被災者支援、原子力災害で緊急要望

いわき市議会創世会は、4月22日、渡辺敬夫いわき市長に、「東日本大震災・原子力災害に関する緊急要望書」を提出しました。3月30日に引き続き、緊急要望は震災後2度目となります。下記に掲載の通り、今回は、被災者支援、原子力災害、地域・経済基盤復旧の大きく3項目です。

被災以来40日が経ち、いわき市民は、市民生活の再生に向けて歩みを開始したところですが、市民生活に大きな影を落とすのは、見通しの立たない福島第一原子力発電所事故の行方と放射線による健康への影響です。
事故により、現在も放射性物質が大気中に放出され続けているため、公式発表の積算でも、3月13日から4月20日までの空間放射線の累積線量は約801μSvとなり、一般人の年間被曝許容限度1,000μSvを超える日も近づき、学校の放射線安全基準が文部科学省から公表されましたが、保護者の不安も消えていないため、あらためて特別対策を早急に講じられるよう強く要望し、速やかな回答を求めました。

提出は、7名の創世会メンバーが、渡辺市長、鈴木副市長に面会して行われました。
まず、鈴木副市長から、いわき市として、4月14日以降、福島県知事、内閣総理大臣、衆議院特別委員会などに対して、原子力災害や被災者支援、風評被害対策などについてを要望してきたことが報告され、概ね下記の点で回答がありました。

○被災者支援について、
・罹災証明は7000件の申請があり、24人体制で発行業務にあたっており、7割の沿岸部が本日で終了、以後内陸部にはいること。
・一時提供住宅には先週から入居が始まり、被災者個人の契約も実施に向けた詰めを行っていること。
・民間開発地などの被災地も応急処置を行い、今後の対応を考えること。
・小名浜港の復旧は、産業復興の点からも急ぐよう知事に要望し、急ピッチで作業中であること。

○原子力災害について
・緊急時の国県等との連絡通報体制は、原子力安全・保安院がいわきに駐在し情報を得ることになったこと。また、緊急時の避難体制については考えていること。
・小中学校等への放射線検知器・線量計の配備は、国が5月2日の成立を目指す第一次補正予算で措置し福島県に配置するのでそれを待っていること。
・放射能被害、全ての個人被害に対する損害賠償制度については、JCO事故の対応を超えて実施するよう国に要望したこと。

○地域・経済基盤復旧について
・緊急的雇用維持支援・創出は、昨日新規内偵取消し者の臨時職員採用面接で65人を採用したこと。
・農・林・水・畜産業者を含む事業者への財政支援、工場・商店等の当面の資金繰りへの金融支援は、文化センターの総合窓口で国の取り組みに対応していること。

渡辺市長は、市として何をやるかとして、下記の点を強調しました。
・避難者が生活をはじめるために、4月30日までに入居決定し、住宅を供給すること。
・罹災証明を他市の応援と経験者を投入して行っていること。
・原発事故で避難してきた双葉の人たちのための前線基地として、2年間、仮設住宅2,000戸の対応をしたい。

●以下は、「東日本大震災・原子力災害に関する緊急要望書」です。

平成23年4月22日
いわき市長 渡辺 敬夫 様
いわき市議会 創世会

前文省略

要 望 事 項

1 .被災者支援、生活基盤の復旧

( 1 )行方不明者の捜索の徹底
( 2 )避難所への医療支援・心理的ケアの強化
( 3 )罹災証明の迅速な発行
( 4 )一時提供住宅・仮設住宅の確保、迅速な入居体制の確立
( 5 )一時提供住宅の範囲に被災者個人の契約分も含める
( 6 )旧市開発団地、私道及法面擁壁等民間開発被災地の災害復旧対象への組み入れを国に求める
( 7 )被災者への所得税、住民税、固定資産税等の減免
( 8 )輸送インフラー小名浜港の早期復旧
( 9 )被災者支援にあたる職員の健康管理と心理的ケア

2 .原子力災害対応

( 1 )福島原子力発電所の冷却機能の確保、早期収拾を求める
( 2 )緊急時の国・県・東京電力との連絡通報体制の見直しと確立、緊急時の住民避難の手段・ルート・場所等体制の確立、市民に対する緊急時連絡体制の周知広報
( 3 )原子炉情報のリアルタイムでの提供を求める、放射線モニタリングの拡大と各支所で線量表示、簡易検知器の市民貸出し、小中学校等への放射線検知器・線量計の配備、放射線防護知識の啓発、モニタリング体制確立への予算措置
( 4 )一般人の総被曝線量の年間許容限度1ミリシーベルトの20ミリシーベルトへの改悪反対、一般人の総被曝線量が年間許容限度1ミリシーベルトを超えた場合の妊婦や乳幼児、児童生徒の疎開・避難対策の検討
( 5 )放射能汚染水の海洋投棄の停止、農用地の土壌調査・農産物モニタリング検査の定期的実施、農作物栽培等に関する技術指導と支援
( 6 )農水畜産物の放射能被害・風評被害に対する補償の迅速な開始、全ての個人被害に対する損害賠償制度の働きかけ

3 .地域・経済基盤復旧

( 1 )緊急的雇用維持支援・創出策および復興事業における建築、土木など各分野における地元企業と人材の優先策の早期実施
( 2 )工場・商店等の復旧に関わる無利子融資制度等の拡充
( 3 )農・林・水・畜産業者を含む事業者への財政支援および地元雇用を創出する新たな復興事業の早期実施
( 4 )工場・商店等の当面の資金繰りへの金融支援
( 5 )震災を理由とした解雇の防止、雇用の安定を図るための雇用調整助成金の拡充、所得税・法人税の減免等の措置

以上、要望いたしますので、何卒、よろしくお願いいたします。
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Commented by 泉の住人です at 2011-04-22 21:13 x
本日、小中学校の暫定基準値3.8μSv/hについて、小学校、教育委員会、文部科学省に問い合わせてみました。
しかし、いずれもマニュアル通りのの返答、薄ら笑いすら聞こえそうな対応でした。
放射線量計も持たない学校に子供を預けてよいのか?放射線について危機感を持たない大人達に子供を預けてよいものか?
心配が募ります。
なぜ、1mSv/yが、暫定ですが20mSv/yに変わってしまったのでしょうか?理解できません。
実際には3.8μSv/hを超える事は無いと思いますが、放射線量が上昇する過程が重要であると私は考えております、上昇を確認できた時点から測定回数を増やし、ある数値を超えた時点で校内で避難させ、帰宅準備をさせる3.8μSv/hは上限値なのだから、その時点では避難行動をとらなければならないと思います。

3号機の爆発の日、マスクをし、帽子をかぶれ、ナイロンの上着を着ろ、うがいをしろ!と国の指示に従ったことは何だったのでしょう?
やはり、私達は、国のデータサンプルの一つなのでしょうか?
Commented by ここがぎもん at 2011-04-22 22:26 x
なんで比較的恵まれてる双葉町の人々について
言及されてるのか?
4/11,12の震度6の遠野、田人震災についてのいわき市のするーっぷりはガマンできませんね。
双葉郡より地元をもっとよくみろ!!
by kazu1206k | 2011-04-22 18:39 | 議会 | Comments(2)

佐藤かずよし


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