代表質問2ー予算と政府の地方財政対策・地方創生政策

2月定例会、3月2日に行った代表質問の詳細報告の2回目です。

1、市長の市政運営について(第1回)

(1)運営のポイントと「新・市総合計画後期基本計画」の見直し等について(第1回)
(2)平成27年市長年頭所感の「復興と再生の実現」のうち地域経済について(第1回)
(3)平成27年市長年頭所感の「医・職・住の課題解消」について(第1回)
(4)平成27年市長年頭所感の「将来に向けたまちづくりの推進」について(第1回)

2、平成27年度当初予算と政府の地方財政対策及び地方創生政策について(第2回)

(1)平成27年度当初予算の特色と復興事業財源について(第2回)
(2)政府の平成27年度地方財政対策及び地方創生政策の影響と対応について(第2回)
(3)いわき市の財政状況と財政健全性について(第2回)


3、いわき市議会創世会の平成27年度予算要望書の当初予算への反映について

(1)平成27年度当初予算への反映について
(2)「被災者の生活再建」のうち原子力災害に伴う充分な損害賠償について
(3)「医療・福祉・教育の充実」のうち在宅医療推進について
(4)「生活環境の整備・充実」のうちいわき市平テニスコートについて
(5)「社会基盤の再生・強化」のうち小名浜港背後地整備等について
(6)「経済・産業の再生・創造」のうち滞在型観光等について
(7)「復興の推進」のうち事故収束廃炉庁の設置について

4、市民を守る原子力災害対策の強化について

(1)福島第一原発事故の現状と汚染水等への対応について
(2)原子力防災実動訓練と広域避難体制の整備について
(3)市内の除染の進捗状況と除染推進事業について
(4)β核種放射性物質のモニタリングについて
(5)県民健康調査「甲状腺検査」について
(6)「原発事故子ども・被災者支援法」施策の推進について

5、小野町一般廃棄物最終処分場の嵩上げ計画について

(1)嵩上げ計画の経過及び現況と今後の対応について

第2回は、「 平成27年度当初予算と政府の地方財政対策及び地方創生政策について 」のやり取りを、以下に紹介します。

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大きな第二点は、平成27年度当初予算と政府の地方財政対策及び地方創生政策について、であります。

 わたくしは、一昨年来、代表質問において、安倍政権の経済政策=アベノミクスの金融政策、財政政策、成長戦略の「3本の矢」は、円安により輸入品の価格が上がり、生活必需品の値上がりが必至であること、大企業中心の上層部と中小零細企業・勤労者・地方経済などの下層部の格差が広がる日本経済が、上層部だけの景気回復で、物価上昇が下層部を直撃し、低賃金がそのままにされ、結果的に国民の所得が下落すると、危惧を表明してきました。
 結果して現在、アベノミクスの下で、金融政策により大企業や富裕層には恩恵が及んだものの、中小零細企業、勤労者には物価上昇で市民の暮らしは悪化しています。財政政策では、財源難にも係らず公共工事が積み増しされ建設・土木関連企業は恩恵に預かったものの、財源難を理由にした社会保障費の抑制でより貧しい国民の暮らしを直撃しています。
 こうした現状で、復興期の最終年度となる平成27年度予算について、市長は、「復興と新たなまちづくりに取り組むと同時に、財政の健全化を図ることを基本として予算を編成」したとしています。私は、市長がめざす「明るく元気ないわき市」の創造は、市民のみなさんが幸福を実感できるようになって、はじめて、その目的が達成されるものと思います。そうした視点で、以下お尋ね致します。


1点目は、平成27年度当初予算の特色と復興事業財源について、です。

⑭まず、平成27年度当初予算の特色について、予算編成上、市長が特に留意した点は何か、お尋ね致します。

—答弁(財政部長) 平成27年度につきましては、市復興ビジョンに掲げる「復興期」の最終年度となりますことから、当初予算の編成方針において、1日も早く復興・再生を成し遂げ、将来を見据えたまちづくりを着実に進めていくことを行動理念として掲げ、特に喫緊の課題である「医」「職」「住」などについて、重点的な取組みを進めるほか、復興・再生後の新たないわきの姿を見据え、安全・安心に生活できる社会の構築や魅力あふれる地域づくりを進めるため、ハード事業、ソフト事業ともに充実を図ったところであります。
 その主なものを申し上げますと、初めに、「医」につきましては、新病院の建設事業や休日夜間急病診療所の移転改築のほか、福島県立医科大学に寄附講座として、新たに地域整形外科支援講座を開設することといたしました。
 「職」につきましては、医療機器、蓄電池、さらにはロボットなどの成長戦略産業の集積、国際産学連携拠点やエネルギー関連産業など、主要なプロジェクトの誘致を目指すことといたしました。
 「住」につきましては、引き続き、震災復興土地区画整理事業や災害公営住宅の整備を進めるとともに、市街化調整区域における地区計画の活用に向けた調査を行うことといたしました。
 「子育て」につきましては、「子ども・子育て支援新制度」の施行に伴う様々な施策を推進するとともに、子どもたちの運動機会を確保するため、「(仮称)なこそ子ども元気センター」の整備や松ヶ岡公園に大型複合遊具の整備を行うことといたしました。
 「教育」につきましては、小中学校において学校司書を増員するとともに、トイレの洋式化を進めることといたしました。
 「安全・安心」に生活できる社会の構築に向けた施策につきましては、各地区において防災ワークショップを開催するとともに、幹線道路等の重要な市道に架かる橋の長寿命化修繕計画に基づく補修等を行うことといたしました。
 「魅力あふれる地域の創生」に向けた施策につきましては、中心市街地活性化基本計画の策定や、中山間地域における集落支援員の大幅な増員、さらには、平成28年10月の市制施行50周年に向けた各種取組みを進めることといたしました。
 この結果、「『明るく元気ないわき市』復興・創造予算」として、復興・再生を着実に進めながら、新たなまちづくりに着手する調和のとれた予算が編成できたものと考えております。

⑮次に、復興事業財源について、です。平成27年度は集中復興期間の最終年度ですが、原子力災害を抱えて、いわき市は28年度以降5年間の復興予算をどの程度と試算しているか、お尋ね致します。

—答弁(財政部長) 平成28年度以降につきましては、主に、原発事故に起因する困難な課題に対して、長期にわたり確実な取組みが必要となるものと考えております。
 平成28年度以降5年間の財政需要につきましては、平成26年7月時点において、県の照会に対して、一旦は、700億円程度と試算しておりますが、前例のない原子力災害への対応について、的確に見通しを立てることは困難な状況にありますことから、復興に係る財政需要につきましては、事業の進捗状況や社会情勢の変化などを見極めるとともに、復興財源の確保にも意を用いながら、適切に対応して参りたいと考えております。

⑯次に、復興事業財源の確保について、です。県などとも連携して国に対し必要な財源の確保を強く要望すべきではないか、お尋ね致します。

—答弁(財政部長) 国におきましては、復興予算を特例で確保する集中復興期間を平成27年度までとしておりますが、本市におきましては、平成28年度以降につきましても、原子力災害への対応などの復興関連事業が継続するものと考えておりますことから、復興が確実に成し遂げられるまでの間の財政措置の継続について求めているところであります。

2点目は、政府の平成27年度地方財政対策及び地方創生政策の影響と対応について、です。

 昨年4月からの消費税増税が中小零細企業、勤労者など市民の暮らしの悪化に拍車をかけ、アベノミクスの恩恵は企業に、負担は国民にという事態が続いています。アベノミクスが暮らしにもたらしたものは、格差の拡大、所得の減少、生活の更なる悪化でした。

⑰まず、政府の経済政策=アベノミクスについて、です。政府の経済政策による格差の拡大や日本経済の先行き見通し不安が指摘されていますが、いわき市政及び財政に、今後どのような影響をもたらすと想定しているのか、お尋ね致します。

—答弁(財政部長) 国におきましては、これまで、長引くデフレからの早期脱却と日本経済の再生のため、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」を3本の矢として、一体的に推進してきたところであります。
こうした国の経済政策につきましては、個人消費等の弱さや、地方における経済の好循環の実現が十分に進展していないなどの課題もありましたが、去る2月16日に国が公表した2014年10月から12月期のGDP速報において、実質成長率が消費税増税後、初めてプラス成長となるなど、景気の緩やかな回復も見られることから、一定の効果が表れてきているものと考えられる中で、今般、地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策として、補正予算を編成したところであり、更なる経済の好循環が期待されるところであります。
 本市の財政への今後の影響につきましては、国の平成27年度予算が成立していないことや、各種補助制度の詳細が明らかになっていないこと、さらには、本市の復興の進捗や原発避難者の動向など、地域経済へ及ぼす影響が不透明な状況にありますことから、的確に想定することは困難でありますが、市といたしましては、引き続き、国の動向等を注視しながら、平成26年度及び平成27年度予算において、的確に対応して参りたいと考えております。

⑱次に、政府の平成27年度地方財政対策について、です。総務省は平成27年度地方財政対策のポイントとして「地方創生に必要な歳出を1兆円計上」「一般財源総額を 1.2 兆円増額、その質も改善」「地方交付税原資の安定性の向上・充実を図るため法定率を見直し」「公共施設の老朽化対策のための経費を充実」などをあげていますが、いわき市としてはどのように捉えているか、お尋ね致します。

—答弁(財政部長) 平成27年度につきましては、地方が地方創生に取り組みつつ、安定的に財政運営を行うことができるよう、通常収支分として、地方交付税等の一般財源の総額について、平成26年度の水準を上回る額が確保されたところであります。
 その主な内容といたしましては、地方税の増収に伴い、地方交付税及び臨時財政対策債が減となるものの、地方創生に取り組むために必要な経費を計上するとともに、地方交付税原資の安定性の向上・充実を図るため、法定率の見直しなどがなされたところであります。
 また、東日本大震災分につきましては、引き続き、通常収支と別枠で、復旧・復興事業の地方負担分などを措置するため、震災復興特別交付税が確保されたところであり、地方にも一定の配慮がなされたものと考えております。

⑲次に、「まち・ひと・しごと創生の推進」について、です。地方公共団体が自主性・主体性を最大限発揮して地方創生に取り組み、地域の実情に応じたきめ細かな施策を可能にする観点から、地方財政計画の歳出に「まち・ひと・しごと創生事業費(仮称)」(1.0兆円)が計上され、まち・ひと・しごと創生総合戦略における政策パッケージは、総額1兆3,991億円となっていますが、「東京一極集中の是正」「若い世代の就労・結婚・子育ての希望を実現」「地域の特性に即した地域課題を解決」という方針に対しては、いわき市におけるニーズを徹底調査した上で、いわき市民の幸せという観点から、いわき市としての必要な対応をすべきではないか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長) 市といたしましては、今後、国の総合戦略に掲げる4つの政策目標を基本とするとともに、双葉郡から約24,000人の避難者を受け入れているという特殊事情など、本市を取り巻く社会経済情勢の変化を踏まえ、地方版総合戦略を策定してまいりたいと考えております。
 策定にあたりましては、市民ニーズを適確に反映するため、結婚・出産・子育てなどに関する市民の意向を把握するためのアンケート調査を実施するとともに、各界各層の代表者で構成する総合戦略の推進組織を設置し、市民の皆様の意見を伺うなど、市民参画による策定を基本に、今後5か年の目標、施策の基本的方向、及び具体的な施策をとりまとめ、平成27年度内に策定してまいりたいと考えております。

⑳次に、「公共施設の老朽化対策の推進」について、です。公共施設の集約化・複合化、転用、除却など「公共施設等最適化事業」のための公共施設等総合管理計画の策定をどのように進めるのか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長) 公共施設等総合管理計画の策定に向け、現在、震災後の状況を踏まえながら、公共施設の有する機能や利用実態、老朽化の状況、維持管理・更新等に係る中長期的な経費等のとりまとめを行っているところであります。
 同計画の策定にあたりましては、今後の本市の人口動向を予測する必要がありますことから、今後、設定する「人口フレーム」との整合性を図るほか、子育て支援に関連する施設や、清掃・衛生関連施設、市道橋など、現在、各分野において検討を進めている施設の適正化や長寿命化に関する取り組みを踏まえながら、まずは、本市の公共施設の現状をとりまとめるとともに、財政収支の見通しなどを見極めながら、公共施設等総合管理計画を策定してまいりたいと考えております。

再質問 公共施設の集約化・複合化、転用、除却という「公共施設等の最適化事業」のために公共施設等総合管理計画の策定が求められてくるわけですが、管理・集約する部署を定めて全庁的な取組体制をつくることや今後の公共施設等の管理に関する基本方針、そして、その計画の進捗状況や評価の実施、そしてその評価を議会含めて報告公表するといった基本的な方向性はどうか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長) 公共施設等の総合管理計画についてのお質しでありましたが、関係部署も含めて、今後のあり方について、一定の計画期間や管理体制の構築等は国の方でも、望ましい形を示しておりまして、そういった中で全庁的な取り組み体制の構築は必須だと思っております。先ほど、答弁いたしましたとおり、現状を分析把握している段階ですので、今後、来年度においては、議員からご指摘のあった点について早急に取りまとめて方針を明確に示していきたいと考えております。

21)次に、「公立病院改革の推進」について、です。新たな公立病院改革ガイドラインの策定が、厚労省の地域医療構想のガイドライン策定と連携して、平成27年3月までに予定されていますが、内容は「地方公共団体に対し、新たな公立病院改革プランの策定を要請」し「都道府県の策定する地域医療構想を踏まえ、公立病院が果たすべき役割を明確化するとともに、経営効率化や病院間の再編等を推進」するとしており、さらに「公立病院の新設・建替等に対する地方交付税措置の見直し」として、「公立病院の再編・ネットワーク化に係る施設・設備の整備について、病院事業債 (特別分)を創設し、その元利償還金の40%について地方交付税措置を講じる」としています。いわき市としては、これにどのように対応するのか、お尋ね致します。

—答弁(共立病院事務局長) 国におきましては、現ガイドラインの内容を継承しつつ、平成27年3月までに、新たな公立病院改革ガイドラインを策定し、これに基づき、地方公共団体に、公立病院改革プランを、平成27年度又は平成28年度に策定するよう要請する予定であります。
 本市におきましては、1市1病院1施設の実現など、前改革プランの成果を踏まえるとともに、今般策定いたしました市病院事業中期経営計画を基本としながら、国から示される予定のガイドラインの内容を検討した上で、福島県において今後策定予定の地域医療構想との整合を図りつつ、適切に対応して参りたいと考えております。

3点目は、いわき市の財政状況と財政健全性について、です。

22)まず、いわき市の財政状況について、一般会計の収支見通しはじめ各会計の収支見通しはどうか、お尋ね致します。

—答弁(財政部長) まず、一般会計につきましては、引き続き、震災からの復興を最優先に取り組むことに加え、将来に向けたまちづくりを推進することとし、歳出総額で、約1,542億円を計上したところであります。
  一方、歳入におきましては、市税や地方交付税について、平成26年度決算見込額や地方財政対策などを勘案し積算するとともに、国県支出金や市債等の特定財源につきまして、対象となる事業費に応じて積算したほか、歳出と比較し、なお不足する財源につきましては、財政調整基金の取り崩しにより確保し、収支の均衡を図ったところであります。
  この結果、平成27年度末の財政調整基金の保有額につきましては約68億円、同じく臨時財政対策債を除く市債残高につきましては約715億円と見込まれ、現時点におきましては、新・市総合計画後期基本計画に定めます財政目標を達成できるものと見込んでおります。
  また、特別会計につきましては、特定の歳入をもって特定の歳出に充てることが基本となりますことから、収支の均衡が図られるものと見込んでいるところであり、水道事業、病院事業の企業会計につきましても、独立採算を原則とした健全な経営がなされるものと見込んでおります。

23)次に、財政調整基金など主要3基金残高の過去3年間の推移と今後の見通しはどうか、お尋ね致します。

—答弁(財政部長) 出納整理期間におけます積立て及び取崩しを含めました年度末残高を1,000万円単位で申し上げますと、財政調整基金につきましては、平成23年度が84億6,000万円、平成24年度が100億6,000万円、平成25年度が106億3,000万円となっております。
  また、今後の見通しにつきましては、平成26年度末が118億9,000万円、平成27年度末が68億2,000万円と見込んでおります。
  次に、減債基金につきましては、平成23年度及び平成24年度が1億2,000万円、平成25年度が25億2,000万円となっております。
  また、今後の見通しにつきましては、平成26年度末、平成27年度末ともに25億2,000万円と見込んでおります。
  次に、公共施設整備基金につきましては、平成23年度が11億5,000万円、平成24年度が31億5,000万円、平成25年度が51億5,000万円となっております。
  また、今後の見通しにつきましては、平成26年度末、平成27年度末ともに72億9,000万円と見込んでいるところであります。

24)さらに、財政力指数、経常収支比率、公債費負担比率、公債費比率、起債制限比率など各財政指標及び各会計の市債残高の過去3年間の推移と今後の見通しはどうか、お尋ね致します。

—答弁(財政部長) 各財政指標について、平成23年度から平成25年度までの推移を順に申し上げますと、財政力指数につきましては、0.655、0.639、0.654、経常収支比率につきましては、93.4%、85.6%、84.9%、公債費負担比率につきましては、15.4%、15.1%、14.1%、公債費比率につきましては、17.1%、16.1%、14.3%、起債制限比率につきましては、14.4%、13.4%、11.7%となっております。
  また、各会計の市債残高につきましても、平成23年度から平成25年度までの推移を1億円単位で順に申しあげますと、一般会計が、1,243億円、1,202億円、1,181億円、特別会計が、828億円、825億円、816億円、企業会計が、396億円、378億円、366億円となっております。
  今後につきましては、引き続き、市債発行額の抑制を図るなど、計画的かつ適切な管理に努めていく必要があるものと考えております。
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by kazu1206k | 2015-03-04 22:34 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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