絶望の暗闇の果て…芋がらの煮物。映画「武士の一分」。

今年もとうとう師走。
12月1日は「映画の日」。この日、映画「武士の一分」が公開された。
「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続く、山田洋次監督の時代劇だ。
藤沢周平原作・山田時代劇三部作の最後を飾る劇映画ときいて、妻と二人で出かけた。

妻とつましく暮らす海坂藩の下級武士三村は、藩主の毒味役をつとめて失明。絶望して自害しようとする夫を思いとどまらせる妻。愛する妻は家禄を守ろうとして上司の罠にはまる。夫は妻を離縁するが、真実を知って上司に復讐を誓う。藩内きっての剣の使い手に盲目の剣で果たし合いに臨む。「譲れない」一分にいのちをかけて…。

山田監督は「映画「武士の一分」は優しい愛妻物語であり、白刃閃く復讐譚でもありますが、この映画を通して、ぼくたちは江戸時代の地方の藩で静かに生きていた先祖たちの姿を敬意を込めて描く、ということをしたいと思います」とメッセージを寄せている。
言葉に違わぬ仕上がりだ。
「手作りの芋がらの煮物」で、ラストシーンは一気に泣かせる。

劇中、復讐に燃える三村が剣術道場で免許皆伝の時授かった師匠の言葉を口にするシーンがある。
「ともに死するをもって、心となす。勝ちはその中にあり。必至すなわち生くるなり」。
吹っ切れた感じがした。
心の奥底から不思議な勇気が湧いてくるのを感じた。
帰りがけ、妻が「手作りの芋がらの煮物」のことを言った。
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by kazu1206k | 2006-12-03 16:31 | 文化 | Comments(0)

佐藤かずよし


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