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質疑の報告−地域医療条例、震災メモリアル、文化芸術創造都市づくり

6月15日、6月定例会の議案等に対する質疑を行いました。
質疑の詳細をご報告します。
ちなみに、議案等に対する質疑は、意見を述べることはできないルールです。
質疑項目は、以下の通りです。

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 1 議案第1号 いわき市地域医療を守り育てる基本条例の制定について

 (1)基本的施策(第7条関係)について

 2 議案第10号 平成29年度いわき市一般会計補正予算(第1号)について

(1)歳出2款1項7目企画費の企画調整費の震災メモリアル事業費について
(2)歳出2款1項7目企画費の地域づくり推進費の文化芸術創造都市づくり事業費
について
(3)歳出7款1項6目観光費の観光企画費の外国人観光客誘客促進事業費について
(4)歳出8款5項9目墓地公園費の施設整備費の合葬式墓地整備事業費について

 
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 35番、創世会の佐藤和良です。ただいまより、質疑を行います。

 大きな第一点は、議案第1号 いわき市地域医療を守り育てる基本条例の制定について、であります。

一つは、基本的施策(第7条関係)について、です。

1点目、市は、地域医療を守り育てるため、救急医療の体制の維持及び強化に関する施策等の5項目の基本的施策を実施するとされますが、新たなものを含めて、どのような具体的施策を考えているのか、お尋ねします。
—答弁(保健福祉部長)
 地域医療を守り育てるための具体的施策については、救急医療の維持・強化に関する施策として、休日夜間急病診療所の運営、在宅当番医制事業の委託や病院群輪番制事業費補助金による支援、医師等の医療の担い手の確保及び育成の支援に関する施策として、大学医学部への寄附講座の開設による医師の招聘や、本市出身の医師等に対する「いわき医療ふるさと便」の発送、医学生等を対象とした「地域医療セミナー」や「いわき市医療ガイダンス」の開催、市病院医師修学資金制度貸与事業費補助金による支援、医療機関の受診や救急車の適正利用など地域医療の情報提供に関する施策として、医療講演会や出前講座の開催、市ホームページや広報誌等を通した周知啓発、医療、保健及び福祉の連携推進に関する施策として、退院調整ルールの周知徹底や、多職種連携に向けた連絡調整会議や研修会等の地域包括ケアシステムの推進に向けた取組などを、それぞれ実施するほか、新たな取組として、「市内の民間病院における医師の確保に繋がる寄附講座の仕組み」の導入やこの条例の浸透に向け、分かりやすい表現などを使って、市民の皆様の自発的な活動を促すための広報活動を積極的に展開するなど、市、医療機関、及び市民の皆様が一体となって地域医療を守り育てるための施策に取り組んで参りたいと考えております。

2点目、基本的施策を実施するため、必要な財政上の措置を講ずるように努めるとされますが、必要な財政上の措置の財源は、新たなものを含めて、どのようなもの考えているのか、お尋ねします。
—答弁(保健福祉部長)
 基本的施策を実施するための財源は、基本的には、一般財源となる見込みでありますが、県外の大学医学部に開設する寄附講座については、福島県の「寄附講座設置支援事業」の対象となるなど、事業の内容によっては、国や県の補助事業の対象となる場合もありますことから、これらの活用を視野に入れながら、新たな財源の確保にも努めて参りたいと考えております。

 大きな第二点は、議案第10号 平成29年度いわき市一般会計補正予算(第1号)について、であります。

一つは、歳出2款1項7目企画費の企画調整費の震災メモリアル事業費について、です。

1点目、(仮称)震災メモリアル中核拠点施設の展示設計の基本コンセプトは、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(市民協働部長)
 (仮称)震災メモリアル中核拠点施設の展示設計につきましては、「展示」と「語り部」が融合した、市民参加型の展示により、臨場感あふれる生の声や想い、そして市民の記憶と記録を通して、「震災」と「防災・減災」の教訓を後世に、そして世界に伝えていくことを基本方針としております。
 この考え方に基づき、展示空間については、「東日本大震災と防災」や「いわきの現在」など4つのテーマで構成することとし、震災当時から現在に至るまでの出来事を時系列で追い、写真や映像などのほか、当時の思い出や言葉を併せて紹介するなど、震災の記憶や本市の復興に取り組む姿を、確実に後世へ伝えて参りたいと考えております。

2点目、(仮称)震災メモリアル中核拠点施設の施設設計の基本コンセプトは、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(市民協働部長)
 (仮称)震災メモリアル中核拠点施設の施設設計につきましては、利用者が気軽に訪れやすい環境を実現するため、全ての機能を1つの空間に配置することや、高い観覧機能と将来の展示更新に備えた可能性を確保するため、極力、柱の少ない構造とすること、また、追悼・鎮魂の機会を設ける観点から、屋上の展望デッキから海岸への眺望が確保できることなどを基本として取り組んで参りたいと考えております。
 さらには、耐震性の確保や環境への負荷の低減に配慮するとともに、維持管理にかかる経費の低減にも意を用いたものとして参りたいと考えております。

3点目、設計及び管理運営計画等業務委託の業者選定は、どのように行うのか、お尋ねします。
—答弁(市民協働部長)
 設計及び管理運営計画等業務委託につきましては、市の入札参加資格者名簿のうち、「測量・調査・設計の部」において「建築一般」の区分に登録し、かつ、「役務の提供の部」において「その他」の区分に登録している者の中から、展示に関する業務の実施が可能と判断される者を選定し、指名競争入札により、業者選定を進めて参りたいと考えております。

4点目、新築工事基本・実施設計委託の業者選定は、どのように行うのか、お尋ねします。
—答弁(市民協働部長)
 新築工事基本・実施設計委託につきましては、市の入札参加資格者名簿のうち「測量・調査・設計の部」において「建築一般」の区分に登録している者の中から、10者程度を選定し、指名競争入札により、業者選定を進めて参りたいと考えております。

5点目、平成31年3月31日供用開始に向けた、基本計画の策定、基本設計、実施設計、建築工事等、今後のスケジュールは、どのようになるか、お尋ねします。
—答弁(市民協働部長)
 只今、議員からご紹介いただきましたとおり、昨年5月に策定した、震災メモリアル事業方針におきましては、中核拠点施設の供用開始時期を、概ね平成31年3月と見込んでおりましたが、その後、施設の規模や内容について、地域の皆様と丁寧な意見交換に努めるとともに、復興庁との財源も含めた事業費の協議に期間を要しましたことから、本年5月にとりまとめた当該施設の基本計画においては、供用開始の時期を、平成31年度中に変更したところであります。
 今後におきましては、今年度に、各種設計業務の委託を行い、施設や展示等に係る詳細な内容を検討したうえで、平成30年度から、施設の建設工事、及び展示の製作を進めて参りたいと考えております。

 二つは、歳出2款1項7目企画費の地域づくり推進費の文化芸術創造都市づくり事業費について、です。

1点目、文化芸術創造都市づくり事業の概要は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
 文化芸術創造都市づくり事業は、「文化のまちづくり」を推進するため、文化芸術が持つ創造的な視点で、地域の文化を発掘・再評価するとともに、新たな魅力を創造し、地域の誇りなどの社会的価値と、交流人口の増加などの経済的価値の創出を目指すものであります。
 具体的には、市内の文化芸術団体等と連携し、まちなかを会場に、地域の多様な文化を市民の皆様が共有・共感できるイベントを開催するほか、「文化のまちづくり」を担う人材育成や地域資源の発掘・調査などの基盤づくりに取り組むものであります。

2点目、(仮称)まちなかカルチャーフェステェバル支援事業補助金は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
 「(仮称)まちなかカルチャーフェスティバル」支援事業補助金は、主催者である市内の文化芸術団体等で組織する実行委員会に対し、フェスティバル開催に係るPRなどの運営費のほか、人材育成事業や地域資源リサーチ事業に係る講師謝金等の必要経費を補助するものであります。

3点目、コーディネーター養成事業の内容は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
 地域の文化を掘り起し、新たな光をあて、その魅力を発信していくためには、地域の文化の担い手や市内の芸術文化団体等をつなぎ、共に創る共創の理念のもと、新しい価値を創出していく必要があり、また、それらをコーディネートする人材が求められております。
 こうしたことから、今般、コーディネーター養成事業として、業務に必要な知識・技術が身に付けられるような講座や実践プログラムを実施する予定であります。

4点目、地域資源リサーチ事業の内容は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
  「文化のまちづくり」の推進に向けた文化資源を活用したまちづくりの事例の学習、地域の文化資源の調査・再評価、その調査結果のマップ化、マップを活用したモニターツアーの実施、となっております。

 三つは、歳出7款1項6目観光費の観光企画費の外国人観光客誘客促進事業費について、です。

1点目、外国人観光客誘客促進事業の概要は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
 外国人観光客誘客促進事業につきましては、国の「東北観光復興対策交付金」を活用し、国際旅行博への参加や外国人向けPR動画の制作、現地の旅行事業者等を招へいするファムトリップの実施及びツアー造成により、本市への外国人観光客の誘客促進を図ろうとするものであります。

2点目、補正額の積算根拠は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
 事業費につきましては、専門業者から徴した見積りに基づき所要額を算出しており、国際旅行博への参加旅費として約52万円、本市のPR動画の制作、及びファムトリップ等の実施にかかる委託費として約637万円としたものであります。
 PR動画の制作委託費   約339万円     ファムトリップ等の実施委託費  約298万円

3点目、国際旅行博への参加の概要は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
 県が積極的に誘客に取り組んでいる「タイ」において開催される国際旅行博に県とともに参加し、現地の旅行事業者等に対し、本市の魅力を直接PRし、合わせてニーズの把握を図ろうとするものであります。

4点目、外国人観光客向けPR動画の制作の概要は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
 外国人観光客向けPR動画につきましては、本市の魅力である、海、山、温泉はもとより、伝統文化や、花や紅葉に代表される四季折々の風景など、特に、外国人旅行者の訪問意欲等に結び付く魅力的な動画を多言語で制作し、本市の情報を広く発信しようとするものであります。

5点目、ファムトリップ実施及びツアーの造成の概要は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(特定政策推進監)
 現地の旅行事業者等を招へいするファムトリップにつきましては、本市を代表する観光施設をはじめ、伝統文化や自然を体感していただき、その魅力を発信していただくとともに、旅行商品の企画・造成へとつなげることを目的として実施するものであります。

 四つは、歳出8款5項9目墓地公園費の施設整備費の合葬式墓地整備事業費について、です。

1点目、市営南白土墓園の納骨堂併設型合葬式墓地の参拝所棟・納骨室棟の概要は、どのようなものか、お尋ねします。
—答弁(市民協働部長)
 南白土墓園に整備する納骨堂併設型合葬式墓地につきましては、 参拝所と納骨室の2つの棟により構成されており、参拝所につきましては、鉄筋コンクリート造平屋建て、延床面積約63m²とし、遺族が、参拝時に献花、焼香を行う機能を有しております。
 また、納骨室につきましては、鉄筋コンクリート造、地上1階地下1階建て、延床面積約230m²とし、地上部分には1,500体の焼骨を一定期間個別に収蔵できる納骨室を、地下部分には納骨室にて一定期間収蔵した焼骨及び直接合葬する焼骨を3,500体収蔵できる合葬室をそれぞれ配置し、合計5,000体の焼骨を収蔵できる機能を有しております。

2点目、平成30年度中の供用開始に向けた、使用料の確定、募集開始時期など、今後の事業スケジュールはどうか、お尋ねします。
—答弁(市民協働部長)
 今後のスケジュールにつきましては、現在、平成30年夏頃の工事竣工を目途に事務を進めているところであり、平成30年市議会6月定例会において、「いわき市墓園条例」の改正を行い、合葬式墓地に係る使用料を設定したうえで、工事竣工後速やかに使用者の募集を開始し、平成30年秋頃の供用開始を予定しております。
by kazu1206k | 2017-06-17 07:43 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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