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大飯原発の無責任な再稼働にNO!

国際環境NGO FoE Japanから、大飯原発3・4号機の再稼働に向けた動きに対するアクションのまとめが届きました。

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【アクション】大飯原発3・4号機の無責任な再稼働にNO!
http://e-shift.org/?p=1971
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報道されているように、大飯原発3・4号機の再稼働に向けた動きが急加速されようとしています。

5月30日(水)夜、再稼働に向けた閣僚会合が強行され、「周辺自治体は再稼働を容認したと判断」したとされています。
この後、福井県の原子力安全専門委員会が安全を確認し、福井県、おおい町が再稼働に同意すれば、来週にも最終判断が下されようとしています。

しかし、安全基準の抜本的見直しや追加対策、地震影響の評価不十分と関電報告データの改ざんなど、問題は山積みのままで、再稼働をできる状況ではありません。

あまりにも急な動きに、各地の市民が緊急の抗議、アクションを行っています。
今、ひとつでも多くの声を、福井県や政府、国会議員に届けましょう!

◆アクション・集会

★6.1原発再稼働許すな!首相官邸前抗議
http://coalitionagainstnukes.jp/?p=549
【日時】6/1(金)18:00~20:00 予定
【場所】首相官邸前(国会記者会館前、国会議事堂前駅3番出口出てすぐ)
【呼びかけ】首都圏反原発連合有志

★福井県原子力安全専門委員会に一つでも多くの声を
福井県原子力安全専門委員会 連絡先(FAX・メール・郵送)一覧
http://2011shinsai.info/node/2223
「安全性の観点から徹底して議論を尽くしてください」
「大飯原発の危険な再稼働を認めないでください」
「県民への説明会を開いてください」
など、届けよう!

★福井県と県の安全専門委員会にメールを送ろう
http://www.jca.apc.org/mihama/ooi/fukui_mail1205/fukui_mail1205_1.htm
活断層の3連動評価・・・関電はこっそりと評価を改変
ここからメールを送れます!解説付きです。

★野田さん、枝野さん、地元の国会議員にFAX、メールを送ろう
http://e-shift.org/?p=1534

★6・3福井緊急集会
【日時】6月3日(日)12:00~14:30
【会場】福井市中央公園
【内容】パート1 12:00~13:00 ミュージック・パフォーマンス
    パート2 13:00~14:30 参加グループからのメッセージなど
    その後パレード

★<ポスト5・5>脱原発討論会・再稼働をどう止めるか
http://e-shift.org/?p=1933
【日時】6月2日(土) 18:00開場 18:30開会
【会場】文京区男女平等センター(本郷4-8-2、TEL:03-3814-6159)
「再稼働問題」に焦点を置き、具体的な行動提案を導き出します。
テーマ1[電力需給] 原発推進派の“電力不足論”をくつがえすアクション
  <提案:竹村英明さん>
テーマ2[安全性] 推進派が延命させようとする「安全神話」を打破するアクション

  <提案:杉原浩司さん>
テーマ3[地元との連携] 原発立地の人々と連携を強めるアクション
  <提案:アイリーン・美緒子・スミスさん>

★緊急記者会見「取れない責任を取ると言うな、大飯原発を再稼働するな」
原発ゼロの会、鎌仲ひとみ、田中優、桃井貴子、坂田昌子、南兵衛@鈴木幸一、マエキタミヤコ
【日時】6月4日(月)15:00~
【会場】衆議院第一議員会館第4会議室
【呼びかけ】eシフト、エネシフジャパン有志、虎十の会

◆その他の動き

★民主党議員が署名を集めています
・川内博史議員のツイート
再稼動について、判断を自重するよう求める署名を党所属議員間で集め、総理
に提出する。
https://twitter.com/kawauchihiroshi/status/208024868170637314

・谷岡郁子議員のツイート
再稼働問題に関する署名原稿完成!署名取り開始
http://twitter.com/kunivoice/status/208056577847074816


◆参考情報

★大飯3・4号機再稼働をめぐる政府交渉 確認点(速報)5/15
http://www.foejapan.org/energy/news/120516.html

★65名が賛同:大飯原発の拙速な再稼働に反対する国会議員声明
http://e-shift.org/?p=1879

★おおい町の戸別訪問~語るに語れぬ心情と市民アンケート
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-ead7.html
アンケート結果の詳細はこちら(美浜の会のページより:PDFファイル)
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/opinionnaire_rep20140423.pdf

★eシフトブックレット「原発を再稼働させてはいけない4つの理由」
http://e-shift.org/?p=1605
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by kazu1206k | 2012-05-31 23:57 | 脱原発 | Comments(0)

政府交渉:県民健康管理調査のあり方

FoE Japanの満田さんからのご案内が届きました。
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6/1の政府交渉ですが、政府側は、質問のごく一部にしか答えられないと言ってきています。県民健康管理調査は県が実施する調査なので、国が関与している部分にしか答えられないということのようです。
先方は、原子力災害対策本部生活支援チーム医療班、厚生労働省になりそうです。それに加え、文部科学省に打診中です。
交渉では、問題が山積の県民健康管理調査における国の責任が焦点となってきそうです。本当は問題の内容的な部分に迫りたいのですが、しかし、県側に任せては問題の解決は望めないことから、これはこれで重要な課題です。
当日は福島の方にも来てもらい、福島医大による「検査」の囲い込み、甲状腺検査が一般の病院では拒否されている状況などについて、語っていただきます。
どなたでも参加できます。部屋は大きいので、みなさん、どんどん来てください。

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★6/1に変更になりました★
政府交渉:福島の子どもたちを守ろう!:県民健康管理調査のあり方
~甲状腺検査を例に
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-5c7f.html
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県民健康管理調査のあり方が問題となっています。
最近発表された子ども38,114人を対象としたの甲状腺検査では、386人の子どもに結節(しこり)が認められましたが、5ミリを超えないものについては、2年半もの間、経過観察なしで放置されてしまいます。
また、画像や医師の所見などが患者にわたされず、あろうことかセカンド・オピニオンを封じるような通知が、山下俊一・福島医大副学長から発せられています。
そもそも、影響がないことを前提とした県民健康管理調査では、子どもたちの健康は守れません。
これらの問題を問うため、厚生労働省に対する交渉を行います。ぜひ、ご参加ください。

◆日時:6月1日(金)15:00~17:30

  事前勉強会・情報共有:15:00~
  政府交渉:16:00~
  記者会見:17:00~
  ※14:30からロビーにて通行証を配布します。

◆場所:衆議院第一議員会館多目的ホール 

◆交渉相手方:原子力災害対策本部生活支援チーム医療班

◆定員:150名 

◆申し込み不要~部屋が大きいので、どんどん来てください。

◆内容:
・福島の子どもたちの甲状腺検査について
・県民健康調査について

◆呼びかけ
 福島老朽原発を考える会(フクロウの会)TEL/FAX 03-5225-7213
 国際環境NGO FoE Japan TEL 03-6907-7217 FAX 03-6907-7219

◆協力(予定):子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク など

◆資料代:500円

<当日連絡先>満田 090-6142-1807

★質問事項★

<甲状腺検査について>
福島県健康管理調査の4月時点での発表では、子ども38,114人を対象としたの甲状腺検査について以下の結果となっている。

A1:結節やのう胞がみとめられなかった人:24,468人(64.2%)

A2:5.0ミリ以下の結節や20ミリ以下ののう胞が認められた人:13,460人(35.3%)
(結節 202人、のう胞13,379人)

B:5.1ミリ以上の結節や20.1ミリ以上ののう胞が認められた人186人(0.5%)
(結節:184人、のう胞1人)

(出典:福島県「県民健康管理調査」検討委員会資料)

B以外の99.5%を異常なしとしている。A2とされた子どもが再検査を受けられるのは2年半後である。また、診断結果としては「A1」「A2」「B」のいずれに属するかのみが通知され、エコー画像や医師の所見がわたされていない。山下俊一・福島医科大学副学長は、甲状腺学会の会員宛に、問い合わせがあっても「追加検査は必要ない」旨を説明する趣旨の文書をだしている。多くの親たちが不安をかかえ、疑問を感じている状況である。

1.A2を異常なしとしてしまってよいのか。ある大きさ以下は問題がないとしてもよいのか

2.5.0ミリ以下の結節でもB判定とされた1名について、判断基準は何だったのか。

3.2年半後に再検査としているが、その間に経過観察は必要ないのか

4.診断画像や医師の所見が、受検者にも知らされないのは問題ではないか。積極的にセカンド・オピニオンを受けられる状況にすべきではないか

5.甲状腺機能を確認する血液検査は実施しなくてよいのか

6.B判定の子どもがうける二次検査はいつ何を行うのか

7.山下俊一氏によるセカンド・オピニオンを封じるような甲状腺学会員宛の文書に関しては、これをただちに撤回し、むしろセカンド・オピニオンを奨励すべきだと考えるが、ご見解はいかがか。

8.対照群(コントロール)をとるべきではないのか。

9.この検査結果に関して事故の影響の有無を検討しているか。

10.「9」を判断するにあたり、結果を地図に落とすマッピングであると考えられるが、そのような作業を行っているのか。その結果を開示させていたっだきたい。

11.子どもだけでなく、大人の検査も必要ではないか

<健康管理調査全般について>

1.目的が「不安解消」、放射線の影響は「極めて少ない」ことが前提になっているのは問題では無いか。健康被害の未然防止を目的にすべきではないか

2.チェルノブイリの影響は小児の甲状腺ガンのみとしており、特別な健診は小児の甲状腺調査のみとしているのは問題ではないか。心電図などは調べなくてよいのか。白血球分画は避難区域住民に限定してよいのか。

3.ホールボディカウンターによる内部被ばく検査を実施しないのはなぜか。内部被ばくの把握が不十分ではないか。

4.初期の放射能プルームによるヨウ素などの内部被曝はどのように評価するのか

5.問診票の回収率が2割程度しかないのは問題ではないか。原因に、山下俊一氏ら、調査主体に対する県民の不信があるのではないか。どのような対策をとるのか

6.山下俊一氏らに代わり、低線量被ばく・内部被ばくの影響を重視する専門家を調査チームに入れるべきであると考えるが、いかがか。

7.患者調査から福島県を除外し、あるいは県民調査以外の調査には研究費がおりない状況があり、県民健康調査以外の調査が実施されていないのは問題ではないか。
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by kazu1206k | 2012-05-30 23:42 | 脱原発 | Comments(0)

原発事故被害者援護法で要請

5月29日、参議院議員会館地下1階B107会議室で「原発事故被害者援護特別立法を求める緊急院内集会」が日本弁護士連合会の主催で開かれました。

これまで、日本弁護士連合会は、福島原発事故の被害者に対する人道的援助の第一次的責任は国にあることを踏まえ、包括的な援護立法を制定すべきであるとして、生活再建支援制度の創設、国による被害者の健康管理調査と無償医療の実施及び被害者の自己決定権の尊重等の提言を行い、その実現を求め各政党への働きかけや緊急集会の開催等の活動を行ってきました。
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現在、与野党から原発事故被害者の支援に関する法案がそれぞれ提出され、各党の担当者レベルで法案の一本化作業がほぼ終了して「子ども等に特に配慮して行う東京電力原子力事故の被災者の生活支援等に関する施策の推進にに関する法律(案)」として手直し案が出されましたが、予算的裏付け等をめぐって政府折衝に時間を要し、いまだ成立しておりません。このため、党派を超えて法案を一刻も早く成立させることを目指し集会開いたもので、山岸日弁連会長挨拶に続いて、日本弁護士連合会の提言について海度雄一弁護士が説明。
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法案をめぐる情勢及び法案の概要について、与野党案を調整一本化して政府折衝を続けてきた民主党被災者支援WT事務局長の谷岡郁子参議院議員が、法律案を何度も政府と摺合せを行い、最大の懸案事項の「法律案のタイトル」と「12条の3項」について、タイトルは野党との交渉の過程があり合意したこと、12条3項は与党案として「国は、被災者たるこども及び妊婦が医療(東京電力原子力事故に係る放射線による被ばくに起因しないことが明らかである負傷又は疾病にかかる医療を除く。)を受けたときに負担すべき費用についてその負担を減免するために必要な施策その他被災者への医療の提供に係る必要な措置を講ずるものとする。」として提示をしてきたが「(・・中略・・放射線による被ばくに起因しない負傷又は疾病に係る医療を除いたもの。)」という書きかたで政府側と合意したことが報告されました。委員会審議にあたって、全会派提出で一度審議し懸案事項を整理して議事録に残した上で、採決前に委員長提案に切り替える模様です。

国会議員は、民主党から古賀一成衆議院東日本大震災復興特別委員長、民主党原発PT座長の荒井聰衆議院議員、福島県民主党の石原洋三郎衆議院議員・増子輝彦参議院議員・金子恵美参議院議員、社民党から党首の福島瑞穂参議院議員・吉田忠智参議院幹事長、みんなの党から川田龍平参議院議員、新党改革から幹事長の荒井広幸参議院議員らが法案の成立に向けて発言。自民党、公明党、共産党などからの参加はありませんでした。
福島からの報告として、井戸川双葉町長、中手聖一さん、札幌に避難している宍戸さん、佐藤和良が発言しました。

法案自体は非常に重要なもので、本国会会期中の成立を強く求めます。
しかし、以下のような問題が残ります。

1、現在の法案の条項では、「これまで原子力政策を推進してきた国の社会的責任」について言及されているものの、謝罪と国家補償の責任については明言されてないこと。
2、支援対象地域の区域指定があいまいである、その方法についても政省令にゆだねられること。
3、医療費の減免措置が子ども・妊婦に限定され、全被災者に及んでいないこと。
4、健康管理手帳の交付が明言されていないこと。
5、意見の反映について必要な措置を講ずるとされているものの、被災当時者の施策決定過程への関与が制度的に保障されていないこと。

今後、これらの諸問題の解決に向けて、委員会審議による解明、必要項目の付帯決議の追求などが求められます。

●福島原発震災情報連絡センターは、以下の要請を参加した各国会議員を通じて各政党へ申し入れました
_______________________________________
2012年5月29日

民主党代表 野田佳彦 様
自由民主党総裁 谷垣禎一 様
公明党代表 山口那津男 様
みんなの党代表 渡辺喜美 様
日本共産党委員長 志位和夫 様
社会民主党党首 福島瑞穂 様
新党きづな代表 内山晃 様
国民新党代表 自見庄三郎 様
新党大地・真民主代表代行 松木謙公 様
たちあがれ日本代表 平沼赳夫 様
他国会議員各位 様


「原発事故の被災者の生活支援に関する法案」についての要請


                    福島原発震災情報連絡センター 
                    共同代表 佐藤和良(いわき市議)
                     同   松谷 清(静岡市議) 
                     同   中山 均(新潟市議) 
              連絡先:〒420-8602県静岡市追手町5-1 静岡市議会内
                   電話054-254-2111(内線4581会派:虹と緑)

 福島原発震災にかかる日頃のご活動に心より敬意を表します。 
 私たちは、昨年10月、原発立地自治体を始め全国29都道府県131人の自治体議員の呼びかけで、「原発震災で強要される汚染と被曝を強いられる人々の『生存権』(憲法25条)を保障し、特に子どもたちの命と健康を守る」ことを第一に掲げ、福島原発震災情報連絡センターを設立致しました。
現在、国会で「東京電力原子力事故の被災者の生活支援に関する施策の推進に関する法律案」が議論されています。私たちも、福島県内外で被災者の方々と直接接しながら活動している自治体議員として、被災された方々の生活再建や心身の健康のための施策の一刻も早い実現の必要性を痛感しています。その立場から、私たちもこの法案の取りまとめに向けた取り組みを評価し、その成立を望むものです。
 しかしその一方で、被災者の生活や不安に接してきた経験と立場から見ると、法案の不十分な点や問題も指摘せざるを得ないと考えます。また、報道機関や関係者を通じて伝えられる与野党協議や政府との調整の内容にも、懸念されるいくつかの課題が浮上していると認識します。
 つきましては、下記の事項を要請いたしますので、法案の修正に向けて前向きに検討されますようお願いいたします。



1.国策として原子力政策を推進した加害責任を国が認め、謝罪し、福島原発事故被害に関する国家補償を行い、また、被害者の生活再建・健康確保、および人権の擁護について、国が責任を負うことを明確にすること(註1)。

2.健康・医療保障については、
①原発事故によって直接的・間接的に被ばくしたおそれのあるすべての人々を対象にすること(註2)。
②健康被害の認定にあたっては、「当該放射線による被ばくに起因する」ことの証明を条件としないこと(註3)。
③「(仮称)被曝者手帳」あるいは「健康管理手帳」を交付し、健康に関する情報を本人が保管できるようにし、定期健康診断、通院・医療行為の無償化、社会保障などを法的に保障すること。
④心理的ストレスなどについても記録や検診、ケアやサポートの対象とし、丁寧な対策を取ること(註4)。

3.制度の運用・見直しにおいて、被害当事者の参加を制度的に保障すること。また、被害者・被災者支援に携る関係者やNPOなどの意見も十分聴取し配慮すること(註5)。

以上


1. 野党案を取り入れた取りまとめ案でも、第三条で「これまで原子力政策を推進してきた国の社会的責任」について言及されていると聞いている。最終成案においても最低このレベルの表現は確保されるべきであり、さらに謝罪と国家補償の責任についても明言するべきである。 
2. 野党案は、放射能感受性の高い妊婦・子どもの医療に焦点を当てている。与野党協議の中でもこの点が取り入れられたと聞いており、この点は評価できる。
 ただし、WHOがチェルノブイリ事故の一般人への健康被害として公式に認めているのは小児甲状腺がんのみであるが、現地では成人も含めてその他多様な健康被害が報告されている(その中には、国際的に信頼度の高い医学雑誌に報告されているものも少なくない)。したがって、年齢・性別・居住区域などで対象を制限することには慎重であるべきで、被ばくしたおそれのあるすべての人々が将来にわたって援護されるような制度とすべきである。
3. 対象となる医療給付について、当初の与党案では「当該放射線による被ばくに起因する健康被害」とされていたが、与野党協議の中で、「原発事故に係る放射線による被ばくに起因しないものであることが明らかな疾病または負傷を除いたもの」と修正されたと聞いている。しかし、政府との協議の中で再び後退し、「被ばくに起因しない疾病または負傷を除く」という表現でまとめられるようである。これは当初の与党案よりは評価できるとはいえ、具体的な証明がなければ「被ばくに起因しない」とされる恐れがある。
 福島県健康リスク管理アドバイザーの山下俊一・福島県立医大教授も、「健康被害は将来のリスクを確率論でしか計れず、年間20ミリシーベルトでの健康被害は、確率的にはリスクを証明できない」と明言しており、被害者側が「当該放射線による被ばくに起因する」ことを証明することはきわめて困難で、対象を制限するような文言の使用は避けるべきである。
4. 去る5月上旬、私たちは木村真三・独協医大准教授らとともに、数名でウクライナに赴き、チェルノブイリ事故後26年を経て今なお深刻な影響が続く実態を調査した。土壌の汚染実態や健康被害について認識を深めるとともに、事故による環境や社会・経済・雇用・生活状況の重大な変化のために、多くの人々が不安や心理的ストレスにさらされ、それによる健康被害も多発している報告を受けた。
 この事実は、一部の科学者や政府関係者が言うような「心配し過ぎるとことによってかえって健康を害する」といった議論に切り縮められるべきではなく、原発事故が直接的な放射線被ばくだけでなく、間接的にも心身にさまざまな健康被害をもたらす教訓として認識されるべきである。チェルノブイリ事故の影響を本当の意味で教訓化し、その経験に学び、心理ケアやサポート、保養の必要性も施策の中に組み入れられるべきと考える。
5. 法案では、見直しの条項として、「附則」の「2」において「第五条第一項の調査その他の放射線量に係る調査の結果に基づき、毎年支援対象地域等の対象となる区域を見直す」としている。計測対象や方法にもよるが、これが被害の過小評価につながらないよう留意すべきと考える。また、法の見直しは、単に放射線量と支援対象地域との関係に留めるべきではなく、この法に基づく関連個別法との関係や実効性、施策の費用対効果、運用面での課題など、福島県民をはじめ被災当事者の声、生活や医療支援業務に関わる従事者、さらには被災者への支援活動を展開している団体やNPOなど、現場の声が広く取り上げられる必要があると考える。
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by kazu1206k | 2012-05-29 23:55 | 脱原発 | Comments(0)

ウクライナ調査報告–3非常事態省と支援法

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ウクライナ調査報告、第3回は、ウクライナ政府非常事態省のチェルノブイリ事故住民保護課での調査報告です。
非常事態省は緊急事態省とも和訳されております。非常事態省は、革命前の歴史的建造物といった感の建物でした。

2012年5月10日 ウクライナ政府 非常事態省 訪問
        (説明者)チェルノブイリ事故住民保護課 
                アントニーナ・イシチェンコさん
                ナターリャ・セミヤシスカヤさん
                ナターリャ・シヴァラさん

非常事態省では、日本大使館の中野洋美参事官の同席のもと、私から訪問調査の趣旨を申し上げました。その上で、「チェルノブイリ事故の結果から住民保護課」の副課長のアントニーナ・イシチェンコさんから、まずお話を伺いました。

アントニーナさんは、チェルノブイリ事故について、ウクライナの53,000平方キロメートルが汚染地域となり、被災者は250万人、事故直後は300万人に上ったと話し、資料として、91年にまとめた被災者支援法とその後の内閣省令や法令改正を求めた法律集および2011年事故後25周年に当たって作成した放射能汚染マップを提供いただきました。いずれもウクライナ語の原資料。
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●アントニーナ住民保護課副課長のお話
・91年にまとめた被災者支援法の趣旨は、チェルノブイリ事故の影響から住民を保護するというもの。解決すべき事項は、どこに住んで医療を受けるのか、保養するのか、農業は可能なのか、ということ。大枠で二つ、一つは被災者の支援、もう一つは汚染地域の定義。現在は、社会保障については社会政策省が所管し、汚染地域の立ち入りや制限区域の管理は非常事態省制限区域管理局で行っている。
・医療は、被災者支援法に基づき治療、入院、医薬品は全て無料であり、内閣令が出て具体的に補償している。
・被災者の国家登録法がある。登録は被災者の健康を統計的に把握する上で極めて重要。
・被災者への医療施設の指定。国の施設として、あらゆる病気の治療に当たる放射線医療センター、甲状腺異常の治療にあたる内分泌代謝研究所、小児科産科婦人科研究所。現在は、チェルノブイリ事故の時に胎内被曝した人たちが子どもを作る世代になっていることも重要。
・登録の認定委員会は中央に1、地域に7ある。
・社会的精神的心理学的リハビリセンターは、ジトミール州など2カ所にある。
・非常事態省は、各州に支局をおいて対応している。
・財政は、国予算で賄っている。

●社会保障ーナターリャ・セミヤシスカヤ社会政策省担当のお話
・事故処理作業者(リクビダートル)、被災者に対し、住居の提供、公共料金、治療、保養、年金、老齢年金に特典。

●汚染地域の定義法ーナターリャ・シヴァラ担当のお話
・汚染地域の定義は、土壌のセシウムとストロンチウム汚染量、食品汚染量、住民の想定被曝線量による。
・4つのゾーン ①第1ゾーン。30キロ圏立ち入り禁止区域。(商業的生産活動の禁止)
       ②第2ゾーン。無条件義務的移住区域。(商業的生産活動の禁止)年5mSv以上。
       ③第3ゾーン。保証付任意移住区域。(農業は許可)年1mSv以上。
       ④第4ゾーン。管理区域。(農業は許可)年0.5〜1mSv。
・これらに地域は国が放射線管理を行い、25年で14回の詳細調査を実施。内容は、各村でジャガイモや牛乳5検体、100人の内部被曝検査などを行うもの。
・全国で70名の放射線専門家による検査を実施して勧告している。最大問題は、内部被曝への対応で、住民に情報提供するのも社会保障の一つ。
・食品汚染衛生基準値。86年版から2006年の最新版。
・汚染地域の指定は、内閣令による2,293市町村から273市町村に減っている。ゾーンの見直しは州議会の発議によって決まるが、過去には第2ゾーンのムラを第3ゾーンにしたのは1件のみである。選挙を意識した政治家が取りあげない問題もある。

●質問は、
・松谷静岡市議は、ソ連政府の事故秘密政策を乗り越えて法律制定に至るウクライナの「運動」について、汚染区域が2,293から273に減少したことについて。
・岩佐千代田区議から、法律の権利規定、制度設計、制定過程について。
・古市福島県議から91年とその後改正された法律、福島へのアドバイスについて、
・私から、被ばく者の国家登録について、等質問しました。
15:00から16:00の約束が17:00までに延長されるも時間切れの実情でした。
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●以下は回答内容の一部です。

・一時的補償金か社会保障の特典か。この点が日本でも考える参考になる。2006年の社会経済的復興のプログラムで社会保障から雇用などへの転換を提言したが実現していない。福島の方々に対する勧告助言だが、地理的経済的条件を考慮して 一方で住民の精神的な問題も考慮していかないといけない。国際的水準に照らしても被災者にネガティブな影響が長く続いている。ウクライナ自身のメンタリティもあるかもしれないが先祖代々の土地を捨てていかなければならないことがトラウマになって戻ってくる人々がいる。除染して住めるようにすることは範囲が広いうということ、財政的に負担が多額と言うことで国の政策として取らなかった。
・年間300億ドル、社会保障で国の予算から支出している。経済的側面からは、一時金と社会保障の特典を被災者に選択してもらった方がいいのではないか。
・放射能汚染環境でいかに生きていくかについて、科学技術的な、環境の改善、がん、糖尿病、心臓血管など疾病が起きてきたときに医療的に対応できる、どこに住んでいく条件を見つけられるのか、汚染されているといっても適応できる、汚染を踏まえた上で生活できる条件を見つけていくことが必要。
・国家登録法の内容。第2ゾーン以上の移住した被災者、事故処理作業者、現在の第4、第3ゾーン居住者が申請して認定する制度。被災者医療登録、定期検診と社会保障登録を別々に証明書を発行している。

非常事態省は「私たちの誤り」として、一つは情報の隠匿、二つ目が被ばく者に対しての補償を一時的補償と社会保障制度としての様々な特典を与えてきたことをあげ、事態が「改善」しているのに社会保障制度を「改定」できていないことを強調しましたが、ウクライナ独立という財源確保の難しい現状の中で、非常事態省の説明は或る意味で日本政府が一番、そのことを吸収しているのはないかと考えられます。社会保障制度の改定は、財源論による被曝者「切り捨て」政策の要素があるのではないか。福島原発事故被曝者の現実に対して、事故の国家責任を明確にし、ヒロシマ・ナガサキでの国家補償の観点を認識した上で、被災者支援法を確立する必要があります。
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by kazu1206k | 2012-05-28 23:40 | 脱原発 | Comments(0)

原発被災者の生活支援法案で緊急署名!

国際環境NGO FoE Japanの満田さんから、緊急署名!の呼びかけが届きました。

●【緊急署名!】医療費の減免措置の拡大を求める要請~子どもはやがては大人になります~

みなさま
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-9a8b.html
現在、国会において「子ども等に特に配慮して行う原発事故の被災者の生活支援に関する法案」が審議されているされています。私たちとしては、この法案自体は非常に重要なもので、本国会会期中の成立を強く求めていきたいと考えています。

しかし、現在、本法案の条項では、医療費の減免措置が子ども・妊婦に限定されています。放射能影響は成人にも及ぶこと、影響が5年後、10年後、それ以上の長期にわたって発現することを考えると、対象を子ども・妊婦に限定することは問題です。

よって、下記の要請書を提出します。ぜひみなさまのご賛同をお願いします。下記署名フォームにご記入ください。 締め切りは、5月29日22時です。
https://pro.form-mailer.jp/fms/24c6d69c29858

また、下記のURLに要請書および賛同依頼を掲載しています。拡散をぜひよろしくお願いします!
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-9a8b.html
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                           2012年5月 日
国会議員各位

「原発事故の被災者の生活支援に関する法案」
子ども・妊婦に限定されている医療費の減免措置の拡大を求める要請

現在、国会において「東京電力原子力事故の被災者の生活支援に関する施策の推進に関する法律案」が議論されています。

私たちは、法律の制定が、長引く原発事故の影響に苦しむ人々が、通常の生活を取り戻すための一歩となることを願っており、本法案が与野党協議の中で一本化されたことを評価しております。本法案の今国会中の成立を強く求めるものです。

一方で、現段階での法案には重要な懸念があり、法案が目指している被災者の健康保障が必ずしも実現できない恐れがあります。現在の法案では、健康診断が子ども及び妊婦に限定されており、また、医療費の減免については、現案の「第12条3.」の文言では、事故当時の子どもも将来成人になった時に対象にならない恐れがあります。

チェルノブイリ原発事故は、事故後長い期間を経て、影響が生じていることが複数の研究により報告されています。事故当時子どもであった方が5年後、10年後、成人になってから発症する例が多く、また、成人の疾病も多く報告されています。健康診断および医療費の減免は、成人も対象とすべきであり、それに加えた措置として、事故当時、子ども・胎児であった者に手厚い措置を講じるべきです。

さらに第8条に規定されている生活支援等は、政府指示の避難区域からの避難者にも適用されるべきです。

よって、私たちは、下記を要請いたします。

・ 「医療費減免および医療の提供」(第12条3.)は、子ども及び妊婦に限定するべきではなく、成人も含めるべき。その上で、「2.」と同様、「事故当時子どもであった者(胎児である間にその母が当該地域に居住していた者含む)およびこれに準ずる者」を特に配慮が必要な者として、優先的な医療費の減免および医療の提供を行う対象とすべき。

・ 同じく第12条3.の除外規定(「被ばくに起因しない負傷又は疾病にかかる医療を除いたもの」)に関しては、当初案どおり、「被ばくに起因しないことが明らかである負傷又は疾病にかかる医療を除いたもの」とし、被ばくと疾病との因果関係の立証責任を、被災者側に負わせないことを明確にすべき。

・ 第12条「2.」の健康診断に関してても、対象を一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住したことがある一般の成人にも広げるべき。

・第8条に規定されている住宅・学習・就業などの支援は、政府指示の避難区域からの避難者にも適用されるべき

以上 

<呼びかけ団体>
国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会
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現在の法案は、下記にPDFをアップしましたので、ご覧ください。
http://dl.dropbox.com/u/23151586/120527_shienho.pdf

問い合わせ先:

国際環境NGO FoE Japan 満田(みつた) 携帯:090-6142-1807
E-mail:finance@foejapan.org
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by kazu1206k | 2012-05-27 21:48 | 脱原発 | Comments(0)

第一寿和丸、新造網船

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5月25日、小名浜港1号埠頭で「第一寿和丸」新造網船竣工のお披露目が行われました。わたしも新船縦覧のご招待を受け、大漁旗で飾りつけられ、震災後初の新造となった大型漁船の船内をみせて頂きました。
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新造されたのは、第一寿和丸。まき網漁業網船で、鋼製二層甲板型、総トン数250トン。航海速力15.2ノット、最大搭載人員26人、長崎市の渡辺造船所の建造になり建造費は約18億円。船主は酢屋商店。
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酢屋商店は、運搬や探索などの船4隻で船団を組む巻き網船団を2船団を所有していました。2008年6月、17人の犠牲者を出しながら、潜水調査による事故原因の究明もないまま「大波による転覆」とされてしまった第五十八寿和丸転覆事故で1隻を失い、昨年の東日本大震災の津波で、残り7隻の大型漁船や運搬船のうち3隻が沈没1隻が破損しました。このため、1隻を新造して1船団を保持することになり、国から6分の4の補助を受け第一寿和丸を新造したものです。酢屋商店では、漁船を新造するごとに船名の数を増やしてきましたが、今回は「再出発」の意味を込め先代社長も乗ってたという「第一寿和丸」と命名したそうです。
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福島第一原発事故の放射性物質による海洋汚染で、福島県漁連は沿岸での出漁を自粛しているほか、遠洋の魚も小名浜港に水揚げすると風評被害で値崩れしています。5月21日僚船が八丈島沖で獲った初ガツオを小名浜港に水揚げしましたが、1キロあたり400円のところ、東京・築地市場では100~150円の値しかつかないという状況が続いています。
第1寿和丸は6月初めに出港し、東京・八丈島沖でカツオ・マグロ漁の操業を予定しています。
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by kazu1206k | 2012-05-26 23:51 | 地域 | Comments(0)

告訴人1,000人へダッシュ!

核燃料サイクル政策の見直しをしてきた原子力委員会が推進側だけで秘密会議を開いてきた問題が発覚し、「原子力村」の底知れない不正の数々が明らかになっています。福島原発事故による放射性物質の環境への放出量も、東京電力の発表でさえ、原子力安全・保安院発表の1.8倍になりました。

福島原発事故により強制的に被曝させられたわたしたちは、生活と健康の不安におびえながら、このまま泣き寝入りするわけにはいきません。いまだに責任が問われていない東京電力の経営陣、原子力委員会、原子力安全委員会の委員など、東京電力&国&官僚&御用学者の犯罪を追求し、法的責任を問うことが必要です。

福島原発事故の責任をただそう!と「原子力村」の犯罪を刑事告訴で責任を糾すため、3月16日に結成された「福島原発告訴団」は、この2ヶ月間福島県内はじめ山形、新潟、東京などで各地で説明会を開催し、告訴団への入会をすすめてきました。
5月23日までに、701名の福島県民が告訴人になるため、「福島原発告訴団」に入会しました。目標は1,000人の告訴人!この数で福島地方検察庁への告訴します。

いよいよ、第一次告訴の6月11日が迫りました。1,000人まであと約300人です。どうかみなさま、ご家族、親類、友人、知人に、告訴人になるよう一声かけてください。あと2週間ダッシュで、告訴人1,000人を達成し、福島地方検察庁に告訴しましょう!



●以下は、「福島原発告訴団」からのお知らせです。
_________________________________

第一次告訴6月11日が近づいています
5月10日時点で約350名だった告訴人も会員の皆様に『両手にお友達』作戦を呼びかけさせていただいたところ、20日現在約700名と片手達成。目標の1000人まで、いま一歩(あと片手分)のところまできました。

福島原発告訴団http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/
◇手続きの期限を、少し延ばして6月3日としました。
今から御紹介お誘いできる方には、ぜひ急ぎお声かけください。
◎入会申込みいただける方は、まず入会申込みをメール・FAXなどでお願い致します。(ブログ名の3行下に別ページのタイトルがあり3つ目▶「入会申込み」です。)
次いで、会費振込み・委任状や陳述書の送付を進めてください。

◯入会済み会員の皆さまは、委任状・陳述書の送付をお早めにお願いします。
宛て先:963-4316田村市船引町芦沢字小倉140-1福島原発告訴団
※用紙はこちらからダウンロードできます。(事務局から発送もできます。至急お申し込みください。)
第一次告訴の委任状 陳述書フォーマット1(1ページ目用) フォーマット2(2ページ目以降)

※ページタイトル「▶委任状・陳述書の提出」で、
委任状・陳述書の記入・捺印などの注意事項をご確認ください。

※陳述書の公開を了承くださった会員さんの陳述書を公開させていただきます。 ご参考ください。 (ページタイトル▶「陳述書の記述例」からも入れます。)
陳述書例1  陳述書例2(福島市)  陳述書例3(田村市)  陳述書例4(いわき市)  陳述書例5(いわき市)

福島原発告訴団事務局(何でもお問い合わせください)
メール:info(アットマーク)1fkokuso.org
TEL:080-5739-7279 FAX:0242-85-8006
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by kazu1206k | 2012-05-25 10:39 | 脱原発 | Comments(0)

ウクライナ調査報告–2 坂田ウクライナ特命全権大使

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ウクライナ調査報告、第2回は、日本大使館の坂田東一ウクライナ特命全権大使の表敬訪問です。

坂田大使は、東京大学工学部から、1974年科学技術庁入庁し、科学技術庁科学技術政策局計画課企画官、文部科学大臣官房審議官、理化学研究所理事、文部科学大臣官房長、文部科学審議官を経て、2009年7月から、2010年7月まで文部科学事務次官。退官後、文部科学省顧問を経て、2011年9月1日より、ウクライナ大使。2011年10月10日にウクライナ駐箚日本国特命全権大使としてキエフに着任し、モルドバ駐箚日本国特命全権大使も兼任しています。

ウクライナについては、「ヨーロッパの穀倉」地帯として日本でも知られています。歴史的・文化的に中央・東ヨーロッパとの関係が深く、キエフ大公国が13世紀にモンゴル帝国に滅ぼされた後は独自の国家を持ちませんでした。18世紀のウクライナ・コサック国家後、ロシア帝国の支配下に入り、第一次世界大戦後に独立宣言、ロシア内戦をへて、ソビエト連邦の構成国となりました。ソ連時代の1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故が起き、1991年ソ連崩壊に伴い独立しました。
2012年1月、ウクライナと日本は外交関係樹立20周年という節目を迎えました。昨年3月の東日本大震災と福島原子力発電所事故では、ウクライナ政府と国民から、お見舞いや激励、人的・物的支援をいただています。

チェルノブイリ原発事故から26年目のウクライナの首都キエフの中心部は、スターリン時代の社会主義ゴチック建築を思わせる街並みでした。日本大使館は、独立広場に近い、フィルハーモニー近くのビルの中でした。

坂田大使は、様々な事故対策をしてきたウクライナができたこと、できなかったことを良くみて欲しいと調査団にアドバイス。チェルノブイリ原発事故と福島原発事故を経験し、福島や日本がチェルノブイリ原発事故から何を学ぶのか、福島原発事故の教訓を日本は世界に何を発信するのかとして、国際緊急時協力体制の条約化などを提言されました。意見交換の中での問題提起は、以下のようなものです。

1、 皆さんは住民の立場が必要条件であるが、あれだけの国際的な迷惑を、逆にいえば世界から助けられた日本の責任において、原子力をどうするかは横において、あの事故を通じて原発の安全な原点を作って世界にフィードバックしてもらいたい。

2、 福島原発事故のような悲惨で不幸な事故は世界から助けられなければならないが、内戦において国連PKOという仕組みがある。原子力事故に関する国際PKOつくるべき、国際条約化して世界中が助け合う国際制度を打ち立てなければならない。

3、 原子力損害賠償条約には、パリ条約、ウイーン条約、補完的補償条約の3つがあるが、今回、日本は原子力損害賠償制度という福島原発事故に関する支援機構を立ち上げたが、この経験も国際社会にフィードバックしなければならない。

4、 福島原発事故の「現場」を事故炉の安全な技術力を見につけてもらう、誰も経験したことのない「修羅場」、その中から新しい技術を考案しなければならないが、「学びの場」として国際開放するような貢献・活用もあるのではないか。

また、福島原発事故後、政府は警戒区域などの住民について除染―帰還の方針をとっているが、地方分権を尊重する立場で首長の言い分を無視できないし、住民の声と離れる場合もあることをどのように考えたらいいか、との質問に対し、坂田大使は「政府は首長の立場を尊重しなければならない。しかし、首長として帰らせることはできても責任をとりきれない。政府は過去に例のない、違う判断もしてはいけないことはない。首長に任せることに限界もある。政府の毅然とした判断が求められる」と話していました。また、日本は「大震災を被っていながらIMFに600億、ウクライナのODAなど国際コミットメントの推進は高い評価を受けている。税、震災など内向きになるのでなく国際協力に日本の姿勢を示すべきだ」とも語っていました。

坂田大使は、日本政府の原子力政策を推進してきた科学技術庁の中枢から文部科学事務次官となり、さらに福島原発震災後、チェルノブイリ原子力発電所事故が起きたウクライナ特命全権大使となり手腕をふるっているだけに、日本政府–外務省の基本的な立場を知るにふさわしい訪問となりました。

次回の第3回は、ウクライナ政府非常事態省のチェルノブイリ事故住民保護課での調査を報告します。
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中央の坂田大使を囲んで。
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by kazu1206k | 2012-05-24 07:58 | 脱原発 | Comments(0)

ウクライナ調査報告–1

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5月9日日本を発ち14日帰国するという強行軍であったウクライナ調査訪問について、何回かにわけて報告致します。

全国の自治体議員で組織する「福島原発震災情報連絡センター」の「チェルノブイリ原発事故25年 被曝者援護法制定に向けた調査訪問団」の目的は、その名の通り、福島原発事故によって被災し、被曝した人々の援護法制定を国に求めるため、チェルノブイリ原発事故後、被災者への支援法を制定し、自国民の保護にあたってきたウクライナ政府と地方行政府、研究者、活動者などから直接話を伺い実情を調査して、日本における法制定に役立てようというものでした。

団員は、福島原発震災情報連絡センター共同代表の佐藤和良いわき市議、松谷清静岡市議、そして古市三久福島県議、岩佐りょうこ千代田区議。コー ディネーター兼同行者として福島原発震災情報連絡センターアドバイザー、独協医科大学准教授の木村真三さん。ウクライナ現地の通訳兼ガイドは「チェルノブイリ救援・中部」現地特派員の竹内高明さん、ウクライナ剣道連盟会長の五代裕己さん。

[調査日程]
5月9日(水) 成田11:15発 ウィーン経由ウクライナ・ボリスポリ国際空港23:10着 
        キエフ泊
5月10日(木) 
  ●キエフ 
   1、在ウクライナ日本大使館   坂田東一特命全権大使
   2、ウクライナ政府 非常事態省 
        (説明者)チェルノブイリ事故住民保護課 
                アントニーナ・イシチェンコさん
                ナターリャ・セミヤシスカヤさん
                ナターリャ・シヴァラさん

        ジトーミル州コーラステン市に移動(同地泊)

5月11日(金) 
        ジトーミル州コーラステン市からナロージチ地区に移動
  ●ナロージチ
   1、ナロージチ地区行政庁
        (説明者)ナロージチ地区行政長 トロフィネンコさん
   2、ナロージチ地区バザール付属放射能測定所「国立動物検疫センター」
   3、汚染地域 ・農地除染地ースターレシャルノ村(第2ゾーン・廃村)
        (説明者)ジトーミル国立農業エコロジー大学 
             地域環境問題研究所所長 ムィコラ・ディードフさん
        
         キエフに移動(同地泊)

5月12日(土)
   1、環境政策&マネージメント 
         (説明者)環境コンサルタント・ウクライナ地球化学研究所上級研究員
              ボロディーミル ティーヒイーさん
   2、開発中の食品汚染計の視察 ・ウクライナ地球化学研究所
         (説明者)ウクライナ科学アカデミー会員
               キエフ工業大学教授 ユーリー・ザヴォローノフさん
        
5月13日(日) ウクライナ・ボリスポリ国際空港10:50発 ウィーン経由日本(機内泊)
5月14日(月) 成田7:10着
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by kazu1206k | 2012-05-23 10:43 | 脱原発 | Comments(0)

参加者募集 !「沖縄・球美の里・保養プロジェクト」

「いわき放射能市民測定室たらちね」の<沖縄・球美の里>いわき事務局から、「沖縄・球美の里・保養プロジェクト」参加者募集のご案内が届きました。
以下、掲載します。

==========================================
▼募集中!
 第一回 「沖縄・球美の里・保養プロジェクト」参加者募集!

 久米島で、のびのびのんびり過ごしてみませんか?

 このプロジェクトは傷ついた細胞を修復し、
   免疫力を少しでも高めることを目的としております。
     そのため、長期の保養期間としております。

 ※ご理解していただいた上での ご参加・申し込みをお願いいたします。

 ◆◆ 申し込み用紙はこちらからダウンロードできます。http://www.iwakisokuteishitu.com/pdf/hoyosheet.pdf

  【募集人数】 50名(子供・保護者同伴の場合、保護者はお一人まで)
  【対象年齢】 未就学児~小・中学生
  【期間】
        第一回  7/5  ~ 7/20  (15日間) *第一回は、募集終了しました!
        第二回  7/26 ~ 8/10  (15日間)   (小・中学生 対象)
        第三回  8/20 ~ 8/30  (10日間)

  【自己負担金】  
  ※大人・子供の保険料は自己負担になります。
  保護者同伴で、保護者の交通費(飛行機代)、宿泊費も保養プロジェクトで負担いたします。
  ただし、 いわき市~羽田空港までの往復のバス代は
  ※お一人様 3,000円前後は 自己負担とな ります。(いわき市より大型バスが出ます)

  ■詳細につきましては、お電話にてお尋ね下さい。
   TEL  (0246)92-2526

  いわき放射能市民測定室たらちね
  <沖縄・球美の里>いわき事務局 白岩
  〒970-8162福島県いわき市小名浜花畑11-3

   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「沖縄・球美の里」

  久米島に、子どもの保養センターが誕生いたします。皆様のご支援を!

沖縄久米島山城(やまぐすく)に福島原発事故で被害にあった子供たちの保養センターが生まれます。
2012年3月30日の現地記者発表で、賛同人である石井達也さん(アーティスト・元米米CLUB)や久米島の平朝幸市長、沖縄の大田昌秀県知事からお話とメッセージをいただきました。

また、この保養センターの世話人代表である広河隆一氏(フォトジャーナリスト)は、20年以上におよぶチェルノブイリの救援運動の経験から、被曝した子どもたちが将来、病を発症することを防ぐために、保養がいかに大切かについてのお話をされました。

保養センターは、改修工事の打ち合わせなどの後、「沖縄・球美の里」として活動を開始することになります。

また、東京・福島の事務局は沖縄・久米島の事務局と協力し、資金集めと保養する子どもの募集などの仕事を分担し行います。
  
この施設を守り育て、一人でも多くの子どもたちに「健康」をプレゼントすることができるようにしたいと願っています。

さらに、東京といわきの事務局といたしましては、久米島の地で保養させていただく子どもたちが、沖縄の歴史と豊かな文化を学び、久米島の子どもたちと交流することを通じて、未来に大きな希望をもたらすと信じています。

 *沖縄・球美の里 いわき事務局では、沖縄・久米島の球美の里で働くスタッフを募集しております。
 久米島の豊かな自然の中で、子どもたちの保養を支え、ともに過ごすことを望む思いのある方、ぜひご連絡ください。
 栄養士・保育士・その他の資格のある方、歓迎です。また、資格のない方でも、低線量被ばく地である福島からの移住をお考えの方、ご連絡ください。

 ご連絡の際は、履歴書の添付をお願いいたします。

 沖縄・球美の里 いわき事務局 
  Eメール:tarachine@bz04.plala.or.jp  電話・FAX 0246-92-2526 担当 白岩
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by kazu1206k | 2012-05-22 16:42 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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