一般質問報告1−障がい者福祉の充実と原子力災害対策

いわき市議会6月定例会、6月12日に行った一般質問の詳細を、2回にわけてご報告します。

1 いのちを守る、障がい者福祉の充実と原子力災害対策について(第1回)

 (1)地域生活支援事業と身障者用市営住宅について(第1回)
 (2)フォローアップ除染と子どもの生活環境の被曝低減等について(第1回)
 (3)県民健康調査甲状腺検査と小児甲状腺がんについて(第1回)

 
2 清水市政と共創のまちづくりの具体化について

 (1)清水市政4年間の評価について
 (2)共創のまちづくりの具体化について

3 いわき市の再生と地域課題の解決について 

 (1)小名浜港東港地区の整備について
 (2)JR勿来駅のバリアフリー化について
 (3)藤原川水系矢田川の堆砂除去について

第1回は、「1 いのちを守る、障がい者福祉の充実と原子力災害対策について」の「 (1)地域生活支援事業と身障者用市営住宅について」「 (2)フォローアップ除染と子どもの生活環境の被曝低減等について」「(3)県民健康調査甲状腺検査と小児甲状腺がんについて」まで、です。

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 35番、創世会の佐藤和良です。
 通告順に従い一般質問を行います。

大きな第一点、いのちを守る、障がい者福祉の充実と原子力災害対策であります。

1点目は、地域生活支援事業と身障者用市営住宅です。

 地域生活支援事業の移動支援は、屋外での移動が困難な障がい者と障がい児に、地域での自立生活と社会参加を目的とした外出のための支援を行うものです。
 現在、移動支援サービスの単価は「身体介護を伴う・伴わない」で区分され、認定基準は「歩けるか、歩けないか」などですが、例えば、歩ける知的障がい者でも、ショッピングセンターなどの買い物先では、18歳未満の人をはじめ常時手を繋ぐことが必要な方は、ヘルパーさんの労働密度が高いため、土・日にはサービス利用を申し込んでも断わられるケースが多く、外出の機会を失うケースがあります。
 広域都市の本市では、移動の手段がないと福祉サービスが利用できず「買い物難民になる」という声が聞かれます。

①まず、移動支援サービスの単価の見直しについて、「身体介護の伴わない」サービスは「身体介護を伴う」区分と3倍近い格差があります。移動支援サービス単価が2006年秋以来改定されていないことも踏まえて、「身体介護の伴わない」サービスの単価引き上げなどの見直しを行い、持続可能で円滑なサービスを提供すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 移動支援事業の委託料単価につきましては、平成18年10月に、旧支援費制度における移動介護が、地域生活支援事業として移動支援事業に移行した際に、サービス内容に変更がないことから、移動介護の報酬単価と同額に設定したところであります。
 お質しの単価の見直しにつきましては、障がい者関係団体からも要望がありますことから、今後、他市町村の状況を把握するなど、調査・研究に努めて参りたいと考えております。

②次に、通所施設送迎に係る送迎加算について、広域都市の本市内の施設通所は、遠距離のため車両による送迎が実施されています。国による1人1回片道270円の加算が給付されているものの、距離・車両の種類・利用者の数などによって、通所施設送迎を実施している事務所の半数が赤字に悩んでおり、収支改善に向けて距離や利用者の数などに対する必要な補助を検討すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 通所施設送迎に係る費用につきましては、国が定めた「指定障害福祉サービスの報酬に係る算定基準」による送迎加算で賄うこととされており、現時点において、市単独による補助は困難であります。
 なお、厚生労働省通知「障害福祉サービス等における日常生活に要する費用の取扱い」により、送迎加算を算定している場合であっても、燃料費等の実費が送迎加算の額を超える場合は、不足分について、事業所の運営規程への位置付けや利用者の同意を得たうえで、利用者から徴収することができるものとされております。

③次に、身障者用市営住宅の確保について、身障者用市営住宅38戸のうち、老朽化で白水町入山団地13戸は入居停止中です。一方、災害公営住宅の身障者用には空きがあり未利用部分もあります。障がい者の地域生活移行や高齢化に伴ってグループホームの整備の必要性もあり、災害公営住宅の利活用も適宜検討されるべきです。災害公営住宅の利活用も含め、市は身障者用市営住宅の確保を進めるべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(土木部長)
 身障者用市営住宅につきましては、現在、車椅子対応の住宅を、一般市営住宅に 38戸、災害公営住宅に 13戸、計 51戸を確保しております。
 また、それ以外の市営住宅のうち、平成6年度以降に建設された 一般市営住宅 633戸、災害公営住宅 1,500戸、計 2,133戸におきまして、住戸内外における床段差の解消、玄関、トイレ、浴室及び共用廊下等への手すりの設置など、車椅子を利用しないまでも、身体に障がいを持つ方が、不便なく生活できるようバリアフリー化に努めているところであります。
 今後、平成5年度以前に建設された市営住宅につきましても、大規模修繕等の際、施設の状況や、入居者の要望等を勘案したうえで、バリアフリー化を検討するとともに、災害公営住宅につきましても、一般市営住宅としての管理に向けて、被災者の入居意向を踏まえ、国、県と協議するなど身障者用市営住宅の確保に努めて参りたいと考えております。

障がいを持つ方が安心して生活ができるよう移動支援の充実と身障者用市営住宅の確保を要望致しまして、次に進みます。

2点目は、フォローアップ除染と子どもの生活環境の被曝低減等について、です。

 東京電力福島第一原発事故から6年3ヶ月。政府は、原子力災害の拡大防止を図る原子力緊急事態宣言を未だ解除しておりません。

④そこで、フォローアップ除染について、モニタリング・個人被曝線量の測定結果・除染の効果検証を踏まえ、フォローアップ除染の実施対象である北部4地区で再汚染が特定された箇所など、現状での検討状況はどうか、お尋ね致します。
—答弁(生活環境部長)
 フォローアップ除染につきましては、除染実施後のモニタリング結果等から、長期目標の達成状況を確認した上で、個々の宅地等において、除染の効果が維持されていない箇所を検討し、汚染の広がりや程度、一回目の除染で実施した手法等の諸条件を総合的に勘案し、適用すべき手法やその有効性等について、環境省が判断し、実施することとされております。
 本市においては、比較的線量が高い北部4地区の宅地等を対象に、現在、環境省と協議を進めているところであります。

⑤次に川前町荻・志田名地区のフォローアップ除染の対象範囲について、同地区の放射能汚染レベル実態から、住民からは国直轄の川内村並みに周辺20mとの要望があることから、対象範囲を周辺20mとすべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(生活環境部長)
 フォローアップ除染の対象範囲につきましては、一回目の除染後のモニタリング結果等を踏まえ、除染の効果が維持されていない箇所を特定し、環境省が現地調査を行い、汚染の広がりなど、個々の状況を総合的に勘案し、対象範囲を判断することとされております。
 市といたしましては、再汚染が特定された箇所については、充分な除染効果が発揮できるよう、その手法や範囲について、環境省と協議をして参りたいと考えております。

⑥次に、川前町荻・志田名地区のフォローアップ除染の進め方について、3月に地区説明会を実施していますが地域住民の声を丁寧に聴き事業を推進すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(生活環境部長)
 川前町荻・志田名地区においては、これまでも地域住民の皆様を対象とした除染に関する説明会を環境省や県も同席した中で、定期的に開催しており、その中で、フォローアップ除染についても環境省が説明を行ったところであります。
 今月も22日に開催を予定している地区説明会において、環境省よりフォローアップ除染について説明することとなっておりますので、今後においても、引き続き、地域住民の皆様のご意見・ご要望を聴きながら、環境省や県と連携し、事業を進めて参りたいと考えております。
 
⑦次は、学校周辺の子どもの生活環境における追加被曝防護について、です。お母さん達でつくる「TEAM ママベク子どもの環境守り隊」は、2013年から市内の保育所・幼稚園、小・中学校で放射能測定を行い、既に2巡しました。先頃、4年間の測定結果を教育委員会に報告し、追加被曝線量毎時0.23μSvを超えるスポットが学校等の敷地内に存在することから、子どもたちの環境改善のため除染等の継続を求め「追加被曝防護のため出来うる限りの措置を」「空間線量だけでなく土壌汚染の測定値も参考に」など4項目の要望書を提出しましたが、要望にはどう対応するのか、お尋ね致します。
—答弁(教育部長)
 教育委員会といたしましては、TEAMママベク子どもの環境守り隊の活動に対し、敬意を表するものであります。
 今回の要望は、国が示す除染ガイドラインに定める対応に加え、本市独自の対応を求めるものであり、すべてにお応えすることは困難でありますが、今後も、本会の活動に対し、協力して参りたいと考えております。

⑧次に、子どもの生活環境におけるホットスポット等の放射線モニタリングと除染について、市内全域の児童・生徒の学校内外の生活環境、特に通学路において、1m及び地表の空間線量、土壌放射能濃度のモニタリングを計画的に実施して、必要な除染を継続すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(生活環境部長)
 通学路のモニタリング調査につきましては、平成27年度及び平成28年度において、空間線量率の測定をするためのサーベイメーターを取り付けた自動車走行により通学路を含む市内道路についてのモニタリングを実施しており、平成29年度においても、実施を予定しているところであります。 
 また、通学路において、いわゆるホットスポット等が発見された場合には、関係機関と連携を図りながら、引き続き、適切に対応して参りたいと考えております。

除染などの原子力災害対策を継続して、子どもや市民の安全を確保するよう要望致しまして、次に進みます。

3点目は、県民健康調査甲状腺検査と小児甲状腺がんについて、です。

 福島県は、県民健康調査の目的について、事故による放射性物質の拡散や避難等を踏まえ、県民の被曝線量の評価を行い、県民の健康状態を把握し、疾病の予防、早期発見、早期治療につなげ、将来にわたる県民の健康の維持、増進を図るためとしています。
 3月、福島県立医科大学がこれまで県民健康調査甲状腺検査で公表した以外に、甲状腺がんと診断され摘出施術を受けた4歳児の存在が判明しました。これまで4歳以下にがんの発見がないことが原発事故と甲状腺がんの関係を否定する理由とされてきましたがこれを覆す事実です。

⑨まず、県民健康調査甲状腺検査の検査体制の維持について、検査規模の縮小や検査を自主参加に、との意見もあります。県民の健康維持と増進を図るために現在の検査体制を維持すべきと考えますが、本市の所見はどうか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
県は今年度、市内の小中学校及び高等学校の協力並びに保護者の同意を得ながら、対象児童・生徒への甲状腺検査を引き続き実施することとしております。
 市といたしましては、今後も県が実施する甲状腺検査を含む県民健康調査が円滑に実施できるよう、県と協力して参りたいと考えております。

⑩次に、県民健康調査甲状腺検査の甲状腺がんの把握について、県立医大はじめ経過観察中に甲状腺がんの診断・手術をした医療機関が、福島県等に報告し公表する体制を確立するよう、本市として福島県に要望すべきではないか、お尋ね致します。
—答弁(保健福祉部長)
 県では、県民健康調査における基本調査や詳細調査等の様々な事項に対し、専門的な見地から広く助言等を得るため、県民健康調査検討委員会等を設置しております。
現在、当該委員会等においては、議員お質しの甲状腺がんの症例を把握することについても、協議・検討が進められているところであります。
市といたしましては、これら県の動向を見極めながら、適切に対応して参りたいと考えております。

 適切に対応するという中身が問題でして、市民の命を守る、そして、いわきの宝である子供達を守るということからすれば、縮小論に対してはきちんと検査の維持、そして経過観察で実際に公表されていないという数字が具体的にあるわけですから、そういった点を県がきちんと情報を把握していく必要がある。その点を基礎自治体として福島県に要望していくことが大事なことだと思います。
⑩−2 福島県議会も甲状腺検査の維持を求める請願を全会一致で採択しておりますので、本市として、改めて、甲状腺検査の維持、甲状腺がん情報の把握と公表を、福島県に求めてもらいたいと思います。市長、御所見はいかがでしょうか。

—答弁(市長)
 ただいま、議員お質しのように原発事故による、そういった市民の健康というのは非常に大事なものがあると思っておりますので、これからも県と連携し、不足があれば国に対してものを申してまいりたいと思っております。

(第2回に続く)
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by kazu1206k | 2017-06-14 17:03 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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