汚染水対策で福島第一原発視察

2月17日、いわき市議会東日本大震災復興特別委員会が東京電力福島第一原子力発電所を視察した。原子力災害対策を所管する原子力災害分科会で現地調査を提案し実施したもの。いわき市議会の視察は、事故以来3度目。今回は、サブドレン・地下水ドレン汚染水の海洋放出受け入れを、国と東電が漁業者に迫る中で、汚染水対策の現状を中心に実施された。
朝7時30分過ぎ、いわき市平のいわき市役所を出発して北上、毎日7,000人を超える作業員の皆さんの通勤ラッシュが続く。まず、楢葉町のJヴィレッジで東京電力側から概要説明をきく。
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事前のWBCを受検して、東京電力福島第一原子力発電所へ移動。10時過ぎ、入退域管理棟でAPD装着、免震重要棟で防護服に半面マスクの装備を着用して、第一原発構内を現場視察用バスで現場へ、高性能多核種除去設備、サブドレン浄化設備、4号機建屋前サブドレンおよび凍土遮水壁工事現場などで、バスを降車し現場確認しながら簡単な説明を受ける。
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最高線量は第一原発3号機建屋と2号機建屋間通路付近の594μSv/h(バスの中)。2時間で一般公衆の年間被曝線量限度1mSvを超える数値。4号機建屋前の凍土遮水壁工事現場付近で71μSv/h。労災死亡事故が続く中で、毎日スケジュールに追われながら、毎日mSv単位の被曝、全面マスクで現場作業を行う作業員の方々の厳しい現実が迫る。再び免震重要棟で身体サーベイ後、13時過ぎ入退域管理棟でAPD返却。今回の被曝線量はγ線で0.03mSvの数値。
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その後、Jヴィレッジに戻り、石崎福島復興本社代表らと、質疑、意見交換した。委員からは、多核種除去設備のフィルターや吸着塔の交換頻度、1月の作業員死亡事故後の安全点検や休業補償、電源のバックアップ体制、海側遮水壁と凍土遮水壁の必要性、サブドレン・地下水ドレン処理水の海洋放出問題と漁業者以外への説明の必要性などについて、質疑や意見が出された。東京電力側は、1月の作業員死亡事故後の安全点検の際、2週間作業待機としたがその賃金支払について、「下請け企業の雇用関係なので把握していない」と自らの事業でありながら情報をつかんでおらず責任回避の回答。サブドレン・地下水ドレン処理水の海洋放出問題についても、「漁業者以外への説明については考えていない」「風評被害が起きれば対応する」と答えるなど、加害企業、公害発生源事業者としての自覚に欠ける発言が目立った。廃棄物の排出量が少ないとされる高性能多核種除去装置のフィルターや吸着塔の交換頻度について、設計上はフィルター2日に1回、吸着塔は1ヶ月1回との回答。いわき市議会の特別委員会原子力災害分科会では、2月26日開会予定の2月定例会中に改めて国と東京電力を招聘して、汚染水対策を含む東京電力福島第一原子力発電所の事故対応について、質疑・意見交換を行うことになった。
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今回も東京電力側が写真撮影と報道機関の同行拒否している。写真は東京電力側が撮影し2週間後にデータを提供するという。核防護上の措置という理由だが、福島原発事故による放射能汚染、放射線被曝の被害者であるいわき市民の代表の市議会特別委員会の調査視察に対して、写真撮影と報道機関の同行拒否は、基本的な事故情報の公開をしてこなかった東京電力の変わらぬ体質を示すもので、議員の市民に対する説明責任を阻害する行為、極めて遺憾だ。
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by kazu1206k | 2015-02-18 09:33 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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