8.6に東電交渉、第21回の交渉記録

8月6日、福島原発事故後、再開第22回目の東京電力交渉が行われる。脱原発福島ネットワークよりのご案内です。

■■ 東電交渉、再開第22回のおしらせ ■■
■ 日時:8月6日(木)13:00~15:30
■ 場所:東京電力(株)平送電所(いわき市平谷川瀬仲山町53)
■ 内容:
 ① 「福島第一原発・廃炉収束・被曝労働に関する要請書」への回答に対する質疑への再回答
 ② 「K排水路からの高濃度汚染水の海洋放出と厳正な処置を求める抗議書」で増田氏面会への再回答
 ③ 汚染水の総量規制で市民説明会の開催の件など、これまでの質疑への再回答
 ④ その他

 
以下は、6月30日の第21回交渉の記録。
福島第一原発・廃炉収束・被曝労働—6.30東電交渉記録

◆前回の回答に関する質疑

1、作業員宿舎、寮での死亡について

●回答:把握していない。作業員宿舎の管理は協力企業の管理で、東電が直接管理している官舎ではない。協力企業の派遣の作業員に関することはわからない。あくまでも雇用会社の責任。東電社員であれば管理している。宿泊先では亡くなった事例はない。聞いていない。東京電力として、掌握しておくという考えはない。当社の社員は、Jビレッジで勤務していた社員が病死している。

2.有病者への対応はどうなっているのか。

●費用負担については、検査の結果、治療が必要になった場合、個人負担となる。労災が必要になったときは、労災による認定で。

3.受診率はどうなっているのか。

●年1回の特別健康診断をお知らせしている。50ミリSvを浴びた場合は、東電負担で健診。平成25年(24年9月から25年2月まで50ミリから100ミリまで)に、特別健診を案内した協力企業社員は、522人、受診請求が来たのは79人。受診率は16%。甲状腺の等価線量100ミリ以上が887人。受診率は17%、うち特別健診と266人が重複。東電の社員は501人、491人受診、98%の受診率。
 甲状腺検査は、975人で628人。受診率64%、417人重複。客観的にみて受診率の差が大きいが、教育を受けているかどうかの差もある。社員は通常の健診の際に甲状腺診断も受けている。協力企業の作業員も、その場で立て替え払いではなく、請求書でいい仕組みも作った。

Q:東電の負担はないのか。
 ●加療が必要になった場合、ご本人の負担をお願いしている。
Q:高線量での作業に対するケアは必要ではないのか。東電の労災を争った例もたくさんあるので、認定に従うのか。
 ●相当の因果関係を認められればそういうことも。労災は厚生労働省が判断することでわからない。
Q:放射線との因果関係は何を根拠に。
 ●放射線従事者は、年50ミリ、5年で100ミリという決められた枠組みで。そこを厳守したい。
Q:2007年ICRPの中では、それで不十分と述べているが。
 ●勧告は、国で追いかけてやっていく。そういう指針が出れば、法律の枠組みの中で守っていく。
Q:東電の独自の見解はないのか。
 ●やらない。基本はしない。決められた数字の中で作業していただけると理解している。ギチギチで決められると、作業ができなくなるので、決められた数字の中で。労災の話は、枠とは違う形で決められると思う。
Q:白血病20ミリで労災が認められた人もいる。白血病の発症影響は50ミリではなく、20ミリでとお考えか。 ●20で認定されたことも知っているが、法律上の50や100も認めている。
Q:より安全側に、とは考えないのか。
 ●法律の枠内で管理するということになる。
Q:東京電力の社員と話すと、被曝に関して切迫感を持っていない。他人事のようだ。

◆福島第一原発・廃炉収束・被曝労働に関する要請書への回答をめぐって

Q:みなさんの生涯被ばく線量は。  
 ●知らない。作業員よりは低いと思う。
Q:労災を受けて被曝を認められた方は。 
 ●事故前から作業者数が多く、被ばく線量が多いことは自覚している。1人あたり、協力企業12ミリ、社員はさらに低い。社員は現場に行く時間が取れない。我々社員は、事務処理が多く、多忙を極めている。法律の枠内で行うし、そこに満足することなくさらに下げるつもりだという認識だ。5年で100ミリ、年間50ミリを守る。
Q:100以上の方もいる。限度を超えている。
 ●ほとんどの方が、23年4月までに被曝された。今はもっと低い。
Q:随意契約に関する問題は。
 ●長年にわたって雇用できるというメリットがある。何十年にわたる作業なので、1Fの作業を覚えてもらうしかない。
Q:30年の廃炉のスパンで、作業員がカバーできるのか。
 ●技術開発をしてやっていくしかないと思う。30年後は、我々もいない。
Q:復興の場で、現場の雇用予定まで踏み込んだセクションはない。戦略の議論はあるのか。
 ●ロードマップの中で、若い人材を入れることを考えていきたい。
Q:福島県、双葉郡、今後、30年、40年、50年、東電がギブアップするんじゃないかと不安だ。
 ●わからないけれどやるしかない。当然、我々だけでは解決できない問題を国もやっている。
Q:作業従事者4万人。把握しているのか。再雇用もあるのか。今後、10年後、20年後、30年後の計画はあるのか。作業員を東電が直接雇用していないから把握できないのではないのか。協力企業任せか。
 ●得意分野の方を得るには、協力企業にお願いしている。後は、カバーを撤去して瓦礫を除去する作業になる。そこが得意な企業に発注する。細かい作業は協力企業にお願いする。
Q: トップも、継続雇用は難しいといっている直接雇用を増やすべきじゃないか。
 ●そういうご意見があるのは知っているが、得意分野の発注を変える気はない。
Q:宿舎にいる作業員を把握できていないのは、下請けに出すからだろう。
 ●働いている方の名簿はある。一元管理している。日々、健康状態の管理は、立ち入っていないというのが現状。我々は発注する立場であって、どんなスキルを持った方か、管理するスキルまではない。
Q:自宅や寮で亡くなった人も、職場で無理をしたからじゃないのか。
 ●因果関係があれば。
Q:当事者意識がなさすぎる。
 ●作業上の怪我までは確認している。健康診断も。持病があるかどうか、プライバシーに関与してまでは把握できない。
Q:社員の場合はどうか。調べもしないのか。社員でも。
 ●調べていただくまでの情報は労基に提出するけれど、それ以上は社員であっても調べない。
Q:延べ4万人いた作業員、把握は。どういう現状であると思うのか。
 ●被曝健康影響調査は5000通出して、10000通のリターン。回答する意欲のある人がそれだけだった。
Q:作業員はどのくらい必要なのか。
 ●1〜3号機のデブリの問題もあって、これからも少し増えるかもしれない。
Q:40年、50年の過程の全体をやり切るにはどのくらい必要か、全体を示してくれという要請なんだが、「安全再優先でやっていきます」という曖昧な回答だったが。
 ●今後出てきたら説明する。いまは、その断面、その断面、手探りの段階なので、調査に基づいて、段階段階なので、ロボットを今、入れようとしていて、その後の作業によって変わってくる。デブリの取り出し方法も決まっていないので、作業の状況はわからない。
Q:作業員は県内45%弱というが、相双の人はほとんどいない。
 ●水処理に関しては、人は減らせる。今後、帰村で戻ってきた場合、採用もある。高専の卒業者からも東電で廃炉に係わる人も出るだろう。東京電力の社員が現場に出てくることが少なかったという反省もし、現場のパトロールをしている。作業は専門の方にお任せして。
Q:専門といえば聞こえはいいけどね。
 ●現場にも、パトロールや工事監理で入っている。専門分野はメーカーの力をお借りして。事故当時に、最も現場に行ったのは我々社員で…。
Q:帰還したら、労働者が増える、高専からも雇えるというのはおかしい。帰るのは高齢者なんだ。帰還すれば労働人口が増えるってことは、東電は帰還政策に賛成なんだね。
 ●帰ってもらいたいと思っている。
Q:環境条件を整えることがあなたがたの仕事。帰ってもらいたいと思わなくていい。放射能を片付ければいい。これだけの人員が被曝労働に従事している。原発事故さえなかったら、こんなことはなかった。収束に関して、2021年までにデブリを取り出したいと言っているが、元社員、年配者も収束作業を戻ってほしい。事故直後はみんなで収束にという姿勢だったが、そういう感覚が薄れているのが不思議でならない。
 ●外から見て、高いところにいるように見られているのだろうなと思うけれど、我々も雑務は多い。どうしても管理する立場になってしまう。ホースをしいたり、バルブをあけたり、やっているところもある。当然、ご迷惑をかけた。ただ現場でのスキルがない。
Q:直接雇用をしていかなくちゃだめだね。ところで、作業員4万2000人、水処理は1万2000人。差し引き3万人が、オーバーして離れたのか。
 ●オーバーした場合もあるし、他の事情で離れた場合もある。
Q:東電社員は何人いるのか。
 ●東電社員3万5000人、1Fに1200〜1300人、2Fには400〜500人。
Q:廃炉を順調にこなすのは難しいのではないか。4年間はどうにかなってきたが、包括的に管理する仕組み、長期戦に対応する仕組みを作ることをしなければならないのではないか。管理者として、このままでいいのか。
Q:組合員の被曝規定を持っていたのではないか。労働協約があったら教えてほしい。組合員で作った一覧表を見たことがある。 
 ●次回、確認する。
Q:協力企業、協力企業とおっしゃるが、一匹狼的な作業員の把握もできているのか。
 ●それはわからない。元請けさんに出しているが、実態としてわからない。
Q:労災保険に入っていない、健康保険もないとか。連れてこられて作業していたとか。名前や年齢を偽って入ったとか。事故当初はあったのではないのか。
 ●初期の大混乱のときは名前しかわからなかったが、後追いで調査してほぼ判明した。
Q:事故当時の作業員の数はものすごくいた。ケアされない事態が出てきて、晩発性の障害が出ても、後追いできないのではないのか。
 ●厚労省と相談して登録している。10数人を残して調査できた。
Q:17歳の方が20歳といって、入った場合も、把握できないでしょ。
 ●できている。登録し直した。自己申告になるが線量評価をして、10数名だけわからないが、名簿を確認して、国がカードを発行して、放射線登録センターで個人が浴びた線量を発行した。何年もかけて調べた。
Q:緊急時被曝限度についての考え方は。 
 ●労災で保護されるべき分と、それ以外はケースバイケース。その人がガンになって、厚労省が認めるかどうかは訴訟で決まることでそのあと考える。仮定の話はお答えできない。
Q:外国人の作業員の実数は。
 ●何名かいるが、公表は控える。労働基本法で、外国人を差別できないことになっていて、何名いるかも、労基法に抵触する可能性がある。東電の構内に入るとき、試験を受けて入るようになっている。日本語でのテスト。事故の前後に行っていた。事故直後はテストができなかったが。
Q:市民の監視委員会は。
 ●不安に感じている皆様の声にこたえるよう、ホームページで公開している。データがわかりにくいというご指摘も受け対応している。
Q:住民の代表を入れて、話し合いの場がほしいんじゃないか。その必要性はある。市民が知らないというのは、まずいんじゃないか。オピニオンリーダーの方に入ってもらって、2002年の事故隠しのときに市民会議が開かれた。あの地域情報会議を続けたら。
 ●県民会議や協議会がある。行政や各種協議会のメンバーは、県の方に選んでもらった。サブドレン市民説明会は、協議会や県民会議で説明させてもらう。マスコミやホームページで回答している。
Q:協議会を隠れ蓑にして、説明責任を果たしていないってことになるんじゃないの。地下水バイパスのときは市民会議をやって、サブドレンでやらないのはなぜなのか。前に、福島市といわき市でやったのに。そういう場を通して、定期的にやろう。地域の会のように対応しましょうよ。なんでそんなにやりたくないのかなあ。漁業者たちはかわいそう。また、やれやれって始まってさ。何度も何度もやられていると根負けしちゃうじゃないの。
 ●●引き続き、市民会議開催について次回。
Q:東電の7不思議の一つだが、なぜ漁業者に対してだけ補償をするのか。本当にわからない。7、8号の増設の時の補償金は100億超えていた。あのお金、返されたという話は聞かない。どうして返せっていわないのか。補償は孫子の代までって話になっている。我々には孫子がいないのか。
 ●7、8号に関する漁業賠償153億円。返還を求めないのかについて回答。次回。
Q:孫子の代までと補償することが漁業関係者には、話し合われたという話は本当か。
 ●わからない。
Q:協議会は二人とも漁業関係者。市民なんて入ってないんだよ。
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by kazu1206k | 2015-07-29 23:46 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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