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被曝させられている、積算754.73μSv

4月16日、「放射線から どう身を守るか!!」崎山比早子講演会が、いわき市労働福祉会館で開かれ、老若男女400名を超える市民が詰めかけました。子どもたちを連れた若いお母さんやお父さんの姿も目立ち、命の問題として関心の高さを示しました。
福島原発事故の長期化、学校の再開、「直ちに健康に影響はない」とする安全論が流布される状況下で、市民や子を持つ親、保護者からは不安の声が数多く寄せられていました。
こうした中で、市民科学者をめざした故高木仁三郎さん設立の高木学校で活躍中している、 元放射線医学総合研究所主任研究官(医学博士)の崎山比早子さんを講師に迎え、「原子力発電所事故に伴う放射線の健康影響」を基本から学びました。
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崎山さんは、「原子力発電所事故に伴う放射線の健康影響」を以下の項目について丁寧に説明しました。
・原発事故による放射性物質の拡散
・放射線と放射性物質(放射能)の関係
・外部被ばくと内部被ばく
・年間の被ばく線量
・放射線がDNAに当たると?
・放射線量とリスク、急性障害と晩発障害
・変異は細胞にたまって行く、放射線の危険性は蓄積する→発ガン
・がんは多数の遺伝子の変化で起きる
・線量当たりの発ガンリスク
・放射線感受性 年齢的には若いほど、臓器では細胞分裂が盛んなほど感受性が高い
・放射性ヨウ素の吸収と甲状腺への蓄積
・ヨウ素剤の効果と配布基準・場所
・ヨウ素剤の服用量
・原子力事故で放出される主な放射性物質の半減期
・各国のヨウ素剤配布方法と備蓄
・水道水の汚染について
・ベクレルからシーベルトへの換算方法
・放射性ヨウ素の被ばくによる甲状腺がんの発症予測
・チェルノブイリ事故の被害
・チェルノブイリ事故のによるがん死数見積もり
・ヨウ素剤の服用
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講演後は、被曝による世代を次いだ影響の有無、子どもたちの屋外での活動や学校のグランドでの遊び方、マスク着用の効果、洗濯物や布団の屋外乾燥、いわき産ナシの生産への影響と摂取、酪農や水産物への影響、土壌汚染とナタネ・ヒマワリによる放射性物質の吸収力の効果の有無、放射線検知器による市内と各学校での放射線量のモニタリングの拡大など、多くの方が質疑を求め1時間の枠内で収まらないほどの質疑応答となりました。

「私たちは被爆させられている」という崎山先生の言葉とおり、東京電力の安全無視・経営優先主義と国の原子力推進政策、そして事故に対する初期対応の失敗、原子力防災体制の欠陥によって、わたしたちは「ヒバクシャ」にさせられてしまいました。風向きと地形によって東日本の国民が放射線の低線量被曝を強制されています。
いわき市の空間線量を積算した数字は、公式発表されているもので、3月13日から4月14日まで1ヶ月の積算線量が754.73μSvになります。一般市民の年間許容線量の限度は、1mSv=1000μSvです。
崎山先生は、過酷事故を起こした東京電力やそれを支えてきた原子力安全・保安院、原子力安全委員会がテレビで事故解説をしていることについて、「犯人が説明している」と話されていました。的を得た話です。現状では、原子炉内で何がおこっているのかも定かではなく、放出された放射能核種や放射線量の数値はどうなっているのか、事故の真相も明らかにされず、事故対策も果たして適正なものか、国民は不安と不信に陥っているのです。
Commented by さんちゃん at 2011-04-17 19:17 x
ブログを拝見させて頂いております。大変熱心な議員の方がいることに、とても嬉しい思いで見させて頂いております。
今回の崎山比早子講演会ですが、是非私も拝聴したいので、動画で見せて頂く事はできますでしょうか?
今後も福島のため頑張ってください。
Commented by 國分圭子 at 2011-04-20 12:00 x
梅雨前のタイミングで、各地域、家庭で除染を実施することを薦めている専門家がいます(中部大学 武田邦彦 takedanet.com参照)。地面に近い程高くなる放射線からの被爆をできるだけ抑え、特に子供を守ろうという、前向きの姿勢には、大賛成です。国や県からの提案を待つのではなく、ボランティア体制になると思うのですが。家の玄関、壁、家具、床を水拭きしたり、近所でアスファルトの道路を洗ったり、土のところは、表面を除去したりの作業で、かなり被爆量を削減できるとしています。前向きで、積極的な、クリーンアップをぜひとも支持していきたいと思います。ご協力お願いします。
by kazu1206k | 2011-04-17 17:54 | 地域 | Comments(2)

佐藤かずよし


by kazu1206k