<   2009年 05月 ( 24 )   > この月の画像一覧

期末手当削減の地域経済への影響

5月29日、いわき市議会の臨時会が開かれた。
市長ら特別職と市議の6月の期末手当を0.15月分引き下げる議案、一般職の夏季期末手当を0.15月、勤勉手当0.05月、合計0.2月減額する議案を可決した。
減額分の総額は、約3億円。
国の人事院の臨時勧告と県の人事委員会の勧告を受け、給与額算定基準日の6月1日前の減額手続きのため、この日の臨時会開催となった。

今年4月、与党が景気悪化で民間企業の夏のボーナスが引き下げられる見通しとなっていることから、国家公務員の期末手当を8月の人事院勧告を待たずに前倒しで減額するよう政府に求め、人事院が国家公務員の夏季期末・勤勉手当を臨時に減額勧告して、各都道府県人事委員会が地方公務員の夏季ボーナスを臨時減額するよう求めた。これに対応して市町村でも同様の減額提案となり、減額幅は国と同じ0.2カ月分が多い。
減額しなかった県の人事委は、既に独自の給与や期末手当のカットを実施している。

わたしは、市長ら特別職と市議の期末手当を0.15月分引き下げる議案には賛成したが、一般職の夏季期末手当を0.15月、勤勉手当0.05月、合計0.2月減額する議案には反対した。
理由は、定額給付金を給付する一方で、一般職員の手当を下げ、約3億円の金が減額されれば、地域経済への影響は大きなものがあるからだ。
本会議の質疑でも市側は、本市経済に与える影響について「少なからず影響はある。」と部長が答弁している。
一般職員の中堅や若手職員は子育て世代も多いはずだ。
養育費や教育費を始め生活に響くのは当たり前で、地域の活性化をいいながら、原資をカットしていては、地域経済への影響は必至である。
あと一つは、人事院勧告が公務員の労働基本権の制限に対する代償措置として、公務員の利益を守る役割を担っているにも係らず、今回の「臨時」勧告が常態化すれば、政府自ら人勧体制を解体することになるからだ。

国の経済政策の矛盾は甚だしい。付け焼き刃で、一貫していない。
労働政策も使用者側に都合の良いものばかり。
貧困と格差は、政策として政府がつくり出してきたのである。
これは黙認できない。
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-29 23:11 | 議会 | Comments(0)

スルガ銀行株主の会発足、山一商事処分場への融資を問う

山一商事処分場の撤退をめざすスルガ銀行株主の会は、5月27日、いわき市文化センターで設立総会を開き、会則、平成21年度事業計画、平成21年度収支予算を決定、役員を選出して、正式に発足した。
会は、今後、取締役会への事前質問書の検討会を開催、6月23日予定の株主総会に参加、沼津市民とも交流し、7月上旬には株主総会報告会を開催する計画だ。
スルガ銀行株主と趣旨に賛同する市民の入会をお願いしている。

いわき市の市街地である平・内郷・常磐の病院・学校・住宅地・温泉施設に隣接した里山「21世紀の森」に、東北有数の規模の産業廃棄物最終処分場を建設しようする山一商事は、事業の資金調達の99.6%がイワキ・クリーン・エンジニアリングからの借り入れで、イワキ・クリーン・エンジニアリングはその融資資金をスルガ銀行(静岡県沼津市)からの融資で調達する。山一商事の処分場建設費は、スルガ銀行からの迂回融資だ。

処分場は、遮水シート破損による汚染、炭鉱坑道跡の人工帯水層での地下水汚染による湯本温泉の汚染の危険性、周辺の地滑り地質や断層、稀少動物等の生態系への影響など周辺の生活環境と健康への影響が指摘され、市民は20万人近い反対署名を市長に提出、市議会の全会一致の反対決議を受け、いわき市長はこの計画を不許可としたが、山一商事は、いわき市の不許可処分取消しの行政不服審査を行い、環境省がいわき市の処分を取り消す裁決を行ったため、いわき市は現在、許可申請の再審査に入っている。

こうした状況を踏まえ、新たな視点による運動として、山一商事の処分場建設への資金融資を憂慮するスルガ銀行株主及び株主をサポートする市民が相集い、取締役会に対する質問や株主総会での発言等を通じて、スルガ銀行が環境保全企業としての社会的責任を全うするよう、アピールすることになった。
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-27 23:14 | 環境保護 | Comments(0)

小名浜火力発電所の環境アセス、環境相が反対意見を提出

5月26日、いわき市小名浜に計画中の(仮称)小名浜火力発電所の環境影響評価に対し、斉藤環境相は、「最大限の二酸化炭素(CO2)排出量削減対策が講じられていない」として、現状の計画は「是認しがたい」「改善がなければ建設を容認しない」と、地球温暖化対策の不備を理由に建設反対の意見書を提出した。
意見書提出を受けた二階経済産業相は「(勧告はCO2排出削減の)対応を事業者に求める内容になっていく。関係者と早急に調整したい。排出が着実に低減される仕組みの構築が大事だ。前向きに対応する」と語り、勧告が注目される。

(仮称)小名浜火力発電所は、日本化成とダイヤモンドパワーの共同出資事業会社「小名浜パワー事業化調査」が日本化成小名浜工場に建設を計画した石炭燃料の出力40万kWの火力発電所。しかし、石炭の燃料コストは安いものの、化石燃料の中でCO2排出量が最も多い、極めて環境負荷が大で、新規に年間228万トンの二酸化炭素を排出する。
斉藤環境相は、昨年9月の記者会見で「二酸化炭素排出抑制が日本の大きな課題であるときに、そのような計画が国民の皆さんに受け入れられるとはとても思えません」と発言。
さらに、福島県も昨年12月、環境影響評価準備書に対する知事意見を経済産業大臣に提出したが、総括的事項で、 本事業による多量の二酸化炭素の排出増加が日本の「低炭素社会づくり行動計画」との整合及び「福島県地球温暖化対策推進計画」との整合が図られていないとし、大幅な排出量削減が可能となる抜本的な環境保全措置である燃料種の転換、規模の縮小などの検討を求めた。
また、小名浜地区が「大気環境及び海域における水質が環境基準を達成していない 状況にあることから、対象事業に係る環境影響ができる限り回避・低減される よう最大限配慮すること」を求めていた。

斉藤環境相の意見書では、発電所の発電量1kw時当たりのCO2排出量は約0.8キログラムで、電気事業連合会の排出抑制目標の2倍以上になるため、京都議定書目標達成計画と昨年閣議決定の「低炭素社会づくり行動計画」に掲げた「温室効果ガス排出量を50年までに60~80%削減」という長期目標達成に影響するとし、経産省に対して、電気事業者全体として発電量当たりのCO2排出量を減らす枠組みの早期整備や、今後計画される石炭火力発電所は、その時点で採用可能な石炭ガス化複合発電、CO2回収・貯留など最高水準の技術を用いて、CO2の排出を最大限抑制したものとするよう求めることを要請した。
経済産業省は、これを元に「小名浜パワー事業化調査」に対策を求める勧告をするものとみられ、「小名浜パワー事業化調査」は小名浜火力発電所の計画を練り直すことが求められる。

※小名浜火力発電所のCO2排出原単位は、0.8kg-CO2/kwh。電力会社の販売電気のCO2排出原単位は、0.34kg-CO2/kwh。小名浜パワーのような特定電気事業者でも天然ガスのCO2排出原単位は、0.37kg-CO2/kwh。
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-26 23:16 | 環境保護 | Comments(0)

6月定例会の「市民の意見を聴く会」を開催します

5月29日にいわき市議会の臨時会、そして6月4日から18日まで、いわき市議会6月定例会が開催されます。

5月25日、総務部と財政部から、「いわき市小学生医療費の助成に関する条例の制定」「いわき市国民健康保険税条例の改正」など条例案8件、平成21年度6月補正予算案4件、「21世紀の森整備構想区域内用地」などの財産取得5件、火力発電用石炭野積み用地の小名浜東港地区の埋立地の用途変更に関する「公有水面の埋立てに係る意見」など、提出される26議案の説明がありました。

6月定例会の一般質問通告の締め切りは6月1日午前、6月8日から11日までが一般質問です。
6月定例会に向けて、議案と一般質問について「市民の意見を聴く会」を下記の通り開催いたします。

ご多用の折、恐縮ですが、ご出席いただきご意見を頂ければ幸いです。


 日時:5月26日(火)午後7時~9時
 場所:鹿島町 鹿島公民館
 内容:①5月臨時会、6月定例会の議案について
    ②一般質問について
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-25 23:53 | 議会 | Comments(0)

27日、山一処分場撤退めざしスルガ銀行株主の会設立に参加を

5月27日、午後7時よりいわき市平のいわき市文化センターで、「山一商事処分場の撤退をめざすスルガ銀行株主の会」設立総会が開かれます。
山一商事21世紀の森産廃最終処分場の撤退をめざし、背景金融機関であるスルガ銀行に対して環境保全企業としての社会的責任を問うためです。

設立総会への参加とご入会を訴えます。
目的に賛同するスルガ銀行の株主と、株主をサポートする意思のある市民なら、だれでも入会できます。皆様のご協力、ご支援を、よろしくお願い致します。


………………………………転送・転載歓迎…………………………………………

山一商事処分場の撤退を目指すスルガ銀行株主の会 入会のお願い

 天竜木材(静岡)の関連会社である山一商事は、平・内郷・常磐の病院・学校・住宅地に近接する「21世紀の森」に東北有数の規模の産業廃棄物最終処分場(管理型)を建設しようとしています。20万人を超える市民の反対署名や市議会の全会一致の反対決議を受け、いわき市はこの計画を不許可としました。しかし、山一商事は環境省に不許可の取り消しを求め、国が山一商事の言い分を認めたため、市は産廃処分場計画を再審査することになりました。
 これにより、市の中心部に巨大産廃処分場を作らせないために、今までの反対の取り組みに加え、新たな視点による運動が必要となりました。

 山一商事の処分場計画の資金調達のからくりが判明しています。
 山一商事はこの産廃処分場の事業費100億の99.6%をイワキ・クリーン・エンジニアリングからの借り入れで賄います。イワキ・クリーン・エンジニアリングは山一商事への融資資金をスルガ銀行(静岡県沼津市)からの融資で調達します。ちなみに、天龍木材の筆頭株主はスルガ銀行、2番目がイワキ・クリーン・エンジニアリンク(山一商事の株式を100%保有)。つまり、山一商事の処分場建設費は、スルガ銀行からの迂回融資によります。

 そこで、山一商事の21世紀の森産業廃棄物処分場の撤退をめざして、背景金融機関のスルガ銀行に対して環境保全企業としての社会的責任を問い、社会的アピールを行うことを目的に、山一商事処分場の撤退をめざすスルガ銀行株主の会を設立いたします。会は、取締役会に対する質問、株主総会での発言等を通じて、スルガ銀行株主及び世論にアピールすることなどを主な活動とし、目的に賛同するスルガ銀行の株主と、株主をサポートする意思のある市民なら、だれでも入会できます。1口千円(多数口歓迎)の年会費と下の入会申込書を添えてお渡しください。入会をお待ちしております。

●(仮称)「山一商事処分場の撤退をめざすスルガ銀行株主の会」設立総会
   ・と き:5月27日(水)午後7時〜9時
   ・ところ:いわき市平、いわき市文化センター2階会議室 

  連絡先:いわき市鹿島町久保字於振1-2 電話&Fax:58-5570
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-24 21:05 | 環境保護 | Comments(0)

新型インフルエンザ、タミフル

メキシコ発「豚インフルエンザ パンデミック」。
共同通信は、各国の発表から「新型インフルエンザの感染者は日本時間20日午後1時現在、43の国と地域で計1万371人となった。死者は4カ国で計83人。メキシコと米国で死者が増えた。感染者は台湾で初めて確認されたほか、チリやコスタリカなどで増えた。日本の感染者は236人で、世界で4番目に多い。」と伝えている。

過剰報道の中、保育所、小中学校、高校、大学等学校から老人福祉センター、障害福祉センター、デイサービスなど福祉施設まで閉鎖、イベントも中止され、地域が戒厳令状態になった神戸市などの過剰反応と混乱した実態。
感染者の自己責任を責める社会風潮の中で、東京で感染者が「申し訳ない」と言っていたと異様な会見をする学校関係者。家庭生活と地域社会、都市機能の麻痺。
世論操作による総動員体制が見事に作動した。

4月26日、麻生首相が検疫体制の強化指示により、もともと「水際作戦」などできない話でありながら、医療関係者を動員して突進して「やりすぎてやりすぎることはない」という舛添厚生労働大臣と政府の姿勢の危うさ。感染の拡大で、発熱外来での集中診察体制も、現実の前に既に破綻している。まさに「安全・安心社会の落とし穴」そのものだ。もろさがある。

ここに来てようやく、政府の「水際作戦」の失敗に批判が出始め、政府自体が通常のインフルエンザ対策への転換、見直しを迫られている。
日本は、世界のタミフルの75%を備蓄しているが、更に全国各自治体で積み増しするのだという。
しかし、4月30日の岡部信彦・国立感染症情報センター長の会見では「米国ではほとんどの感染者が軽症で、毎年流行するインフルエンザと同じ気道症状にとどまり、タミフルなどの治療薬を投与しなくても回復している。」と述べており、もともと「タミフルを投与しなくても回復」するインフルエンザにタミフルが有効とする根拠はあるのか、と疑問視されている。
青少年の副作用も危惧されているタミフルは、最も危惧されているトリインフルエンザにも、季節型(A型)インフルエンザにも、すでに治療効果は怪しい状態だという。


*タミフルの開発企業ギリアド・サイエンシズ社は、ラムズフェルド米国元国防長官が長官就任までの5年間会長を務めた医療会社。製造はスイスの医薬大手ロシュ社。米政府が備蓄として71億ドル分(約8300億円)購入することから米ウォール街で『政治銘柄』と呼ばれたという。
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-21 23:09 | 福祉医療 | Comments(0)

ジャパニーズ・ローズ、ハマナスが咲いた

e0068696_22281718.jpg
今日、庭のハマナスが咲いた。夏の赤い花だ。
ハマナスは、5月から8月に開花して、秋に実をつけるバラ科バラ属の落葉低木。
「知床旅情」の歌詞のように、北海道に多く、海岸の砂地に自生する。
子供の頃の記憶に残るハマナス。
ふるさとの砂浜のハマナスは、松林の下、少し刺のある茎の先の鮮やかな赤い花だ。
印象的なその色が、父と一緒に走った砂浜の林間学校での懐かしい記憶とともに残る。
e0068696_22383510.jpg
甘い香りに誘われて、庭では、早速、早朝からミツバチやクマバチが蜜を吸いに花弁の中に飛び込み、花粉を体中にくっつけている。
この春から初夏にかけて、ハチがちっとも来ないので心配していた。
が、ここに来てようやく例年並みにハチがでてきたような気もする。

赤い実はビタミンCが豊富に含まれる。ジャムなどにして食用にされる。
英語名は、ジャパニーズ・ローズ(Japanese Rose)だ。
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-20 22:59 | 我が家の庭 | Comments(0)

6月議会の準備

e0068696_8122821.jpg
晴天が続き、汗ばむ陽気に、深紅のバラも開花した。
そんな中で、5月18.19日は午前9時開始、午後5時終了の会派勉強会。
執行部より現下のいわき市政の諸施策の説明を受け、質疑を行った。
6月4日からの6月定例会への準備だ。

諸施策のうち質疑を行ったテーマは、以下のようなもの。
・第5次市行財政改革行動計画の一部改訂についてー市営小名浜魚市場の民間譲渡の頓挫
・21世紀の森整備構想区域内の用地取得について
・津波ハザードマップについてー福島県沖地震の想定
・職員住宅について
・新・地域情報化計画策定事業についてー現計画の検証が先では
・平成20年度の市税等収入見込みについて
・国民健康保険事業について
・平成20年度アリオスの運営状況についてー内容と年間経費16億円の重圧
・いわき市一般廃棄物処理実施計画について
・地域医療確保対策の推進についてー医師確保策のこれでいいのか
・障がい者自立支援法の改正についてー国の改正内容
・中山間地域等農業・農村活性化事業についてー中山間地のがんばり
・水産業振興プラン推進事業についてー水産振興協議会の設立へ
・公有水面の埋立てに係る意見についてー東港建設と火力発電用石炭野積み用地
・石炭・化石館等の改修事業についてーウッドピアの利活用問題は後回しか
・地域交通ステップアップ支援事業についてー地域公共交通ビジョンの策定
・いわき金成公園整備事業について
・いわき市民マラソン大会について
・火災予防対策についてー福祉施設での火災予防対策は
・水道水源保全対策について
・病院事業経営評価委員会及び後継医療機関選定委員会の設置について

6月議会の課題を整理し、一般質問の準備も始める時期となった。
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-19 22:11 | 議会 | Comments(0)

MOX燃料、プルサーマル計画で経済産業大臣への質問・要望書

経済産業大臣への質問・要望書
玄海・伊方・浜岡原発へのMOX燃料の装荷を許可しないでください
原発現地を核のゴミ捨て場にするプルサーマル計画を凍結してください


経済産業大臣 二階 俊博 様
2009年5月18日
使用済MOX燃料を憂慮する全国の市民

玄海3号機・伊方3号機・浜岡4号機プルサーマル用のMOX燃料を積んだ船が5月にも日本に到着すると伝えられています。このMOX燃料が原発の炉内に装荷されれば、3~4年後には使用済MOX燃料が炉内から取り出されます。しかし、その使用済MOX燃料が具体的にどこに搬出されるのか、国からは何も具体的な説明がありません。永久に地元原発内に置かれるのではないかと、住民・市民の間に不安が広がっています。事実、2009年1月15日の北海道議会で、資源エネルギー庁・原子力立地・核燃料サイクル産業課の森本課長は使用済MOX燃料を「貯蔵する場所は発電所です」と明確に答えています。
 使用済MOX燃料が永久に地元原発内に置かれるのではないかという現地の不安は広範で強いものです。このような不安は、3月16日に松江市の松浦市長から貴職に伝えられています。それに対して貴職は、「国として責任をもって取り組む」旨を表明したと言われています。
 しかし、その裏付けとなる具体的な方策がどのようなものかがまったく明らかにされていません。松江市の質問(2006年10月)に対する資源エネルギー庁の回答(2008年12月)の中でも、具体的な方策は書かれていませんでした。そのような方策は広く国民に公開されるべきだと考えます。
島根県以外にもプルサーマル計画が実施される予定の他の自治体から、憂慮が出されています。静岡県からは2008年3月31日付国への要請書で「使用済MOX燃料の処理方策や高レベル放射性廃棄物の最終処分など、燃料使用後の処理に関する課題について、早期に検討し、着実に実施すること」と要請されています。また、北海道からは2009年3月30日付国への要望書で、経産省に対し「使用済MOX燃料が泊発電所に長期間貯蔵され続けないよう、使用済MOX燃料の処理の具体的方策について、可能な限り速やかに検討を進めること」と要望されています。福井県からも1999年6月7日付で、当時の通産大臣に「使用済MOX燃料の処理方針を具体的に明らかにすること」が要請されています。
 さらに、原発立地14道県で構成する「原子力発電関係団体協議会」から、直近では2008年11月14日付「原子力発電等に関する要望書」の中で、「使用済MOX燃料が、発電所に長期間貯蔵され続けないよう、処理体系を早期に決定すること」との要望が出されています。

 使用済MOX燃料が原発サイトから運びだされる現実的な保証はないのではないかという基本的な疑念を、以下の点から私たちは抱いています。
(1)現在、使用済MOX燃料の「処理の方策」は決まっていない
事実、資源エネルギー庁から松江市への回答にも書かれているとおり、「処理の方策」は、「2010年頃から検討を開始する」ことになっています。
(2)「検討の開始」の要件となるべき現実は大幅に遅れ、打開の目処さえ立っていない
「検討の開始」は、「六ヶ所再処理工場の運転実績、高速増殖炉及び再処理技術に関する研究開発の進捗状況」等を踏まえて行うことになっています。2006年の原子力立国計画では、六ヶ所再処理工場の操業開始と「もんじゅ」試運転再開は2007年に予定されていました。しかし、現在は両方とも未だ目処さえ立っていません。これら「検討開始」の要件が遅れた状態にあることは2008年版原子力白書も認めているとおりです。その遅れをもたらしている状況が非常に深刻なものであることも指摘できます。必然的に「検討の開始」は遅れざるを得ないでしょう。
(3)使用済MOX燃料搬出の基本的前提となる高速増殖商業炉が建設される保証はない
原子力立国計画では「プルサーマル使用済燃料はFBR用に貯蔵する」と明記されています。2007年12月6日の日本原子力研究開発機構等の五者協議会報告でも、使用済MOX燃料は第二再処理工場に運ぶことになっており、第二再処理工場は軽水炉サイクルと高速増殖炉サイクルが併存する移行期に位置づけられています。つまり、使用済MOX燃料の搬出は、高速増殖商業炉の建設が前提となって初めて可能になるものです。そのためには、原型炉「もんじゅ」が運転再開して約10年間無事に動き、実証炉が設計されて運転されることが必要です。しかしいまは、原型炉「もんじゅ」の運転再開の目処さえ立っていないのが現実の姿です。
そもそも、高速増殖炉の開発は半世紀以上も続いていますが、未だ実証炉設計の目処さえ立っていません。この分野の先進国フランスでも、高速増殖炉開発には失敗してスーパーフェニックスは止まり、別の目的で動かしていたフェニックスも今年で停止することになっています。
また、米国においては、「オバマ米政権は20日までに、中核となる使用済み核燃料再処理施設と再処理で取り出したプルトニウムを燃やす高速炉を米国内に建設しないことを決めた」(共同通信4月21日)と伝えられています。
このような状況で、高速増殖炉の商業炉サイクルを必ず建設するから、それを信用してそれまで使用済MOX燃料は地元原発サイトに置くことを認めよというのでしょうか。高速増殖炉の開発はまだ「原型炉」の段階にありますが、商業化の予定は既に当初の計画より80年遅れているのです。
(4)使用済MOX燃料は使用済ウラン燃料と比べて危険性が高い
使用済MOX燃料は放射線レベルが高く、非常に長期に高い熱を出し続けます。それが「一定期間」ではなく、孫子の代まで原発の使用済燃料プールに置かれるようなことは断じて避けるべきではありませんか。

プルサーマル計画の前提となる高速増殖炉路線は、核のゴミの泥沼とエネルギー予算のムダ使いに導きます。
高レベル放射性廃棄物の処分については、調査地域の公募に応募する自治体さえ現れていません。高速増殖炉路線ははるか後の世代にまで放射能の重い負担を残すドロ沼の道です。
原子力予算は毎年4500億円もの巨額が計上されています。「もんじゅ」には、1995年の事故以降もナトリウムを温めるための維持費・改造費などで毎年100億円以上(今年度は約200億円)が使われています。また、今年度の高速増殖炉関連予算は約500億円にも達しています。
他方今年になって、太陽光発電やそれを生かす次世代送電網などがにわかに脚光を浴びていますが、それに対する補助金は限られています。高速増殖炉予算などは大幅に削減し、自然エネルギーの促進などのために振り向けるべきではないでしょうか。

六ヶ所再処理工場や「もんじゅ」の進捗が大幅に遅れている現実からだけでも、プルサーマルを急ぐ必要はないと言えます。まして、現実性の見えない高速増殖炉路線を人々に無理に信用させることは不条理です。使用済MOX燃料の「処理の方策」の目処さえ立っていない中で、プルサーマルを急いで実施する必要性はありません。いま一度立ち止まって新たな状況を見るためにも、急いでMOX燃料を装荷することは避けるべきではないでしょうか。

このような観点から、以下の疑問点について貴職に質問をします。また、MOX燃料の装荷をいまは認めないよう要望いたします。
回答は文書で示すとともに、直接説明の場を設けてくださるよう要請します。


質 問 事 項

1.松江市の質問に関する資源エネルギー庁の回答について
資源エネルギー庁に対する松江市の2006年10月質問書では、使用済MOX燃料については、第二再処理工場の操業が「確実に実施される具体的な計画」を示すこと、その操業に遅れが生じた場合には、「使用済MOX燃料はどのように処理されるのか」を示すよう求めています。
ところが、2008年12月26日付資源エネルギー庁の回答(以下、エネ庁回答と記す)では、その質問に答えていません。だからこそ松江市長は貴職に直接会見を求めたのではないでしょうか。
現時点で、貴職はこれらの質問にどう答えるのですか。

2.使用済MOX燃料の置き場所について
 2009年1月15日の北海道議会において資源エネルギー庁の原子力立地・核燃料サイクル産業課の森本英雄課長は、使用済MOX燃料を「貯蔵する場所は発電所です」と明確に答えていますが、これはそのとおりですか。

3.現時点での使用済MOX燃料の「処理の方策」について
エネ庁回答にも記述されているように、使用済MOX燃料の「処理の方策」は「2010年頃から検討を開始する」ことになっています。ということは現時点では、「処理の方策」は決まっていないと判断していいですか。

4.「処理の方策」を検討開始するに際して踏まえるべき要件について
 エネ庁回答によれば、使用済MOX燃料の処理の方策を2010年頃から検討を開始するために踏まえるべき要件として、①六ヶ所再処理工場の運転実績、②高速増殖炉及び再処理技術に関する研究開発の進捗状況、などを挙げています。この点、原子力立国計画では六ヶ所再処理工場や「もんじゅ」は2007年に操業を開始することが予定されていました。
 ところが現実には、六ヶ所再処理工場はガラス固化で行き詰まり、保安規定違反まで行われました。「もんじゅ」も運転再開の目処はまったく立たない状況にあり、このことは2008年版原子力白書でも明確に認めています。
 このような状況を踏まえれば、「処理の方策」(第二再処理工場)について現実的な検討を開始する時期も遅れることは否定できないのではありませんか。

5.使用済MOX燃料搬出の前提となる高速増殖商業炉について
 原子力立国計画では、「プルサーマル使用済燃料はFBR用に貯蔵する」と明記されています。
また、エネ庁回答では、「現在、2010年頃からの検討を円滑に開始するため、必要な準備を行っているところです」とされています。その準備状況は、日本原子力研究開発機構等の五者による2007年12月6日の「第二再処理工場に係る2010年頃からの検討に向けた予備的な調査・検討について」で報告されています。
 その報告によれば、第二再処理工場に関する予備的な調査・検討の対象は「軽水炉からFBRへの移行期」であるとされ、「FBR導入後60年以上の長期をかけて軽水炉からFBRへの移行が行われる」と考えられています。
すなわち検討の対象は高速増殖炉(FBR)の商業炉が動き出してからの時期ということになりますが、それはまず原型炉である「もんじゅ」の運転再開と約10年間の運転、その後の実証炉の建設と運転等を経た後の時期ということになります。そうすると、「もんじゅ」が10年間まともに動き続けない限り、第二再処理工場も存在できないことになります。
(1)原型炉の「もんじゅ」がまともに動き続けるかどうか不明ないまの段階で、どうして高速増殖商業炉を前提とする「軽水炉からFBRへの移行期」が確実にくることが保証できるのですか。
(2)2007年12月6日以降、検討開始のための「必要な準備」はどうなっているのですか。どのような報告書がだされ、どのような具体的な判断がなされていますか。

6.使用済MOX燃料の搬出の保証について
 指針「原子力発電所内の使用済燃料の乾式キャスク貯蔵について」の冒頭に、「使用済燃料は、使用済燃料プールにおける一定期間の冷却を経て、国内外で再処理されている」と書かれています。
また、原子炉等規制法第23条第2項によれば、事業者が原子炉を設置するためには「使用済燃料の処分の方法」について記載した申請書を主務大臣に提出しなければなりません。この規定の目的は、使用済燃料が確実に処分されることをあらかじめ保証することにあると考えられます。この点、1998年より前には「再処理の委託先の確定は、燃料の炉内装荷前までに行い、政府の確認を受ける」となっていました。ところが、その後の設置変更許可申請書で「ただし、燃料の装荷前までに使用済燃料の貯蔵・管理について政府の確認を受けた場合、再処理の委託先については、搬出前までに政府の確認を受けることとする」という「ただし書き」が付加され、これが許可されています(例えば、高浜原発では1998年5月11日付変更申請書)。さらに、2004年3月12日付の新たな内規「『使用済燃料の処分の方法』の確認について」によって、「ただし書き」の場合の手続きが定められました。
これらに関して以下の質問を行います。
(1)使用済ウラン燃料の場合、使用済燃料プールでの「一定期間」の冷却とは、およそどれくらいの期間で、その期間は基本的に何から決まるのですか。
(2)使用済MOX燃料の場合の「一定期間」はおよそどれくらいになりますか。
(3)処分の方法が定かでない使用済燃料はつくらないという、原子炉等規制法第23条第2項の規定の目的に鑑みれば、内規の場合でも、「再処理の委託先」が存在することが不可欠な前提になっているのではありませんか。
(4)「もんじゅ」がまともに動き続けることなく、高速増殖炉計画が進まないとき、再処理の委託先であるはずの第二再処理工場は建設されないことになり、内規が適用できないことになります。使用済MOX燃料は原発サイトに溜まり続けることになります。そのような事態が起こる可能性があるのに、使用済MOX燃料をつくりだすことは、原子炉等規制法に違反することになるのではありませんか。

7.プルサーマルは凍結すべきではありませんか
 太陽光発電などのグリーン電力と次世代送電網が、米国やヨーロッパばかりでなく日本においても、今年になって大きく浮上してきました。半世紀以上開発され続けて来たにもかかわらす、未だ何十年も先にどうなるか不透明な高速増殖炉より、太陽光発電などの方に現実性があり、しかも核のゴミを子孫に残すという問題もありません。
 現在の原子力政策大綱でも、「状況の変化に応じた政策選択に関する柔軟な検討を可能にする」ことは一つの視野に入っています。
 いまこそいったん立ち止まって、高速増殖炉路線を見直すべきではありませんか。そのためにはまずプルサーマルを現状で凍結することが必要です。現に東電の福島第一原発と柏崎刈羽原発では搬入したMOX燃料が使用されずに長期におかれたままになっています。
プルサーマルは凍結すべきではありませんか。
搬入したMOX燃料を使用済燃料プール内に保管したままに置くと、どのような不都合が生じるのですか。

要 望 事 項

 使用済MOX燃料の「処理の方策」については「2010年頃から検討を開始する」ため、現時点では「処理の方策」は決まっていません。さらに、2008年版原子力白書でも認めている六ヶ所再処理工場や「もんじゅ」の遅れた現状に鑑みると、「処理の方策」について現実的な検討が開始できる状況にはないと考えます。
 MOX燃料を炉内に装荷すれば、使用済MOX燃料が発生します。それが永久に地元に留め置かれるという心配をいまの段階で払拭することはできません。使用済燃料プールでの超長期の保管について、安全性は保証されていません。
 それゆえ以下の点を要望します。
1.MOX燃料を炉内に装荷すれば危険レベルが高く搬出先もない使用済MOX燃料が生みだされるため、玄海・伊方・浜岡原発へのMOX燃料装荷を許可しないこと。
2.使用済MOX燃料の処理方策の検討開始が前提とするべき六ヶ所再処理や「もんじゅ」の進捗が大幅に遅れていることに鑑みて、プルサーマルは現在の状態で凍結すること。

2009年5月18日

使用済MOX燃料を憂慮する全国の市民

提出団体  420団体
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-18 23:02 | 脱原発 | Comments(0)

「山一商事処分場の撤退をめざすスルガ銀行株主の会」に参加を

5月15日夜、「山一商事処分場の撤退をめざすスルガ銀行株主の会」の準備会が開かれた。
この会は、山一商事が進める産業廃棄物最終処分場の撤退をめざして、山一商事に間接融資を行っている金融機関のスルガ銀行に対し、環境保全企業としての社会的責任を問い、社会的アピールを行うための会だ。
会の設立をめざした準備会には、スルガ銀行の株主と株主に協力する方々が集まり、今後の対応を協議した。

いわき市の里山「21世紀の森」に計画されている山一商事の産業廃棄物最終処分場は、ダイオキシン類の粉塵飛散、遮水シート破損等による汚染、炭鉱坑道跡の人工帯水層での地下水汚染による湯本温泉の汚染の危険性、周辺の地滑り地質や断層、稀少動物等の生態系への影響、周辺の生活環境と健康への影響などが不可避と指摘されてきた。

20万人を超える市民の反対署名、いわき市議会全会一致の反対決議を背景に、いわき市は設置不許可の決定を行ったが、山一商事は、いわき市の設置不許可処分取消しの行政不服審査を福島県と環境省に請求、福島地裁にも訴訟を起こし、産廃最終処分場の建設を強行しようとしており、これまで環境省、福島県が市の処分を取り消す裁決を行ったため、いわき市はあらためて設置許可を判断することになり、現在、許可申請の再審査に入っている。
  
山一商事の自己資本比率が0.4%と極端に低い。
事業費の99.6%が借入金で、処分場の建設資金100億円は、イワキ・クリーン・エンジニアリング株式会社からの借入れだ。このイワキ社は、山一商事への融資資金をスルガ銀行(本店:静岡県沼津市)からの融資によって調達。もともと、山一商事は、天龍木材グループの関連会社で、天龍木材の株主筆頭はスルガ銀行株式会社、次が山一商事の株式100%を保有するイワキ・クリーン・エンジニアリング。つまるところ処分場建設費100億円は、スルガ銀行からの迂回融資である。

スルガ銀行は、平成19年、英国Financial Time社とロンドン証券取引所の共同出資で設立されたFTSEインターナショナル社の指標、社会的責任投資(SRI:Social Responsibility Investment)指標の1つ「FTSE4Good Index シリーズ」に選出された。その社会的責任投資の対象は、
 ・環境的側面(環境保全に向けた積極的な取り組み)
 ・社会的側面(ステークホルダーとの建設的な関係構築)
 ・人権(世界人権擁護に対する取り組み)
の3つの視点で、世界の指標の中でも、企業の社会的責任や持続可能性に高い関心を持つ投資家にとって重要な投資選択基準となっているのだという。

しかし、環境保全企業=スルガ銀行が福島県いわき市で、地域社会と環境に重大な影響が懸念され、いわき市官民挙げての反対が続く産業廃棄物処分場建設に全面的に資金融資することは、CSR(企業の社会的責任)への積極的取り組みとどう整合するのか。
スルガ銀行株主の会は、約100億円の山一商事への間接融資について、スルガ銀行の社会的責任を問うものだ。
設立総会は、5月27日(水)夜、いわき市文化センターで開催される。
準備会では、多くのスルガ銀行株主の参加と多くの市民のサポーターとしての参加をよびかけている。

●「(仮称)山一商事処分場の撤退をめざすスルガ銀行株主の会」設立総会
   ・と き:5月27日(水)午後7時〜9時
   ・ところ:いわき市平 いわき市文化センター2階会議室
   ・内 容:(1)経過報告について
        (2)会則(案)について
        (3)平成21年度事業計画(案)について
        (4)平成21年度予算(案)について
        (5)平成21年度役員選出について
[PR]
by kazu1206k | 2009-05-16 07:19 | 環境保護 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k
プロフィールを見る
画像一覧