。
 検察審査会の起訴相当の議決は国民の意思を表しています。その議決を検察は無視したことになります。
 再度、検察審査会の判断に期待します。検察行政のチェックを市民が行います。市民による検察審査会の良識を信じています。
 この事故の責任がきちんと司法の場で問われることを、被害者は心から望んでいます。
 
2015年1月22日
福島原発告訴団団長 武藤類子
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●東京地検不起訴処分に対する抗議
2015年1月23日  


最高検察庁 
検事総長 大野 恒太郎 殿
東京地方検察庁 
検事正 青沼 隆之 殿


2015年1月22日に東京地方検察庁が出された再度の不起訴処分に対し、福島原発告訴団は深い悲しみと憤りの中にいます。

今回の処分は、大津波への対策の不作為や揉み消しなどの真実が明らかになっているにも関わらず、加害者の不起訴理由を何とか探しだしたようにしか感じられません。とうとう強制捜査もなされませんでした。

検察の本来の仕事は被害者に寄り添い、あらゆる捜査を尽くすことではないのでしょうか。

検察審査会の起訴相当の議決は大多数の国民の意思を表しています。その議決を検察は無視したことになります。  

原発事故から4年が経とうとしている今も、さまざまな困難の中に生きる私たち原発事故の被害者はこの事故の責任がきちんと問われなければ、本当の人生の再建はありえません。また、同じような悲劇が繰り返される事をくい止める事ができません。

今回の東京地方検察庁の処分と姿勢に強く抗議致します。

同時に、福島原発告訴団の1月13日に提出した新たな告訴に対しては、今度こそ被害者の側に立ち、あらゆる捜査を尽くす事を要請致します。

市民の幸せと安全のために働い下さる事を要請します。

福島原発告訴団 団長武藤類子
 


 

 





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# by kazu1206k | 2015-01-23 23:51 | 雇用 | Trackback | Comments(0)

議会報告会でのご意見  

2015年 01月 22日

1月9日から19日まで、今年最初の議会報告会を、平・鹿島・常磐湯本・小名浜の4カ所で開きました。各会場にお出かけくださいました皆様ありがとうございました。
報告会では、昨年11月27日から12月11日までのいわき市議会11月定例会の概要、総括質疑から「イノシシの年間捕獲頭数900頭増、2,400頭に」「空き店舗等入居支援事業費補助金」「指定管理者の募集」について、また、わたくしの一般質問から「原発事故処理への対応と健康を守る対策」で「ガレキ撤去に伴う放射性物質の飛散防止対策」「サブドレン汚染水の海洋放出中止を」「除染業務委託の実態と法令遵守」「放射線障害対策の実施を」、さらに「小名浜地区の中心市街地活性化基本計画と小名浜支所の整備」「企業誘致促進と長期避難者の定住」「東北電力の再生可能エネルギー買取り契約手続の中断問題」「重度障がい者の入院時意思疎通支援」など主なやりとりをご報告申し上げ、皆様からご意見やご要望をお聴き致しました。

各地区でお聴きした主なご質問やご意見は、以下の通りです。会場でお答えしたものの他は、今後、担当課への対応を含めて、課題解決のために活動して参ります。

● 1月9日(金) 平月見町 26区集会所

・労災病院では、リューマチの患者さんが他の病院へ移るように話されており、整形外科がなくなる。これに不安な市民の声が上がっており、地域の医療崩壊にもつながる。
・平のまちなかの皮膚科がなくなる。専門医がいなくなる。
・市の公文書管理のために「公文書館」を整備してほしい。東日本大震災のアーカイブスや議会の未公表議事録の公表などを取り組んでほしい。
・職員の待遇改善が必要だ。
・生物多様性の調査、震災で被災した海岸林の整備の問題など、相談の窓口や係が行政に必要ではないか。

● 1月10日(土) 鹿島町 鹿島公民館

・イノシシの捕獲に資格が必要なのか。
・なぜ原発の再稼動をするのか。国民投票法できないか。
・選挙制度の改正の動きはないのか。選挙民ひとり一人が考えを変えないといけない。
・総合磐城共立病院の新病院建設にあたって、今の位置になぜ決定したのか。

● 1月16日(金) 常磐湯本町 上町ホットひろば

・いわき石炭・化石館ほるる館長に要望したい。クリスマスのイルミネーション事業の対応やナイトミュージアムの中止など、「お金のかけ方が違うのではないか」「地元と相談していたものをひっくり返したのは問題だ」「今後のさくら祭りやサマーコンサートなど地元商店会実行委員会や子どもたちが参加して取り組んできたことがどうなるのか、心配だ」。地域経済と湯本温泉郷の活性化を図る目的で設立された趣旨を踏まえてほしい。
・湯本駅前の2階建て店舗の立て直しや跡地利用などはどうなるのか。
・放射線障害対策、2011年3月の原発事故のとき18才以下の子どもたちは成長して18才以上になっても医療費の減免をお願いしたい。若いお母さんたちの意見です。

● 1月19日(月) 小名浜 小名浜まちづくりステーション

・小名浜地区の中心市街地活性化基本計画、小名浜の主体をどうつくっていくか。
・東京電力に対する「精神的損害の一律的な賠償の継続を求める意見書(案)」に反対した会派の反対理由は何か。
・長期避難者の定住、行政が促進すべきではないか。
・市の災害公営住宅や県の復興公営住宅の建設後、転居して空家になる借り上げ住宅などへの対応はどうするのか。

以上



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# by kazu1206k | 2015-01-22 10:24 | 議会 | Trackback | Comments(0)

障がい者職親会と視察  

2015年 01月 21日

1月21日、いわき市議会といわき市障がい者職親会との視察懇談会が開かれた。視察懇談会は、「いわき市障がい者職親会」の主催で「障がい者の就労現場の視察と懇談会を通じ、市議会議員と職親会の交流を深め、今後の障がい者就労の発展の一助とすることを目的」に開催され、今回で8回目。今年は「株式会社さんしゃいんクレハ」さんと「株式会社ハニーズハートフルサポート」さんが視察先。
 「株式会社さんしゃいんクレハ」さんは、株式会社クレハのグループ会社。地域社会との関わり合いを深め、共生社会を実現を願って、株式会社クレハ創立70周年を機に、障がい者の社会参加および自立支援を目的とする「さんしゃいんクレハ」が設立されたもの。16名の社員の内、障がい者が9名。
この日は、各種データ入力業務などを見学した。同社は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づく特例子会社(注)の認定を取得している。 
 ●「さんしゃいんクレハ」の概要。
福島県いわき市錦町落合 16(クレハいわき事業所内、事務所棟 1 階西側)
資本金:10 百万円(クレハ 100%出資)
社員数:16 名(2014年8月1日現在。内、障がい者9名)
事業内容:事務代行業務、各種データ入力業務、メールサービス業務、文書管理業務、古紙再生・印刷業務、清掃・緑化業務、等

※特例子会社 ~「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、障がい者の雇用の促進と安定を目的に設立された会社で、一定の要件を満たす場合に当該子会社で雇用された障がい者を親会社の雇用率に算入することが認められている。





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# by kazu1206k | 2015-01-21 21:58 | 議会 | Trackback | Comments(0)

広河隆一 写真教室の開催  

2015年 01月 20日

球美の里こどもクラブからの御案内が届きました。
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球美の里 こどもクラブ 
広河隆一 写真教室開催のお知らせと参加者募集について


寒い日が続きますが、みなさまお元気でお過ごしでしょうか?
さてNPO法人「沖縄・球美の里」の保養キャンプに参加していただいたみなさまに、写真教室開催のお知らせをさせていただきます。

球美の里でも写真撮影をされるお子さんが多くいらっしゃいますが、フォトジャーナリスト広河隆一さん手ほどきの写真教室に参加し、腕を磨いて素敵な写真を撮れるようチャレンジしてみてくださいね!
参加のご応募、お待ち申し上げております。

日時:2015年2月21日(土)/22日(日)
場所:2月21日(土)いわき市小名浜公民館(いわき市小名浜愛宕上7-2)
2月22日(日)いわきららミュウ研修室(いわき市小名浜字辰巳町43-1)

参加年齢:小学校3年生以上~中学校3年生以下 定員50名
参加費:球美の里こどもクラブ会員は無料/未加入者は入会し参加(会費100円)
持ち物:カメラ・SDカード・お弁当・飲み物


講師:広河 隆一(ひろかわ りゅういち、1943年9月5日 - ) は、日本のフォトジャーナリスト。フォトジャーナリズム月刊誌DAYS JAPANの元編集長。 イスラエル、パレスチナの双方に多くの人脈と知人を持ち、パレスチナ問題を取材し続けている。チェルノブイリを事故以来25年以上に渡って取材し、また救援活動を行っている。福島第一原発事故の後は、主に日本の原発や放射能に関する諸問題を取材するかたわら、福島の子どもの救援活動を行っている。福島の子ども保養プロジェクト「NPO法人 沖縄・球美の里」理事長。

受賞歴
•1982年 よみうり写真大賞 - 第一次レバノン戦争とそれに伴う西ベイルートのサブラ・シャティーラの虐殺事件に関する報道で。
•1983年 IOJ国際報道写真大賞・金賞 - 第一次レバノン戦争とそれに伴う西ベイルートのサブラ・シャティーラの虐殺事件に関する報道で。
•1989年 講談社出版文化賞 - チェルノブイリ原発事故とスリーマイル島原発事故についての取材で。
•1993年 産経児童出版文化賞 - 写真集『チェルノブイリから~ニーナ先生と子どもたち』について。
•1998年 日本ジャーナリスト会議特別賞 - 『人間の戦場』(新潮社)について。
•1999年 平和・協同ジャーナリスト基金賞 - 『チェルノブイリ消えた458 の村』(日本図書センター)について。
•2000年 チェルノブイリ救援の功績を称えられウクライナ大統領、閣僚評議会国会議長から感謝状を贈られる。
•2001年 さがみはら写真賞ノスタルギア賞 - 『チェルノブイリ消えた458 の村』(日本図書センター)について。
•2001年 ベラルーシから国家栄誉勲章(フランシスコ・スコリナ勲章)を授与される。
•2002年 早稲田ジャーナリズム大賞 - 『パレスチナ 新版』(岩波新書)について。
•2003年 日本写真家協会賞年度賞 - 『写真記録パレスチナ』(日本図書センター)について。
•2003年 土門拳賞 - パレスチナ問題、チェルノブイリ原発事故の報道活動に対して。
•2010年 日本写真家協会賞、自由報道協会賞、日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞、受賞。

〇初日の21日(土)については保護者同伴でご参加をお願いいたします。
保護者の同伴が不可能な場合は事務局にご相談ください。
〇2日目の22日(日)については原則としてお子さんのみの参加になります。
〇持ち物や、集合時間、当日のタイムスケジュールにつきましては参加が決定次第、詳しい資料を送らせていただきます。

~ボランティアの募集について~
22日(日)の教室で、写真を撮る際に子どもたちと一緒に行動をしてくださるボランティアさんを募集いたします。保護者ボランティアのご参加も歓迎いたします。
募集人数は20名です。

※写真撮影の場所は、いわき市小名浜の海と漁港付近を予定しております。

主催:球美の里こどもクラブ
協力:NPO法人「沖縄・球美の里」/NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね

問い合わせ:☎0246-38-7173/fax0246-92-2526
Eメール:tarachine@bz04.plala.or.jp
      球美の里こどもクラブ事務局(〒971-8162いわき市小名浜花畑町11番地の3)
      担当:のざき



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# by kazu1206k | 2015-01-20 23:29 | 地域 | Trackback | Comments(0)

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