福島原発事故被害者の援護特別法

1月30日 、全国の自治体議員でつくる福島原発震災情報連絡センターの「(仮称)福島原発被曝者援護法」制定プロジェクト発足集会が衆議院第2議員会館第2会議室で開かれました。集会では、プロジェクトの要綱を確認するとともに、海度雄一弁護士(日本弁護士連合会事務総長)から「福島の復興再生と福島原発事故被害者の援護のための特別立法等に関する提案」を受け意見交換を行いました。

海度雄一弁護士の提案は海渡私案という形でしたが、現在日弁連内で検討されており、注目すべき問題提起がありました。
提起は、国連人権委員会に1998年に提案された「国内強制移住に関する指導原則」を適用して福島原発事故で放射能汚染を受けた福島県民や東日本のホットエリアの福島原発事故被害者を国内避難民として救済しようとする内容です。国連人権委員会の指導原則では「これらの原則の適用上、国内避難民とは、特に武力紛争、一般化した暴力の状況、人権侵害、もしくは人為的災害の影響の結果として、またはこれらの影響を避けるため、自らの住居もしくは常居住地から離れることを強いられまたは余儀なくされた者またはこれらのものの集団であって、国際的に承認された国境を超えていないものいう」と定めています。

この国内避難民の定義から海度雄一弁護士は、『「原発事故災害の影響の結果として,またはこれらの影響を避けるため,自らの住居もしくは常居所地から逃れもしくは離れることを強いられまたは余儀なくされた者」が国内避難民となろう。また,今回の事故の結果一定の被ばくを受け,環境汚染された地域に居住を続けている住民も,災害によって重大な影響を受けた者であり,等しくこのような者も,福島原発事故被害者として人道的な支援の対象とするべきである。
対象者の範囲を確定するに当たっては,政府が原子力発電を進めるに当たって,ICRP勧告に従って,一般人の被ばく限度を年間1ミリシーベルトと定めていた事実は,重要な意義を有する。どの程度の被ばくをした時に健康被害が発生するかという科学的論争には容易に決着が付かないであろう。しかし,行政があらかじめ定めていた基準は,政府の人道的な援助の対象とするかどうかを判定するに当たって,参照するべきである。』としています。

●プロジェクトの要綱は以下の通りです。

1、プロジェクトの獲得目標
・福島原発震災情報連絡センターの「 原発震災で強要される汚染と被曝を強いられる人々の「生存権」(憲法25条)を保障し、特に子どもたちの命と健康を守る活動」の一環として、原発震災による被曝者に「被曝者健康手帳」を交付し定期的な健康診断、医療行為の無償化、社会保障を組み込んだ「福島原発被曝者援護法」の制定をめざします。

2、プロジェクトの活動
・法制化のための法的研究・調査および成案の作成
・法制化のための被害者・関係団体・機関からの公聴活動
・法制化のための広報活動
・法案化のための国会対策、各党への働きかけと協議
  
3、プロジェクトの工程
・1012年4月まで 法制化のための法的研究・調査および成案の作成
・1012年8月まで 法制化のための被害者・関係団体・機関からの公聴活動、各党への働きかけと協議
・1012年12月まで 法案化のための国会対策、法制化のための広報活動 
 
4、プロジェクトの運営体制
・座長は3代表をあてる。原発立地自治体をはじめ各都道府県から1名をチームメンバーとして選出する。
・会議等は、随時開催。
・事務局は、首都圏で体制を組む。
 
プロジェクトは、今後、法案制定に向けて、市民レベルの市民立法に関しての協議と日弁連による法案制定の働きかけの動きなどを見据えながら活動を進めていくことになりました。原発立地はじめ全国自治体からのチームメンバー議員と関東地区の議員による事務局で運営体制を組み、この2〜3月議会に置いては、「被曝者援護法」制定に向けた各自治体議会での「援護法制定意見書」を可決する提案運動を始めることになりました。
[PR]
by kazu1206k | 2012-01-31 10:02 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k
プロフィールを見る
画像一覧