福島県知事の回答

3月より延期しておりましたハイロアクション・オープニングイベント、シンポジウム「ふくしま原発40年とわたしたちの未来~原発震災の渦中から~」が、7月18日、開催されました。
福島原発震災と放射能汚染の現実を直視し、いのちを守り、核の幻想から訣別する「決意の地」として、福島の今と未来をたちあげる第一歩を踏み出すものとして、当日、「7・18ハイロアクション・ふくしま宣言」が採択されました。
採択された「7.18ハイロアクション・ふくしま宣言」は、福島県知事への要望書として、8月4日、福島県生活環境部次長に提出されました。
要望書に対して、8月23日付けで福島県知事より文書回答がありました。
以下に転載致します。                                 
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                  23県安第1102号 
                  平成23年8月23日

ハイロアクション福島原発40年実行委員会
委員長 宇野 朗子 様                 福 島 県 知 事  公印 

要望書について(回答)

平成23年8月4日付け要望書について、下記の通り回答いたします。 



1、 福島県は、東京電力と国に対し、制御不能の最悪の事態の招来と環境中へのこれ以上の放射能流出を食い止めることを最優先にして、あらゆる努力を行なうよう求めること。

(要望)情報操作を直ちに止め、全ての情報の即時公開を行なうこと。
(回答)国・事業者に対して、一刻も早い事態の収束を図るとともに、収束に向けた取り組みの進捗状況をわかりやすく丁寧に開示するよう求めているところです。
 また、8月11日に策定した復興ビジョンにおいても、原子力発電所事故に関する即時的で透明性の高い情報開示について記載しており、引き続き、国・事業者に求めていく考えです。
 
(要望)国際的な支援を最大限受け入れること。
(回答)前例のない原子力災害に柔軟かつ大胆に対応し、事故を一刻も早く収束させるためには、全世界の英知を結集させることが必要と考えており、国に求めているところです。
 また、復興ビジョンにおいても、国際的な保健医療機関の誘致、原子力に関する国際的研究機関の誘致などについて記載しており、健康面、産業、放射線に関する高度技術の開発など様々な分野において、世界の英知を結集して進めていく必要があるとしています。
 
(要望)原発事故の悪化阻止と収拾のために動員されるすべての労働者に対し、緊急時被ばく基準年間250ミリシーベルトを撤回し、厳しい被ばく管理・健康管理その他労働者の健康と生活を守るためのあらゆる措置を講じること。
(回答)作業員に関する被ばく管理・健康管理等については、国及び事業者の責任において適切に対応されるべきものと考えています。また、事業者が示した事故収束に向けた工程表においては、除染施設の設置や個人線量計の自動化などが盛り込まれており、こうした対策の着実な実施を、国及び事業者に求めていく考えです。

2、 福島県は、福島県民が放射能の恐怖から開放され、自由な、そして健康で文化的な生活を営む権利に基づき、可能な限り被ばくを減らす対策を行なうとともに、国に対しても強く求めること。

(要望)子ども、妊婦、将来子どもを産み育てる若い世代の人々を被ばくリスクの低い地 域に避難させること。
(回答)県では、通常の放射線モニタリングに加え、比較的線量が高いと思われる地域については、詳細調査を実施し、きめ細かな汚染状況の把握に努めています。
 国が特定避難勧奨地点を指定する際には、この詳細調査の結果に加え、地元との情報交換により、妊婦や子どものいる家庭など家族構成や生活形態にも考慮されています。
 県としても、引き続き、線量の比較的高い地域の把握に努めていくとともに、特定避難勧奨地点については、実情に応じた指定がなされるように国に求めていく考えです。

(要望)事故直後からの被ばく積算量および内部被ばくを正当に考慮に入れ避難区域を拡大すること。
(回答)県では、3月11日時点で県内に居住していた方を対象として、県民健康管理調査を実施することとしています。基本調査では、3月11日〜25日の、行動記録から、「いつ」「どこに」「どのくらいいたか」「どのように移動したか」などの情報に基づいて、被ばく線量を推計し、一人一人にお知らせする予定です。現在8月中の実施を目指して準備を進めているところです。また、この調査の一環として先行調査を実施し、内部被ばくが他の地域と比べ高い可能性がある地域の住民の内部被ばく線量の推定を行ったところです。避難区域等の見直しにあたっては、これらのデータも踏まえ、地元に対し、十分な説明がなされるよう国に求めていきます。

(要望)避難の権利を保障し、自主避難住民に対しても避難指示区域住民と同等の各種支援・補償を行なうこと。
(回答)県として、自主避難について、「自主避難に要する費用、避難に伴う苦痛、生活費増加分について、確実に賠償の対象とすること」を内閣総理大臣宛に要望しています。

(要望)被ばく調査を早急に行ない、被ばく者健康手帳を交付し、健康診断・健康被害の予防・治療を国の責任で行うこと。
(回答)県としても、県民の健康管理については、将来にわたりしっかりと対応していく必要があると考えており、全県民を対象とした県民健康管理調査を実施することとしています。また、国に対しては、健康被害の防止に責任を持つこと、県民健康管理調査にかかる費用の全額国庫負担や人的支援などについて要望しています。

(要望)福島原発事故被ばく者援護法を制定すること。
(回答)ご要望の趣旨については、機会を見て、国に伝えていきたいと考えています。

3、 福島県は、国と事業者に対し、全ての原子力発電所を廃炉とし、核燃サイクル計画を放棄し、エネルギー政策の抜本的転換を行なうことを求めること。

(要望)国と東京電力は、このような甚大な事故を起こしてしまった責任および事故発生後の対応の失敗の責任を認め、福島県民、全国民、全世界の人びとに対して謝罪すること。
(回答)原子力発電所の事故に伴う災害については、国策として推進してきた国、及び事業者の責任において、対策に万全を期すものと考えております。県としても、事故の収束、除染、廃棄物等の処理、損害賠償など、国、及び事業者の責任において取り組むよう、強く求めているところです。

(要望)福島第一原発5・6号機と第二原発の廃炉、浪江小高原発の新設計画の白紙撤回を、早急に決定すること。
(回答)第一原子力発電所における事故の収束が第一と考えています。事故が収束していない状況や、県民が放射線への不安を抱えて生活を続けている状況においては、再開はあり得ないものと認識しています。また、復興ビジョンにおいても、基本理念で、原子力に依存しない安全・安心な社会づくりを目指すとしています。

4、福島県は、東京電力と国に対し、福島第一・第二原発が40年間に生み出してきた死の灰を、廃炉や事故による汚染物質とともに、完全に安全になるまで永続的に管理し続けることを求めること。
(回答)事故の収束はもとより、長期にわたることが想定される原子力災害においては、ご要望のような内容について、最後の最後まで対応するよう、国・事業者に強く求めていく考えです。   
           (災害対策本部 原子力班 電話024−521−7191)
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by kazu1206k | 2011-09-13 17:04 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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