東電交渉、第二原発廃炉を求める要請書提出

 脱原発福島ネットワークは、1月11日午後、再開第31回東電交渉を行い、冒頭、東京電力ホールデングス(株)の廣瀬直巳代表執行役社長宛の「福島県沖地震等への対策と福島第二原発の早期廃炉決定を求める要請書」(下記に掲載)を提出しました。
 その後、前回提出の「汚染水海洋放出の中止、損害賠償と廃炉費用の消費者負担に反対する申し入れ書」への回答(下記に掲載)と質疑、前々提出の「東電福島第一原発事故・収束作業に従事した作業員の白血病労災認定に関する要請書」への再回答と質疑などが行われました。

 トリチウム汚染水の海洋放出計画の放出総量・管理基準等についてや陸側遮水壁の完全閉合について、国の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」の動向について、廃炉費用などについて、やり取りした上で、以下の点について、次回回答を求めました。

①原子力規制庁が福島第一原子力規制事務所の12月9日の事業者面談記録として公表しているトリチウム汚染水について「廃炉推進カンパニー内の「経営懇談会」で2度に亘り検討され、かなり突っ込んだ議論もされている」との内容は
②陸側遮水壁の完全閉合はなくなったのか
③国の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」について東電としての見通しは
④廃炉作業費用9,988億円と見積もり計上した概要は、損害賠償、事故炉処理、事故処理、汚染水処理、除染処理、廃棄物処理・管理などの概要は
⑤廃炉作業費用として、2016年度第2四半期末時点で累計9,988億円の計上額と工事完了4,756億円の差額の内容は

 他に、外国人の偽装請負や技能実習生制度で第一原発に入っている外国人労働者の有無については、「ない」と回答。また、自動車の洗車による放射性汚泥の管理については、廃液を回収し排水施設の貯水槽で管理し第一構内で保管するとの回答でした。

 福島県沖地震等への対策と福島第二原発の早期廃炉決定を求める要請書

東京電力ホールデングス(株)代表執行役社長 廣瀬 直巳 様        2017年1月11日

 東日本大震災、福島第一原発事故から6年になろうとしている。しかし、2011年3月11日に福島第一原発に出された政府の原子力緊急事態宣言は、依然、解除されておらず、放射性物質は大気と海洋に放出され続けている。
 汚染水対策の切り札と言われた凍土遮水壁が破綻状況にある中で、未だ約9万人余の人々が避難生活を強いられ、毎日8千人を超す事故収束作業員が被曝労働に従事している。
 こうした状況下で、昨年11月22日、福島県沖でマグニチュード7.4の地震が発生した。同日午前6時10分頃に第二原発3号機の使用済燃料プールを冷却していた冷却浄化系ポンプ(A)が停止し、午前7時47分頃、冷却浄化系ポンプ(B)を起動し、冷却を再開したというが、報道各社への公表は2時間後である。また、第一原発の使用済み核燃料供用プールの水漏れも公表されたが、第二原発2〜4号機使用済み核燃料プールやサイドバンカーからの水漏れは2日間公表せず、通報案件ではないとして開き直り公表基準もバラバラである。冷却停止の原因説明も当初と変わるなど、貴社の対応は依然問題ばかりである。
 さらに、福島県知事はじめ県議会、各自治体議会、県民が挙って求める福島第二原発の廃炉についても、貴社は依然として、廃炉決定の意志を示しておらず、福島県民の願いを踏みにじり続けている。
 この際、わたしたちは、福島県沖地震に対する抜本的対策を求めるとともに、福島第二原発の早期の廃炉決定を求め、下記の通り要請し、速やかな回答を求める。


1、昨年11月22日の福島県沖地震に伴う福島原発への影響と東京電力の対応について、第一原発の使用済み核燃料供用プールの水漏れ及び第二原発3号機燃料プールの冷却停止、第二原発2〜4号機使用済み核燃料プールやサイドバンカーからの水漏れなど、全てのトラブル・影響について、原因と対策を明らかにすること。

2、福島県沖地震等による津波及び地震動への対策について、防潮堤や機器の水密化、非常用電源の確保、原子炉冷却材圧力バウンダリー・原子炉格納容器バウンダリー・汚染水処理設備・貯留設備及び関連設備等の配管機器類の耐震化の現況と今後の対策を明らかにすること。

3、福島第二原発の通報連絡体制の改善について、安全確保協定締結自治体及びマスコミへの通報連絡体制を少なくとも福島第一原発と同等にすること。

4、福島第一原発の冷却系設備のトラブルについて、12月4日、1~3号機の使用済み燃料プールの循環冷却設備で警報、2・3号機が冷却停止した冷却系設備のトラブル、及び12月5日、3号機原子炉内の溶融核燃料(燃料デブリ)を冷やす注水ポンプが一時停止した冷却系設備のトラブルについて、原因と防止対策を明らかにすること。

5、福島第二原発の廃炉について、早期に廃炉の決定を明らかにすること。


以上

命を守る三春の会   風下の会福島   脱原発の日実行委員会福島  脱原発福島ネットワーク
脱原発緑ネット  ハイロアクション福島  福島原発30キロひとの会  双葉地方原発反対同盟 フクシマ原発労働者相談センター    ふくしまWAWAWA―環・話・和―の会

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●「汚染水海洋放出の中止、損害賠償と廃炉費用の消費者負担に反対する申し入れ書」への回答内容

1、トリチウム汚染水の海洋放出計画について、放出総量、管理基準、放出方法等を明らかにすること。
2、トリチウム汚染水海洋放出に関する環境アセスについて、実施後責任者が公開の場で説明すること。
3、トリチウム汚染水保管について、県漁連のタンク保管や固化の要望を検討し結果を説明すること


東電回答
多核種除去設備で処理した水の取り扱いについては、国の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」において、技術的な検討を加えて風評被害などの社会的な観点等も含めて、総合的な検討が行われているところです。
小委員会での議論を踏まえて、今後の対応方針を検討し、決定してまいります。

4、福島第一原発事故処理費用について、損害賠償、事故炉処理、事故処理、汚染水処理、除染処理、廃棄物処理・管理など、これまで使った費用はどのようなものにいくらか使ったか明らかにすること。

東電回答
福島第一原子力発電所1~4号機の廃炉までの作業に要する費用として、2016年度第2四半期末時点で累計9,988億円を見積もり計上しており、このうち、4,756億円が工事完了となっております。
また、新・新総合特別事業計画策定時(2014年1月)に、2013年度から10年間の総額として汚染水・安定化対策の投資・費用で1兆円超の資金枠を確保しており、このうち、2013年度〜2016年度第2四半期の間に、4,800億円程度の支出をしております。
賠償については、2016年度第2四半期末時点の要賠償額として7兆8,270億円と見通しており、このうち、除染等費用は1兆2,173億円となります。
このうち、同時点における合意実績は6兆4,435億円,うち除染等費用は5,483億円となっております。

5、福島第一原発事故処理費用について、今後の費用は何にいくらかかかるか明らかにすること。
6、今後の費用負担は、それぞれ誰が負担するのか明らかにすること。


東電回答
当社としては、現時点で合理的に見積もった金額を財務諸表に反映していると認識しております。
一方で、福島第一原子力発電所廃炉、賠償、除染・中間貯蔵などの費用について、「東京電力改革・1F問題委員会」で「確保すべき資金」として総額22兆円もの額が示されたことは承知しておりますが、当社として試算したものではなく、評価することはできないものの、賠償、除染に関して確保すべきとされた資金のうち、約6兆円が当社以外にご負担頂くような全体像が示されたことは承知しております。
当社としては、制度措置に甘えることなく、国が決める方針や原子力損害賠償制度にしたがい、事故当時者としての責任を果たしていく所存です。

以上
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by kazu1206k | 2017-01-11 23:09 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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