詳報2ー甲状腺、被災者支援法、鮫川村焼却施設

11月定例会、12月3日に行った一般質問の詳細ご報告です。
今回は、

 1 平成25年度予算編成と創世会予算要望への対応について
 2 子どもの甲状腺検査の取り組みについて
 3 「原発事故子ども被災者支援法」に関するいわき市の対応について
 4 鮫川水系四時川の源流部における放射性物質焼却実証実験について

のうち、「2 子どもの甲状腺検査の取り組みについて」「3 「原発事故子ども被災者支援法」に関するいわき市の対応について」「4 鮫川水系四時川の源流部における放射性物質焼却実証実験について」のやり取りを、以下に紹介します。

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大きな第二点、子どもの甲状腺検査の取り組みについて、であります。

 県が18歳以下の県民約36万人を対象に行っている県民健康管理調査の甲状腺検査では、これまで5㍉以下の結節や20㍉以下の嚢胞を認めたというA2判定が全体の43%をこえ、甲状腺がんが1人発見され、16〜18歳の女性1人にがんの疑いがもたれています。
 一方、県民健康管理調査の検討委員会は、事前に秘密「準備会」を開き、「がん発生と原発事故に因果関係はない」とする見解のすり合わせややりとりの打ち合わせを行い、外部に漏らさぬよう口止めしていたことが発覚。県は、内部調査委員会による調査で、その行為を認め知事が陳謝し、職員の処分も発表しました。
 しかし、検討委員会座長は、本年1月日本甲状腺学会会員の医師に対し、個別の相談等に「どうか、次回の検査を受けるまでの間に自覚症状等が出現しない限り、追加検査は必要がないことをご理解いただき、十分にご説明していただきたく存じます」と通知を出して、セカンド・オピニオンを得る機会を奪う行為を行いました。検査結果に対する情報提供のあり方も問題視されましたが、反省の弁も聞かれません。
 翻って、昨年3月15日以降の放射性雲=プルームによる、いわき市での放射性ヨウ素の初期被ばくは、重要な問題であり、子どもたちへの健康影響が懸念されております。いわき市としても特別な対応が必要であります。
 チェルノブイリ原発事故後の子どもの甲状腺がんの多発報告の教訓に学び、甲状腺がんの未然防止のため、国・県・市が必要な検査・医療措置を講じて「早期発見」「早期治療」に努めることが肝要であります。そこで、以下伺います。

1点目は、いわき市における放射性ヨウ素の初期被ばくと子どもの甲状腺検査について、です。

⑯まず、いわき市における放射性ヨウ素の初期被ばくについて、どう評価しているのか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)昨年6月から7月上旬にかけて、文部科学省が実施した土壌における放射性物質の核種分析の調査結果によりますと、市内各地から放射性ヨウ素が検出されている状況などから、本市市民も一定程度被ばくしたものと認識しており、県が実施する甲状腺検査の結果や、その後の経過観察について、注意深く見守っていく必要があるものと考えております。

福島県の県民健康管理調査の甲状腺検査について、いわき市民の検査はいつ頃か、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)本市における検査は、平成25年度の実施とされておりますが、検査の早期実施を強く求める市民の切実な想いを踏まえ、市といたしましては、これまでも、早急に検査を実施するよう、再三にわたり、検査の実施主体である県に要請して参りました。
 これを受け、県は、本市独自の判断で自主避難を要請した久之浜・大久地区、川前町志田名・荻地区、小川町戸渡行政区に居住し、現在、同地区の小中学校に在学している児童・生徒343人を対象とした甲状腺検査を、今月17日に実施することとしました。
 また、併せて、平成26年度以降の本格検査の実施に向け、早期に一次検査及び二次検査が実施できる検査拠点、いわゆる「ブランチ」をいわき市内に整備する方向で検討しているとのことであります。
さらには、小児甲状腺がんに対する不安軽減に資するための、いわき市民を対象とした「甲状腺検査」説明会についても、早期開催に向け、検討を行っているとのことであります。

いわき市独自で甲状腺検査体制を確立し、アドバイスが出来る専門機関等を作り、健康管理体制をしっかり構築すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)甲状腺検査につきましては、検査を実施する専門医の協力が不可欠であること、検査結果には複数の専門医の判定を必要とすることなどから、全国的に見ても専門医が少ない現時点において、本市が独自に実施することは困難であると考えております。
 また、県は、早期に、一次検査及び二次検査が実施できる検査拠点、いわゆる「ブランチ」を、いわき市内に整備する方向で検討しているとの事であり、それが実現すれば健康管理体制が構築されるものと考えております。

県民健康管理調査検討委員会について、不祥事を起こしても抜本的な体制見直しがない現状を、本市はどう評価しているのか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)今回の県民健康管理調査の運営に関する不適切な取り扱いについては、県民健康管理調査検討委員会の運営状況を明らかにし、その透明性を高めることを目的として、県が設置した調査委員会の報告書によりますと、「委員等の意見では、事前の意見調整や口止め、振り付け等の事実は認められなかったが、進行表の配布など、県民の意見調整等の疑念を抱かせかねない行為があったと認められる。」とのことであり、誠に遺憾に思っております。
 また、県は、これまで不定期開催であった検討委員会を、調査や検査等の進捗状況や定期的な情報発信を図るため、定例開催とすること、さらには、客観性や専門性の充実を図るため、新たな分野の有識者を委員として追加指名するなどの改善を行っており、今後、県民健康管理調査検討委員会は適正に運営されていくものと考えております。

福島県の県民健康管理調査の甲状腺検査に国が積極的に関与し、国の責任において「早期発見」「早期治療」のため、市町村の検査体制確立にむけた財政援助、甲状腺検査等の拠点病院の確保など、現状を是正して抜本的な検査体制の確立を図るよう国に求めるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)甲状腺検査につきましては、県民健康管理調査の詳細調査として実施することとされており、早期に、一次検査及び二次検査が実施できる検査拠点、いわゆる「ブランチ」を、いわき市内に整備する方向で検討しているとの事であります。
 また、抜本的な検査体制の確立については、県と国との間で十分な調整が図られるべきものと考えております。

 子どもはわたしたちの宝、いわき再生の基です。いわき市が先頭に立って、甲状腺がんの未然防止のため、必要な検査・医療措置を講じ「早期発見」「早期治療」に努めることを改めて要望して、次に移ります。

大きな第三点、「原発事故子ども・被災者支援法」に関するいわき市の対応について、であります。

現在、復興庁が「原発事故子ども被災者支援法」の基本方針を策定中です。創世会は、政府25年度概算予算に反映させるため、被災者であるいわき市民の現状と意見を踏まえて、11月10日、平野復興大臣宛の『「原発事故子ども被災者支援法」基本方針の策定にあたっての要望』を提出しました。
 要望は、法律条文毎に21項目で、基本方針の策定にあたって、福島県全域及び年間線量1mSv以上となる全地域を支援対象地域として指定することや全ての被災者に健康管理手帳を交付すること、医療費減免、リフレッシュ保養の制度化などを求めたところです。
そこで、以下伺います。

1点目は、「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針策定にあたっての国への働きかけについて、です。

21)基本方針(第五条)について、「国は、原子力災害から国民の生命、身体及び財産を保護すべき責任」を負っており、被災者生活支援等施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有し、必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないことから、来年度予算より各支援等施策の項目毎の財源を確保し、支援対象地域は福島県全域及び福島県以外の追加被曝線量が年間線量1mSv以上となる地域を全指定することを、市長から復興大臣に対して改めて強く働きかけるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)「原発事故子ども・被災者支援法」に係る、支援対象地域の指定等につきましては、これまでも、国へ要望して参りましたが、今後も、国の動向等を踏まえ、引き続き、法の趣旨に照らし、本市市民が適正に支援を享受できるよう、県及び双葉郡をはじめとした県内他市町村と十分な連携を図りながら、働きかけて参りたいと考えております。

22)支援対象地域で生活する被災者への支援(第八条)について、心的ストレスへの心のケアやサポート体制の整備、子どもたちの宿泊移動教室や長期休暇時のリフレッシュ保養の制度化、それに伴う保護者等の保養休暇制度の創設などを復興大臣に対して働きかけるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)現在、「原発事故子ども・被災者支援法」を所管する復興庁をはじめとした関係省庁において、本法律の基本方針に基づく施策等について検討されておりますが、現時点で、詳細が明らかにされていないことから、国の動向等を注視するとともに本市市民が適正に支援を享受できるよう、県及び双葉郡をはじめとした県内他市町村と連携を図りながら、働きかけて参りたいと考えております。

23)支援対象地域以外で生活する被災者への支援(第九条)について、移動支援のため高速道路の無料化、住宅提供期間の延長、母子避難に伴う託児施設の確保や移動先における就業支援等各種支援なども復興大臣に対して働きかけるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(行政経営部長)本市が支援対象地域の指定を受けた場合、市外に避難している本市市民は、原発事故子ども・被災者支援法第九条に起債のある移動支援や住宅の確保、就業の支援などの支援を受けられることになりますが、具体的な支援の内容は決定されていないことから、議員のお質しの項目を含め、本市市民が適正に支援を享受できるよう、福島県及び双葉郡8町村をはじめとした県内他市町村と連携を図りながら、働きかけて参りたいと考えております。

24)放射線による健康への影響に関する調査、医療の提供等(第13条)について、支援対象地域の全ての被災者への健康管理手帳の交付、支援対象地域の全ての子ども及び被災者の定期健康診断の実施、甲状腺がんの未然防止ため国の責任において抜本的な検査体制の確立、全被災者の医療費負担の減免などを復興大臣に対して働きかけるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)本法律の基本方針に基づく施策等について、現時点で、詳細が明らかにされていないことから、国の動向等を注視するとともに、本市市民が適正に支援を享受できるよう、県及び双葉郡をはじめとした県内他市町村と連携を図りながら、
働きかけて参りたいと考えております。

 子どもと被災者のいのちとくらしを守るために、基礎自治体として、しっかり国に働きかけていくことを要望して、次に移ります。

大きな第四点、鮫川水系四時川の源流部における放射性物質焼却実証実験について、であります。

 いわき市の水道水源は、取水量の約85%を夏井川・鮫川などの中小河川の表流水に依存しています。
 現在、いわき市の水道水源保護地域の上流域、鮫川水系四時川の源流部のひとつの鮫川村青生野地区に、11月15日から放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験施設の建設工事が始まり、高レベルに放射能汚染された8,000bq/kg超の指定廃棄物の焼却と処分が行われようとしております。
 この実験は、実施主体の環境省によれば、県内に保管されている8,000bq/kg超の農林業系副産物(稲わら、牛ふん堆肥、牧草、きのこ原木、果樹剪定枝など)を焼却対象物として減容化・安定化を図るため、1日5㌧程度を処理できる仮設の小型焼却炉を設置し、焼却による減容化の実証試験を行うとされ、来年1月中に実証実験を始め、計600㌧の焼却を見込んでいます。敷地面積は1600平方メートル程度で、焼却期間終了は、平成26年9月とされ、焼却灰の管理は焼却炉の設置場所または隣接地に管理型最終処分場での処分を想定し、保管する方針です。
 現在、8,000bq/kg超の指定廃棄物は国が責任を持って処理することになっており、市町村で焼却、最終処分することは認められません。水道水源の放射能汚染被害を未然に防止し、市民の命と健康を守るため、急を要するところから以下伺います。

1点目は、鮫川水系四時川の源流部のひとつ鮫川村青生野地区での放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験といわき市の対応について、です。

25)いわき市の水道水源保護地域の上流域、鮫川水系四時川の源流部である鮫川村青生野地区での放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験及び処分場の計画概要、進捗状況等について、いわき市はどう把握しているか、お尋ね致します。
—答弁(副市長) 国が鮫川村に建設する焼却実証実験施設につきましては、鮫川村から11月12日付けで計画通知が送付されたところであり、鮫川村役場を訪問し、現地踏査と事業計画についての調査・確認を行ったところであります。
 調査の結果、建設場所は、鮫川村青生野地区の放牧地で、久慈川水系渡瀬川の上流域にあたり、いわき市の水道水源である四時川の流域ではないことを確認しております。
 また、施設につきましては、1時間当たり199kgの焼却能力を持つ小型焼却炉で、南部清掃センターと同様の機能を持つろ過式集塵機が設置され、外部に放射性物質を放出しないとしております。
 工事の工程につきましては、11月15日に工事が着工され、竣工後、来年2月から実証実験を開始し、平成26年9月までの間に、村内の農林業系副産物約600トンの焼却を見込んでいるとのことであります。
 なお、焼却灰につきましては、国で整備する中間貯蔵施設が設置されるまでの間、セメントで固型化したうえで防水性のフレコンバックに梱包し、遮水シートで覆い、施設敷地内に覆土して一時保管するとのことであります。

いわき市の水道水源である四時川の流域ではないといことですが、先週金曜日現地を視察して、ちょうど建設現場が分水嶺になっており、東側がいわき市の水道水源である四時川の流域になります。信州大学元講師の関口先生につくって頂きました地図をご覧下さい。現場にすぐ裏の民家の方もこれが四時川の源流ですと仰ってました。
26)放射性物質の拡散により風下地区や下流域のいわき市の二次汚染が懸念されるところから、夏井川・鮫川水系水質汚濁対策連絡協議会の開催を求めるなど、いわき市として、水道水源の放射能汚染被害の未然防止のため、的確な対応をとるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(副市長)先週でありましたけれども、市の方の職員が現地に行って、いろいろ確認をさせていただきました。その内容といたしましては、今回設置を予定している小型焼却炉の性能については、たとえばいわき市が保有いたしております南部清掃センターと同様の機能を持つろ過式集塵機が設置されるというお話も聞いておりますけれども、いずれにいたしましてもいわき市としては、市民の安全・安心を守るのが第一でございますので、施設の安全性あるいは、空間放射線量の十分な監視、さらには非常時の速やかな情報提供、こういったものについては、国あるいは鮫川村に対して求めていきたいと考えております。

27)いわき市としては、市民の命と健康を守るため、水道水源の放射能汚染被害の未然防止を求め、建設及び稼動、最終処分地の設置について、反対の旨を国に申し入れるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(副市長)先程、御答弁申し上げましたように、焼却実証実験施設における放射性物質の管理体制については、国の基準に照らし合わしましても、十分な安全性を確保して運営されるものと考えておりますけれども、市といたしましては、市民の皆様の安全確保の観点から、確実な安全・環境対策を国及び鮫川村に強く要望するとともに、なお、注意深く監視していく必要があるものと、このように認識しているところでございます。

水は私たちの生命の源でありますから、わたしたちのいのちの源の水源涵養地を是非とも守って行かなければならない。これは公害への基本的立場としては、予防原則ということに、全力をあげるべきだと思います。起きてから何かあってからでは大変ですので「転ばぬ先のつえ」であります。
 是非とも環境省に対して、いわき市としては、工事を一旦中止して、いわき市はじめ近隣自治体及び住民への誠意ある説明と合意なき建設を中止するよう、要望すべきだとおもいます。そういう意味で、私たちが子ども達を含めて、いわき市民の水道水源を守るという意思表示を是非ともしていくことが肝要かとおもいます。
 モニタリング体制も実に杜撰なモニタリング体制でありました。バグフィルターにはいろいろとございます。やはり情報公開をして近隣自治体にキチンと説明をして、地域住民の同意を得て進めるというのがこの種の問題の基本的立場であろうかと思いますので、是非ともいわき市としては、そういう立場でことを進めていって頂きたいということを強く求めまして、わたくしの質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。
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by kazu1206k | 2012-12-05 22:33 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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