海側遮水壁の閉合で400トン/日の新汚染水増加

 サブドレン処理水の海洋放出で、福島第一原発の汚染水問題が改善されたかのような言説が多い。
 しかし、「海側遮水壁」の閉合によって、せき止められた地下水をくみ上げ、トリチウムを除く62種類放射性物質を取り除いて海洋に放出する東京電力の計画が頓挫し、逆に1日約400トンの汚染水増加になっていることが明らかになった。
 12月18日開催の原子力規制委員会の第38回特定原子力施設監視・評価検討会で、東京電力が報告したもので、5つの地下水ドレンのうち4つで、トリチウム濃度が東電の放出基準値(1500ベクレル/ℓ)を超え、浄化設備で処理せずタービン建屋内に1日約400トン移送しているという。
 東京電力は、12月17日、サブドレンから地下水をくみ上げ、1~4号機建屋内への地下水流入量が1日400トンから160~170トンとなり、従来に比べ大幅に減少したとしていた。しかし、「海側遮水壁」周辺の地下水ドレンからくみ上げた地下水を建屋内に流していることが明らかとなり、汚染水の増加が進行することになった。これで、1~4号機建屋内への地下水流入量160~170トンと合わせ1日当たり約560~570トンの汚染水発生となり、サブドレン運用前の約300トン汚染水の2倍近くに増加したことになる。
 東京電力は、サブドレンのくみ上げ量を増やし、「凍土遮水壁」の運用で地下水ドレンからのくみ上げ量を減らす方針とされているが、原子力規制委員会が凍土壁の運用を認めていない現状では、サブドレン・地下水ドレン計画は不透明感をまし破綻状況を呈している。汚染水問題の泥沼化が続く2015年の年の瀬となった。
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by kazu1206k | 2015-12-23 12:18 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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