滝根小白井風力発電等の風車による低周波被害、一般質問

いわき市議会6月定例会の一般質問のやり取り。今回が最終回です。
4、滝根小白井風力発電事業等の大型風車による低周波被害について、です。
少し長いですが、ご覧ください。

 民間の風力発電事業は、国の「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」制定後、2010年の風力発電導入設備容量目標300万キロワットにむけ、3分の1近い補助金による政策誘導によって、2008年3月現在で設備容量約168万キロワット、設備基数1,409基と公表されています。
 ウィンドファームと称する数十基の大型風車が立ち並ぶ風力発電施設が居住地から数キロメートルに建設された愛知県豊橋市・田原市、静岡県東伊豆町、兵庫県南あわじ市などでは、風車群が発する低周波音による住民の健康被害(通称風車病)が発生しており、体のしびれ、不眠、耳鳴り、頭痛、吐き気、血圧上昇など多様な自律神経失調症等の症状が問題化しております。
 NEDO 2008年4月28日海外情報でも公表されましたが、風車騒音・低周波音による住民被害、国立・国定公園等の景観破壊、地形破壊、森林伐採、動植物の生息環境破壊、バードストライク、土砂流出による河川の汚濁、観光等地域産業への影響など、多様な問題が全国的に発生している。しかし、対策がとられないまま放置されているのが現状です。

⑴ 滝根小白井風力発電事業への本市の対応について

巨大風車による大型風力発電事業は、現在、本市を含む阿武隈山中で2ヶ所が工事着工、3ヶ所で計画中が進行しています。すでに着工中の滝根小白井風力発電(田村市・いわき市)は、出力2,000kw風車を23基建設。1km圏内には民家が存在し、2km圏内にはいわき市立小白井小中学校があります。

ア 風力発電の事業誘致や、風力発電施設用地の農用地区域除外などの本市の経緯はどのようなものか。

●答弁/生活環境部長:滝根小白井風力発電事業につきましては、所定の手続きを経て、現在、工事が進められておりますが、記録によりますと、この件に関し、事業者が初めて市を訪れたのは、平成15年5月であり、農用地に関しての相談でありました。
これまで、市が関わった主な経緯を申し上げますと、農用地区域からの除外及び農地転用の許可、「福島県環境影響評価条例」に基づく市長意見の提出、「いわき市の景観を守り育て創造する条例」に基づく届出の受理、そして、事業者がNEDO「独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構」に対して、補助申請を行うに際しての市長意見書の提出であります。

イ 環境影響評価準備書の手続き過程で、低周波音をはじめ、本市の意見はどのようなものか。

●答弁/生活環境部長:市では、事業者が作成した環境影響評価準備書に対して、野生動物保護等の住民意見も勘案しながら、事業の実施にあたり、周辺環境に与える影響をできる限り回避、低減できるよう、市長意見をとりまとめたところであり、低周波音については、準備書に記載してある予測条件の妥当性を明確にすること、必要に応じて、そのほかの条件による予測、評価を行うことを求めたところであります。

ウ 風力発電施設建設に伴う補助金申請認定の条件である「地元調整」の内容を、市は確認しているのか。

●答弁/生活環境部長:市は、事業者が、川前町小白井地区の各行政区、2つございます、それから、地権者である「川前町小白井牧野農業協同組合」に対して説明会を行い、それぞれ了解が得られていることを確認しており、また、事業者が「NEDO」に対して、補助申請を行うに際し、当該各関係者から事業者に提出された承諾書には、「事業の推進に対し、全面的に協力していく」とされております。

エ 風力発電施設建設に伴い、近隣住民の健康被害防止や自然災害による風車の破損など、事業者の管理責任について、地元住民と本市にどう説明されているのか。

●答弁/生活環境部長:県の環境影響評価条例に基づく手続きの中で、周辺環境への配慮、工事中の安全確保方策及び運転開始後の保守管理等について、市及び地元住民に示されたところであり、また、その中で低周波音の影響については、先ほど申し上げたとおり、「回避されている」としております。

⑵ 大型風車による低周波音による健康被害について

 5月12日、福島県自然保護協会と川内村・田村市・いわき市の住民が、生活圏内に現在建設中あるいは建設計画がある巨大風力発電施設を心配して、「大型風力発電事業に伴う健康被害、自然破壊の対策について」の要望書を福島県知事に提出しました。

ア 近年全国で報告されている大型風車による風車騒音・低周波音による健康被害を、本市はどのように認識しているか。

●答弁/生活環境部長:国・県などの公的機関において、大型風車による健康被害を認めた事例はありませんが、風力発電を活用している先進欧米諸国、あるいは国内においても、健康被害について住民等からの苦情等の報告があることについては承知しております。
 市といたしましても、いろいろ情報収集に努めているところであります。

イ 低周波による健康被害が起きないことの根拠が示されるまで、工事の中断や稼動の中止を事業者に意見すべきではないか。

●答弁/生活環境部長:県の環境影響評価条例の手続きにおいて、風力発電事業から発生する低周波音については、適切に予測・評価を行うよう意見を述べてきたところであり、それに応じた対応もされたところであります。
 この事業につきましては、所定の手続きを終え、すでに着工中の事業であります。現時点において、市が意見を述べる状況にはないものと考えております。

ウ 風車の低周波音による影響調査を実施し、風力発電事業の立地規制等の法的整備の実施を国と県に要請すべきではないか。

●答弁/生活環境部長:現在、市といたしましても、いろいろ情報収集に努めております。国も検討会を設置し、取り組みを始めたところであり、都道府県と協議しながら、とりまとめていきたいとしております。
市といたしましても、福島県と協議しながら、取り組んでまいりたいと思いますが、風力発電は、これからのまちづくりの中で、一つの投資の方向性を示しているものとの受け止め方もしておりますので、地元の健康被害等があれば、それと調和を図りながら、環境監視の面からも、しっかりと対応してまいる考えであります。

最後まで、お読み頂きありがとうございました。
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by kazu1206k | 2009-06-17 08:18 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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