被曝者援護法制定求め意見書採択

いわき市議会は、12月定例会最終日の12月15日夜、全国に先駆けて、国に対し「(仮称)原発事故被曝者援護法の制定を求める意見書」を満場一致で採択しました。衆参両院議長と内閣総理大臣等関係大臣にあてた意見書の要請事項は、「福島原発事故による住民の健康管理については、国の責任において、特例法として(仮称)原発事故被曝者援護法を制定し、被曝者健康手帳の交付及び定期通院・医療行為の無償化・社会保障などを法的に保障すること。」というものです。
福島第一原発事故による被曝者に対する援護法の制定を求める自治体議会の意見書としては、全国で初めてです。

福島原発震災が発生して9ヶ月、頻発する余震の中で、福島原発事故は終息せず、東京電力の発表でも依然毎時6千万ベクレルの放射性物質の放出が続き、高レベル汚染水が滞留しています。
事故直後から、放射性物質の放出情報が、政府・東京電力から自治体、住民に全く提供されなかったため、適時・適切な避難措置がとられず、住民の避難が遅れ、放射性物質の拡散方向を知らないまま避難した住民は、多量の放射線被曝を強いられました。

放射性物質の広がりで、住民は長期の低線量被曝、汚染食品による内部被曝の不安にさらされているにもかかわらず、国の施策は、福島県民はじめ国民に長期低線量被曝を強制するものばかりで、国民の生命を守る立場にほど遠い内容です。

このため、いわき市議会は、市民の生存権を保障するため、国の責任を明確にし、市民のいのちと健康を守れと強く要請することにしました。この動きが福島県内はじめ全国の自治体議会に広がることを心から願います。

意見書は以下の通りです。


●(仮称)原発事故被曝者援護法の制定を求める意見書

 巨大地震・津波と原発の過酷事故が複合増幅した福島原発震災が発生して9カ月が経過した現在、頻発する余震の中で、福島原発事故の現状は、東京電力の発表でも依然として毎時6000万ベクレルの放射性物質の放出が続き、高レベル汚染水が滞留する状況が続いている。
 福島原発事故直後、放射性物質の放出についての正確な情報が、政府からも東京電力からも基礎自治体・住民に全く提供されなかった。そのため、適時・適切な避難措置がとられず、住民の避難が遅れ、放射性物質の拡散方向を知らないまま避難した住民は、多量の放射線被曝をこうむった。
 特に、政府は、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の情報を、原子力災害対策特別措置法による防災基本計画に基づき、仮試算した拡散予測図形を関係自治体に知らせることになっているにもかかわらず公表しなかった。これは、災害対策基本法第3条に規定された国の責務に反する措置として、その違法性が国会でも指摘されている。
 原子力安全・保安院の試算によると、福島第一原発1~3号機から大気中への放射性物質の放出量は、半減期約30年のセシウム137で広島原爆の約168倍に相当する1万5000テラベクレルという膨大な量である。日本原子力研究開発機構の試算では、3月21日から4月30日までの海への放射性物質の放出量は、1.5京ベクレルを超えると公表している。
 今、放射性物質の広がりによって、住民は長期の低線量被曝、汚染食品による内部被曝の不安にさらされており、住民の生存権を保障するため、住民の健康管理・被曝量低減に対する対応の強化が強く求められている。
 よって、国においては、次の事項を実現するよう強く要望する。

1 福島原発事故による住民の健康管理については、国の責任において、特例法として(仮称)原発事故被曝者援護法を制定し、被曝者健康手帳の交付及び定期通院・医療行為の無償化・社会保障などを法的に保障すること。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

  平成23年12月15日

 衆議院議長  横 路 孝 弘 様
 参議院議長  平 田 健 二 様
 内閣総理大臣  野 田 佳 彦 様
 法務大臣  平 岡 秀 夫 様
 厚生労働大臣  小宮山 洋 子 様
 経済産業大臣  枝 野 幸 男 様
 環境大臣  細 野 豪 志 様
 内閣府特命担当大臣  平 野 達 男 様


いわき市議会議長  蛭 田  克 
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by kazu1206k | 2011-12-16 09:34 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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