カテゴリ:脱原発( 1070 )

頻発するトラブルで要請、汚染水で第38回東電交渉

 12月22日午前、脱原発福島ネットワークなどは、いわき市平で、再開第38回東電交渉を行いました。
 冒頭、「福島第一原発での放射性物質監視不能に伴う運転上の制限逸脱及び使用済み核燃料プール冷却ポンプの停止に関する要請書」(下記参照)を提出しました。また、「川村会長のトリチウム水海洋放出発言の撤回とトリチウム水の安全な保管を求める要請書」への東電による再々回答と質疑などが行われました。
 「福島第一原発での放射性物質監視不能に伴う運転上の制限逸脱及び使用済み核燃料プール冷却ポンプの停止に関する要請書」は、11月に事故の収束作業中の東京電力福島第1原発で、放射性物質を監視する、原子炉格納容器ガス管理設備の放射線検出器や、使用済み燃料を冷却する、使用済み燃料プールの循環冷却ポンプが停止するトラブルが続いていたことから、これらトラブルについて、人為ミスとされる類似トラブルが頻発し、保安管理上問題化しているため、人為ミス対策の見直しを求めたものです。
  「川村会長のトリチウム水海洋放出発言の撤回とトリチウム水の安全な保管を求める要請書」についての再々回答と質疑では、漁業者はじめ福島県民、関係者の合意なしに、トリチウム水の海洋放出はあり得ず、陸上タンク保管などを重ねて求めていることに対して、東電側は「処理水の扱いに関する方針決定については、国の小委員会の検討状況を踏まえて、国や地元関係者と検討を進めていきます」との回答。地元関係者としては、「汚染水なら漁業者、敷地内タンク貯蔵なら地元自治体などになる」としています。
 さらに、規制委員会の更田委員長が地元自治体関係者に対し、海洋放出発言を繰り返していることに関連して、東電側は「国の小委員会は資源エネルギー庁の管轄。規制委員長がそういったからといって、東電がそうするわけではない」と答えています。
 また、トリチウム汚染水海洋放出の放出トリチウム総量の表示については、「総排出量の管理はしていない。1回1回の管理で運用目標の数値を厳守して排出している。総量規制は考えていない」とこれまでの対応を繰り返しました。
 東電側は、敷地内タンク貯蔵について、トリチウム処理水は発生し続けるが、2021年1月分までは確保、22年度まではリプレースなどでタンク貯蔵できるとし、雨水対策については42基のサブドレンのくみ上げ量のアップ工事を進めており、径の拡大や震災前使用の復活を行うとともに、一時貯蔵タンクも7基から11基、容量800㎥から1500㎥に増強する、としています。
 この他、多核種除去設備アルプスの高濃度汚泥、HICの保管容量等の概要、サイト内避難訓練、東電社員の白血病労災認定に伴う被曝労災認定問題などのやりとりも行われました。

福島第一原発での放射性物質監視不能に伴う運転上の制限逸脱
及び使用済み核燃料プール冷却ポンプの停止に関する要請書


東京電力ホールデングス(株)代表執行役社長 小早川 智明 様      
 2017年12月22日

 事故の収束作業中の東京電力福島第1原発で、放射性物質を監視する、原子炉格納容器ガス管理設備の放射線検出器や、使用済み燃料を冷却する、使用済み燃料プールの循環冷却ポンプが停止するトラブルが続いています。
 11月20日、2号機原子炉格納容器ガス管理設備A系を保守作業のため停止したところ、B系の異常を示す警報が発生、短半減期核種の放射能濃度が監視できない状態となりました。
 これにより、貴社は「特定原子力施設の保安第1編第24条『未臨界監視』にて定める原子炉格納容器ガス管理設備の放射線検出器において2号機の運転上の制限『1チャンネルが動作可能であること』を満足できていないと判断」しました。
 貴社は、臨界時に放出されるキセノンの濃度計測をする装置の出口弁が閉じられていたため、ガスを監視できなくなったことが原因とし、当時の現場作業員から聞き取り調査を行った結果、誰かが誤って弁を閉めた人為ミスの可能性を示しています。
 「未臨界監視」に関する運転上の制限逸脱は、原子炉格納容器内の溶融燃料が臨界に至っていないか、未臨界状態を監視できない事態に陥ったということであり、保安管理上、由々しき問題です。
 また、11月27日には、運転中の3号機使用済燃料プール循環冷却一次系ポンプ(B)が停止しました。ポンプ(B)の停止に伴い冷却停止状態となりましたが、現場確認では、異常がないとされ2時間後に再起動し冷却を再開しました。プール水温は0.1度上昇しています。
 貴社は、ポンプ(B)停止の原因は、ポンプ系統入口隔離弁の位置検出スイッチに、作業に伴う何らかの接触があり、「閉」信号が発信されポンプが自動停止したものと推定しています。
 これらの、原子炉格納容器ガス管理設備の放射線検出器や使用済み燃料プールの循環冷却ポンプなど重要設備機器類の弁やスイッチが、いずれも人為的ミスで停止するトラブルは、過去にも類似トラブルが頻発しており、保安管理上問題です。
 この際、わたしたちは、福島第一原発の廃止措置等に向けた中長期ロードマップの確実な進捗、特定原子力施設の保安の確保に向けて、下記の通り申し入れ、速やかな回答を求めます。


1、原子炉格納容器ガス管理設備や使用済み燃料プール循環冷却ポンプなど重要設備機器類の人為ミス防止対策を明らかにすること。
2、福島第一原発事故収束作業の全体における人為ミス対策を見直すこと。
3、福島第一原発の廃止措置等に向けた中長期ロードマップの進捗状況について、説明すること。

以上

命を守る三春の会   風下の会福島   脱原発の日実行委員会福島  脱原発福島ネットワーク  脱原発緑ネット  ハイロアクション福島  福島原発30キロひとの会  双葉地方原発反対同盟   フクシマ原発労働者相談センター    ふくしまWAWAWA―環・話・和―の会

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by kazu1206k | 2017-12-25 11:05 | 脱原発 | Comments(0)

伊方原発差止の高裁決定、日弁連声明

 12月13日、広島高等裁判所は、四国電力株式会社に対し、伊方原子力発電所3号機の原子炉について、周辺住民の人格権侵害に基づき、運転の差止めを命じる仮処分決定を言い渡しました。
 日本弁護士連合会は、今回、初めて高等裁判所において仮処分の請求を認め、2018年9月30日まで原子炉の運転の停止を命ずる決定を言い渡したことについて、極めて意義のあることとして、「伊方原発差止仮処分広島高裁決定に対する会長声明」を公表しました。

伊方原発差止仮処分広島高裁決定に対する会長声明

本日、広島高等裁判所は、四国電力株式会社に対し、伊方原子力発電所(以下「伊方原発」という。)3号機の原子炉について、周辺住民の人格権侵害に基づき、運転の差止めを命じる仮処分決定を言い渡した。

これまで、福井地方裁判所が、2014年5月に大飯原子力発電所3、4号機の運転差止めを命じる判決を言い渡し、2015年4月には高浜原子力発電所(以下「高浜原発」という。)3、4号機の運転差止めを命じる仮処分決定を言い渡した。また、大津地方裁判所でも2016年3月に高浜原発3、4号機の運転差止めを命じる仮処分決定を言い渡している。これらはいずれも地方裁判所での判決・決定であり、今回、初めて高等裁判所において仮処分の請求を認容し、2018年9月30日まで原子炉の運転の停止を命ずる決定を言い渡したことは、極めて意義のあることである。

今回の決定は、原子力規制委員会の定めた火山ガイドの評価手順に従い、伊方原発から130キロに位置する阿蘇カルデラについて原子炉の運用期間中に火山の活動性が十分小さいと判断することはできず、噴火規模を推定することもできないから、過去最大の阿蘇4噴火(約9万年前)の噴火規模(火山噴火指数7)を想定すべきで、阿蘇4噴火時の火砕流が伊方原発敷地に到達した可能性が十分小さいと評価することはできないから、伊方原発の立地は不適であると判断したものである。同様の事実は、川内原子力発電所に関する福岡高等裁判所宮崎支部決定(2016年4月6日)や、本決定の原決定である広島地方裁判所決定(2017年3月30日)においても認定されていたが、原子力発電所(以下「原発」という。)の運用期間中に破局噴火が発生する可能性が示されない限り、これを停止させることは社会通念に反すると判断して、住民の請求を認めなかった。

しかし、本決定は、原子力規制委員会が最新の科学技術的知見に基づいて定めた火山ガイドが考慮すべきと定めた自然災害について、社会通念を根拠に限定解釈をして、判断基準の枠組みを変えることは、原子炉等規制法及びその委任を受けて制定された新規制基準の趣旨に反すると判断した。さらに、火砕流噴火よりも小さい規模の噴火の際の降下火砕物の層厚と、大気中濃度の想定も過小評価であると認め、運転の差止めを認めたものである。

本決定は、国民の生存を基礎とする人格権に基づき、国民を放射性物質の危険から守るという観点から、司法の果たすべき役割を見据えてなされた、画期的決定であり、ここで示された火砕流噴火に関する判断は九州、四国、北海道、東北の原子力施設に、降下火砕物に関する判断は、他の全ての原子力施設に当てはまる。

当連合会は、2013年の人権擁護大会において、いまだに福島第一原発事故の原因が解明されておらず、同事故のような事態の再発を防止する目処が立っていないこと等から、原子力発電所の再稼働を認めず、速やかに廃止すること等を内容とする決議を採択している。本決定は、この当連合会の見解と基本的認識を共通にするものであり、高く評価する。

当連合会は、四国電力株式会社に対し、本決定を尊重することを求めるとともに、政府に対して、本決定を受けて従来のエネルギー政策を改め、できる限り速やかに原発を廃止し、再生可能エネルギーを飛躍的に普及させ、これまで原発が立地してきた地域が原発に依存することなく自律的発展ができるよう、必要な支援を行うことを求めるものである。


2017年(平成29年)12月13日
日本弁護士連合会      
 会長 中本 和洋

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by kazu1206k | 2017-12-18 17:20 | 脱原発 | Comments(0)

署名スタート!東京電力福島原発刑事訴訟に「厳正な判決」を求めます!

福島原発刑事訴訟支援団、福島原発告訴団から『東京電力福島原発刑事訴訟 厳正な判決を求める署名』のお願いです。

みなさま
日々のご活動に敬意を表します。
福島原発刑事訴訟支援団、福島原発告訴団からのお願いです。

 2011年3月世界最悪レベルの東電福島原発事故により、自然環境中に大量の放射能が拡散され、多くの人々のかけがえのない日常が奪われました。原発事故の収束は見通せず、人々の困難は深まっています。この裁判は、日本のみならず、世界中の人々が注目し、原発事故の真相究明と刑事責任が明らかにされることを切望しています。

『東京電力福島原発刑事訴訟 厳正な判決を求める署名』を開始します。
ご協力をお願いいたします。
ぜひ、全国の方に広めてください。

*裁判の判決の日まで、提出し続けますので、随時郵送をお願いいたします。(署名用紙は、コピーしてお使い下さい。)

☆『東京電力福島原発刑事訴訟 厳正な判決を求める署名』
http://xfs.jp/VaIvwK  <ダウンロードしてお使いください> 
 (署名用紙を郵送することもできます)
ネット署名は、以下からできます。
http://chn.ge/2AlRC4Q

☆「無責任」チラシ・・・3人の被告人の主張とそれを覆す証拠をわかりやすく解説したチラシ
http://xfs.jp/beatGk
(署名と合わせて、ご活用ください)

@福島原発告訴団ブログ
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/

@福島原発刑事訴訟支援団ホームページ
https://shien-dan.org/

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by kazu1206k | 2017-12-17 18:09 | 脱原発 | Comments(0)

いのち・暮らし・人権を考えるシンポジウム

原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)から「いのち・暮らし・人権を考えるシンポジウム」のお知らせです。
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原発震災から7年が経とうとしています。
原発事故後の放射線被曝を軽視した帰還政策の中では、避難者も、福島に生きる人も、同じように著しい人権侵害を受けています。
私たちは何ら分断されるものではなく、同じ被害者です。
私たち被害者は、どのようにして奪われた人権を取り戻したらよいのでしょうか。
このシンポジウムを通じて、共に考え、共にこの状況を変えていきましょう。

「いのち・暮らし・人権を考えるシンポジウム」

●2018年1月21日(日)13時30分〜17時
●会場:市民交流プラザ 大会議室(郡山駅前ビッグアイ7階)

●基調講演
「原発震災と奪われた人権・行政の責任と役割」
今井 照さん(公益財団法人 地方自治総合研究所主任研究員)

●シンポジスト
崎山 比早子さん(特定非営利活動法人 3・11甲状腺がん子ども基金代表理事)
中里見 博さん(大阪電気通信大学工学部人間科学研究センター教授) 
千葉 由美さん(いわきの初期被曝を追及するママの会代表)

●タイムスケジュール
13:30 開会あいさつ
13:35~14:20 基調講演(45分)
14:20~15:20 シンポジストからの発言(3人×20分)
15:20~15:30 休憩
15:30~16:30 基調講演者とシンポジスト間のディスカッション(60分)
16:30~16:50 ひだんれんの紹介、閉会あいさつ

●連絡先:Tel 080-2805-9004 /メール hidanren@gmail.com

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by kazu1206k | 2017-12-16 22:31 | 脱原発 | Comments(0)

10日に福島原発告訴団 記念講演会

福島原発告訴団から「福島原発告訴団 記念講演会」のお知らせです。

みなさま

福島原発告訴団
2017.12.7

 福島原発告訴団が東電福島原発事故の責任を問う告訴を行い、強制起訴裁判となり、福島原発刑事訴訟の第1回公判が6月30日に開かれました。
初公判では、検察官役の指定弁護士から、驚くべき証拠が多数提出されました。

東京地方裁判所は、第2回公判を、来年1月26日(金)10時から行うと指定しました。

告訴団は、12月10日に郡山市にて、記念講演会を開催します。
この間、粘り強く福島原発事故に関する調査活動を続けられ、11月22日に『東電原発裁判』(岩波新書)を発表された添田孝史さん(サイエンスライター)から、新たな資料に基づき、隠されてきた事実を明らかにする講演をしていただきます。
演題は、「東電を助けた『国策』手抜き捜査」です。

                   記
<福島原発告訴団 記念講演会>
(日時)12月10日(日)15:00~16:30
(場所)郡山ビックアイ 7階  市民交流プラザ 大会議室1
(講師)添田孝史さん(サイエンスライター。元国会事故調協力調査員)
(演題)「東電を助けた『国策』手抜き捜査」 
    *予約必要なし、参加費無料


(問い合わせ)福島原発告訴団
      福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1
電話 080-5739-7279  メール 1fkokuso@gmail.com
ブログ http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/

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by kazu1206k | 2017-12-07 22:51 | 脱原発 | Comments(0)

玄海原発再稼働を許さない九州集会

 12月2日午後、玄海原発の地元、佐賀県唐津市の松浦川河畔公園で開かれた「玄海原発再稼働を許さない九州総決起集会」に参加しました。さようなら原発1000万人アクション佐賀県実行委員会の主催。
 この日は、2009年12月2日、九州電力が玄海原発3号機で日本初のプルサーマル運転を強行した日で、市民団体は、毎年この日を「反プルサーマルの日」として原発反対の行動を続けています。
 九州電力は玄海原子力発電3・4号機の再稼働について、3号機は2018年1月、4号機は同3月を計画。しかし、玄海原発3・4号機の再稼働には、30キロ圏内8市町村のうち4市町が反対を表明しており、佐賀県内5カ所での県民説明会でも再稼働反対や慎重意見ばかりであるにも係らず、佐賀県知事が再稼働に同意するという事態になっています。九州電力は、神戸製鋼所のデータ改ざん問題に関連して調査に時間がかかるとして、再稼働時期を数カ月延期する方針といいますが、集会には、九州各県から1700人の人々が集まり、来年春の玄海原発3・4号機の再稼働に反対する声を挙げました。わたくしも、福島原発刑事訴訟支援団団長として、福島原発事故による被害の現状と刑事裁判のポイントを報告、一緒にデモ行進をさせて頂きました。
 また夕方には、玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会、玄海原発反対からつ事務所の皆さんの主催により、唐津市文化体育館で開かれた、12.2反プルサーマルの日2017 玄海原発プルサーマル再稼働にストップを!「講演会 終らない福島原発事故と東電刑事裁判のゆくえ」で講演させて頂きました。福島原発事故の現状と第1回公判で明らかになった刑事裁判の核心を訴え、福島原発刑事訴訟支援団への参加もお願い致しました。
 佐賀のみなさま、12.2反プルサーマルの日のポスティングから、集会・デモ、講演会と1日がかりの行動、朝から夜までの連続行動とお疲れさまでした。たいへんお世話になりました。ありがとうございます。

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by kazu1206k | 2017-12-03 22:04 | 脱原発 | Comments(0)

住宅・健康・保養、12.1集会と政府交渉

 12月1日午後、衆議院第一議員会館の国際会議室で開かれた、集会&政府交渉「原発事故被害の今とこれからー求められる「国」の関与とは」に出席しました。共同代表をつとめる「原発事故被害者救済を求める全国運動」の主催です。
 第1部の集会では、
「1)避難者たちの住まいと暮らし」をテーマに、避難の協同センターの瀬戸大作さんが、山形での公営住宅からの追い出し訴訟など緊急の課題を現状報告、立命館大学特別招聘教授の塩崎賢明さんが、「災害被災者の住まいの確保」と題して講演。家を失った被災者の復興・生活再建にとって、住まいの確保は死活的な条件であり、被災者のみならず、さまざまな生活困窮者にとって、まず住まいが重要=「ハウジングファースト」であるとし、災害復興における住まいの問題の重要性、被災者が生活再建できるための制度的備えの必要性を指摘しました。
「2)保養のニーズと現状」をテーマに、福島ぽかぽか保養プロジェクトで年間250名の保養を実施している、FoE Japanの矢野恵理子さんが、全国保養実態調査報告書の内容から107団体9,000人の子どもたちが県外保養を行い、平均5.3日の参加で、1回1人7万円の費用がかかっていること、およそ234以上の団体で推定15,000人が保養に参加している実状を明らかにしました。ふくしまっ子自然体験・交流支援事業が、29年度は2億6千万円に減額されたことから、危機的状況にあることに警鐘を鳴らし、政府の帰還政策促進により保養のニーズが増えている実状から、予算の拡大を目指すことなどを報告しました。
「3)健康:子どもたちの甲状腺がんは?」では、3・11甲状腺がん子ども基金専務理事の吉田由布子さんが、福島県の県民健康調査甲状腺検査の現状、国の責任ある対応がない現状で子ども基金を立ち上げ、医療支援を行っている中身、子どもたちの甲状腺がんの実態を報告しました。
 
 第2部の政府交渉には、復興庁、厚生労働、文部科学省、環境省、国土交通省から担当者が出席。住宅、健康、保養のテーマで政府への要請と交渉を行いました。住宅については、政府に対し、避難者の生活実態調査を行うこと、打ち切りを見直して家賃支援を行うこと、強制退去をさせないことが出席した当事者からも強く要請されました。保養でも、ふくしまっ子自然体験・交流支援事業の予算の維持拡大が要請されました。健康でも、国に責任がある。国の責任において福島県内外も調査すべきだと重ねて要請しました。
 国会議員も菅直人議員、堀越啓仁議員、福島みずほ議員などが出席。挨拶で「事故の責任は、国と東電にある。山形追い出し訴訟は、国に善処を求めていく」と話した菅元総理も、当該雇用促進住宅が既に売買されている問題を取り上げ、「7月売買契約、10月売買実施。厚労省に管理責任があるのではないか。厚労省大臣は、人が住んでいても売っていいのか」と詰め寄り、省庁の無責任極まる対応を質すとともに政府の責任ある対応を求めました。

●質問と回答の概要
A.住宅問題について
1.(厚労省・復興庁) 山形県の雇用促進住宅の運営法人である高齢・障害・求職者雇用支援機構が、自主避難者8世帯が住宅の無償提供が終了した4月以降も住み続けていることに対して、退去と家賃の支払いを求める訴えを起こした。
 
1)山形県における自主避難者8世帯に対する、住宅の明け渡し請求訴訟に対して厚生労働省・復興庁の認識をお聞きしたい。
 
2)訴訟を避けるために、厚生労働省・復興庁としては、何らかの措置をとったのか。
 
3)今村前復興大臣は、4月14日の東日本大震災復興特別委員会において、山本太郎議員の質問に答え、「意に反する追い出しはさせない」と答弁している。これを具体化するために、復興庁としては何らかの措置をとったのか。
 
4)山形の8世帯も含め、厚生労働省・復興庁として、公営住宅に居住を続けている自主避難者の強制的な追い出しを回避するために、具体的な措置をとるべきではないか。

●山形追い出し訴訟
厚労省ー個別訪問、4 月以降有償で。性急に行わないよう話してきた。
復興庁ー個別訴訟はコメント差し控える。相談対応、福島県と連携して対応してきた。

菅議員ー7月売買契約、10月売買実施。厚労省に管理責任があるのではないか。
厚労省大臣は、人が住んでいても売っていいのか。
厚労省ー閣議決定しているから。

 
2.(復興庁)東京都、山形県などにおいて、住宅提供打ち切り後の避難者の状況についてアンケート調査が行われている。調査の限界はあるものの、アンケート結果をみると、避難者の経済的な困窮(月収が低い)、社会的な孤立(独居、相談できる人がいないなどの状況が浮かび上がってきている。
1)東京都・山形県のアンケート調査結果を、復興庁としてはどのように分析しているか。
復興庁ー不安は承知している。引き続き全国の相談拠点で。
2)都道府県まかせにせず、復興庁としての調査を行うべきと考えるが、いかがか。ー全国の相談拠点、福島県等と連携。
3)特に公営住宅に避難居住できなかった世帯の困窮と今後の生活不安が明確になっている。その事に対して対策措置を検討されているか。希望する避難者に公営住宅を優先入居させる措置をとれないか。復興庁ー分離世帯の所得金額を2分の1にするなど対応。

Q:4月以降の、避難者の生活保護申請の実数の回答を。
 
3.住宅セーフティネットについて
(国交省)
住宅セーフティネット制度における、住宅確保要配慮者の入居円滑化、居住支援法人による入居相談・援助の対象に原発事故避難者を明確に位置づける措置をとれないか。
国交省ー法と国土交通省令で位置付けている。
 
B.健康
1.(環境省)福島県の甲状腺検査をめぐっては、2次検査の時点ですぐに細胞診を実施せず、「経過観察」となった子どもが、その後、甲状腺がんと診断された場合、検討委員会へ公表しているデータには含まれていないことが今年の3月に明らかになった。複数の委員から、「問題だ」と指摘されている。環境省の梅田珠実環境保健部長も、「保健診療に移行すると、別ルートとして扱われるというのは由々しき事態。この検査の信頼性に関わる」と発言した。しかし、経過観察後の状況については、まだ把握が行われておらず、福島県立医大が、新たに研究計画を申請して、調査を行うこととなった。
1)福島県立医大以外で甲状腺がんとわかった患者をどのように把握するのか。
2)福島県県民健康調査の設計自体を見直し、甲状腺がんを把握できるようにすべきではないか。
環境省ー集計の対象とならなかった患者さんの調査を県立医大で行う。その他は、その後に検討する。
 
2.民間の基金「3・11甲状腺がん子ども基金」は東日本の15の都県における25歳以下の甲状腺がんの患者たちへの療養費給付事業を行っている。2016年12月~2017年3月末までに、81人を対象に給付を行った。(その後の給付も含めると、現在、100人以上となっている)
福島県内の症例は、長期間、手術を待ったり、何度も検査をしながら経過観察が続いたりしているケースが目立った。再発例もみられる。
福島県外の症例は、自覚症状によって受診して発見が遅くなったと思われる例が多く、腫瘍径が大きかったり、肺転移したりといった例もみられた。
 
1)3・11後の甲状腺がんの発生状況について、どのように把握しているか。
2)福島県内外において子どもたちまたは若い人たちに甲状腺がんが多く発生していると考えられるが、国として把握し、対策を検討すべきだと考えるがいかがか。
環境省ー県内は甲状腺検査。県外は、専門家会議で必要はないと決めた。
ー県外避難者は、2年間の調査研究する。これから検査を実施する。

※要望ー国に責任がある。国の責任において福島県内外も調査すべき。

C.保養(復興庁・文部科学省)
民間団体の調査によれば、全国で234の市民団体が保養を行っており、年間1万人以上が保養に参加していると推定されている。
しかし、保養を実施している団体の収入の7割は寄付であり、公的な補助金ではなく寄付に頼った活動となっている。多くの保養団体が、資金不足に直面し、国や自治体で保養を行ってほしい、と回答している。
また、国による帰還促進政策の中、帰還した家族にとって、保養は重要なリフレッシュの場となっており、保養団体に問い合わせが殺到している状況である。
唯一の公的な補助金である福島県の「ふくしまっ子自然体験・交流活動支援事業」は、福島県内の団体が申請主体となる必要があること、実施日が6泊7日以上など、ハードルが高く、保養団体で利用したことがあるのは12%にとどまっている。
一方、チェルノブイリ原発事故後のウクライナなどにおける保養は、国家事業として実施されていた。
 
1)被災者支援として、「保養」を国として制度化するべきだと思うがいかがか。
復興庁ー支援法8条に基づく、被災者支援交付金のメニュー項目として、支援活動支援事業。
2)「ふくしまっ子自然体験・交流事業」の来年度予算についてご教示いただきたい
復興庁ー来年度予算要求している。
3)「ふくしまっ子自然体験・交流事業」の申請条件を緩和すべきだと考えるが、いかがか。
文部科学省ー福島県を通して対応する。
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by kazu1206k | 2017-12-01 23:32 | 脱原発 | Comments(0)

【講演会】終らない福島原発事故と東電刑事裁判のゆくえ

「講演会 終らない福島原発事故と東電刑事裁判のゆくえ~ふるさとを奪われ、被曝を強制される、このくやしさを消し去ることはできない~」のご案内です。

■■■12.2反プルサーマルの日2017 
玄海原発プルサーマル再稼働にストップを!■■■


【講演会】終らない福島原発事故と東電刑事裁判のゆくえ
~ふるさとを奪われ、被曝を強制される、このくやしさを消し去ることはできない~


3.11東京電力福島第一原発事故から6年半が経ちました。原子力緊急事態宣言は未だに解除されず、放射性物質が大気中と海洋に放出され続けています。甚大な放射能汚染と被害をもたらしたにもかかわらず、加害者は誰一人責任をとりませんでした。子ども達の甲状腺がんは増え、住民は被ばくを強要され続けています。避難者への住宅支援も打ち切るなど、“棄民”政策が進められています。
こうした中、責任の所在を明らかにし、真の被害者救済を実現させ、誤った原発推進政策を止めるために立ち上がった福島原発告訴団。東京電力旧経営陣を強制起訴に追い込み、今年6月、刑事裁判の初公判が開かれました。その中心の一人として「ともに手をつないで闘おう」と奔走されてきた佐藤和良さんから、福島の現状をじっくり伺います。ぜひご参加ください。

と き:12月2日(土)17:30開会
ところ:唐津市文化体育館 会議室(唐津市和多田大土井1-1)
お 話:佐藤和良さん


<プロフィール>
福島原発刑事訴訟支援団団長、原発事故被害者の救済を求める全国運動共同代表。
1953年 楢葉町(福島第二原発立地町)生まれ。1974年 いわき生活協同組合勤務。1988年 「脱原発福島ネットワーク」結成。 2004年~いわき市議会議員(現在4期)。

主 催:玄海原発反対からつ事務所/玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会
資料代:500円
連絡先:090-3949-2103
    e-mail:saiban.jimukyoku@gmail.com
    http://saga-genkai.jimdo.com/

■12月2日 同日行動
2009年12月2日、九州電力は玄海原発3号機で日本初のプルサーマル運転を強行。佐賀県知事と玄海町長は安全が確認されないのに、私たちの不安を無視して運転を了解しました。 通常のウラン燃料にプルトニウムを混ぜたMOX燃料を使うプルサーマルは危険極まりないものです。私たちは理解も納得もできないと、毎年この日に原発反対の行動を続けてきました。
今、再稼働が目前に迫った玄海3号機はプルサーマル。なんとしても止めるために、今年もこの日に行動します。

【唐津市ポスティング】
10:00 からつ事務所集合(朝日町1095-10)
~12:30 ※お一人での参加も大歓迎 ! 
      防寒着、暖かい飲み物など各自ご用意を。

【玄海原発再稼働を許さない九州総決起集会】
14:00~15:00 集会 唐津市・松浦川河畔公園
15:00~16:00 デモ
主催:さようなら原発1000万人アクション佐賀県実行委員会

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by kazu1206k | 2017-11-30 20:41 | 脱原発 | Comments(0)

シンポジウム「福島原発事故被害の賠償と回復~その現状と課題~」

日本弁護士連合会は、12月2日、シンポジウム「福島原発事故被害の賠償と回復~その現状と課題~」を開催します。

シンポジウム「福島原発事故被害の賠償と回復~その現状と課題~」

福島第一原発事故から6年が経過し、避難地域の指定解除も進んでいますが、他方、帰還はほとんど進まず、多くの事業者は元の状況に復することもできず、被害は継続し、また、生活は重大に侵害されたままです。そうした中で、全国各地で、民事訴訟を通じた損害の賠償と被害の回復に向けた動きが進行しており、原子力損害賠償解決センター(ADR)にも、2万件を超える申立てがされ、1万7000件を超える和解が成立しています。また、避難者による集団訴訟について、今年3月17日には群馬地方裁判所で、9月22日には千葉地方裁判所で、10月10日には福島地方裁判所と連続して判決が出されています。
 
こうした状況において、福島原発事故被害の賠償と回復について検討していくため、各地の集団訴訟の判決やADRの状況を検討評価し、さらに、賠償と被害の回復の課題について、検討議論する機会として、本件シンポジウムを企画しました。ぜひ多数ご参集ください。

日時
2017年12月2日(土) 13時00分~17時00分(開場予定 12時30分)
場所
明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー1021教室

(東京都千代田区神田駿河台1-1)
■JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅 下車徒歩約3分
■東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅 下車徒歩約5分
■都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線/神保町駅 下車徒歩約5分
参加費無料
参加対象どなたでもご参加いただけます

内容(予定)

第1部(総論) 
 報告「訴訟の状況、判決の評価と課題」 
    吉村 良一氏 (立命館大学大学院法務研究科教授・民法)
 報告「福島原発事故の被害の特性」 
    除本 理史氏 (大阪市立大学大学院経営学研究科教授・経済学)
 報告「ADRと訴訟における原発事故被災者損害論の現状と課題」 
    二宮 淳悟氏 (弁護士、日弁連東日本大震災・原子力発電所事故等対策本部委員)
  特別報告「原賠審指針の意義と限界」 
    大谷 禎男氏 (弁護士、元裁判官、元原子力損害賠償紛争解決センター総括委員長、元原子力損害賠紛争償審査会委員)

第2部(各論)
 報告「損害論の課題」 
  潮見 佳男氏 (京都大学大学院法学研究科教授・民法)
 報告「慰謝料について」 
  若林 三奈氏 (龍谷大学法学部法律学科教授・民法)
 報告「国の責任について」
  下山 憲治氏 (名古屋大学大学院法学研究科教授・行政法)

総合討論(弁護団からの発言等)

申込方法事前申込不要

主催日本弁護士連合会
共催日本環境会議
お問い合わせ先日本弁護士連合会 人権部人権第二課 
        TEL 03-3580-9509 FAX 03-3580-2896

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by kazu1206k | 2017-11-29 22:22 | 脱原発 | Comments(0)

いわき市、廃炉・安全対策と賠償を東電社長に申し入れ

 いわき市は、11月22日午前10時から、市役所本庁舎第3会議室で、東京電力ホールディングス株式会社の小早川智明代表執行役社長に清水市長が面会して、「東京電力株式会社福島第一・第二原子力発電所の廃炉に向けた取り組み及び確実な安全対策について」と「東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故に関する適正な賠償の実施について」申し入れました。下記に、転載します。

東京電力ホールディングス株式会社 代表執行役社長
小早川 智明 様
             申入書

1 福島第一・第二原子力発電所の廃炉に向けた取り組み及び確実な安全対策について
2 福島第一原子力発電所事故に関する適正な賠償の 実施について


平成29年11月22日
福島県いわき市長   清水 敏男

【重点申入項目】

1 福島第一・第二原子力発電所の廃炉に向けた取り組み及び 確実な安全対策について

 東京電力ホールディングス(株)(以下「東京電力」という。)に対しては、 これまでも再三にわたり、福島第一原子力発電所(以下「福島第一原発」と いう。)事故の一刻も早い収束と福島第二原子力発電所(以下「福島第二原発」という。)の廃炉を強く求めてきたところであり、また、数十年に及ぶ廃炉作業においては、市民生活への影響が無いよう廃炉作業を安全かつ確実に進めることが大前提であることから、併せて「確実な安全対策の実施」についても申し入れを行ってきたところであります。
 しかしながら、汚染水対策の重要な一角である凍土方式の陸側遮水壁、いわゆる凍土遮水壁においては、これまで東京電力自らが、建屋内の汚染水が外部へ漏れないよう地下水の水位と建屋内の水位は絶対に逆転させてはな らないと説明していたにもかかわらず、本年8月には水位の逆転事象が発生し、また、そもそも水位計自体に設定のミスがあるなど、自らの説明内容と安全管理体制に大きな乖離があったことは、東京電力の説明内容に対する信頼性を大きく失墜する事象であり、大変遺憾であります。
 また、本年9月には「福島第一原発の廃炉措置等に向けた中長期ロードマ ップ」(以下「中長期ロードマップ」という。)が改訂され、使用済燃料プールから燃料を取出す時期が遅れることが示されました。安全第一に廃炉作業を進めることは何よりも優先しなければならないことですが、廃炉作業が遅れることは市民に大きな不安を与え、東京電力による福島第一原発事故からの本市の復興の妨げとなるとともに、風評被害の長期化や、市外で生活されている方々の帰還に大きな影響を及ぼすものであります。
 東京電力においては、改めて事故の当事者であることの責任を再認識し、 今一度、安全管理体制を徹底して見直すとともに、廃炉に向けた中長期ロー ドマップに基づく取り組みをしっかりと進めるための十分な安全確保に向け、特に次の4項目について取り組むよう強く申し入れます。

(1) 福島県内全ての原子力発電所の廃炉方針の決定と確実な安全対策
 経済産業大臣や復興大臣による福島第二原発の廃炉に理解を示す発言や、廃炉については事業者が判断するべきこととする政府の見解などを踏まえ、福島第二原発を廃炉とする方針を早急に決定するとともに、今月、福島県議会議長からも要請があったように、廃炉工程を明確にするなど具体的なアクションを起こすこと。
 また、数十年に及ぶ廃炉作業期間中、多くの市民が不安を抱えた生活を強いられることから、東京電力及び国の責任において、確実な安全対策を講じること。

(2) 福島第一原発に係る確実な汚染水等対策の実施
 汚染水対策を重層的に講じるとともに、海洋モニタリングを適切に実施すること。
また、多核種除去設備(ALPS)において大部分の放射性物質を除去した水、いわゆるALPS処理水の処分方法については、国の小委員会で検討が進められているところであるが、東京電力自らが風評などの社会的影響を十分に考慮した処分方法について検討すること。

(3) 作業員の安全管理の徹底
 防護装備着用エリアを作業環境により区分けするなど、作業環境に改善がみられるが、今後は燃料取出し作業など、高線量下での作業が増えると予想されることから、労災事故の防止や作業員の安全管理に万全を期すことは勿論、作業場の放射線量を低減するなど作業員の被ばく低減に向けた取り組みを含め、適正な作業管理を実施すること。

(4) 迅速かつ丁寧な情報発信と市民への説明責任の遂行
 市民が安心して日常生活を送るためには、福島第一原発の状況を正し く把握することが必要であることから、トラブル時は勿論、日々の状況についても、事故を発生させた当事者である東京電力が迅速かつ丁寧に市民への説明責任を果たすこと。

2 福島第一原子力発電所事故に関する適正な賠償の実施について

 本市の市民や事業者は、事故が収束していない状況の中、不安を抱えな がら生活や事業活動を行っており、その精神的な苦痛や風評被害などの間接被害に伴う営業損害は計り知れないものがあります。
 一方で、放射線への不安などから、自主的に市外に避難し、心ならずも 家族が離れ離れに生活せざるを得ない家庭が少なくありません。
 このような、被害者である全ての市民や事業者に対して、迅速かつ適正な賠償が実施されるとともに、本市にとって切実な課題に対して責任をも って対応されますよう、次の2項目について強く申し入れます。

(1) 事業者等に対する適正な賠償の実施
 ア 福島第一原発事故に伴う商工業者等に対する営業損害については、 平成27 年6月に、将来的な減収分として直近の減収にもとづく年間逸失利益の2倍相当額を一括賠償するとともに、国が集中的な自立支援策を展開するとの方針が出されており、市内の一部の事業所では業績の改善はみられるものの、業種によってばらつきがあり、特に農林水産業及び加工業、観光業において、依然として風評被害が継続してお ります。
 これらのことから、今後においても、風評被害をはじめとする個別具体的な事情による損害について、事業者等の意見や要望を真摯にくみ取り、事業者の再建に結び付くよう、適正な賠償を実施することを強く申 し入れます。
 イ 農林業に係る損害賠償については、昨年12 月に、平成29年1月以降、年間逸失利益の3倍相当額を一括賠償する案が示されましたが、 風評被害をはじめとした損害については、今後も長期にわたって、本市農林業へ重大な影響を及ぼすことが懸念されることから、今後においても、農林業者や関係団体の意向を十分に踏まえ、確実に賠償を実施するよう強く申し入れます。

(2) 地方公共団体に対する迅速かつ適正な賠償
 本市一般会計、特別会計及び企業会計の一部のうち、政府指示の有無に関わらず事故との因果関係が明らかな費用について東京電力に対し、 それぞれ賠償請求を行っておりますが、本市の請求額、約61億円に対し、これまで約14億円と24%しか支払われておりません。
 ついては、迅速かつ適正な賠償を実施するとともに、今後本市が福島第一原発事故に伴って実施する様々な業務・事業についても、最後まで確実に賠償対象とするよう、責任をもって対応されることを強く申し入 れます。

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by kazu1206k | 2017-11-27 14:26 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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