南部清掃センター工事談合の確定、住民訴訟と損害賠償金

平成9年、三菱重工業(株)によるいわき市南部清掃センター建設工事談合事件は、いわき市を大きく揺り動かした。当時、わたしは市民団体の一員として、談合と不正の追及のために市議会への請願提出などの活動を行った。

公正取引委員会は、全国自治体を舞台にしたゴミ焼却炉独占禁止法違反事件で、談合の事実を認め、合計270億円の課徴金納付命令と再発防止などの排除措置を求める審決を行った。これに対し、三菱重工業(株)などがこの審決の取り消しを求める訴訟を起こしたが、最高裁は10月6日付で5社の上告を棄却する決定。
市民が市に代わって代位請求した住民訴訟で、三菱重工業(株)が控訴を取り下げ、福島地裁判決が確定し、工事契約金225億5400万円の5%相当額約11億円と遅延損害金約5億円併せて約16億円が、6月30日、三菱重工業(株)からいわき市に損害賠償金として支払われた。

三菱重工業(株)によるこの談合事件は、公共工事の入札はじめ多くの教訓をいわき市に残した。12年ぶりの審決確定をうけ談合事件を総括して、いわき市議会10月定例会の一般質問でとりあげ、いわき市が市民から官製談合の疑惑をもたれた事態を真摯に受け止め、今後の行政運営の糧とするよう申し上げた。

●以下は、一般質問のやり取り。

(1)公正取引委員会の談合認定について
●質問:平成9年の同工事の入札発注以来、12年ぶりに談合認定の公正取引委員会の審決が確定したが、南部清掃センター建設工事談合事件の経緯を振り返り、市民から官製談合疑惑を指摘されたことを含めて、本市はどう総括しているか。
■答弁(生活環境部長):この度、公正取引委員会の審決が確定したところですが、これを受けて、改めて適切な入札執行を心がけなければならないとの思いを新たにしたところです。市はこれまで市政は市民の信頼の上に成り立つものであり、談合等の不正が本市を舞台に行われたものとすればその市民の信頼を確保するため、市自らも市民の被った損害の回復に努めなければならないとの基本姿勢で、終始一貫対応してきたものと考えています。

(2)住民訴訟について
●質問:市民が市に代わって代位請求した住民訴訟では、三菱重工業(株)が控訴を取り下げ、福島地裁判決が確定し、工事契約金225億5400万円の5%相当額約11億円と遅延損害金約5億円併せて約16億円が、6月30日、三菱重工業(株)からいわき市に損害賠償金として支払われているが、この代位請求をした住民訴訟をどう評価しているのか。
■答弁(生活環境部長):本件住民訴訟につきましては、法により住民に認められた権利を行使し、原告の皆様が市民を代表して訴えを提起されたものであり、長年にわたる一方ならぬご苦労を乗り越えられてきたことに対し、あらためて敬意を表するものです。

(3)今後の対応について
●質問:本市は昨年の10月、予定価格の10.1%にあたる約22億円を三菱重工業(株)に損害賠償請求していたが、審決確定を受けて、協定書に基づく損害賠償請求は、今後どのように対応するのか。
■答弁(生活環境部長):今般の公正取引委員会の審決の確定及び住民訴訟等のこれまでの経過も十分に踏まえながら、市民の信頼に応えることを基本として、法的対応の可能性などについて検討を進めているところです。

●質問:6月30日に三菱重工業(株)から支払われた損害賠償金約11億円と遅延損害金約5億円併せて約16億円については、一般会計への繰入金とせず基金として市民福祉の増進に使うべきではないか。
■答弁(生活環境部長):去る6月30日に三菱重工業(株)から遅延損害金を含め16億3979万9383円の損害賠償金の支払いを受けたところですが、現下の厳しい財政状況の中において、大変貴重な財源であり、市民福祉の向上につながる有効な活用方法について、今後、十分に検討して参ります。
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by kazu1206k | 2009-11-10 18:48 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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