福島原発の安全確保、安全協定の見直し

10月26日、東京電力のプルサーマル発電営業運転に伴い、脱原発福島ネットワークは「福島第一原発3号機でのプルサーマル発電による営業運転抗議・中止と原発の安全確保を求める10.26行動」を行いました。福島県には、9月要望の回答と原発の安全確保、安全協定の強化を求め、立地町にも同様の申入れを行い、東京電力に対し営業運転の抗議とプルサーマルの中止の申入れを実施しました。
●福島県知事宛の要望書は、以下の通りです。
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福島県知事 佐藤 雄平 様        平成22年10月26日
 
 要 望 書
(福島原発の安全確保、安全協定の見直しと第一原発3号機でのプルサーマルの中止について)

(要旨)
1、福島県は、東京電力に対し、第一原発5号機をはじめとする保安規定違反事件にみられる安全軽視・効率優先・県民無視の原子炉運転を見直し、安全管理体制の欠陥を是正するよう求めること。

2、福島県は、県民の安全・安心を確保するため、事業者・立地町との安全協定について、抜き打ち立ち入り権や勧告権など必要な見直しを行い、発電所の運転、保守、管理及びその他安全確保に関する事項を確認する際に専門的な助言・指導を得るため、あらたに、多様な専門家による「福島県原子力発電所の安全管理に関する委員会」を設置すること。

3、福島県は、東京電力に対し、12年前に製造されたベルゴニュークリア社製MOX燃料の品質保証に関する検査データの公開、新耐震指針による耐震安全性評価にもとづく高経年化対策報告書の提出、新耐震指針による再循環系配管の耐震強度の評価など、プルサーマルの安全性の検証に必要な情報公開と高経年化対策および耐震安全性対策をあらためて求めること。

4、福島県は、東京電力に対し、福島第一原発3号機での安全軽視のプルサーマルを中止するよう求めること。

5、福島県は、福島県エネルギー政策検討会「中間とりまとめ」の核燃料サイクル見直しから核燃料サイクル推進への方針転換およびプルサーマルの検証について、県民に説明し県民の声を聴く「県民の声を聴く会」を開催すること。

(理由)
 東京電力福島第一原発3号機でプルトニウム・ウラン混合酸化物燃料(MOX燃料)を燃やすプルサーマル発電の営業運転は、10年以上貯蔵の古い燃料を運転開始34年の老朽原子炉で使う世界初の実験です。
 福島県民の反対を押し切り、原子炉の安全余裕を減らして事故リスクを拡大するプルサーマルの営業運転をはじめることは、福島県民の安全・安心を願う心を踏みにじるものです。
 東京電力は、依然として、プルサーマルの安全確保に必要な情報公開を怠たり、高経年化対策と耐震安全性評価も不十分なままです。12年前に製造されたベルゴニュークリア社製MOX燃料の品質保証に関する検査データは、裁判所の指摘にもかかわらず依然公開しておりません。また、新耐震指針によって耐震安全性評価を行った高経年化対策報告書も未だ提出されておらず、新耐震指針による再循環系配管の耐震強度の評価も未確認です。
 福島第一原発3号機は、8月21日MOX燃料を装荷しましたが、起動作業中に作業員の放射線内部被曝、残留熱除去系の放射能汚染水の水漏れ等安全に係る事故が続発した上、点検漏れで予定の時間に起動できず半日遅れの9月18日となりました。
 プルサーマルを強行する一方、東京電力は福島原発で11件目の保安規定違反もやっていました。第一原発5号機で、8月16日から9月2日まで原子炉隔離時冷却系の機能喪失が17日間も続き、約半月以上緊急時に原子炉へ冷却水を送れない状態のまま運転していました。第一原発2号機では6月17日に外部電源全喪失事故も発生しました。東京電力の企業体質は、安全軽視・効率優先により安全管理体制上重大な欠陥をはらんでいます。
 翻って、プルサーマルの前提となる我が国の核燃料サイクル計画は、六ヶ所村再処理工場の溶融炉の欠陥により完全に行き詰まっています。原子力委員会の近藤委員長は、使用済MOX燃料を処理する第2再処理工場について、10年かけて検討すると公言しており、使用済みMOX燃料の再処理の見通しは全くたっていません。プルサーマルによる使用済みMOX燃料は、発電所に残され、福島県が「核のごみ捨て場」になることは明らかです。老朽化に伴う配管や使用済み燃料プール水の漏洩による環境汚染の危険性も指摘されています。
 この間、福島県は説明責任を十分に果たさないばかりか、東京電力のチェックも不完全で「県民の安全・安心を最優先に」とは全く裏腹の対応を続けており許されるものではありません。このため、9月21日、全国80の市民団体は、福島県の点検見逃しを陳謝し、説明責任を果たして「県民の意見を聴く会」を開催するよう知事と県議会議長に要望・陳情してきたところです。
 この際、保安規定違反を続ける東京電力の安全軽視、効率優先、国民無視の体質が変わらない以上、福島県は、県民の安全・安心を確保するため、事業者・立地町との安全協定について必要な見直しを行うときです。具体的には、抜き打ち立ち入り権や勧告権など必要な見直しを行い、発電所の運転、保守、管理及びその他安全確保に関する事項を確認する際に専門的な助言・指導を得るため、あらたに、多様な専門家による「福島県原子力発電所の安全管理に関する委員会」を設置すべきです。
 これ以上、子孫に負の遺産を残してはなりません。プルトニウム利用炉で事故が起きてからでは遅いのです。わたしたちは、あきらめません。
以上

<要望団体>
脱原発福島ネットワーク(福島県) 
ストップ!プルトニウム・キャンペーン(福島県)  
脱原発ネットワーク・会津(福島県)  
とめようプルサーマル!三春ネット(福島県) 
福島原発30キロ圏ひとの会(福島県) 
双葉地方原発反対同盟(福島県) 
STOPプルサーマル!ふくしま(福島県) 
沈黙のアピール (福島県) 
ふくしまWAWAWA−環・話・和ーの会 (福島県) 
郡山の未来をつくる会 (福島県) 
みどりの未来・ふくしま (福島県) 
福島県自然保護協会(福島県) 
MMMの会(魅力ある都路をみんなでつくる会)(福島県) 
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by kazu1206k | 2010-10-26 19:03 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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