東京電力との質疑

いわき市議会の東日本大震災復興特別委員会は、3月12日午後1時30分より、東京電力をよんで、福島第一原発1〜4号機の廃止措置等に向けた対応状況について、説明を受け質疑を行いました。東京電力によるいわき市議会への説明と質疑は、昨年の7月25日以来2度目です。

《説明者》:東京電力株式会社
・常務取締役原子力・立地本部副本部長兼福島第一安定化センター所長
         小森 明生氏
・執行役員福島原子力被災者支援対策本部副本部長兼原子力・立地本部副本部長                 石崎 芳行氏
・福島原子力被災者支援対策本部 福島地域支援室長      林 孝之氏
・福島原子力被災者支援対策本部 いわき補償相談センター所長 森 重行氏
・福島原子力被災者支援対策本部 福島地域支援室副室長    林 幹夫氏
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委員会では、また小森常務による冒頭の陳謝にはじまり、福島原子力被災者支援対策本部の「福島第一原発1〜4号機の廃止措置等に向けた対応状況について」という現況説明が延々と続いた後、質疑に入りました。

いわき市議会は、昨年12月定例会で「福島第一原子力発電所からの放射性物質汚染水の海洋放出計画に抗議し撤回を求める決議」を満場一致で可決し、12月26日に正副議長、議会運営委員会員、東日本大震災復興対策特別委員会の正副委員長など12名が東京電力本社に赴き、議長から小森東京電力常務に手渡しましたが、小森常務は「各種汚染水の対応を検討している」と被害を受けてい基礎自治体の議会の声にまともに応えない態度に終始したため「1ヶ月以内に、いわき市議会に来て説明を求める」ことを要求してきた経過があります。
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このため、まず当の小森常務に対し、3月12日まで回答しなかった事実に対する陳謝を求めるとともに、「安易な放出は行なわない」という回答ではなく明確な計画の撤回を求めました。これは、放射能による海洋汚染の中で、操業の見通しも立たず苦しんでいる漁業者や水産関係者の心を折ろうとする汚染水の海洋放出計画を許さず、東京電力の横暴に憤るいわき市民の声を、直接、東京電力側にぶつけ撤回を強く求めるものです。
これに対し、小森常務は、陳謝はしたものの、「即答は困難、放出しないよう努力は継続する」としたため、持ち帰って更に検討するよう再度強く求めました。

福島第一原発1〜4号機の廃止措置等に向けた対応状況について、東電は「中長期ロードマップ」で2年から10年の間に「燃料デブリの取り出しが開始される」としているが、現実には燃料デブリの状況把握もできておらず、2号機の温度計も使用不能な状態で圧力容器表面温度によって内部の燃料温度が正確に捉えられる保証あるのか質したところ、「直接は確認できていないが、様々な角度から検証している」と曖昧な回答に終始しました。

また、余震が頻発する中で、東北大学の研究グループが、昨年4.11の井戸沢断層地震以来、双葉断層も直下型地震発生の確率が増加していると指摘しており、4号機燃料プールの倒壊は防止できるのか、建屋内からいつ燃料集合体を平成25年度中に撤去するとしているが、倒壊防止の態勢はできているのかとの問いに、「同程度の地震でも大丈夫と評価している。プール下部を強化した」としたため、延長70キロの双葉断層を37キロをと少なく見積もり基準地震動を算出している現在の耐震設計では説得力がない、2年持たせるために基準地震動を出し直して耐震補強をやり直してもらいたいと質しました。
これに対して、小森常務は「地震動は今回のマグニチュード9という巨大地震への見解、その後の知見を把握して必要な措置を早めにとっていく姿勢で臨みたい。さらにやるべきことがあれば対応していくということは変わりなく努めたい」と発言しました。

この他、4号機はじめ燃料集合体の移設や損害賠償への対応、警戒区域通行車両への除染等の対応、原発被曝労働者の危険手当やモチベーションの問題などの質疑がありましたが、依然として、企業としての社会的責任が感じられない、非常に危機感の欠如した態度に終始しました。東京電力の経済効率優先、住民無視、情報隠蔽の企業体質は変化がないことを如実に示した質疑応答になりました。
東京電力は、過酷事故を発生させ放射性物質で環境を汚染したうえ、子供達から大人まで放射線被曝の苦痛を強制しながら、事故も収束できないばかりか、その原因と企業責任も明確にしておりません。わたしたちは、このような居直りを許す訳にはいきません。
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by kazu1206k | 2012-03-16 16:35 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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