市のモニタリング・除染状況

11月8日に会派勉強会で、いわき市行政経営部の危機管理課から、いわき市のモニタリング・除染への取り組みについて、現在までの経過と今後の対応の説明を受けました。

このうち、今後の対応では、
内部被曝モニタリングについて、学校給食や市民の持込検査などに対する市民要望が高いことから、ゲルマニウム半導体検出器によるモニタリングを補完できる簡易検査体制の充実が求められ、簡易放射能測定器(ベクレルモニター)の各保育所や支所等への配備拡大、地域で活動している団体・高等教育機関との連携も検討していくとしています。

除染の基準について、国が来年1月から完全施行する「放射性物質汚染対処特別措置法」を制定して、今後の除染に対する考え方(財政負担等)を示し、追加被ばく線量が1~20mSv/年は、国が全額費用負担するとしました。これによると、1mSv/年の1時間あたり換算は、0.23μSv/h(屋外8時間・屋内16時間の換算値0.19μSv/hに、大地からの放射線0.04μSv/hを加算する)となり、いわき市が独自に定めた当面の目標水準0.3μSv/h以上の施設の除染基準が下方修正されることになります。

●以下は、危機管理課の説明内容です。

[現在までの経過]

1 モニタリング体制の整備について

(1)外部被ばくに関するモニタリングについて

市では移動しながら測定できるハンディ型放射線量計、国では無人式・固定型放射線量計を中に、次のような体制を整備し、空間線量の測定等を行っている。

本庁・支所等
市・ 定点観測用にハンディ型放射線量計を配備(本庁・各支所等16台)。
国・ モニタリングポスト(無人式固定型放射線量計)を平成24年3月までに本庁・各支所等に16台配備予定。

保育施設、教育施設
市・ 定点観測用にハンディ型放射線量計を配備(現在は、小川・川前・久之浜大久地区の施設に先行配備(13台))。11月末までにその他施設にも配備(241台を追加し、計254台)。
 ・ 認可外保育所・児童クラブは巡回測定で対応。
国・ リアルタイム線量計(無人式固定型放射線量計)を小学校に11月上旬までに配備予定。
 ・ 保育所・幼稚園・中学校のほか、認可外保育所や児童クラブ、高校・専門学校・大学等にも平成24年3月までに追加配備。

その他の公共施設
市・ 衛生施設や観光宿泊施設、体育施設等の定点観測用にハンディ型放射線量計を配備(現在は、清掃センターに先行配備しており(2台)、11月末までにその他施設にも追加配備(13台を追加し、計15台))。
 ・ 災害廃棄物仮置場や公園などは巡回測定で対応。
国・ リアルタイム線量計を各種公共施設等に平成24年3月までに111台配備予定。
 ・ また、モニタリングポストを平成24年3月までに19台配備予定。

地域住民等
市・ 各支所で、地域の代表の方などを通してハンディ型放射線量計を貸与、または、要請に応じて職員が測定。
 ・ 工業製品のモニタリングを環境監視センターで受付・実施。
国・ モニタリングポストを集会所等に平成24年3月までに16台配備予定。
 ・ また、ハンディ型放射線量計850台を平成24年3月までに配備予定。

※公共施設のモニタリング結果については市のホームページで公表しており、本庁・支所・清掃センターは毎日、その他の施設については週1回を目安に更新している(なお、市役所本庁前の空間線量は、10月1日~25日にかけて、0.14から0.21μSv/hで推移)。
※福島県においても、空間線量や河川、海水浴場、工業製品のモニタリングを実施し、その結果を県のホームページに公表している。

(2)内部被ばくに関するモニタリングについて

①飲料水・食品等のモニタリング
・水道局にゲルマニウム半導体検出器を県・市で各1台配備し、飲料水の詳細モニタリングを実施している(11月9日以降、2台体制で検査を開始)。また、保健所に同検出器を市で2台配備し(平成23年12月予定)、食品等のモニタリングを実施する予定。
・農作物については、県がモニタリングを行っているほか、JAにおいて、市から貸与された簡易放射能測定器(ベクレルモニター)1台で、出荷品を検査中。
・なお、給食センターにおける簡易検査を可能とするため、消費者庁の貸与制度などを活用した簡易放射能測定器の配備を検討中。

②健康への影響に関するモニタリング
・妊婦及び乳幼児の保護者に積算線量計を10月より貸与し(約10,800名)、保育所・幼稚園・小中学校の児童・生徒等にバッチ式線量計を11月より配布(約40,000名)。
・また、ホールボディカウンタ2台の導入を10月補正予算で措置したところである。

2 除染の推進について

(1)子どもの生活空間を中心とした除染

①保育施設や教育施設の洗浄・清掃を行った上で、市が設定した当面の目標水準0.3μSv/h以上の施設について、校庭・園庭の表土除去を実施中(11月までに完了予定。現在、保育所12施設・幼稚園28施設・小学校2施設・中学校1施設で表土除去を完了しており、除去後の線量測定を実施した施設については、ほとんどが5割から7割の低減率となっている)。
②市が管理する都市公園等のうち、1μSv/h以上の公園について、表土除去や遊具洗浄等を行う(対象となる9公園について、10月に完了)。
③通学路や公園等について、除染マニュアルを策定したほか、地域ぐるみで行う清掃・除草活動等に対して支援を行う(1団体あたり50万円を上限として補助金を交付)。

※上記のほか、川前地区荻・志田名地区については、7月に原子力災害現地対策本部が実施した調査において、最大で2.5μSv/hを測定するなど、比較的高い線量が確認されたことなども踏まえ、避難を希望する方々への住宅の提供や市独自のモニタリング調査を実施したほか、地域の皆様の御意向等も確認しながら、効果的な除染の実施に向けた取組みを進めている。

(2)国の動向

国は、H24.1から完全施行される「放射性物質汚染対処特別措置法(以下、「特措法」という。)を制定し、今後の除染に対する考え方(財政負担等)を次のように示したところである。

○追加被ばく線量が1~20mSv/年:市町村が除染計画を策定。市町村の除染計画で位置づけられた区域)除染については、国が全額費用負担する。
○追加被ばく線量が1mSv/年未満:市町村単位での面的な除染は不要。局所的に高線量を示す箇所(側溝、雨樋など)の除染が必要(※国の費用負担については、触れられていない)。

➢1mSv/年の1時間あたり換算は、0.23μSv/h(屋外8時間・屋内16時間の換算値0.19μSv/hに、大地からの放射線0.04μSv/hを加算する)。文部科学省が測定した航空機モニタリングの空間線量率を適用する可能性が高い(いつの時点のデータを利用するかは検討中)

[今後の対応]

1 モニタリング体制の整備に関して

○今後、平成24年3月までに、国による無人式・固定型線量計の配備が進むことから、これまで市が配備してきた移動しながら様々な場所の線量を測定できる簡易線量計については、除染活動を行うための詳細モニタリングを主目的とし、各種団体等への貸出などの運用を検討していく必要がある。
○学校給食や市民の持込検査などに対するモニタリングのニーズが高まっていることから、ゲルマニウム半導体検出器によるモニタリングを補完できるような簡易検査の仕組みといった検査体制の充実について、地域で活動している団体・高等教育機関などとも連携し、検討していく必要がある。

2 除染の推進に関して

○市としては、除染をこれまで以上に推進するとともに、その概要を市民にお示し、安心感を確保するため、国の支援制度の枠組みも考慮しながら、市独自の除染計画を策定する考えである。
○なお、除染計画の策定あたっては、特に「優先順位、除染措置の内容と実施者」「廃棄物の保管方法」の整理が課題となることから、除染の検討・推進体制の整備が不可欠であり、当面、「アドバイザー体制の整備」「庁内推進組織の設置」「ボランティア活用の仕組みづくり」などを検討していく必要がある(※11月1日より、平中山に在住の星蔦雄(ほしつたお)氏に、放射線量低減アドバイザーを委嘱し、各種施策について助言・提言等をいただける体制を整備したところである)。
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by kazu1206k | 2011-11-09 15:11 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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