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8.15、戦場体験の継承

 2017年8月15日、戦後72年。
 72回目の「終戦記念日」にあたり、アジア太平洋戦争で犠牲になった全て人々に対し謹んで哀悼の誠を捧げます。
 戦後の日本は、筆舌に尽くし難い甚大な戦争の犠牲の上に、日本国憲法を制定し、この72年間、平和国家建設の道を歩んで参りました。あらためて今日の平和の意味を心に刻み、新たな戦争は何としても止めなければなりません。
 今日、安倍政権は、2013年の特定秘密保護法の制定、2015年の戦争法の強行、2016年の盗聴対象犯罪の拡大、2017年の共謀罪を強行と、「戦争する国」に向けた体制づくりを進めてきました。安倍首相は、今年5月に「2020年までに、新しい憲法を施行する」と宣言し「戦争する国」づくりの総仕上げとして憲法改悪、9条改悪を目論んでいます。
 このような情勢にあって、先人の戦争体験を継承することの大切さを改めて痛感いたします。わたくしは、あらためて、アジア太平洋戦争で犠牲になった人々に想いを致し、憲法改悪、9条改悪を阻止するために全力をあげる決意です。

 以下に、あらためて、8年前、2009年8月15日のブログを再掲します。

終戦の日、父の戦場体験の継承

64年前の1945年8月15日正午、昭和天皇の玉音放送があり、1937年7月7日の蘆溝橋事件以降の日中戦争、1939年9月1日以降の第二次世界大戦が終った。
軍民併せて6.200万人の膨大な犠牲者。日本、ドイツはじめ帝国主義諸国による侵略戦争によって、アジア・アフリカなど多くの植民地諸国、帝国主義本国の市民が、無差別爆撃、大量殺戮、ホロコーストと筆舌に尽くし難い地獄の惨禍を味わった。

第二次世界大戦の末期、人類は初めて、ヒロシマ・ナガサキで原子爆弾の悲惨を目撃し、核の時代に突入した。戦後も世界各地で戦火はやまず、米ソ冷戦に入って、核兵器の軍拡時代が長く続く。ソ連崩壊による冷戦終結後も民族対立、地域紛争が続き、核の拡散も終止符を打つことができない。

私の父は、鉄道員であった。招集されて海軍航空隊の通信兵として、フィリピン戦線に投入された。アメリカ軍の圧倒的な物量の前に戦線は敗北、父も被弾、ジャングルでマラリヤと飢餓の中に生き延び、終戦を迎えた。終戦によっても兵士は打ち棄てられ、ジャングルの死の彷徨をへてアメリカ軍に発見され投降したときいた。
戦後復員して、母と結婚し私もうまれた。父は、わたしと一緒に風呂に入ると決まって、フィリピンでの戦場体験を話した。マラリヤ、飢餓、戦友、アメリカ軍の攻撃、投降の呼びかけ、士官と兵卒、多くのことをきいた。父の伝えたかったことの何分の一か。わたしの小さな子供心に刻み込まれた。
私は引継がねばならないと思う。そう思って40年近くが立つ。

私の政治活動の原点、社会活動の原点は、父の戦争体験にある。
父の戦場体験をきいたことから全てが始まっている。
戦争を起こしてはならない。平和こそが、全ての原点である。

2009年08月15日

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by kazu1206k | 2017-08-15 23:40 | 平和 | Comments(0)

佐藤かずよし


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