汚染水、がれき撤去による飛散防止を!東電交渉

 脱原発福島ネットワークは、7月29日13時からの再開第12回東電交渉を行った。
 冒頭、緊急要請行動として、「福島第一原発のがれき撤去による放射性物質の飛散防止を求める要請書」を提出した。
 これは、7月14日、農林水産省が、昨年8月に東京電力福島第一原発3号機で実施した大型がれき撤去で放射性物質が飛散し、南相馬市の水田を汚染したため、今年3月に、東京電力に対して再発防止対策を求めていた問題。現在、東京電力は1号機の原子炉建屋を覆うカバーを外し、建屋上部のがれきを撤去する計画を進めており、東京電力が対策とする作業時の散水、ちりを吸引する局所排風機、防風シートの導入などの効果は不透明で、現状では飛散抑制対策が不十分であることから、緊急に、福島第一原発のがれき撤去による放射性物質の飛散防止を求める要請を行ったもの。以下に、要請書を掲載。
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●福島第一原発のがれき撤去による放射性物質の飛散防止を求める要請書
2014年7月29日
東京電力株式会社 代表執行役社長 廣瀬 直己 様

 7月14日、農林水産省は、昨年8月に東京電力福島第一原発3号機で実施した大型がれき撤去で放射性物質が飛散し、南相馬市の水田を汚染した問題で、今年3月に、東京電力に対して再発防止対策を求めていたことを、明らかにしました。農林水産省の説明では、南相馬市の避難区域外の水田14カ所と20キロ圏の避難区域内5カ所で昨年収穫された米から1kg当たり100ベクレルの基準値を超えるセシウムが検出され、8月中旬に出始めた稲穂に付着していました。
 農林水産省は、稲の汚染の原因について、水田からの距離や当時の風向きを考えると、がれき撤去の際に3号機付近から舞い上がった物質が付着した可能性があると判断し、今年3月、東京電力に対し、今後の解体作業などで、放射性物質が飛散しないよう要請したとされます。
 また、昨年8月19日、第一原発3号機のがれき撤去作業中に、放射性物質の粉じんが飛散して、別の場所にいた作業員2人が被曝、頭部から最大1㎠当たり13ベクレルが検出されました。
 これに対し、東京電力は、放射性セシウムの総放出量を、事故後の福島第一原発から放出している放射性セシウムの1日の量の1万倍以上に上る最大4兆ベクレルと試算しましたが、これを4月に農林水産省に伝え、6月に福島県にも情報提供したものの公表はせず、南相馬市にも情報を伝えていませんでした。
 現在、東京電力は1号機の原子炉建屋を覆うカバーを外し、建屋上部のがれきを撤去する計画を進めています。しかし、原子力規制委員会も「飛散防止を十分にしなければ1号機の工事は着手できない」としており、東京電力が対策とする作業時の散水、ちりを吸引する局所排風機、防風シートの導入などの効果は不透明で、現状では飛散抑制対策が不十分であることから、下記の通り要請を行い、回答を求めるものです。


1、福島第一原発3号機でのがれき撤去による放射性物質の飛散について、汚染実態および原因
  と対策を明らかにすること。
2、福島第一原発1号機の原子炉建屋カバーを外し、建屋上部のがれきを撤去する計画に伴う
  放射性物質の飛散防止について、実効性のある十分な対策を確立すること。
3、実効性のある十分な放射性物質の飛散防止対策を確立するまで、1号機のがれき撤去計画を
  実施しないこと。


命を守る三春の会      風下の会福島      脱原発の日実行委員会福島  
脱原発福島ネットワーク      脱原発緑ネット      ハイロアクション福島   
福島原発30キロ圏ひとの会 双葉地方原発反対同盟 ふくしまWAWAWA−環・話・和ーの会   
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「福島第一原発のがれき撤去による放射性物質の飛散防止を求める要請書」を提出後、この日の東電交渉では、以下について回答と質疑があった。

 ①6月25日提出の「地下水汚染の拡大に抗議し、汚染水の海洋流出防止を求める要請書」について
 ②「深刻な放射能汚染水の漏えい及び海洋放出に抗議し、
   無責任な「地下水バイパス計画」の実施を強行しないよう求める要請書」
   回答に対する質疑への再回答
  ・要請書は社長にいつどのように伝わったか、について
  ・増田廃炉カンパニー責任者と対話の場の設定について
  ・透水層での地下水速度、年間進度について
  ・サブドレン修復工事進捗状況について
  ・凍土壁工事前のボーリング調査状況について

   以下の質問に対する回答及び質疑
  ・4号機燃料取り出し作業の被曝線量、キャスクの溶接変更について
  ・凍土遮水壁の凍結状況の確認方法、工法の変更について

  
そのうち、6月25日提出の「地下水汚染の拡大に抗議し、汚染水の海洋流出防止を求める要請書」について要請3項目に対し東電側の回答が以下のようにあった。

1、放射能汚染水の漏えい防止と地下水汚染の拡大防止策を早急に確立すること。
 回答:
 汚染水の抜本的解決を目指し「海洋流出の阻止」「汚染水増加抑制・港湾流出の防止」「原子炉建屋等への地下水流入の防止」を目的とした、「海側遮水壁の設置」「陸側遮水壁(凍土方式)の設置」「サブドレンからの地下水くみ上げ」等の対策について順次進めております。
 加えて、「汚染水の港湾への流出防止」「汚染源除去」「汚染水増加の抑制」を目的とした、「汚染エリアの地盤改良・地下水くみ上げ・地表舗装」「トレンチ内高濃度汚染水の除去」「建屋山側の地下水くみ上げ(地下水バイパス)」の対策についても実施しております。既に、汚染エリアの地盤改良は完了し地下水くみ上げを実施しているとともに、地下水バイパスにつきましても運用を開始しております。
今後は上記施策を遅滞なく実施し、汚染水の拡大防止に努めて参ります。

3、汚染水のコンクリート固化、凍土壁によらぬ遮水壁の設置、溶融炉心の空冷化計画の策定を実現すること。
 回答:
 汚染水対策は「汚染源を取り除く」「汚染源に近づけない」「汚染水を漏らさない」という3つの基本方針に基づき対策を進めております。
 凍土遮水壁につきましては、「汚染源に近づけない」ための重層的な手段として、規制庁に平成26年3月7日に実施計画の変更認可申請を提出し、その後特定原子力監視・評価委員会での検討内容を反映し引き続き審議頂いております。
 また、汚染水量の低減を目的とした地下水流入抑制対策につきましては、凍土遮水壁の他、建屋貫通部の止水、サブドレンの活用等の対策を進めております。
 さらに、冷却水の低減を目的とした格納容器内燃料デブリの空冷方式についても、検討を進めております。
 質疑
Q:トレンチ内も凍らせることができずにいる現状で、先行きどう考えるか?
A: 概念的には 山側からの水を止めれば良いという点はわかってもらえていると思う。穴を掘って凍結管を作り、氷を投入している。1日に5、6トン。 施策がそれしかないわけではなく、並行して検討しつつ進めている。今年中にトレンチ内の水を抜くスケジュールである。まだ始まったばかりで、もうしばらく様子を見てほしい。汚染や被曝もあり、一般の工事のようにやり直しが効かないので、ダメとなった時にきれいに抜くためには 氷がいい。

Q:凍土壁に関して、以前はあまり積極的ではなかったのでは?我々は 国に場所を提供しているだけとかいう言辞があったのでは?
A:当時は、優先順位が高い課題が山積していた。

Q:最初にスラリー壁を拒否したのはなぜか?株主総会を控えて経費がかさむことで二の足を踏んだという報道もあった。
A:線量が高かったので、作業被曝が懸念された。当時は、最優先は冷却対策だった。(あまりに緊急課題多く )今ほどに冷静に企画できなかった。

Q:空冷方式の検討はしているのか?
A:検討はしているが、実際に どうやって風を送るか等、まだまだ実効性がわかる段階ではない

Q:どこで誰が検討しているのか?
A:本店で炉心屋さんが検討している。エネ庁ともロードマップを協議している。

Q:汚染水のコンクリート固化の検討は?
A:固化するとそこにずっと留まるから、汚染物質が留まることになる。水なら、アルプスなどで浄化して、最終的にはトリチウムだけの水にする目標。アルプスは、250トン/1日の経路が3系統ある。さらに増設。500トンの高性能クラスも増設しようとしている 。計で一日 マックスで2,100トン程度になる。

2、地下水バイパスは、トリチウム濃度が運用目標値を超える観測井戸のくみ上げを停止し、汚染地下水の海洋放出を中止すること。
 回答:
 地下水バイパスは、地下水が原子炉建屋に流入する量を抑制する対策であり、汚染水全体の増加を防ぐ重要な施策となります。
 地下水バイパスは、敷地山側の建屋に流入する前の地下水を12戸の井戸から分散してくみ上げ、排水前の貯留タンクにて水質確認を実施の上、基準値を下回っていることを確認した上で海へと放出するものであります。
 また各揚水井は、トリチウム濃度にばらつきがありますが、濃度や変動状況については揚水井それぞれの地下水を分析し、逐次監視を行っております。
 今後も汚染水の低減に向けて、ご理解を賜りたいと思います。
 質疑

Q:地下水バイパスは、既に12回、12番井戸のトリチウムが2000ベクレル/lを超えているものはブレンドすべきではない.
A:トリチウムが基準値の1500ベクレル以上出ている井戸もあるが、他と併せてトータルにみていく。超えた時は まず止めて、どんどん出続けるかどうかをしばらく観察してから、汲み上げ再開した。

Q:効果はあまりないという報道もされているが、どうか?
A:あと1、2ヶ月 汲み上げを続けてみないと、、。

Q:地下水バイパス実施前後の水位の変化はどうか?
A: 12番井戸で5月31日OP25m、7月中旬16~17m。

Q:12番井戸が高ければ、少なくともそれは止めたらいいのではないか?ブレンドして下げれば良しとする姿勢は全くいただけない。再回答を求める。
A: 次回、回答。

Q:ゲリラ豪雨対策は?
A: 30センチ高さだった堰きを、1mに嵩上げした。今はゴムシートとウレタン塗装で、二重にして防水対策をしている。タンクとタンクの間に傘のような覆いをして、雨水が溜まるのを減らしている。タンクのパトロールや、タンクの雨水対策については次回資料出す。

Q: 総量規制をしなければ だめではないか。これ以上汚染したくない。我々は 汚染の拡大防止、停止を求めている。
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by kazu1206k | 2014-07-30 09:04 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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