東京地検は被疑者を自らの手で起訴せよ!

●東京地検は被疑者を自らの手で起訴せよ!

 7月31日、東京第五検察審査会は、東京地検が不起訴とした東京電力福島第一原発事故の責任を問う福島原発告訴団の審査申立てに対し、勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長の3人を業務上過失致死傷罪で「起訴相当」、小森明生元常務は「不起訴不当」、鼓紀男元副社長、榎本聡明元副社長は「不起訴相当」とする議決を公表しました。これを受けて、東京地検は再捜査をはじめました。

 東京第五検察審査会の議決書は、市民の立場から検察の証拠を読み込み、東電元幹部が事故を予見できたこと、結果を回避できたことを事実によって論証し、東京地検の不起訴の論理を完膚なきまでに粉砕しました。

 議決書は、「事業者には高度な注意義務がある」、「原子力発電は一度事故が起きると被害は甚大で、その影響は極めて長期に及ぶため、原子力発電を事業とする会社の取締役らは、安全性の確保のために極めて高度な注意義務を負っている」「福島第一原発の事故は、巨大な津波の発生が契機となったことは確かであるが、そもそも自然災害はいつ、どこで、どのような規模で発生するかを確実に予測できるものではない」「根拠のある予測結果に対しては常に謙虚に対応すべきであるし、想定外の事態も起こりうることを前提とした対策を検討しておくべきものである」と画期的な判断をしました。
 そして、津波襲来に関する予見可能性ついて、「地震調査研究推進本部(推本)の『三陸沖から房総沖に書けての地震活動の長期評価について』(長期評価)とこれに基づく津波高の試算が重要な意味を持つと考える」と、推本が地震予測に関し権威を有する機関であり、その予測は科学的な根拠に基づくとして取り込むべきものと認め、東京電力が2008年に15m超の津波を試算しながら対策を取らず、試算を受けて推本の長期評価を土木学会の検討に委ねた東電元幹部の対応を「時間稼ぎ」として、推本の予測を「容易に無視できないと認識しつつ、何とか採用を回避したいとのもくろみがあった」と判断しました。

 これによって、勝俣元会長の「重要な点は知らなかった」と言う言い逃れも、検察審査会は「信用できない」と断じ「想定を大きく超える津波が来る可能性について報告を受けたと考えられる。東電の最高責任者として各部署に適切な対応策をとらせることができた」と当然の判断を下したのです。

 原発震災以降3年8ヶ月、苦難の日々を送ってきた被害者に、東京第五検察審査会の起訴相当議決は、一筋の光となりました。

 この流れを確かなものにし、東京地検による起訴を実現するため、福島原発告訴団は、8月8日、弁護団とともに東京地検の佐藤主任検事と古宮検事に面会、捜査期間を3ヶ月延長して『徹底した再捜査と起訴を求める上申書』を提出。9月30日には約350人が参加して「起訴へ!9.30院内集会&東京地検包囲行動」を実施、「検察自ら起訴せよ!」「強制捜査をせよ!」「被疑者4人を起訴せよ!」「原発事故の責任を追及せよ!」と訴えました。
 その結果、東京地検は、10月24日、10月末までだった再捜査期間を、来年2月2日まで3カ月間延長すると検察審査会に通告しました。これにより東京地検は、来年2月2日までに業務上過失致死傷罪で立件するか判断することになりました。

 福島原発告訴団は、東京地検が市民の声を真摯に受け止め、厳正な捜査を行い、今度こそ、「起訴」の決断を下すことを求め、12月12日「起訴を!東京地検包囲行動&院内集会」を行います。また、「東京地検が検察審査会の議決を汲み取り、被疑者を検察自らの手で起訴するよう、ハガキにメッセージを添えて東京地検へ送ってください」と東京地検へのメッセージハガキの投函を呼びかけています。文例・宛先などはブログをご覧ください。皆様のご支援を訴えるものです。
      http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2014/10/blog-post_12.html
(月刊ミニコミ誌『たんぽぽ』12月号所収)
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by kazu1206k | 2014-12-06 09:21 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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