地震津波対策、労働者処遇改善など東電交渉

 2月17日午後、いわき市の東京電力平送電所で、脱原発福島ネットワークによる再開第32回東電交渉が開かれました。
 今回は、昨年11月の福島県沖地震への対応とその後の対策、第二原発の廃炉の早期決定などを求めた、前回提出の「福島県沖地震等への対策と福島第二原発の早期廃炉決定を求める要請書」への回答と質疑を中心に進められました。
  この他、前々回提出の「汚染水海洋放出の中止、損害賠償と廃炉費用の消費者負担に反対する申し入れ書」回答への質疑に対する回答では、トリチウム汚染水、凍土遮水壁の破綻、損害賠償・事故処理費用などについても質疑。
 事故処理現場の労働者からは、緊急時の避難訓練が実施されていない実態、現場の作業改善、社会保険未加入問題や年休取得もできない労働者の処遇改善が訴えられました。
 以下に、やりとりの詳細を掲載します。

●福島県沖地震等への対策と福島第二原発の早期廃炉決定を求める要請書への東京電力の回答と質疑

 
1、昨年11月22日の福島県沖地震に伴う福島原発への影響と東京電力の対応について、第一原発の使用済み核燃料供用プールの水漏れ及び第二原発3号機燃料プールの冷却停止、第二原発2〜4号機使用済み核燃料プールやサイドバンカーからの水漏れなど、全てのトラブル・影響について、原因と対策を明らかにすること。
回答
 別紙「福島県沖地震後の対応状況について」を参照願います。
 なお、福島第一原子力発電所の使用済み燃料共用プール建屋で確認された水溜まりは地震に伴い大きく波打ちしたプール水が、床面とフェンスとの隙間から漏れ出たものと考えています。
 対策として、現状のフェンスの外側に、隙間からの漏水を防止するためのフェンスを2月中旬までに設置し、フェンスの二重化を実施する予定です。
 また、福島第二原子力発電所サイトバンカープールが波打ち溢れた水は、サイトバンカー周りの堰内に留まっており外部への漏洩はありませんでしたが、上述の福島第一原子力発電所の使用済み燃料プールからの水漏れに鑑み、対策の水平展開の必要性について検討してまいる所存です。
質疑
 タンクの水が溢れるような揺れ方というのはあるわけか?
  プールの水の波立ち。空気を入れるダクトの穴とプールの水面の間隔は7センチくらい。が減ればポンプが止まるシステムにしてある。スキマサージタンクに水が供給されなかったので水位が下がり、止まるべくして止まった。構造的には、水を補給する設備はあったが、自動ではなく、運転員が管理している。管理範囲の中にあり、明日あたり補給するというレベルだった。
 判断ミスがあったのか?

  1日2日止まっても、燃料プールの温度が上がるものではなく、理由点検の時間がある程度。
  ダクトの役目は?
  換気。気体を吸い込んで換気をする役目。
 この程度の地震は想定内だったか? 漏れることも想定していたわけか?
  そうだ。常識的にはフェンスがあれば漏れないという想定だった。今後、共用プールのフェンスの二重化で、対策。
 なぜ地震前に対策できなかったのか?
 
  サイトで 働いていたが、避難訓練が一度もなかった。そのうちやるからと言われていたが、実際にはなかった。地震があった際に逃げるか止まるか判断に迷った。
 中に入るとサイレンは聞こえない。携帯も持ってない。現場任せ。安否確認1時間半後に完了とあるが、携帯を持たせるとか、対策を講じてほしい
 答 避難路や集合場所を用意してある。事故前よりはしっかりしてきている。携帯は、防護上禁止だが、ポケベル等、対策。常時いない訪問者には避難経路の紙を渡したりしている。拡声器によって所内に呼びかけをしている。ページング。建物の内外に聞こえるように。パトロールで安否確認ではなくて、管理者が自分の下にある人員の安否確認をして、社で集約。
 避難訓練は、全体でのものはやっていない。東電では年2回実施。その際一緒にいる人には訓練協力してもらっている。
 事故処理の担い手は誰なのか?
  当社と、各事業者。
 抜き打ちで、労働者に、訓練に参加できたかどうかの確認をとってはどうか?
  やってない。アンケートを取っているが、その項目には入れてない。
 なぜ、いれてないのか、それが問題ではないか?
  ご意見として賜り、発電所に伝える。
 避難しましょう、のアナウンスするしないの基準はあるのか?
 答 海周りの作業員には、津波警報の発令を持って拡声している。震度ではない運転中に自動停止した場合、拡声装置で案内した。
 全体での避難訓練は必要なのではないか?
  そうだが、現状ではやってない。
 3.11当時、所長の指示では周辺だったが2Fまで退避した。サイト全体での避難訓練実施を要望する、次回回答要請。

2、福島県沖地震等による津波及び地震動への対策について、防潮堤や機器の水密化、非常用電源の確保、原子炉冷却材圧力バウンダリー・原子炉格納容器バウンダリー・汚染水処理設備・貯留設備及び関連設備等の配管機器類の耐震化の現況と今後の対策を明らかにすること。

回答
 別紙「地震・津波に係る機動的対応の状況について」を参照願います。
質疑

 機動的対応とは?
  仮設的につけた配管が持たないのではないか、ということ。事故時に別な場所から持ってくる移動中や、接続の対応。訓練もしている。汚染水対策が重要になってくる。滞留水の組み上げは、2020年。そのための準備は2018年。
 対応状況、機動的対応について これが600ガルと15メートル津波となっている。その他のリスク源として、燃料デブリ。汚染水処理加速のためのタンク造成前に地震が来たら問題だ。大変な汚染度の水。どうするのか?
委員会からも最重要課題として汚染水対策、その他にも個体廃棄物、スラッジ関係があげられているが、回答書資料には入ってないが、どうなってるのか?

 答 今後10年で安定化させて建屋内管理目標にがんばっている。事故前の状況に戻す、

 ALPSのスラッジピットの耐震性評価を次回回答要請。
 アウターライズ津波、15メートル弱。検討用津波への対策の計画はない。設定もされてない。今、くるだろうとされているのはアウターライズ津波。アウターライズ越えにも流出の対応やらないとまずいだろう、、防潮堤の確認を。
 答 10メートル盤に5メートルの石積みの堤。評価上は大丈夫。
 東海第2は防潮堤のおかげで助かった。福一もするべきだったのでは?
 答 原電は必要と言われて認めて、作った。福一の場合は。全体の総意ではなかった。
 石積み防潮堤の強度、構造上、耐震上どうかの評価の中身を次回回答要請。
 排気塔が入ってないのはなぜか?
 答 リスクの大きい順番からやってるので入ってない。
 排気塔の危険度、この場で改めて指摘したい。
 答 亀裂によって倒壊はしないと評価されてる。が、上部解体の方針である。
 いつ頃やるのか?

 答 数年中に実施する。


3、福島第二原発の通報連絡体制の改善について、安全確保協定締結自治体及びマスコミへの通報連絡体制を少なくとも福島第一原発と同等にすること。

回答
 別紙「福島県沖地震後の対応状況について(3.今後の改善点)」を参照願います。
質疑

1Fと2Fの通報連絡基準のばらつきが不安を招いた。結論的には、同じにするということになるのか?
  本来、違いもあるが、社会的関心を鑑み、本社でも検討している。停止、水漏れは、通報連絡で公表していけるようにしていく。
 第一報の時に公表か?
  なるべく早くやる。情報確認は必要なので、30分くらいは取ることになる。 津波警報が出れば、現場に即駆けつけられるか不明で、30分でやると言い切れないが、なるべく早く公表する。


4、福島第一原発の冷却系設備のトラブルについて、12月4日、1~3号機の使用済み燃料プールの循環冷却設備で警報、2・3号機が冷却停止した冷却系設備のトラブル、及び12月5日、3号機原子炉内の溶融核燃料(燃料デブリ)を冷やす注水ポンプが一時停止した冷却系設備のトラブルについて、原因と防止対策を明らかにすること。

回答
 別紙「ヒューマンエラーによる重要な安全確保設備の停止(2件)の原因と再発防止対策について」を参照願います。
質疑

 8ページ、赤いレバーが縦になると開いた状態か?事故後にできた設備。人が1人やっと通れる設備では、不安。触ってケースが壊れた、それをなんで連絡しなかったのか?
 答 したけれど、何段階にもなったので時間がかかった。線量はたいしたことはない。
 5日の事象は、バルブの方22分で通報。これから30,40年かかる廃炉作業だから、もっと仮設ではない施設にすべき。
 答 仮設ではない、本設。新設の設備。
   一次系の冷却を止めたことで地域の皆さんに大変ご心配かけたが、絶対に止めてはいけない設備ではないこと、止まるべくして止まったこともご理解いただきたい。第二第三の手立てを講じてある。
 連絡が遅れた話で、通話装置の数が少なく、使い方も周知されてない。
 答 テロの問題等あり、現在使用禁止。
 ニエフの死亡事故の際、連絡が早く取れず、病院まで行くのに2時間もかかり、人命失われた。
 答 所内のみに使えるphsもある
 どのくらいの人が持ってるのか、次回回答要請。
 仕事の担い手は誰なのか?今の状況では、作業員を担い手として扱ってないのでは?不具合があってやっと改善の繰り返しでは、ダメでは
 答 エコーラインなどで、現場の人から意見を吸い上げている。
 作業員への周知徹底を末端までやってるか?
 答 やっている。バス停に表示したり、数々やってる。
 エコー委員会が設置のエコーシートも知ってた。実際に知り合いが書いたら、三次受けの会社からなんで書いたのかと言われたりしてる。書きにくい雰囲気がある。匿名でも内容でなんとなくわかってしまう。
 東電の40年間の体質。風通しが悪い。東電の風土だ。
 答 …      
 風土改善は大変だろうが、担い手が疲弊しては廃炉事業が進まない。どうしたらいいかが大事だ。
 改善策、検討して、発表してください。次回回答要請。

5、福島第二原発の廃炉について、早期に廃炉の決定を明らかにすること。

回答
 福島第二原子力発電所につきましては、福島県ならびに県内自治体の各議会において、廃炉決議がなされている事は承知しておりますが、今後の扱いについては、広く社会の皆さまのご意見や国のエネルギー政策の動向、福島第一廃炉作業のバックアップ機能としての役割等を総合的に勘案し、事業者として判断してまいりたいと考えております。

 
「汚染水海洋放出の中止、損害賠償と廃炉費用の消費者負担に反対する申し入れ書」回答への質疑に対する回答

①原子力規制庁が福島第一原子力規制事務所の12月9日の事業者面談記録として公表しているトリチウム汚染水について「廃炉推進カンパニー内の「経営懇談会」で2度に亘り検討され、かなり突っ込んだ議論もされている」との内容は
回答
 「経営懇談会」の内容は、社内会議であり、公表できません。公表しません。

②陸側遮水壁の完全閉合はなくなったのか
回答
 凍土遮水壁、サブドレン、複合的にやってくということである。

③国の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」について東電としての見通しは
回答
 小委員会の見通しはわからない。推移を見守る。

④廃炉作業費用9,988億円と見積もり計上した概要は、損害賠償、事故炉処理、事故処理、汚染水処理、除染処理、廃棄物処理・管理などの概要は
⑤廃炉作業費用として、2016年度第2四半期末時点で累計9,988億円の計上額と工事完了4,756億円の差額の内容は

回答
 資料は示せないが口頭で概要でよければ。賠償費用に関してのみ、ホムページ公開のものを配布。工事完了額との差額は? 個々のことになるので答えられない。
 
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by kazu1206k | 2017-02-17 23:18 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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