南部清掃センター談合事件の住民訴訟の弁護士報酬負担で質疑

6月定例会は、14日で一般質問を終わり、総括の質疑を行いました。
私は、
1、 21世紀の森産業廃棄物最終処分場について
2、いわき市国民保護計画の策定の報告について
3、 工事請負契約について
4、 南部清掃センター訴訟の弁護士報酬の負担について
の4点を質しましたが、そのうち「議案 第22号 弁護士報酬の負担について」以下やりとりを紹介します。

 本件は、三菱重工業(株)など5社による自治体のゴミ焼却炉に関する独占禁止法違反事件で、昨年6月、公正取引委員会が談合の事実を認め再発防止などの排除措置を求める審決を行った南部清掃センター談合事件に係るもので、公正取引委員会が談合を認め排除勧告をした段階で、工事請負代金の支出命令差し止めと本市への損害賠償を求めた代位請求であります。
 これは、本市の財政運営の公正を確保し、市民全体の利益を保護する住民訴訟であり、原告側が高齢となったため、事業者への損害賠償請求訴訟の円滑な進行をめざして、元市長らへの訴えの取り下げを行ったと聞いています。
 本市の財政運営の公正を確保し、市民全体の利益を保護する立場から、以下伺います。

(1)南部清掃センター談合事件について

 ア 平成11年9月定例会には、「残金支払いの一時保留を求める請願」が出され、常任委員会審査の結果、継続審査になり委員長報告で「談合が事実と認められた場合は、市は会社側に損害賠償を求めるべき」との要望を付言している経緯があるが、当時の市民感情をどのように理解しているか。

(生活環境部長答弁)清掃センターは、市民生活に直結した必要不可欠な施設であり、特に旧南部清掃センターは当時老朽化が著しく、またダイオキシン対策が急務となっていたことから、施設の早期整備が求められておりました。
このような状況の中で行なわれた、同工事の入札に際しては、談合情報が寄せられたことから、入札参加各社から「談合の事実があった場合の損害を担保するための誓約書」を徴し、その後、「談合の事実が最終的に確定した場合は三菱重工業(株)が市に対し損害賠償義務を負う」とする協定書を締結しており、市民の意向も十分にふまえ、当時、行政として取りうる最大限の対応を行なってきたものと認識しております。

 イ 公正取引員会の独禁法違反の審決以降、事業者側が東京高裁に訴えているが審理の現状はどうか

(生活環境部長答弁)平成18年6月27日の公正取引委員会の審判審決を不服とし、同年7月27日に三菱重工業(株)を含むメーカー5社が東京高等裁判所に審決取消を求める訴えを提起し、これまで2回の口頭弁論が開かれ、現在も係属中であります。

 ウ 東京高裁で独禁法違反の判定確定の時、本市の対応はどうか

(生活環境部長答弁) 判決において、最終的に談合の事実が確定した場合は、協定書に基づき、三菱重工業(株)に対し、すみやかに損害賠償を求めていく考えであります。

(2)弁護士の報酬について
 
 ア 弁護士報酬の内容は、どのようなものか

(生活環境部長答弁)弁護士報酬の内容につきましては、対象となる3氏いずれも着手金及び報酬金となっております。

 イ 本市は弁護士報酬額や内容をどのように知り得たのか

(生活環境部長答弁)今回、公費負担の議案を提出するにあたっては、あらかじめ当該3氏が訴訟代理人と取り交わした委任契約書及び支払った事実を証する領収書により、報酬額及び内容の確認を行なったところであります。

 ウ 本件で本市が弁護士報酬を支払わねばならない理由は何か

 (生活環境部長答弁)平成6年改正前の地方自治法第242条の2第1項第4号による、訴訟については、執行機関の長や職員が職務執行行為に関連して、私人として対象となり、勝訴した場合でも弁護士費用が個人負担となる問題点が指摘されておりました。   
このため、平成6年の法改正により、当該私人被告が勝訴した場合は、その請求によらず、支払った弁護士報酬の範囲内で相当と認められる額を公費負担することができるものとされたところであり、今回の提出議案はこの改正趣旨に基づくものであります。
   また、今回の取下げは、裁判官から、これまでの訴訟経過をふまえ、原告側に対し、私人に対する訴えの取下げ勧告がなされ、これを受け、取下げしたことにより訴訟が終了したことから、当該3氏の支払った弁護士報酬については、適正な財務会計行為に関して生じた費用として、市が公費負担すべきであると判断したものであります。
なお、現行法では、訴訟の相手方は全て執行機関となり、応訴費用を個人が負担することはなくなっております。

エ 法242条の2第8項の「その報酬の範囲内で相当と認められる額」とする根拠は、各人個別に何か。

 (生活環境部長答弁)相当額を判断するにあたりましては、訴額を基準として報酬を算定する考え方と、過去の判例において示された「日本弁護士連合会報酬規程を適用し、経済的利益を算定できないときは、基準を800万円として報酬を算定する」考え方があります。
これらのいずれの方法を採用した場合でも、各人の実際の負担額はそれを下回っており、今回の公費負担にあたっては、当該額のうち着手金及び報酬金のみを公費負担の対象としたものであります。

 オ 報酬を受け取った弁護士は、本市の顧問弁護士と同一人物か

(生活環境部長答弁)当該3氏が選任した訴訟代理人につきましては、岩城氏、渡邉氏にありましては、本市の顧問弁護士となっております。
また、四家氏にありましては、当初、市の顧問弁護士ではありませんでしたが、訴訟代理人の事情により平成18年1月から市の顧問弁護士に継承されております。
  
(3)議決を求める理由について
 
 ア 本定例会において、議決しなければならないと判断した理由は何か

(生活環境部長答弁)本件につきましては、平成19年4月24日に原告側から訴えの取下書の提出があり、同年5月4日に、当該3氏については実質勝訴により訴訟が終了となったことから、すみやかに公費負担すべきであると判断し、議会の議決を求めるものであります。

 再質問:すみやかに公費負担するとのことだが、独禁法違反確定までは待てないのか

(生活環境部長答弁) 地方自治法の規程により公費負担するもので、確定まで待つまでもないと判断しております。

 イ 「議会の議決により」は個々の負担に対して個別の議決を要すると平成6年通知されている。二事件を一括して議決するのは不適切であり、一事件毎の議決が至当ではないのか

(生活環境部長答弁) 二つの事件につきましては、福島地方裁判所において、同一事件として一括審理してきた経過があること、また、今回、原告側から一件の取下書により二つの事件について一括して訴えの取下げがなされたことから、二つの事件を一体的に取扱うことが相当と判断し、一議案として提出したところであります。

ウ 弁護士報酬の負担は、独禁法違反の判決確定まで凍結すべきではないか

(生活環境部長答弁) 先ほども申し上げましたが、本年1月23日の口頭弁論において裁判官から3氏に係る訴えの取下げ勧告がなされ、4月24日の口頭弁論に際し、原告代理人より取下書の提出があり、5月4日に当該3氏については実質勝訴により訴訟が終了しております。
このことから、改正前の地方自治法第242条の2第8項の規定に基づき、すみやかに議会の議決を経て、公費負担すべきと判断したものであります。

川田龍平を応援しています
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by kazu1206k | 2007-06-15 06:45 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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