市長に来年度予算要望書を提出

東日本大震災から2年8ヶ月の11月11日、いわき市議会創世会は平成26年度予算要望書を清水市長に提出しました。
創世会は、来年度予算要望にあたって、今年も市民のみなさんの要望を反映させるため、商工業・農業漁業・建設・労働・医療・福祉・教育など、市内各界各層の各種団体などから、聞き取りやアンケートなどの調査を行ました。それに基づき、会派で研究・討議した結果、大きく6つの柱で、昨年度よりも多い87項目の具体的な予算要望にとりまとめ提出したものです。
執行部からは清水市長の他、副市長、行政経営部長、財政部長らが同席しました。
市長は、「要望については、できるだけ応えていきたい。すぐにできるもの、中長期的に対応するもの、できないものに分け、回答したい」と答えました。やりとりで、「医療・福祉・教育の充実」の項が、市長の選挙公約で福祉政策が見えなかったため、40項目に増加したと指摘したことに対し、「議員時代も自分なりに取り組んできたので、しっかりやっていく」とし、「初めての当初予算編成となるので、だんだんに自分のカラーも出していきたい」と話しました。

●要望書は以下の通りです。

いわき市
市長 清水 敏男 様

平成26年度  予 算 要 望 書

平成25年11月11日

               いわき市議会 創世会
               会 長  佐藤 和良

平成26年度 予算編成に対する要望

 市当局におかれては、本市の発展と市民福祉の向上のため懸命の活動を展開されておりますことに対し、心より敬意と感謝を申し上げます。また、私たち創世会の議会活動につきましても、特段のご支援・協力を賜り厚く御礼を申し上げます。
さて、2年8カ月前の3月11日の東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の大事故によって、地震、津波、放射能による未曽有の被害を受けた本市は、未だにその爪痕が各地に残り、収束をみない原発事故による放射能汚染水問題などに悩まされております。
 本市は、清水市長のもと、復興事業計画期間の4年目に当たる平成26年度予算編成において、「厳しい財政状況の中で、新・市総合計画基本構想に掲げる「めざしていく『いわき』の姿」の実現を目指し、市民福祉の増進と将来世代への責任を同時に果たすため、次の3点を基本方針として、復興・再生への取り組みと財政の健全化との両立を図ることを基本として取り組む」として「①ふるさといわきの力強い復興の実現に全力」「②未来のために、明るく元気なまちづくりの推進」「③将来にわたり持続可能な行財政運営の確立」をあげております。
 私たち創世会は、本来の自治と分権を市民とともに創り上げていくために、本市の行財政運営は、何よりも市民本位の立場に立って、市民参画を基本として事務事業の発案、決定、執行、検証、次期方針の決定についてのルール化を図り、進めていくことが肝要と考えております。
 また、平成26年当初予算編成に臨んで、今回もいわき市内の各種団体からの要望を承ったところです。
 清水市長におかれましては、市民が置かれている厳しい環境を念頭に置かれ、財政健全性の確保を基本としながら、市民の願いをぜひ重視して、市民生活を守る市民本位の予算編成に取り組んで頂くようお願い申し上げます。

 以下項目について要望致しますので、平成26年度予算編成にご配慮いただきますようお願申し上げます。

1 被災者の生活再建

(1)住宅の確保について、被災者の意見をよく聞き取り、災害公営住宅の早期建設を図り、入居をスムーズに行えるようにすること。       
(2)災害公営住宅において、将来のことも鑑み車いすでの生活を想定した設計とすること。
(3)民有地の道路など、損壊箇所の修繕に財政支援を行うこと。
(4)放射性物質による不安を取り除くため、安全対策の前提となる放射能汚染マップをα線、β線核種を含め、市街地は100mその他を1kmメッシュで作成すること。
(5)志田名・荻地区を「放射能からの地域再生プロジェクトのモデル地区」として、整備すること。
(6)事業及び営業、自主避難など30キロ圏外の原子力災害に伴う充分な損害を引き続き東京電力に求めること。

2 医療・福祉・教育の充実

(1)県の地域医療再生計画において、相双医療圏の崩壊状況を踏まえ、いわき市に対する更なる支援強化を求めること。  
(2)甲状腺検査など健康管理について、血液検査・尿検査等を追加するとともに国の直轄事業化を求めること。また、いわき市独自で検査体制を確立し、アドバイスが出来る専門機関等を作り、健康管理体制をしっかり構築すること。
(3)新病院内に障がい児の早期発見、早期療育の機能を持つ専門の医師、スタッフがいる療育センターなどの機能を設置すること。
(4)在宅医療推進に向けて、推進のために人員配置・医師会との議論の場・推進会議の設置・多職種連携研修会の実施・市民への啓発活動などを行うこと。
(5)生活習慣病(糖尿病等)及び慢性腎臓病の予防・治療対策を推進をすること。
(6)胃がんリスク(ABC)検診を導入すること。
(7)子ども部を新設し、子育てを全面的に支援できるシステムを構築すること。
(8)寡婦控除の対象外となっている非婚等の一人親家庭へ寡婦控除のみなし適用をし、保育料などの減免を検討すること。
(9)「障害者総合福祉法」の施行にしっかりと対応すること。
(10)学校等の避難所のバリアフリー化を計画的に実施し、内部障がい者用スペース確保と保健師(医療従事者)等の配置を含めた福祉避難所の早期整備と災害時における避難場所の障がい者への周知徹底、災害弱者や女性に配慮した「避難所運営マニュアル」の策定を行うこと。
(11)障がい当事者も参加した障がい者用の防災避難計画を策定すること。
(12)地元中小企業への市独自の障がい者雇用助成金を検討すること。
(13)いわき養護学校の過密化問題を解決するため、いわき市内の高校の空き教室を利用して高等学校にも特別支援学級を設置するよう県に働きかけること。
(14)障がい者の通勤・通学に関して移動支援等での福祉サービスや制度の利用を図ること。
(15)障がい者多数雇用企業へ減税・助成等施策で障がい者雇用推進を図ること。
(16)新規企業への障がい者雇用促進を図ること。
(17)障がい者の職業訓練機関の設置を国に働きかけること。
(18)いわき市職員の障がい者雇用を促進すること。
(19)支援機関や企業自体のフォロー体制整備、人材不足を緩和するような助成をするなどいわき市独自の就労支援を検討すること。
(20)障がい者入所施設利用者に対してガイドヘルパー利用制度を確立するよう国に求めること。
(21)障がい者昼間一時支援の生活介護報酬単価の増額を検討すること。
(22)障がい者の在宅者も含め、地域生活者の土日も利用できる憩いの場を開設すること。
(23)障がい者の相談支援専門員の養成強化を県に求めること。
(24)障がい者の計画相談の単価引き上げを国に求め、市としても補助を検討すること。
(25)グループホーム建設にあたり家主に独自利子補給制度を創設すること。
 (26)障がい者の住環境改善のために、公営住宅入居においてのグループ枠の設置・グループホーム用の住宅と災害公営住宅を確保すること。
(27)いわき市のチャレンジ雇用において雇用期間延長と部署の拡大を図ること。
(28)視覚障がい者用の音声付線量計を各支所に整備して、貸出できるようにすること。
(29)双葉郡などの避難者の介護サービスの実態を把握し、いわき市民はじめ、すべての利用者がより良い高齢者サービスが受けられるよう、介護職員の待遇も含め対策を講じること。
(30)学校図書室に専任の図書司書の配置を増員すること。
(31)教職員に対して低線量被曝に関する放射線防護教育を実施すること。
(32)小中学校の特別教室にもエアコンまたは扇風機、保健室にはエアコンや温水の出るシャワーを設置すること。
(33)文部科学省が作成した「放射線に関する副読本」は内容的に問題があるので使用しないこと。
(34)被災した学校や被災児童・生徒が多い学校については教職員の加配を行うよう県に要望すること。
(35)学習困難児童・生徒のための学習支援員、生活支援員の配置を拡大すること。
(36)大規模校へのいわき市費負担事務職員の配置を拡大すること。
(37)学校令達予算の必要額を確保し、保護者負担軽減を図ること。
(38)文部科学省の学校図書標準に基づき、学校図書購入予算を増額すること。
(39)教職員用のパソコンを1人につき1台配当すること。
(40)食品や飲料水・土壌など放射線測定及び甲状腺検診を行う民間団体へ補助を行うこと。

3 生活環境の整備・充実

(1)屋内公園を設置するなど、さらに屋内施設を充実させること。
(2)放射線量を下げるため、子どもの生活の場をはじめ地域の除染活動を東京電力と国の責任で行わせること。
(3)すべての各家庭の建物や庭などの除染費用の助成制度を確立てること。
(4)子どもたちのために、保護者の不安解消や心のケアにも取り組み、保育士や教員のケアなど支援体制を強化すること。
(5)子どもたちのリフレッシュ保養を市独自でも責任をもって進めていくこと。
(6)下刈り、枝打ち、除伐、間伐等、花粉症対策のためにも総合的な林業の拡充を図ること
(7)10年以上経過した、いわき市営テニスコート芝の全面改修をすること。また照明設備のあるテニスコート整備を行うこと。
(8)ガレキ処理にともなう、作業員の被災防止と処分場周辺のアスベスト等有害物質が将来にわたり飛散しないよう対策を講じること。
(9)治安の観点から地域の要望のある場所に防犯カメラを設置する
   こと。

4 社会基盤の再生・強化

(1)原発事故を想定した避難計画の策定及びその計画を踏まえた訓練を実施すること。
(2)災害ごみについて、放射性ガレキの焼却・埋め立ては、東京電力と国の責任で行なわせること。
(3)放射性ガレキの中間貯蔵施設の早期設置を国に求めること。
(4)道路改修補修等の土木、公園・市施設の維持補修費を増額すること。
(5)市街化調整区域の早期見直しを図り、市民への宅地供給の促進と双葉郡避難者の定住促進を図ること。
(6)小名浜港背後地平成28年春開業の大型商業施設に伴う渋滞を予測し、さらには地域住民の安心・安全に暮らすまちづくりのために来客予想に応じた道路交通網の整備と駐車場の整備を行うこと。
(7)小名浜地区の港湾エリアと市街地とを連結させ、港湾エリアのにぎわいをまちなかに波及させるとともに、災害時の緊急避難路として仮称「竹町通り」の整備をすること。

5 経済・産業の再生・創造

(1)洋上風力発電に係る産業集積について、施設の誘致とともに関連企業の誘致に取り組むこと。またいわき市としての対応策を確立すること。
(2)再生可能エネルギーで発電した電力を融通し合う、次世代電力網(スマートグリッド)をいわき市において実証実験を検討すること。
(3)家庭用太陽光発電機や風力発電機の設置の助成を拡大すること。
(4)電力料金の大幅な減免による企業誘致を促進すること。
(5)エネルギー関連分野をテーマにした国際的、全国的な会議の誘致について、脱原発の国際会議などを積極的に誘致すること。
(6)復興特区制度の活用を含め、放射線医学総合研究所の誘致に取り組むこと。
(7)観光振興を図るため、観光情報発信として首都圏へのプロモーションの強化と情報発信力のある外部応援団を組織すること。
(8)湯本温泉街等を滞在型観光地・街なか散策が出来るように各所へのトイレ・見やすい観光案内看板・歩道などの整備をすすめること。
(9)商業地域活性化のため、店舗の共同建て替えの促進・イベント・各種共同カードなど事業の支援を検討すること。
(10)防災スタディツアーを積極的に呼び込み、防災意識高揚に貢献し、交流人口を増大させていくこと。
(11)公共工事における、賃金確保条例(公契約条例)の制定をすること。
(12)住宅リフォーム助成制度において要件の緩和・補助金の上限の増額など拡充をすること。
(13)農業の振興策、直売所・6次化加工所の整備への支援すること。
(14)双葉8町村農家の市内農地借用による生産物等への対応策を検 討すること。
(15)安全・安心な水産物を流通させるために放射性物質検査体制を充実強化させること。
(16)脱臭装置のついた魚の残滓の集積所(ダンプ駐車場)の設置を検討すること。
(17)漁業経営改善普及事業費補助金の支給継続を行うこと。
(18)福島県緊急雇用創出事業で施行の漁業関連施設衛生環境整備業務及び漁業の魅力再発見業務の委託事業の継続を行うこと。
(19)陸上養殖漁業の導入に向けて、いわき市として水産振興プランに入れること。
(20)中央卸売市場へ非常用の給水タンクを整備すること。

6 復興の推進
 
(1)原発事故の収束と廃炉に向けた政府機関として「事故収束廃炉庁」の設置を国に求めること。
(2)「原発事故子ども被災者支援法の適用拡大を国に求めること。
(3)災害時及び復旧・復興に向けた業務に対応出来るよう、現業職を含めた正規職員を雇用し適正な人員管理を図ること。
(4)まちづくりに民間活力の導入、官民交流事業を推進すること。
(5)老朽化した支所等の改築にあたっては、支所機能と地域活性化を図る総合施設として早期に整備すること。
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by kazu1206k | 2013-11-11 17:12 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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