辺野古埋め立て、知事の承認取り消しで日弁連声明

 翁長雄志沖縄県知事は、普天間基地を名護市辺野古への移設に関して、2013年12月に前知事が出した、普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認を、10月13日取り消した。翁長知事は、その理由について「仲井真前知事による埋め立て承認に法律的な瑕疵がある」と説明。承認取り消しで、普天間基地の移設に向けた辺野古での作業を行う法的根拠が失われた。沖縄防衛局は取り消しの無効と執行停止を国土交通省に申し立てる方針だ。翁長知事は、「法律的な意味でも政治的な意味でも、県民や国民の皆さんがご理解いただけるようなことをしっかりと沖縄側の主張をしていきたい」としている。
 これについて、日本弁護士連合会は、10月13日、「本件承認には、法律的な瑕疵が存在し、瑕疵の程度も重大であることから、瑕疵のない法的状態を回復する必要性が高く、他方、本件承認から本件承認の取消しまでの期間が2年足らずであり、国がいまだ本体工事に着手していない状況であることからすれば、本日の沖縄県知事による本件承認の取消しは、法的に許容されるもの」とする「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立ての承認の取消しに関する会長声明」を公表した。

普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立ての承認の取消しに関する会長声明

本日、沖縄県知事は、前知事が2013年12月27日に行った普天間飛行場代替施設建設事業(以下「本事業」という。)に係る公有水面埋立ての承認(以下「本件承認」という。)を、公有水面埋立法第4条第1項の承認要件を充足していない瑕疵があるとともに、取消しの公益的必要性が高いことを理由として、取り消した。

本事業で埋立ての対象となっていた辺野古崎・大浦湾は、環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠA類かつ天然記念物であるジュゴンや絶滅危惧種を含む多数の貴重な水生生物や渡り鳥の生息地として、豊かな自然環境・生態系を保持してきた。当連合会は、2000年7月14日、「ジュゴン保護に関する要望書」を発表し、国などに対し、ジュゴンの絶滅の危機を回避するに足る有効適切な保護措置を早急に策定、実施するよう求めた。

また、当連合会は、2013年11月21日に、「普天間飛行場代替施設建設事業に基づく公有水面埋立てに関する意見書」を発表し、国に対し「普天間飛行場代替施設建設事業」に係る公有水面埋立ての承認申請の撤回を、沖縄県知事に対し同申請に対して承認すべきでないことをそれぞれ求めるなどした。その理由は、この海域は沖縄県により策定された「自然環境の保全に関する指針」において自然環境を厳正に保全すべき場所に当たり、この海域を埋め立てることは国土利用上適正合理的とはいえず(公有水面埋立法第4条第1項第1号)、環境影響評価書で示された環境保全措置等では自然環境の保全を図ることは不可能であるなど(同第2号)、同法に定める要件を欠いているというものである。

そして、沖縄県知事が2015年1月26日に設けた「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認手続に関する第三者委員会」(以下「第三者委員会」という。)においても、本件承認について、公有水面埋立法第4条第1項第1号及び同条第2号の要件などを欠き、法律的な瑕疵があるとの報告が出されるに至った(2015年7月16日付け検証結果報告書)。

以上のとおり、本件承認には、法律的な瑕疵が存在し、瑕疵の程度も重大であることから、瑕疵のない法的状態を回復する必要性が高く、他方、本件承認から本件承認の取消しまでの期間が2年足らずであり、国がいまだ本体工事に着手していない状況であることからすれば、本日の沖縄県知事による本件承認の取消しは、法的に許容されるものである。

当連合会は、国に対し、沖縄県知事の承認取消しという判断を尊重するよう求める。

  2015年(平成27年)10月13日
日本弁護士連合会      
 会長 村 越   進 
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by kazu1206k | 2015-10-15 22:54 | 平和 | Comments(0)

佐藤かずよし


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