地域医療ー市立病院改革と救急医療、いわき型ER構想

9月12日、9月定例会の一般質問では、「原発震災と市民の安全」「いわき市民を守る医療」「小名浜地区まちづくり計画」「東邦亜鉛(株)小名浜製錬所の高濃度二酸化硫黄ガス放出」の4点を質しました。

このうち「いわき市民を守る医療」については、多くの市民が医療や福祉の後退に不安を持っており、毎回の議会報告会でどの会場に行ってもこの話題になります。
ようやく政府も、勤務医の負担軽減や産科、小児科の医師不足、救急医療の改善のために、診療報酬の改定の議論をはじめました。
しかし、国民が必要としている医療費を削減してきたのは国です。今日の医療崩壊を引き起こしてきた原因と責任は国にあるのですから、国は方針転換をして、国民の必要な医療費の財源を確保し投入しなければなりません。

いわき市では、4月から病院事業管理者をおき、新体制のもとで、市民を守る医療の要である市立病院改革が動き始めています。
また、奈良県の産科救急体制の問題が大きく取り上げられましたが、本市では、救急医療はじめ地域医療を守るために、昨年12月から、市、医師会、病院協議会の3者によるにいわき市地域医療協議会を立上げ、この8月末「いわき市における医療の確保に関する協定」を締結しました。

こうした動きを踏まえ、一般質問では、「市立病院の改革の現状と課題」と「救急医療の課題解決」を取り上げ質問しました、以下、一般質問のやりとりの一部をご紹介します。

<市立病院の改革の現状と課題>
●本市における産婦人科医療の集約化後、医療体制や医療行為の件数など、共立病院産婦人科はどう変ったのか。
—答弁
産婦人科の集約化後の状況について、医師数は、平成19年9月1日現在で後期研修医1名を含め6名であり、前年同月と比較して3名の増となります。
また、4月から7月までの比較で、入院延患者数は、平成18年度の4,620人に対し、平成19年度は、26%増の5,818人、外来延患者数は、平成18年度の4,157人に対し29%増の5,344人です。
さらに、分娩件数は、平成18年度の212件に対し、平成19年度は37%増の291件です。
また、患者さん等の受入れの面は、集約化により人的資源の有効活用が図られたことから、昨年と同様に、異常分娩やハイリスクの妊産婦を受け入れるほか、紹介状をお持ちくださる患者さんにも対応できる状況にはなっています。

●共立病院の神経内科の常勤医師不在、心臓血管外科の医師不足など、医師不足の改善をどう進めているのか。
—答弁
全国的な医師不足の状況下、医師確保に有効な手法を調査・研究していますが、これまでの具体的な取組みは、医師の給与をはじめとする待遇面や勤務環境面の改善を図るとともに、将来に向けた医師確保のため大学医学部に在学する学生に対する修学資金の貸与制度を実施しました。引き続き人材供給源である大学医局等へ赴き、医師派遣について粘り強く要請するとともに、医師会や本市出身者、ゆかりの方々の人脈による人材の発掘など、あらゆる手だてを講じ、全力を挙げて取り組みます。

●常磐病院の機能や体制など、今後の方向性についての取り組み状況はどうか。
—答弁
今年度の取り組みは、本院・分院間における連携体制等を構築するため、本年5月から病院局長を座長として、本院・分院院長等で構成する「診療体制等に係る打合せ」を開催し、検討を行っているところで、可能なものから実施する考えです。
また、分院の経営改善策などについて検討する病院局内の組織として、経営企画室長をチームリーダーとした「常磐病院のあり方に係る検討チーム」を立ち上げ、常磐病院の担うべき役割等について検討を重ねて参ります。

<本市の救急医療の課題解決>
●内科と小児科の市休日夜間急病診療所の体制は、「小児休日当番医制度」との連携によって改善されているのか。
—答弁
医師会のまとめによると、本年6月までに、1,221人の方々が受診されており、1日当りの平均受診者数は、48.8人となっており、この小児専門当番医の実施により休日夜間急病診療所の負担軽減が図られています。

●医師会による在宅当番医は、南部地区から北部地区へと拡大していますが、現在の地区割りより診療科目による指定の方が市民にとっても開業医にとっても、望ましいのではないか。
—答弁
1月にスタートした小児専門当番医の実施日には多くの患者さんが受診しており、市民の皆様から大変喜ばれています。これは、診療科目が明確であり、専門医が診療するということで患者さんにとり安心して受診できることなどが考えられます。
こうしたことから、今後、多くの在宅当番医の協力が得られれば、一定の診療科目について、診療科目ごとの実施も可能となり、市民の皆様にとりましても、開業している医師にとりましても望ましい姿になるのではないかと考えます。

●救急車が来ても搬送する病院決定まで時間がかかり、二次輪番病院が機能していないという声もあるが、どう改善するのか。
—答弁
二次輪番病院は、入院や手術が必要な傷病者を治療するため、7つの救急告示病院を含む市内17の病院が、毎夜間および休日の昼間に輪番で救急患者の診療にあたっています。
しかしながら、夜間や休日は当直医のみとなり、診療科目も限られることから、救急患者が収容されるまでに相当の時間を要する場合があります。
こうしたことから、病院群輪番制事業の受託先である、いわき市病院協議会は、今年度から、平日・休日に関わらず、1日当たり、2病院が輪番病院となるなど救急患者の受け入れ体制を強化したところです。

●市休日夜間急病診療所と共立病院の救急外来を一本化して、共立病院はじめ市内の開業医、勤務医に呼びかけて医師の集約化を図り、いわき型ERを立ち上げる構想を進めるべきではないか。
—答弁
第3回のいわき市地域医療協議会で、休日夜間急病診療所と共立病院の救急外来とを一本化し、医師の集約を図ってはどうかとの提案が出されています。
第4回の協議会で、救急医療に係る論点整理の中で、休日夜間急病診療所の課題として位置られたところです。この課題は、休日夜間急病診療所の現状と課題を、休日夜間急病診療所運営委員会の中で整理するとともに、総合磐城共立病院での受け入れ体制もあり、関係部局はもちろん、市医師会や市病院協議会、さらには市薬剤師会等との調整を図る必要があり、引き続き、いわき市地域医療協議会で、研究・協議します。
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by kazu1206k | 2007-09-16 08:00 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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