いわき市指定文化財・久保磨崖仏の修復保存

7月20日、鹿島町の久保磨崖仏がいわき市指定文化財に指定されたことの奉告法要が行なわれた。所有者の養照山金光寺の住職はじめ寺総代の方々、鹿島町の区長会、地域振興協議会など役員のみなさまとともに出席した。
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久保磨崖仏は、鹿島町久保の鹿島街道に面した岩壁を彫り、如来形坐像が半肉彫に彫り出されているもので、通称「船戸薬師様」といって地区民が尊崇し、「岩薬師」と呼んで親しんできたものだ。
如来形坐像は4体で、2体は削り取られ、場所を移動している。像高は最大のもので134.5センチ。
建立年代は、小名浜住吉の住吉磨崖仏と大きさが近く、技法などの共通点が多いことからも、鎌倉時代頃の作とされている。千年近い風雨にさらされて破損が激しい。
今年4月、市文化財保護審議会は、久保磨崖仏について、磨崖仏の類例が少なく、時代的にも古く、当初の規模も保たれていることから、文化財としての価値を備えていると評価して、市文化財への指定を答申し、同月27日に正式にいわき市指定文化財に指定された。  
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現地での法要後、金光寺境内で、久保磨崖仏の修復保存について懇談会が開かれた。住職から、教育委員会文化課との打合せなどの経過報告をうけ、意見交換した。
久保磨崖仏は、市内一の交通量を有する県道鹿島街道に面し、鹿島街道の拡幅工事で、岩盤の裾野が削られ歩道が作られたため、歩行者の頭上に面する現状にある。また、県道の交通に伴う振動や排気ガスに24時間さらされ、文化財の保存条件としては悪条件である。
度重なる地震動や県道交通の影響等により、岩盤に亀裂が生じ磨崖仏の彫られた部分の剥離も想定される。このため、鹿島小学校児童の通学路と地区民の生活歩道への影響も懸念されており、寺役員会では、安全性を第1に、岩盤全体の耐震補強や防災構造の強化方策も必要との意見が出された。
こうした点を踏まえ、教育委員会文化課との打合せでは、「環境調査」「樹木等への対処などの環境改善」「岩盤亀裂や岩体崩落への強化処置」「磨崖仏の修復措置」などの点を課題の確認として提出し、平成23年度の修復保存工事の実施を要請している。
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by kazu1206k | 2009-07-21 06:15 | 地域 | Comments(0)

佐藤かずよし


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