廃炉請願採択、賛成討論

今期最後の市議会となった、いわき市議会7月定例会が8月10日閉会しました。
最終日の本会議は、提出された議案、いわき市火災予防条例の改正など条例案8件、平成24年度いわき市一般会計補正予算(災害公営住宅の整備費約30億円や被災造成宅地の復旧費約3億円、5月3日豪雨災害の復旧費、学校給食調理場の復旧費、行政区等の除染活動費、被災宅地の擁壁等復旧補助金等)など補正予算7件、決算2件、工事請負契約2件、財産取得9件、人事案1件など合わせて30件が原案とおり可決しました。

また、市民から提出された「福島県内のすべての原発の廃炉を求める請願」をめぐっては、総務常任委員会がいわき市議会規則にない「趣旨採択」を行ったため混乱し、「趣旨採択」を提案した総務常任委員長の不信任決議案を賛成多数で可決した上で、「趣旨採択」を少数否決し、「福島県内のすべての原発の廃炉を求める請願」を賛成多数で可決しました。
他に、わたくしも提出者となり創世会から提出した「『エネルギー・環境に関する選択肢』に対し原発依存度のゼロシナリオを求める決議」をつつじの会1名(電力労組出身)の退席後、全会一致で可決しました。

また、以下の4本の意見書が全会一致で可決しました。
「ふくしま産業復興企業立地補助金の予算措置を求める意見書」
「TPP交渉参加表明の撤回を求める意見書」
「福島原子力発電所事故災害を踏まえたエネルギー政策の確立と福島県内のすべての原子力発電所の廃炉を求める意見書」
「一部損壊住宅を対象とした支援制度の構築を求める意見書」

●以下、「福島県内のすべての原発の廃炉を求める請願」に対する、わたくしの賛成討論を掲載します。

20番、創世会の佐藤和良です。
 ただいまより、「請願第6号 福島県内すべての原発の廃炉を求めることについて」を採択すべきとの立場から討論を行います。

 この請願は、「原発事故の完全賠償をさせる会」ほか18団体が、1万1,166人の署名を添えて提出したものです。
 請願事項は、「福島第一原発と第二原発は廃炉にすることを、いわき市民の総意として意思表明すること」、というものであります。

 わたくしども創世会は、昨年4月以来、福島原発震災による広範な放射能汚染と放射線被曝によって、すべてのいわき市民が被害者となり塗炭の苦しみにあることから、子どもたちをはじめ市民の命と暮らしを守るために、「東京電力福島第一原子力発電所及び第二原子力発電所の全機廃炉」の立場で行動して参りました。

 今回、総務常任委員会での審査では、「今日まで市議会として10基の廃炉を求めてはいません」「いわき市民の総意とすること」の2点の字句に遺漏があるため、「本請願の願意の趣旨には賛同し採択すべきものと考え、本請願は趣旨採択とすべきである」との討論があり、「本請願を趣旨採択とすることについて採決を行った結果、起立多数により、本請願は趣旨採択とすべきもの」とされました。
 しかし、いわき市議会規則に「趣旨採択」の規定はなく、請願についての審査結果は、いわき市議会規則第136号において、「採択すべきもの」「不採択とすべきもの」の二つとされております。
 このことから、本事案にような「趣旨採択」を実施するのであれば、いわき市議会規則の改正あるいは議会運営委員会での申し合わせ等、事前の手続きが必要であることは明らかであります。
 こうした手続きを経ず、いわき市議会規則を無視して委員会審査にあたり、実行行為に及ぶことは、議会人としては厳に慎まなければならないことであります。
 このため、議会運営委員会は、本事案に違法性はないものの好ましからざる事態として、当然ながら、現行いわき市議会規則のルールにないことを確認した上で、先例としないことを確認しました。
 従って、現時点で本事案のような「趣旨採択」は認められません。

 翻って、「今日まで市議会として10基の廃炉を求めてはいません」の字句に遺漏があるため、「本請願は趣旨採択とすべきである」としております。
 「東京電力福島第一原子力発電所及び第二原子力発電所の全機廃炉」を求める経緯については、昨年4月21日にいわき市議会東日本大震災対策本部が東京電力に提出した緊急要望書をとりまとめる際、わたくしども創世会は、各派代表者会議で「福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所全10機の廃炉」を要望事項とするよう提案したところであります。しかし、各会派の合意を得られず、残念ながら「福島第一原子力発電所全機の廃炉決定及び福島第二原子力発電所の安全維持に万全を尽くすこと」との文言となった経緯があります。
 その後も、平成24年2月定例会で「福島県内すべての原子力発電所の廃炉を求める意見書」を提出して各会派の賛同を求めましたが、6月定例会まで一部会派の保留のため、廃案となりました。
 こうした経緯が「今日まで市議会として10基の廃炉を求めてはいません」といわれる所以です。
 従って、いわき市議会としては、「福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所全10機の廃炉」を求める意思表示を明確な形で発信していくことが、いまこそ重要であります。  

 原発震災に苦しめられ、福島第一原発4号機燃料プール問題はじめ今なお収束の見通しの立たない福島原発事故を前にして、いわき市議会は、放射線被曝の不安の中で生きる市民のみなさまに寄り添い、市民のみなさまのこころの叫びをしっかりと受け止め、請願を採択していくべきだと思います。
 以上をもって、趣旨採択ではなく請願を採択すべきとの立場からの討論といたします。
 議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げて、わたくしの討論を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
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by kazu1206k | 2012-08-12 08:19 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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