被害者を切り捨てるな!全国集会開く

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写真:木野龍逸
 東京電力福島原発事故から5年。原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん:21団体・約2万5千人)は、3月2日「福島原発事故から5年、被害者を切り捨てるな!全国集会」を開催した。
 午前10時、ひだんれんは、衆議院第一議員会館で開催された「子ども・被災者支援議員連盟」の総会で、内閣総理大臣宛の「住宅、区域指定・賠償、子ども・被災者支援に関する緊急要請書」(末尾に掲載)を提出して、政府側と交渉をおこなった。
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 総会には、議連会長の荒井聰衆議院議員はじめ、小宮山泰子・阿部知子衆議院議員や増子輝彦・荒井広幸・寺田典城・福島みずほ・田村智子参議院議員などが出席。
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 政府側は、復興庁の牛島参事官、環境省の得津参事官始め、内閣府、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、参議院法制局などから約30名が出席し、ひだんれんからは13団体の代表ら約50名が参加した。
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 結集する多くの被害者が、避難の窮状を訴え、国の責任ある対応を求めて、緊急の住宅無償提供の継続などを求めたのに対し、政府側は頑なに拒否する姿勢を示した。国の無責任な被害者切り捨て政策を許すまじ。
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 午後、ひだんれんは、東京都心の日比谷野外音楽堂で「3.2福島原発事故から5年、被害者を切り捨てるな!全国集会」を開催した。
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 集会には、福島県からバス2台で参加した県内はじめ全国のひだんれん加盟の15団体の代表や首都圏の支援者など780人が参加した。
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 最初に、共同代表の長谷川健一さんが、午前中に内閣総理大臣宛の「住宅、区域指定・賠償、子ども・被災者支援に関する緊急要請書」を提出して、政府側と交渉をおこなったことを報告、政府側の拒否の態度を許さず闘うことをが訴えられる。
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 ひだんれんの統一要求が読み上げられたあと、ひだんれん参加団体が、それぞれの闘いの現状を報告すると、会場からは大きな拍手と共感の声が起こった。集会宣言を満場の拍手で採択、プラカードを掲げて「福島原発事故を忘れるな」「被害者の声を聴け」「被害者の切り捨てを許さないぞ」「謝れ!償え!保障せよ!」と会場割れんばかりのシュプレヒコールを行った。
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 参加者は、霞ヶ関の経済産業省から東京電力本店を経由して日比谷公園に戻るデモ行進。原発事故の被害者が、国と東電の責任ある対応を求め、「暮らしをかえせ」「被害者の声を聴け」「原発事故は続いているぞ」と都民に訴えた。国の無責任な被害者切り捨て政策、「棄民政策」許すまじ。政府と東京電力は、全被害者の悲痛な叫びに耳を傾け、誠実に応えることを要求する。われわれは、あきらめない。

●住宅、区域指定・賠償、子ども・被災者支援に関する緊急要請書

内閣総理大臣 安倍晋三 殿                        2016年3月2日

 原発事故被害者団体連絡会     
 共同代表   長谷川健一 武藤類子

 2011年3月11日に発生した東京電力福島第一原発の事故による原子力災害は、福島県を中心にした日本全土に測り知れない被害をもたらし、被害はいまも拡大し続けている。飛散した放射性物質に汚染された空、海、川、山、土。根底から破壊された人々の日常生活、命と心と健康、地域社会と文化、自然と生き物たちへの被害は、数十年、数百年、数千年以上にわたって続く。
 この未曽有の原発災害を引き起こした原因は何か。その責任はどこにあるのか。被害の総体はどれほどのものであるのか。これらの根本問題は、5年を経過したいまも解明されていない。原発サイトでの事故収束、廃炉への道筋は見えず、放射性廃棄物はいたるところに野積みにされたままである。
 加害者の立場にある日本政府は、原子力発電に依拠する政策を再び推進し、再稼働と輸出を進めながら2017年3月末を目途に被災地の避難指示を解除し、東京電力は賠償を打ち切り、福島県は避難者への住宅無償提供を打ち切るとしている。福島原発事故による原子力災害に蓋をして無かったものとし、被害者を見捨てる「棄民政策」である。
 私たちは、この原子力災害によって引き起こされたあらゆる被害について、全ての被害者への完全な賠償と原状回復を要求する。
 それは、生き残った私たちの人間としての尊厳を回復する当然の権利であるだけでなく、無念の生涯を閉じられた多くの人々への弔いであり、「二度と再びこのような惨劇は引き起こさせない」という将来に生きるあらゆる命への責任と誓いである。
 「謝れ」「償え」「保障せよ」
 私たち原発被害者団体連絡会は、国民の命と生活を守るべき立場にある日本政府に対し、全被害者の悲痛な叫びに耳を傾け、以下の緊急要求に誠実に応えることを要求する。


1.住宅無償提供に関して
 (1) 福島県が2015年6月15日に発表した「避難指示区域外避難者に対する住宅無償提供2017年 3月打ち切り」の方針を撤回し、被害者への完全賠償が完了するか、または新たな法的保障措置が発効するまで従来通り無償提供を継続するよう、福島県に働きかけること
 (2) 仮設住宅からみなし仮設住宅への転居、生活条件の変化に応じた転居など、住み替えを柔軟に認めること
 (3) 放射能汚染地域からの新たな避難者への無償提供を再開すること

2.避難指示区域の解除・賠償打ち切りに関して
 (1) 政府が2015年6月12日に閣議決定した「福島復興加速化指針・改訂版」で示した居住制限区域と避難指示解除準備区域の「2017年3月までの避難指示解除及び1年後の賠償打ち切り」の方針を撤回すること
 (2) 年間追加被ばく線量が1mSvを下回ったことが科学的に実証され、原発サイトにおける事故再発の危険性が完全に除去されるまでは現行の避難指示を維持し、帰還を強要しないこと

3.「原発事故子ども・被災者支援法」(支援法)に関して
 (1) 政府が2015年8月25日に閣議決定した「支援法・基本方針改定」を撤回すること
 (2) 支援法に定める避難・帰還・居住の選択の自由を認め、「被ばくを避けて生きる権利」を保障する施策を早急に確立すること


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写真:木野龍逸
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by kazu1206k | 2016-03-03 23:40 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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