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高レベル放射性廃棄物最終処分場、受け入れ検討の断念を

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3月30日、脱原発福島ネットワークやプルサーマルに反対する双葉住民会議など7団体の代表8人が、東京電力福島第二原子力発電所1.2号機の立地町である楢葉町役場を訪れ、草野町長宛に「高レベル放射性廃棄物最終処分場受け入れ検討の断念を求める申入れ書 」を提出して、受け入れ検討の断念を求めました。

この問題は、3月15日、草野町長が、高レベル放射性廃棄物最終処分場について「誘致を検討している」との一部報道後、報道については「国から処分場の安全性が確保されているとして受け入れ要請があった場合の一般論だった」とし、23日の県原子力安全確保連絡会議でも陳謝したというもの。
しかし、楢葉町のホームページ掲載の「最終処分場に関する楢葉町の基本姿勢について」では、「処分場の受け入れを考えるとすれば、安全性が確保され、住民の理解が得られることが前提」として、「国から受け入れを要請された場合には、町として無視はできない、検討はしなければならない」としており、「国の要請があれば、議会に取扱いを議論していただく。町民の総意によって決していかなければならない」と受け入れの検討を明らかにしていました。

双葉断層と福島県沖地震を抱える福島県浜通りにおいて、高レベル放射性廃棄物を「地層処分」するのは無謀であり、後世の世代に大きな禍根を残し、決して許されるものではありません。
楢葉町の受け入れを検討は、楢葉町民はじめ立地4町やいわき市など周辺市町村の住民、福島県民が望んでおらず、まして楢葉町と楢葉町民のみで決められるものでもありません。
このため、無謀かつ後世の世代に大きな禍根を残す高レベル放射性廃棄物最終処分場の受け入れ検討について、楢葉町が即刻断念するよう強く申し入れたものです。


●以下は、「受け入れ検討の断念を求める申入れ書」の抜粋。

 ご承知の通り、高レベル放射性廃棄物は、原発の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムなどを抽出した後に残る核のゴミです。我が国では、ガラス固化体にして、30〜50年間冷却貯蔵した後、地下300メートル以深に埋め捨てする地層処分が基本方針とされ、大規模な地下坑道を掘り、約4万本の固化体を遠隔操作で埋設するとされています。
 原子力発電環境整備機構(NUMO)は、ガラス固化体を鉄製容器と粘土で取り囲んで安定地層に埋めれば安全として、処分場建設のため文献調査候補地を、2002年末から全国の市町村を対象に公募しております。
 しかし、2007年に高知県東洋町長が、住民や議会、周辺自治体の反対を無視して応募し、町長リコールから出直し選挙による応募撤回に至りました。民意に反した応募と受理も問題ですが、地震列島日本で活断層と火山に近ければ調査対象にしないといいながら、南海地震の震源断層域という危険な場所の応募を認める非科学性も重大であり、直下の断層も考慮しない欠陥制度です。
 しかも、財政難の自治体に対して、電源特別会計から年間10億円の交付金を出して釣る手法は、無責任きわまりない、理不尽なものと言わざるを得ず、こうした手法自体が地層処分の無謀さ、核のゴミを出し続ける原発の根本的問題点を明らかにしております。
 そもそも、放射性廃棄物は、発生者が最後まで責任を持ち、管理していくことが前提であり必要なことです。安易に地下に埋め捨てて、責任を逃れようという「地層処分」は無謀であり、後の世代への「負の遺産」を小さくするためにどうしたらいいか真剣に考えることが先です。
我が国の核燃料サイクル計画は、六ヶ所村再処理工場の溶融炉の欠陥によりガラス固化体が製造不能となり、相次ぐ試験中断で完全に行き詰まり、巨額の税金を投入している核燃料サイクル計画自体の社会的合理性が問われています。
 また、地震の活動期に入り原発震災が想定される中、柏崎刈羽原発を直撃した中越沖地震によって、原発の耐震安全性の脆さが明らかになり、浜岡1・2号機は、耐震安全性によって廃炉に追い込まれました。双葉断層と福島県沖地震を抱える福島県浜通りにおいて、高レベル放射性廃棄物の「地層処分」するのは無謀であり、後世の世代に大きな禍根を残し、決して許されるものではありません。
 楢葉町が高レベル放射性廃棄物最終処分場の受け入れを検討することについて、楢葉町はじめ立地4町住民、いわき市など周辺市町村住民、福島県民が望んでいるわけでは決してありません。まして、楢葉町と楢葉町民のみで決定する案件ではなく、福島県、福島県民の安全と安心に係る重大案件であります。
 佐藤雄平福島県知事は、高レベル放射性廃棄物最終処分場の建設について「県として一切考えていない。」と不快感を示し、遠藤県議会議長も「本県にできるとはみじんも思っていない。考えられない。」と拒否反応を示しており、福島県及び福島県議会ともに建設は容認できないとする強い否定的姿勢を明らかにしました。
 この際、わたくしどもは、県民の安全・安心をめざす立場から、無謀かつ後世の世代に大きな禍根を残す高レベル放射性廃棄物最終処分場の受け入れ検討について、楢葉町が即刻断念するよう強く申し入れます。

<申入れ団体>
ストップ!プルトニウム・キャンペーン 脱原発ネットワーク・会津 脱原発福島ネットワーク 福島原発30キロ圏ひとの会 双葉地方原発反対同盟 東京電力と共に脱原発をめざす会
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by kazu1206k | 2009-03-30 18:01 | 脱原発 | Comments(0)

弾道ミサイル等に対する「破壊措置命令」、戦後初の戦闘準備態勢

3月27日、麻生内閣は「安全保障会議」で、北朝鮮が4月4〜8日に打ち上げると通告した人工衛星の「破壊措置命令」を決定した。

自衛隊法82条の2は、「弾道ミサイル等に対する破壊措置」を定め、弾道ミサイルや人工衛星などが日本に落下し人命や財産に被害を及ぼす恐れがある場合、防衛大臣が上空で破壊する命令をすることができるとしている。
ミサイル等が落下する具体的な兆候がある場合は1項を適用し、閣議決定と内閣総理大臣の承認が必要だ。今回は、指定ルートなら日本上空を飛び越え、落下の恐れがあるとまでは認められないため、3項を適用して閣議を経ずに発令された。

この「破壊措置命令」を受け、防衛省は昨夜から、航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)を弾道ミサイル・人工衛星の上空通過が予想される秋田・岩手両県の陸自駐屯地と首都圏の5カ所に配備。海上配備型迎撃ミサイル搭載の海上自衛隊のイージス艦「こんごう」「ちょうかい」を日本海に配備しはじめた。
航空自衛隊の航空総隊司令官が全体を指揮、アメリカの早期警戒衛星情報やレーダー・センサー分析で、日本落下が予想される場合、直ちに「迎撃」態勢に入るというが、わずか7〜8分で落下する物体の「迎撃」対象の可否を判断し数分で破壊することが現実的に可能かどうか。
そもそも、アメリカの宇宙軍拡の一環であるミサイル防衛(MD)システムは、まだ実験段階であり、あらかじめ軌道がわかっている目標の迎撃すら失敗している。軌道の不明の物体を破壊できる確率は低く、政府部内から「ピストルの弾をピストルで撃ち落とせるはずがない」という声が聞こえるのも不思議ではない。

総額7〜8兆円規模になるというMD開発費は、産軍複合体をなす日米の軍事当局と軍需産業にとっては、さながら「金のなる木」。このMDに正当性を与える絶好の機会が今回なのである。
しかし、この「迎撃」態勢は、確実に北朝鮮への軍事的威嚇となり、北東アジアの緊張を激化させる。
刮目すべきは、戦後はじめて、国内初の戦闘準備態勢へ入ったということだ。
15年戦争の甚大な犠牲の上につくられた戦後の社会と体制を画する、まさに歴史的事態である。
憲法9条が瀕死の事態だ。「破壊措置命令」に強く抗議するものである。
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by kazu1206k | 2009-03-28 11:41 | 平和 | Comments(0)

春の珍事、県道脇の側溝整備

地域の各種団体の総会シーズンとなった。
22日は、2つの団体にお邪魔して、日頃のご支援へのお礼と近況報告などをさせて頂いた。
そのうち、下蔵持の農事実行組合の総会で、ちょっと困った話があった。

長年要望して、先頃ようやく完成した県道脇の側溝整備。
出来たのはいいが、農業用水の取水ができないというもの。
下の写真のように、従来の位置より掘り下げて側溝を整備したため、取水口が上になってしまったようだ。設計ミスなのか、施行ミスなのか。
しかも、工事中にそのことを指摘したのに、こんなことになってしまったという。これでは、農家が怒るのもわかる。

23日、区長さん、実行組合の役員が県の合同庁舎に出向いて、陳情。私も市の担当課に写真を持ち込み説明、県の方に善処を申し入れていただいた。
さすがに県もこれはまずいと判断し、24日現場を調査して善処するとの結果になった。
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by kazu1206k | 2009-03-26 08:14 | 農水商工業 | Comments(0)

10年も貯蔵中のMOX燃料は安全なのか?!福島原発プルサーマル

3月26日、脱原発福島ネットワークが2月7日に提出した「福島第一原子力発電所3号機でのプルサーマル反対の申入れ書」への東京電力の回答がある。

特に、MOX燃料の安全確保が案件のポイントのひとつだ。
福島第一原子力発電所3号機に貯蔵中のウランとプルトニウムの混合酸化物燃料=MOX燃料は、1999年に搬入され10年も貯蔵しているもの。

少なくとも10年以上前に分離されたプルトニウムを含んでいるが、この燃料の放射性崩壊はどこまで進んでいるのか。ベルギー製のこのMOX燃料は、不十分な検査体制でつくられた品質保証の不十分な燃料だ。
この燃料の使用について、今後、利用が可能なのか。ほんとうに燃焼利用に耐えられるのか。MOX燃料の安全は、確保されているのか。
東京電力は、明解に説明する責任がある。

また、2月25日に発生した福島第一原発1号機起動操作時の事故、タービンバイパス弁駆動部のボルトが折損しはずれた事故も、原子炉出力高の警報が出ると同時に主蒸気逃がし安全弁が開くという状況を発生させながら、原子炉を停止させず起動操作再開の機会をうかがうなど、運転管理上問題であり、抗議し説明を求める。


●福島原発でのプルサーマル導入反対申入れへの東電の回答及び耐震安全性評価に関する東電交渉

・3月26日(木)午前10時より 楢葉町 福島第二原発ビジターホール
・内容 
  1.福島第一原子力発電所3号機でのプルサーマル反対の申入れへの回答
  2.福島原子力発電所の耐震安全性評価、労働者被曝問題の再回答                          
2009年3月24日    脱原発福島ネットワーク
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by kazu1206k | 2009-03-25 08:36 | 脱原発 | Comments(0)

えぐられる矢田川堤防、「転ばぬ先の杖」早めの対応望む

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昨年12月3日のブログに掲載した「矢田川の土手に崩れ」。
11月末の雨で堤防がえぐられたと通報のあった鹿島町の矢田川のこと。
3月21日、再び、わんわんパトロール隊の隊員から「堤防の崩れが広がっている」との通報があり、現場に駆けつけた。
確かに、崩れ幅が2m程度から7〜8mに広がっている。
現場は、鹿島ショッピングセンターの駐車場の向かいの鹿島町久保2区にあたる。付近には住居と鹿島街道沿線商店街が密集している。
蔵持川との合流部の下流で、中州が堆砂で埋って対岸と地続きになり、蛇行する矢田川の水流がこの部分に集中している。

昨年、パトロール隊員は「このまま放っておくと、大きな崩れになる」というので心配していた。わたしも早速現地をみて、いわき市の河川課を通じて矢田川の河川管理者の福島県に通報して善処をお願いしていたものだ。

4年前は、下流部の飯田堰付近で大雨により矢田川土手が10m程崩落し大規模な護岸工事をした。
今回も、毎日観察しているパトロール隊員が報告してくれ、有難いことだ。
「転ばぬ先の杖」。財政難の折だが、行政は災害の未然防止のために、軽微なうちに手を打って欲しいところだ。
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by kazu1206k | 2009-03-24 07:58 | 地域 | Comments(0)

泉地区の新しいシンボル、赤玉広場東屋完成

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泉地区に新しいシンボルができた。
旧泉藩の泉城址にある赤玉広場に、念願の東屋が完成。
3月21日、昨年7月から建設に当たった泉地区地域振興協議会の主催で完成祝賀会があり、出席させて頂きお祝いの言葉を述べさせて頂いた。

泉地区は、近年都市化が進み、人口も急増。
いまや、いわきの人口重心は泉地区にある。
そんな中で、コミュニティのアイデンティティをつくるために、歴史のまちづくりを精力的に進めている。
その中心となって、奮闘しているのが、泉地区地域振興協議会だ。
これまで、泉城址を二分している市道を中心に、毎年秋「泉ふるさと祭り」を主催し、2万人の人出で賑わう。近年は、このメーンストリートを赤玉通りと命名。赤玉通り愛唱歌も公募してつくられ、ふるさと作りの応援歌になっている。

東屋建設に当たっては、公共施設委員会のメンバーが木材を寄贈し、メンバー自身で杉柱の皮むきを行うなど手作りの作業を行った。地域の医療法人も建設資金を寄付するなど、地域の暖かい支援に支えられて完成に至っている。
祝賀会での喜びもひとしおの感があり、今回の赤玉広場の東屋完成で、住民の交流の場が更に広がるだろう。
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by kazu1206k | 2009-03-22 19:30 | 地域 | Comments(0)

子供の居場所、かしま学童クラブも8年

3月19日午後6時30分から、かしま学童クラブの平成21年度総会に招かれました。
議会最終日のため、少し遅れて参加。
勤め帰りのお母さん、お父さんが熱心に報告に耳を傾けておられました。

かしま学童クラブ、早いものです。もう8年になると言います。
私が久保1区の区長の時、隣の区長であった小野庸夫さんの呼びかけに応えて、久保1区の貸家を借りて始めたのが、ことの始まりでした。
保護者のみなさんの意を汲んで、地域の子供たちは地域で育てようと、鹿島の区長さんたちにも呼びかけました。冷蔵庫やら机やら家財道具を持ち寄り、指導員さんをお願いして出発したのを思い出します。
その後、鹿島小学校前の旧鹿島郵便局跡に移転。隣の休耕田を遊び場にかり、次第に児童数が増えてきたところで、鹿島小学校の構内の旧用務員室があった場所に、いわき市の放課後児童健全育成事業により現在の学童クラブが建設されました。
移って3年、児童数も60を超えて手狭になってきた感があります。

「学校は嫌いだけど、学童があるから行く」という子どもの話、「子供の居場所があってよかった」というお母さんの話。参加した保護者のみなさんのお話を伺っていると、児童保育、クラブの運営、父母会活動にみんなで参加し、子供たちと泣き笑い、楽しみながら子育ての悩みや醍醐味を体感している様子が、とても暖かく感じられました。

わたしも、1月に放課後児童クラブ発祥の地、奈良市の児童クラブを視察したことについて、全小学校にクラブがあり、広いスペースで、障がい児も受け入れていることなどをお話をしました。
きいてみると、かしま学童クラブも障がい児が在籍中ということでした。
いわき市内で数少ない午後7時までの保育をしているかしま学童クラブ。
ここまで育ってきた、育ててきた保護者、指導員、地域の見守りに感謝です。
創成期のこと、昨年5月に鬼籍に入った小野さんのことを想い、熱いものがこみ上げてきた夜でした。
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by kazu1206k | 2009-03-21 12:04 | 地域 | Comments(0)

市立病院改革プラン、市立病院の充実を求める請願に賛成討論

3月19日、2月26日から22日間のいわき市議会2月定例会が閉会しました。
最終日の本会議では、総額2,491億円の平成21年度当初予算案、保険料率が6段階から9段階に変わる市介護保険条例や市建築基準法関係手数料条例の改正案、いわき駅前広場(ペデストリアンデッキ)の工事請負契約の変更、県出向の副市長選任の同意など57議案と、山一商事の産廃最終処分場の再審査請求に対する裁決についての県知事への意見書など6意見書を可決・採択しました。

2月定例会の大きなテーマとなった市立病院改革プラン案に伴う「安心・安全・信頼の地域医療のために市立病院の充実等を求めることについて」など2つの請願は、賛成少数で不採択となりました。
また、「子供の医療費無料化拡大について」の請願は採択されましたが、継続審査となっていた、小学校卒業までの無料化実現の請願は、賛成少数で不採択となりました。

最終日の本会議で、わたしは、市立病院改革プラン案の問題点と課題を明らかにするため、「安心・安全・信頼の地域医療のために市立病院の充実等を求めることについて」の請願に対する賛成討論を行いました。

●以下は、請願の賛成討論の内容です。

 19番、創世会の佐藤和良です。
 ただいまより、「請願第3号 安心・安全・信頼の地域医療のために市立病院の充実等を求めることについて」を採択すべきとの立場から討論を行います。

 この請願は、「安心・信頼のいわきの医療を守る会」会長、「常磐区長会」会長、「いわき市立常磐病院腎友会」会長の3人が請願者となり、2万5,154人の署名を添えて提出されたもので、櫛田市長にも陳情書を提出しております。
 請願要旨は、「(仮称)市市立病院改革プラン(案)」に、安全・安心・信頼の市立病院を実現するための方向性を明確に盛り込み、市民による議論を十分に保障し理解と合意を得た上で決定すること。地域の中で市立常磐病院が今後果たすべき役割を再度検証し、地域住民の声を踏まえて存続すること、というものであります。

 わたしどもは、地域医療を守るために、安心信頼の市立病院の実現をめざして、市民の議論を十分に保障し理解と合意を得た上で決定すべきとの立場から、本件請願について、継続審査を主張してきました。
 市民福祉常任委員会では、10日に継続審査と決定しましたが、16日の病院局による「(仮称)市立病院改革プラン(案)」の見直し修正が議会に示され、一旦継続審査とした請願の再審査という、いわき市議会史上初の異例の事態となりました。
 再審査は、議会における一事不再議の原則の例外にあたるため、例外適用が認められる「事情変更」に当たるのか、具体的にはプラン案の修正が大きな事情変更に当たるのかという点で、市民福祉常任委員会の議論も別れたところです。
 市立病院改革プラン(案)の見直し修正内容は、実施計画の文言を「常磐病院の民間譲渡」から「市立病院の再編」に、また長期目標の「新病院の整備」を「新病院の建設」に見直し修正したものです。
 質疑においては、「常磐病院の民間譲渡」の内容に変わりはないとする病院局答弁があり、はたして一事不再議の原則の例外適用が認められた「事情変更」に当たるのかどうか、釈然としないまま、採決で再審査を決め、質疑ののち継続審査を否決、討論ののち採決の結果、不採択とすべきとの委員会決定となったたわけです。

 そうした審議の経過もふまえ、(仮称)市市立病院改革プラン(案)をめぐる問題点と課題について、であります。
 そもそも「(仮称)いわき市市立病院改革プラン案」は、国の社会保障費抑制、医療費削減策よって生み出された地域医療の崩壊と自治体病院の財政難を、病院の再編統合、赤字病院切り捨てによって打開しようとする、総務省の公立病院改革ガイドラインに基づいて策定され、年度末に総務省に提出するというものです。
 その内容は、市立病院再編として平成22年4月に、本院の総合磐城共立病院に分院の常磐病院のリハビリテーション医療と精神医療を統合、統合後の常磐病院は2次救急機能の存続を前提にして、民間の医療法人などに譲渡するとし、経営目標として短期的には「運転資金の確保」、中期的には「一般会計からの所定の繰出し後、経常黒字の達成」を平成25年に実現するというものです。
 ご承知の通り、2月20日の衆議院予算委委員会で鳩山総務大臣は、「公立病院改革ガイドライン」について、「地方自治法上は、技術的な助言。単なる指針だ」と答弁し、麻生総理も「損益だけのものではない」と答弁しております。

 まず、問題の第1点は、市立病院改革プラン案についての説明責任を十分に果たしていないことです。
 これは、常磐地区行政嘱託員会でも存続を求める声とともに「市民が納得いくように説明して欲しい」という声が多数であったように、地元常磐・遠野地区の「常磐区長会」、行政嘱託員、保健委員の皆様の声にあらわれております。
 プラン案に対して、市民の意見を考慮して意思決定を行うために、パブリックコメントも実施され、64人、277件の集約に市民の関心の高さが示されました。数多く意見が寄せられことばかりでなく、総合磐城共立病院の元院長様はじめ医師会、病院協議会、学識経験者など、市立病院と地域医療に造詣が深く、経験と実績を持つ市民の皆さんから、プラン案に対し貴重な提言と対案を頂いた事に大きな特徴があります。
 パブコメは、市民の意見も聞きましたという手続きの道具ではありません。よりよいプランをつくるためには、徹底した情報公開と市民参加による議論が必要でありました。しかし、市の考え方は、方針決定後の3月下旬に公表するとされ、情報公開や市民参加による意思決定の面では誠に不十分な対応であります。
 出先機関再編の説明会以上に、市民に対して説明すべきであり、医療関係者にも議論を保障し理解を得ることが必要であります。議会側にも、収支計画の根拠を明確に示して事の成否を精査する時間と説明が必要であります。そして、何より、統合される側の意思形成にたいする配慮に欠けています。病院局は、これらの説明責任を十分に果たすべきなのであります。

第2点は、これまでの市病院事業中期経営計画の経営実態の検証と総括が不十分なまま市立病院改革プラン案が作成され、責任ある経営が行われていないということです。

 平成18年の市立病院改革基本方針、平成19年の市病院事業中期経営計画の経営目標が実現されず資金不足の発生が現実化する状況となりました。しかし、その原因を、国の医療費削減策による医師不足の影響など客観情勢のみに帰するわけにはいきません。
 中期経営計画では、今後の取り組み項目を実施して、収支見通しの経営目標が達成され、平成20年度末で17億円の現金残高とされておりました。これが、何故、平成21年度には、運転資金の枯渇が予測される厳しい状況に立ち至ったのか。
 経営のどこが、組織の何が、まずかったのか。
 点検して原因を分析し、克服すべき点を洗い出してこそ、前へ進めるはずであります。
 また、中期経営計画では、平成20年度に財団法人日本医療機能評価機構による病院機能評価の認定取得をめざしておりました。この認定取得はどうなったのでしょうか。
医療に対する信頼と質の向上をめざし病院の総合力をかけた認定取得に挑戦して、残念ながら認定取得できませんでした。
 何故、結果を出せなかったのか。どこにどのような問題があるのか。組織の切開をして、医師や看護士、コメディカルなど現場の声を積極的に活かすしくみ作り出すことがまず必要であると思います。
 公営企業法全部適用後2年、病院局としての主体的な総括があって初めて、プラン案の信頼性が高まるのであります。

第3点は、市立病院改革プラン案の収支計画の見通しの甘さ、実現の困難性であります。

 プラン案は、常磐病院の民間譲渡によって、常磐病院の医師11人が共立病院に移ることを前提にした収支計画であり、11人の移動が実現しないかぎり平成25年度の市立病院黒字化目標は絵に描いた餅になります。
 プラン案は、計画期間内で最大19億円の資金不足を想定しており、常磐病院の医師の移動が想定通り進まないだけでも、平成25年の収支黒字化の実現は困難ではないのか、ということであります。
 常磐病院の医師の移動は事務職員のようにいかず、むしろ看護職員の移動によって共立病院の人件費率を更にアップし、統合後の共立病院の欠損金累積に結果する可能性を高めます。
 最重要課題は、いわき市民の生命と健康の最後の砦である共立病院の抜本的改革であります。しかし、収益と費用に踏み込んだ抜本的な対応が必要といいながら、病床利用率を高め医師を確保するための具体策が示されておりません。このままでは、プラン案の計画期間中にも病院財政の破綻の恐れが懸念されるところです。

第4点は、実効ある市立病院改革を実現するため市立病院改革プラン案を見直すべきであるということです。

 地域医療を考える時、市地域医療協議会で築いてきた医師会や病院協議会との信頼関係を犠牲にしてはならないはずです。
 なぜ、市地域医療協議会が立ち往生しているのか。よく吟味すべきであり、今後のスムーズな運営と揺るぎない信頼関係を持続していくための努力が必要なときであります。
 プラン案は、今回一定の修正がありましたが、医師会や病院協議会はじめ医療関係者と議論を詰める一方、有力な市民意見も取り入れ、市立病院全体の経営と市民の医療サービスの観点から、実効ある市立病院改革プランにするため、より現実的に見直すべきであります。
 常磐病院改革では、現在の常磐病院の医師チームの診療に対する姿勢を評価し、不要病床を廃止し精神病床を除いて140床規模に縮小する案や、共立病院のサテライト診療所として機能させ、共立病院との一体化を進めながら、新市立病院へ統合する案なども検討し、地域の中で常磐病院が今後果たすべき役割を再度検証し、納税者である地域住民の声を踏まえて対応することが現実的ではないのかということです。

第5点は、新病院の建設は、病院経営と耐震対策から先延ばしせず、市立病院改革の中期的目標とすべきことです。

 プラン案の一定の修正により、新病院の早期建設として、市中期財政計画との整合性を図りながら、平成23年度から32年度までの新・市総合計画基本計画への位置づけを目指すとともに、統合後、新病院の早期建設に向け速やかに検討に着手するとされましたが、10年先の長期目標であります。
 申すまでもなく、医師から選択される病院であることが健全経営の基盤であり、今後3年間がいわき市病院事業の死命を制する情勢であると考えます。
 昨年12月の読売新聞は、厚生労働省の調査の結果、「100床あたりの医師数を53の大都会や中核市別に見た統計では、いわき市が青森市と並んで全国最下位の6.6人となった。郡山市の9.2人の約7割にとどまり、同じ県内の都市部でも地域間で格差が生じている」と報じています。
 新病院建設の内容が今後の3カ年の改革に大きな影響を与えるのは必至であります。
 共立病院の建て替え、新病院建設を求める市民の声に応え、新病院建設を先延ばしせず、新病院建設を中期的目標として、早期に検討に着手するよう改めて訴えたいと思います。

 思い起せば、総合磐城共立病院は、昭和61年、「経営の健全性が確保されており、そのうえ、地域医療の確保に重要な役割を果たしている」自治体立優良病院として、全国自治体病院開設者協議会と社団法人全国自治体病院協議会両会長の表彰を受けた病院であります。
 以来、二十余年、共立病院の変容と現在のありように心が痛みます。
 しかし、経営の健全性が損なわれてなお、地域の医療崩壊が進行する中で、地域医療に果たす役割は一層重みを増しております。
 いわき市のみならず、浜通り及び茨城県北部をも診療圏とする地域の中核病院である共立病院のありようはいわき市民のみならず、これら地域住民にも大きな影響を及ぼすものであります。
 共立病院の診療圏がいわき市以外に広がっている現在、経営をこれに一致させる第一歩を踏み出す勇気も必要です。

 最後に、国の医療政策、本市積年の病院行政の中で、医師と現場職員を生かせない経営、その組織が問題になっています。実効ある市立病院改革、それは人の問題に尽きるのではないでしょうか。
 実効ある市立病院改革のために、共立病院と常磐病院、それぞれの医師の協力体制を見直し、医療事務職員のレベルアップ、本市のやる気のある職員を集め、人事の刷新をすべき時であります。
 国の意向を気にするのはよい。しかし、職員、市民に寄り添った行政経営でなければ信もないのであります。
 温かみのある、人の情、血の通った経営が始まらなければならないと思います。
 市立病院と地域医療を守るために、市民の意見をよく聴き、市民の支持と市内の医療関係者の協力を得ることが、為政者のなすべきことであります。

 請願に寄せられた地区住民、患者さんたち、2万5,154人の署名人をはじめとする市民の叫びを議会はしっかりと受け止め、請願を採択していくべきだと思います。
 以上をもって、請願を採択すべきとの立場からの討論といたします。
 議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げて、わたくしの討論を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
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by kazu1206k | 2009-03-20 08:32 | 議会 | Comments(0)

初音、庭のウグイス

彼岸の入りの17日早朝、ウグイスの初音を聞いた。
別名、春告鳥。
3月17日は母の命日であった。

暑さ寒さも彼岸までという通り、
昨日18日は、小名浜製錬所の火災現場を視察して事故原因などの調査状況の説明を受けたが、戸外で動くと汗ばみ上着を脱ぐような4月下旬の陽気だった。

弥生三月花盛り、庭の水仙も、各種色とりどりに咲き始めた。
桜前線、桜の開花予想では、このいわき市、例年より早く3月末から4月初旬とのこと。
いよいよ春爛漫の季節に入る。

そのウグイス、今朝は、我が家の小枝にとまり、しばしの間「ホー、ホケキョ」。
さえずりは、まだ、洗練されたところまでには至っていないが、うれしいことだ。
今日19日、いわき市議会2月定例会の最終日となる。

ほのかなるうぐいす聞きつ羅生門    来山
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by kazu1206k | 2009-03-19 07:41 | 我が家の庭 | Comments(0)

市立病院改革プラン案の修正と請願の再審査

3月16日、いわき市病院局は、パブリックコメントの市民意見、医師会、病院協議会等の医療関係者の意見、市議会での議論を踏まえて、「(仮称)市立病院改革プラン(案)」の見直しを行い、プラン(案)の修正を議会の正副議長と各派代表者会議に示した。
内容は、実施計画の文言を「常磐病院の民間譲渡」から「市立病院の再編」に、また長期目標の「新病院の整備」を「新病院の建設」に見直し修正したもの。

具体的な修正点は3点。
1点目、地域医療崩壊の不安への対応としては、医師会、病院協議会の代表、大学教授、公認会計士等で構成する「(仮称)後継医療機関選定委員会」を設置する。
応募資格は、市内の医療法人に限定。応募がない場合、公募条件を再検討する。
2点目、新病院の早期建設としては、市中期財政計画との整合性を図りながら、平成23年度から32年度までの新・市総合計画基本計画への位置づけを目指すとともに、統合後、新病院の早期建設に向け速やかに検討に着手する。  
3点目は、市民への説明責任として、パブリックコメントの市民意見への考え方を公表。市地域医療協議会や関係団体への説明、患者への周知をはかる。
医師会、病院協議会の代表、大学教授、公認会計士などで構成する「(仮称)病院事業経営評価委員会」を設置し、改革プランの実施の実施について、毎年度、点検・評価、公表するとともに、医療環境の変化や取り組みの実施状況等を踏まえ、必要に応じプランの見直しを行う。

同日、開会中の市議会市民福祉常任委員会で、病院局が「(仮称)市立病院改革プラン(案)」の修正案を説明、質疑が行われた。
これを受け、10日に継続審査とした「安全・安心・信頼の地域医療のために市立病院の充実等を求めることについて」「市立常磐病院の存続を求めることについて」の請願2件の再審査が委員長から提案された。
再審査は、議会における一事不再議の原則の例外にあたる。
例外適用が認められた「事情変更」に当たるかどうかの問題が残った。
このため、具体的にプラン案の修正案が大きな事情変更に当たるのかどうかの議論後、採決となり賛成多数で再審査を決めた。
財政難、資金不足でプランの実施が必要とする不採択の討論、住民の要望に応え常磐病院の存続とする採択の討論など、あわせて3人の討論あった。
採決の結果は、賛成少数で不採択すべきとの委員会採決となった。

わたしは、地域医療を守るために、安心信頼の市立病院の実現をめざして、市民の議論を十分に保障し理解と合意を得た上で決定すべきとの立場から、継続審査を主張してきた。
プラン案は、常磐病院の民間譲渡によって、常磐病院の医師11人が共立病院に移ることを前提にした収支計画であることから、11人の移動が実現しないかぎり平成25年度の市立病院を黒字化目標は絵に描いた餅である。
市立病院の経営上、そこが肝心なことだと5日の本会議、一般質問でも指摘した。
しかし、今回の修正案もそこが抜けている。対案さえ検討しようとしない態度は何なのか。
常磐病院の11人の医師たちの働きは素晴らしい。
しかし、その医師たちをいかせない経営、その組織が問題になっていることに未だに気づいていないことが残念である。
実効ある市立病院改革プラン、それは人の問題に尽きる。
国の意向を気にするのはよい。しかし、職員、市民に寄り添った行政経営でなければ信もない。
温かみのある、人の情、血の通った経営が始まらなければならない。
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by kazu1206k | 2009-03-18 08:08 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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