市立病院と地域医療を守る要望書、6月定例会の一般質問

いわき市議会6月定例会のわたくしの一般質問。
執行部とのやり取りを、3回にわたって紹介します。
少し長いですが、ご覧ください。

今回は、
1 市立病院と地域医療を守る要望書について。

 いわき市議会創世会は、市議会2月定例会における市立病院改革プラン案の論議とその問題点を市民のみなさまにご報告し、医療関係者はじめ広く市民のみなさまから、ご意見ご要望を拝聴するために、さる5月10日「市立病院と地域医療を守る市民集会」を開催したところです。

 集会では、「市立常磐病院の役割について」市立常磐病院院長江尻友三先生、「地域医療と市立病院について」いわき市医師会会長木田光一先生にご講演をいただき、会場にご参集の約300名の市民のみなさまからご意見をお聴き致しました。(中略)
 集会でのご意見、アンケート用紙に記載されたご意見は、貴重なものであり、回収されたアンケートの約8割が、市立常磐病院の存続を求めておりました。
 これを受けて、わたしども、いわき市議会創世会は、5月14日、櫛田市長にお会いし「市立病院と地域医療を守る要望書」を提出して大きく4点の要望をしたところです。

 そこで、「市立病院と地域医療を守る要望書」の4点の要望について、その後の経緯も含めて、以下伺います。

⑴ 患者、市民への説明責任と常磐病院存続の再検討について

ア 透析や精神など治療中の常磐病院の患者さんは、医療を受けられなくなる不安な窮状を訴えており説明不十分な現状だが、今後どう対応するか。

●答弁/病院局長:現在、常磐病院で担っております医療機能のうち、精神及びリハビリテーション医療につきましては、総合磐城共立病院に引き継ぐこととしておりますが、後継医療機関が担う医療機能につきましては、今後、後継医療機関の募集を行い、7月中を目途に選定することとしておりますことから、現時点におきましては、明確にお示しすることができないため、患者さんに御心配をおかけしておりますが、引継先の決定後は、速やかに患者さんに対する説明を行うなど、切れ目のない医療が確保できるよう、適切に対処して参りたいと考えております。

イ 常磐病院は、地域医療の確保のため、新病院建設時まで存続するよう、不要病床を廃止し病床規模を縮小する案や共立病院のサテライト診療所として機能させる案なども検討すべきではないか。

●答弁/病院局長:病院事業につきましては、勤務医不足や運転資金の枯渇などにより、市立病院はもとより地域医療全体の崩壊を招きかねないという極めて厳しい状況に直面しておりますことから、市といたしましては、こうした状況を打開し、将来にわたり市民の皆様に安全・安心の医療を安定的に提供していくためには、「1市1病院1施設」の早期実現が不可欠であると考えております。

ウ 常磐病院の来年4月民間移譲の市民合意はできておらず、6月の公募で後継医療機関の応募がない場合、常磐病院は当面存続すべきではないか。

●答弁/病院局長:今後、後継医療機関の募集を行うこととなりますが、万が一、応募がなかった場合におきましては、一旦立ち止まり、募集要領における応募の資格や引継ぎの条件などについて、
「後継医療機関選定委員会」において、速やかに再検討する必要があるものと考えております。
なお、募集要領公表後、昨日までに市内の2つの法人から問い合わせがあり、6月17日に予定する現地説明会への参加申込がなされております。

⑵ 総合磐城共立病院の抜本的改善と新病院建設の検討機関設置について

ア 総合磐城共立病院は、医師確保や病床利用率90%の実現を含め、収益と費用に踏み込んだ具体的改善策を示されたい。

●答弁/病院局長:共立病院の改善策につきましては、医師の確保を最重要課題として位置づけ、引き続き取り組むとともに、地域医療連携の充実や病床利用の効率化などによる患者数の増加を図り、7対1看護の実施による入院基本料の増額や「地域医療支援病院」の認定等による新たな加算を取得するなど、増収に向けた取り組みを強化する一方、費用面では、定員管理の適正化による
職員給与費の抑制や物品管理の一元化を図るSPDシステムの導入による材料費の縮減などにより、費用の一層の縮減に努めるなど、収益増加策と費用削減策を一体的に行いながら、経営の改善を行って参りたいと考えております。

イ 総合磐城共立病院は、組織を切開して問題点を明らかにし、医師や看護師など現場の声を積極的に活かすしくみづくり、医療事務職員のレベルアップ、経営能力の改善、人事の刷新など、医療に対する信頼と質の向上をめざして病院の総合力を高めるため具体的な改善策を示されたい。

●答弁/病院局長:市におきましては、「安全・安心の医療提供」と「安定した経営基盤の確立」を目指し、本年3月に「いわき市市立病院改革プラン」を策定したところであり、今後、医療を担う人材の確保・育成や患者サービスの充実、さらには職員の意識改革や経営管理の強化に努めるなど、改革プランの実施計画に掲げた各種取組項目を着実に推進することにより、市立病院の総合力の向上につなげて参りたいと考えております。

ウ 医師から選択され医師が集まる病院であることが病院事業の健全経営の基盤であり、災害拠点病院指定の耐震化、医療福祉によるまちづくりの観点からも、新病院建設を5年以内の目標として、早期に検討機関を設置されたい。

●答弁/病院局長:新病院の建設につきましては、いわき市市立病院改革プランにおいて、長期的目標として「本院、分院の診療機能統合後、新病院の早期建設に向け、速やかに検討に着手する」ことを位置づけたところであります。大規模病院の建設にあたりましては、基本構想の立案から開院に至るまで、一般に、概ね7年程度の期間を要するとされておりますことから、歩みを加速するため、今般、病院局内に「新病院建設調査検討会」を設置することとし、同検討会において、先進施設の調査や新病院が担うべき機能の整理など、建設にあたっての基本構想の立案に向けた調査・検討を進めて参りたいと考えております。

エ 総合磐城共立病院は、診療圏がいわき市以外の浜通り及び茨城県北部をも含んでおり、経営と診療圏を一致させるため一部事務組合導入の検討を始めるべきではないか。

●答弁/病院局長:総合磐城共立病院の経営につきましては、1市1病院1施設への移行や改革プランの実行など、極めて厳しいかじ取りが求められておりますことから、当面は、地方公営企業法の全部適用のメリットを最大限に活かした自律的な病院経営に努めるとともに、その効果を検証しながら、地方独立行政法人、指定管理者制度、さらには、議員お質しの一部事務組合などの新たな経営形態について、調査検討を行って参りたいと考えております。

⑶ 地域医療再生のための具体的施策について

ア 医療連携強化策として、市地域医療協議会の機能充実を図り、医師の相互交流の活発化や開放型病院の整備を協議し実現すべきと考えるがいかがか。
 
●答弁/保健福祉部長:医師の相互交流につきましては、いわき市地域医療協議会におきましても度々議論されておりますが、診療所医師等が非常勤医師として病院診療を担うなど、一部の医療機関におきましては実施されている状況にあり、本市の地域医療の確保に貢献しているものと認識しております。
また、開放型病院の整備につきましては、診療所・病院双方の考え方や医療需要度などを把握することが必要であると考えております。これら本市の地域医療再生に向けて有効であると考えられる施策につきましては、いわき市医師会、いわき市病院協議会等の関係医療機関との連携を密にし、市地域医療協議会において検討を重ねて参りたいと考えております。

イ 救急医療強化策として、いわき型ERの立ち上げや救急受け入れ体制整備のための共立病院の「管制塔病院」化などの施策を実現すべきと考えるがいかがか。

●答弁/保健福祉部長: いわき型ER(エマージェンシー・ルーム、救急室)の整備につきましては、市地域医療協議会において、これまで救急医療の確保に関連して協議がなされてきたところでありますが、その協議において「軽症者から重傷者までの患者がすべて総合磐城共立病院へ集中し、病床が満床となり、重篤な患者の受け入れが困難になる」、さらには、「当直医の負担が大幅に増加する」などの意見が出されており、現時点では、同協議会において、意見を集約することは難しいものと受け止めておりますことから、引き続き、研究・協議して参りたいと考えております。
また、病状に応じた医療機関へ患者を紹介する管制塔機能を担う救急医療機関に対する支援事業につきましては、国において、今年度から新たに打ち出した事業でありますことから、本市の救急医療体制の現状などに鑑み、今後、関係医療機関と調査・研究して参りたいと考えております。
 
⑷ 社会保障費抑制、医療費削減策の転換を、全国市長会や地方6団体のみならず、オールいわき体制で国に要請してはどうかと考えるがいかがか。

●答弁/保健福祉部長: 市はこれまで、県や全国市長会及び全国自治体病院協議会等を通して医師の確保・充実や診療報酬の改定・新設などを国に要望して参りました。
 また、去る5月15日に開催されました第154回東北市長会総会におきまして、本市からも提案いたしました「地域医療の充実・確保」に関する議案が特別決議として採択され、東北市長会として6月3日に、国等に直接要望したところであります。
議員お質しの医療費削減策の転換の要請等につきましては、市医師会、市病院協議会など、関係機関と連携を図り、国へ直接要望することの効果等を見極めながら、判断して参りたいと考えております。

最後まで、お読み頂きありがとうございました。
次回は、
2、地域経済と雇用創出について
3、山一商事の21世紀の森産業廃棄物最終処分場について
です。
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by kazu1206k | 2009-06-15 18:43 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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