高市発言の撤回と福島県民への謝罪を求める

 6月17日、自民党の高市早苗政調会長は、神戸市の会合で「事故を起こした東京電力福島第一原発を含めて、事故によって死亡者が出ている状況ではない。安全性を最大限確保しながら活用するしかない」と原発再稼働を目指す考えを強調した、との新聞報道があった。

 福島原発事故は、事故以来2年3ヶ月が経過して、今なお、収束の見通しさえたっていない。被害者は、放射能汚染と被曝の脅威にさらされながら、子どもたちをはじめ16万人がふるさとを追われ、家族や地域共同体が分断されたまま、応急仮設住宅をはじめとする避難生活を強いられている。被害者の心身は、疲弊と困難を極めている。

 あの原発震災発災の2011年3月11日、その日、福島第一原発の建屋の中で帰らぬ人となった東京電力社員がいる。大熊町の双葉病院の患者たち50名は、避難の途中そして避難先でに次々とたおれていった。避難のさなかに失った命だ。津波被災地の沿岸部では、わたしの肉親も含めて、福島原発事故による避難指示で救助できなかった。事故ががなければ助かった命があるのだ。相馬市の酪農家はじめ生業を奪われた絶望の果ての多くの自死がある。これらはすべて原発事故による死者だ。福島県の震災関連死は1383人。その8割を超す人々が避難区域なのだ。

 「事故を起こした東京電力福島第一原発を含めて、事故によって死亡者が出ている状況ではない。」とは、一体どこをみて発言しているのか。これら無念の死をなかったことにしようという意図を感じる。いのちに対する冒涜も甚だしい。
 亡くなっていった人々の無念を想うと、涙が流れる。放射能汚染と被曝の脅威にさらされ、離ればなれになった家族、分断された共同体を想うと、悔しいかぎりだ。疲弊と困難を極めながら、各地でもがき、涙をふきながら生き抜こうとするわたしたち福島県民を愚弄し、亡き人々への許されざる冒涜発言ではないか。政権政党の政調会長という要職者の発言として許されるのか。
 政治家は、傷ついた人々の心に寄り添い、地域社会の復興再生のために支援を惜しまないという基本姿勢を忘れてはならない。福島県民の窮状を理解しているなら、高市早苗政調会長は、発言を撤回し福島県民へ謝罪しなければならない。国会議員を自ら辞するべき重い発言である。
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by kazu1206k | 2013-06-19 00:08 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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