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ひだんれん、第9回福島県交渉

 11月1日午後、原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)などによる第9回福島県交渉が開かれました。福島県からは、避難地域復興課、避難者支援課、避難者拠点課の担当者が出席しました。
 冒頭、福島地裁で勝訴した生業訴訟の中島団長が福島地裁判決について触れ、被災者が被っている実状に向き合うこと、国に求められる責任、県に求められる姿勢、判決は追風になる、県も活かして欲しいと訴え、「住宅無償提供の打ち切り問題について、内閣府は県当局から要請があれば協議に応じると回答している」と、切り捨て策の変更を求めました。
 ひだんれんの2017緊急要求の住宅部分(下記に記載)を村田幹事が読み上げ、住宅無償提供の継続、新たな損害の回復、実態調査の実施、当事者団体との協議などを求めました。
 避難者の実態調査の実施をもとめ、山形県に避難する武田さんからは、山形県の実態調査では7割が生活困難、雇用促進住宅の明け渡し訴訟で被告にされ、住まいの追い出しをかけられている実情が切々と訴えられれました。避難の協同センターの瀬戸さんなどからは、東京都の調査では20万円の収入で10万円の家賃を払わねばならない実態が明らかにされ、どうしたら生活していけるのか、生活実態がわかる調査をしてほしいと訴えました。
 県側は「厳しい状況はわかる、今後に活かしていきたい。専用ダイヤルの活用など」と発言するのみで、会場からは、辞任した今村前復興大臣は6月の国会答弁で、住まいからの「追い出しはしない、させない」と発言しているとの声が上がりました。
 いのちと暮らしを守るために、あきらめるわけにはいきません。

 2017年 緊急要求           
  日本政府と福島県は2017年3月末日をもって避難指示区域外避難者に対する住宅無償提供を打ち切り、同4月1日までに帰還困難区域を除く全ての避難指示を解除した。これらの政策強行によって生じている当面の問題について、以下の点を要求する。

 1. 住宅
(1)政府と福島県は、避難指示区域外避難者に対し、従来と同等の住宅無償提供を継続すること
 (2)政府と福島県は、打ち切り対象12,539世帯全て対し、4月以降の住居・健康・生活状況等の実態調査を行い、打ち切りによって生じた精神的、身体的、経済的困難の即時解消にあたるとともに、打ち切りに伴うあらゆる損害の回復措置を講じること
 (3)政府は、福島県外の放射能汚染地域からの避難の実態調査を行い、これらの避難者に対して住宅の無償提供を行うこと。福島県は、2013年以降の避難者に対しても住宅無償提供を行うこと (4)政府と福島県は、避難指示解除地域の避難者の住居・健康・生活状況等の実態調査を行い、全ての避難者に対する住宅の無償提供を継続すること
 (5)政府と福島県は、被害当事者団体との協議機関を設け、今後の避難者住宅政策を早急に確立すること


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by kazu1206k | 2017-11-03 21:45 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k