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原発の安全確保等への福島県の回答

福島県生活環境部原子力安全対策課は、県内13の市民団体が県知事に対して、10月26日に提出した要望書「福島原発の安全確保、安全協定の見直しと第一原発3号機でのプルサーマルの中止について」の回答書を12月2日付けで送付してきました。

●5つの要望項目と回答内容は、以下の通りです。

1、福島県は、東京電力に対し、第一原発5号機をはじめとする保安規定違反事件にみられる安全軽視・効率優先・県民無視の原子炉運転を見直し、安全管理体制の欠陥を是正するよう求めること。

ー回答:
 福島第一・5号機の保安規定違反については、県としても極めて重大な問題であると受け止め、平成22年9月27日、東京電力に厳重注意するとともに、11月29日、根本原因と再発防止対策に関する報告を受け、ヒューマンエラー防止に向け不断の取組を行い、今後一層、安全確保に万全を期すよう申し入れました。

2、福島県は、県民の安全・安心を確保するため、事業者・立地町との安全協定について、抜き打ち立ち入り権や勧告権など必要な見直しを行い、発電所の運転、保守、管理及びその他安全確保に関する事項を確認する際に専門的な助言・指導を得るため、あらたに、多様な専門家による「福島県原子力発電所の安全管理に関する委員会」を設置すること。

ー回答:
 協定の見直しについては、県・立地町は、地域住民の安全を確保する観点から、発生した不適合事象に応じて申し入れを行うなど、原子力発電所への立ち入り調査や事業者への適切な措置の要求などを規定した協定を適切に運用しているところでありますが、立地町とも連携しながら、今後とも協定のあり方について検討してまいります。また、新たな委員会については、原子力発電所に関する事故・故障等に関することや完全確保、信頼性向上のために必要と認められることなどを協議するため、県原子力発電所安全確保技術連絡会を設置し、様々な分野の学識経験者の方々から、必要に応じて助言・指導を頂いているところであります。

3、福島県は、東京電力に対し、12年前に製造されたベルゴニュークリア社製MOX燃料の品質保証に関する検査データの公開、新耐震指針による耐震安全性評価にもとづく高経年化対策報告書の提出、新耐震指針による再循環系配管の耐震強度の評価など、プルサーマルの安全性の検証に必要な情報公開と高経年化対策および耐震安全性対策をあらためて求めること。
4、福島県は、東京電力に対し、福島第一原発3号機での安全軽視のプルサーマルを中止するよう求めること。
5、福島県は、福島県エネルギー政策検討会「中間とりまとめ」の核燃料サイクル見直しから核燃料サイクル推進への方針転換およびプルサーマルの検証について、県民に説明し県民の声を聴く「県民の声を聴く会」を開催すること。

ー回答:3、4、5について、 
 プルサーマル実施受け入れに関わる技術的3条件については、県原子力発電所安全確保技術連絡会において必要な審議や現地確認を行った結果、県民の安全を確保する上で特に問題点は確認されず、国、事業者は適切に対応したとの最終報告を取りまとめ、8月6日に県としてプルサーマル実施受け入れを表明しました。
 この間、エネルギー政策検討会や県原子力発電所安全確保技術連絡会を公開で開催し、会議資料等はホームページ上に全て掲載するとともに、県民の方々から多数寄せられましたご意見を受け止めながら、県民に開かれた議論を行ってきました。
 また、8月17日には、プルサーマル実施に係る安全確認のためプロジェクトチームを設置し、東京電力による福島第一・3号機におけるMOX燃料使用に伴う安全監視状況などを確認しているところであり、特に問題は認められておりません。
 県としては、今後とも、県民の安全・安心の確保を最優先に対応して参ります。


by kazu1206k | 2010-12-15 00:03 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k