議会基本条例の検討結果

 いわき市議会の議会改革推進検討委員会は、委員任期2年間による委員交代を前に、これまでの検討項目の一つであった「議会基本条例について」の調査検討結果報告を、9月22日の第19回会議で取りまとめ、議長に提出した。
 議会改革推進検討委員会は、「議会基本条例について」、2013年6月5日から2014年9月22日まで、議会基本条例を制定する目的と意義についての資料調査・制度研究、他自治体事例研究、議会基本条例の制定により何を実現するか、先進地視察、調査検討結果報告書の素案の策定、議会改革項目実施要綱制定に関する合意事項などについて、17回にわたり検討を進めてきた。しかし、残念ながら、今回は各委員・各会派で制定の合意には至らなかった。
 このため、「議会基本条例についての調査検討結果報告」は、制定の合意には至らなかったものの、議会基本条例を制定する場合の項目として、各委員・各会派で合意に至った下記の3項目については、試験的な実施により効果等を検証していくこととし、実践的なマニュアルとして機能し得る実施要綱を整備する方針を決定した。
 (1)議会報告会を議会として開催すること
 (2)議会・議員からの政策立案・提案の促進
 (3)議員間討議の制度化

◇ 議会改革項目実施要綱制定に関し合意した事項について

Ⅰ 「(仮称)いわき市議会報告会実施要綱」
議会報告会を議会として開催するに当たり、その準備や現場の運営など、現実に必要な細目事項を定めるもの。

1 実施体制
〇 議会報告会を行う場合の議員の編成は、6班6人体制とする。
【参考意見】
※ 議会報告会では、中立公正な立場からの発言を基本とし、会派の意見や個人の意見があっても、それは議会としての意思・意見ではないので言及しないよう、それらを事前打ち合わせの中で確認しておく必要がある。

2 実施回数
〇 年2回とする。
【参考意見】
※ 実施日・時間等については、日曜日の日中や夜間の開催等の意見もあり、工夫しながら協議することが必要と考える。

3 実施地区
〇 市内12箇所とする。ただし、柔軟に見直しを行う。

4 実施場所(会場)
〇 公民館等とする。

5 周知広報
〇 印刷チラシ、報道機関への投げ込み、議会ホームページ、Facebook、議会だより、広報いわき、区長を通じ地区回覧板による各戸回覧など、あらゆる可能な手段を活用する。

6 準備事務
〇 議会報告会では、市の既存資料を使用する。
〇 事前の打ち合わせ等により役割分担等を行う。

7 進行要領
〇 各意見を総合的に調整して要領を作成する。
【参考意見】
※ 発言、回答、報告、情報発信において偏向が生じたり、議会の総意を逸脱しないよう留意し、事前に共通認識の形成を図る。
※ マニュアルの作成 ⇒ ・全員発言 ・所管委員を中心に答弁する。 ・委員長、副委員長が当日の仕切りを行う。
※ テーマ別に担当するので、各々の常任委員会別に入ること。
※ 先進事例等参考に協議
※ 報告会進行のレジュメを作成
※ チームの役割はそれぞれ決める。

8 記録と報告
〇 議会報告会を開催した後、速やかに記録を作成し、議長に対して報告しなければならない。
〇 議長に対しての報告書については、統一した様式を定める。

9 保留事項・未回答事項の調査及び回答
〇 保留事項については、議会報告会を開催した後、速やかに回答を整え、当該相手方に送付するとともに、議会事務局においてその内容を供覧に付すものとする。

10 意見等の集約及び市政へのフィードバック
〇 次の事項を(仮称)政策提案検討会が所管する。
⇒ すべてを提案するのではなく、しっかりと峻別し、必要性のある事案を政策・立案につなげる。
⇒ 各委員会ごとに振り分けをして、委員会を開催し、提言等を決める。
⇒ 担当する専任係が必要である。
⇒ 議長に報告後、意見を振り分けてもらう。(交通整理をしてもらう。)

11 補則
〇 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、議会改革推進検討委員会で協議して定める。

12 その他要確認・要決定事項
〇 議会報告会の運営は、基本的に議員で行い、事務局のサポートは必要最小限にとどめる。
〇 議会報告会開催時の費用弁償の支給の有無及び会場費等の支弁については検討事項とする。
【参考意見】
※ 事務局による資料準備、記録報告、会場設営、その他事務処理等のフルサポートを要する。
◇ その他意見
〇 議会報告会を主とするが、意見聴取の時間も設けるものとする。
【参考意見】
※ 議会報告会とは別に意見交換会の開催も必要ではないか。
※ 議会報告会の参加者に対して茶菓子等の提供はできるか。


Ⅱ 「(仮称)いわき市議会議員による政策立案及び政策提案の促進に関する要綱」
現状では、地方自治法及び会議規則において、議員からの議案等の提案が認められており、その提出要件等が定められているが、いかなる手順を経て提出まで至るべきかについての実務的な規範がない。また、本市では議員提案の政策が、執行部によって円滑に執行されるための枠組みも構築されていない。よって、議会・議員からの政策立案・提案に必要な手続き等を定めることにより、政策提案を実現可能なものとして促進を図り、議会の活性化に資する。

1 (仮称)政策提案検討会の設置
〇 意見書案検討会の位置付けを参考に、(仮称)政策提案検討会を設置する。
【参考意見】
※ 各常任委員会に付し、必要に応じ政策提案検討会設置も可とする。

2 (仮称)政策提案検討会の構成・運営形態
〇 会派の所属人数により構成員数を割り当てる。(員数10人)

3 執行部との調整・協議
〇 提案した政策が実効性を備えるためには、執行部の財政当局及び事務事業を所管する当局との折衝が必要となるため、その窓口となる機能を(仮称)政策提案検討会が担う。
【参考意見】
※ 各派代表者会議が担う。

4 本会議への提案手続及び要件
〇 地方自治法及び会議規則の所定の賛成者で可とする。
【参考意見】
※ 議会としての政策提案であり、議会内で一定の合意がなされたものが提案されるべきではないか。
※ 市民意見を基にした政策形成は、本会議への提案に至るべきものは必然的に選別され、よりふさわしいものが選択されて行く。

5 本会議における審議及び討議・討論
〇 議案に対する質疑を積極的に行うものとし、説明責任を果たすべく答弁を行うものとする。

6 可決・成立後の責務
上程された政策案が可決成立した後は、提出議員は、当該政策内容の実現のため、執行部において行われる施行規則の制定等に関し、意見を述べ、政策の意図を説明するなど、効果的な運用のために尽力すべきことを定める。
【参考意見】
※ 執行部が政策提案を速やかに実現、実行出来るよう議会が協力する。

7 調査研究と準備
議会における政策提案は市政運営に及ぼす影響が大きいことから、政策提案を行うに当たっては、市民の行政上の需要や要求を的確に把握し、関係法令や地方自治制度の調査研究を詳細に行い、かつ政策提案後の制度運用を繰り返しシミュレーションするなど、慎重かつ入念な準備が必要であることを確認しておく。
【参考意見】
※ 調査研究と準備においても、事務局のサポートは最小限にとどめ、議員で協力して十分に行う。
※ 検討会委員の調査研究活動に関する議会費の追加予算措置が必要


Ⅲ 「(仮称)いわき市議会議員間討議実施要綱」
議員間討議は、現行の会議規則等の下でも実施可能であるが、手順を定めることにより円滑かつ活発な討議の浸透と定着を図るもの。

1 常任委員会における委員間討議
〇 議員間討議は、常任委員会における議案等の審査に際し、委員間討議として行うこととする。
〇 必要な運用は、委員長の議事整理権に委ねる。

2 討議の順序及び発言者の指名
〇 委員間討議に参加し、発言しようとする委員が多数あるときは、委員長の議事整理権において、同一委員の発言に偏らないよう配慮して発言を許可するものとする。
【参考意見】
※ 順序、賛成、反対において自由討議とし、必要に応じて委員長が判断する。(委員長の議事整理権の範疇である。)
※ フリーの討議とし、ルール化する必要はないのではないか。

3 討議の内容
〇 委員間討議は、議題とした案件の問題点に関し、論点を明らかにして行うことを旨とする。
〇 委員間討議において質疑を受けた委員は、これに答弁しなければならない。ただし、質疑に対する答弁を行ったうえで、質疑者に対し、反問し、又は反論することを妨げない。

4 委員長報告作成に際しての討議内容の取り扱い
〇 委員長は、本会議において審査結果の報告を行うに当たっては、委員会における討議によって提起され、明らかにされた争点及び討議の経過について、その大要が損なわれないよう意を用いるものとする。
◇ その他の意見
※ 重要なのは、討議を行い、討議ができるシステムや雰囲気であり、あまり束縛感はつくるべきでない。
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by kazu1206k | 2014-10-30 09:33 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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