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2012年大晦日、福島原発震災2年

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福島原発震災2年。
2012年がまもなく終わるが、政府による福島原発事故の非常事態宣言は依然として発令されたままだ。東京電力の発表でも毎時1000万ベクレル、毎日2億4000万ベクレルというダスト濃度の放射性物質が環境中に放出されている。

原発安全神話から放射能安全論への轟々たる流れがつくられた。
国や県は低線量被曝地域での居住を奨励し、「子どもの甲状腺がんは原発事故由来ではない」と先見的に否定する山下福島医大副学長らの県民健康管理調査は、県民のがん等疾病の未然防止を目的としていない。
避難指示解除準備区域等への帰還が奨励され、原子力ムラを支える1兆円もの除染マネーが投入されるものの住民の財物保障は遅々として進まない。政府の棄民政策、福島県の県民留置政策が続いている。
原発推進の阿倍自民党が政権に復帰して、原発再稼動、新増設、核燃料サイクルの護持、脱原発の停止など、国民の意思と乖離した政策展開を公言してはばからないところとなった。
福島原発震災のただ中にあって、いのちを大切にしない経済人、政治家、マスコミ人、学者文化人、原子力ムラが息を吹き返し跋扈している様は、世界からみると異様な光景だ。

福島原発震災で被災し、放射線で被曝した市民は、言いようのない悔しさと不安、憤懣を腹の底に持ちながら、じっと耐えてきたのだ。
しかし、福島原発告訴団など「東北の鬼」の胎動も始まった。

年の瀬大晦日、福島原発震災で被災し放射線で被曝した市民のみなさま、今年も一年ほんとうにお疲れさまでした。ごくろうさまでした。
わたくしもみなさまからご支援と元気を頂き、今年も1年間活動を継続することができました。ただただ感謝です。ほんとうにありがとうございました。
また、ブログをご愛読頂きまして、ほんとうにありがとうございました。
年末年始、英気を養い、困難な年月に備えましょう。
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by kazu1206k | 2012-12-31 18:32 | 地域 | Comments(0)

「空想的科学主義」がいのちを奪う

済生会栗橋病院の本田 宏先生が経済評論家・内橋克人さんのメッセージを紹介しています。
『2500年前に仏陀が指摘した人間の根源的な悩み、四苦八苦の四苦「生老病死」も解決できない人類。
「空想的科学主義」がいのちを奪う(いつでも元気 2013.1 巻頭エッセイ)内橋克人氏の鋭い指摘です。』
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by kazu1206k | 2012-12-30 09:47 | 脱原発 | Comments(0)

避難基準に福島原発事故の実態を!

FoE Japanの満田さんから、「緊急署名: 避難基準に福島原発事故の実態を!7日間50mSv、年20mSvは高すぎる」のお知らせが届きました。以下、掲載します。
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すでにお伝えした通り、原子力規制委員会は、現在急ピッチで、原発事故がいざ生じたときの防災計画策定のための避難基準を検討しています。

ところが、現在の案では、事故後数時間は毎時500μSv(7日間50mSv)、その後は毎時20μSv(年20mSv)と高い避難基準が設定されています。
(メディアは、規制委の説明をうのみにして、IAEAの異常に高い基準、すなわち毎時1000μSv、7日間100mSvと比較して、「国際基準より厳しく」などと報道していますが、これは比較する方が誤りでしょう。)規制委が踏まえなければならないのは、IAEAの異常な基準ではなく福島の実情そのものです。

防災計画を策定する範囲のUPZ(緊急防護準備区域)は30kmのままですが、これはあまりに狭すぎます。計画的避難区域とされた飯館村は福島第一原発から40~50kmでした。同村に避難指示が出されたのは、事故後一カ月以上たったときであり、その間、村民の方々は、事故後もっとも高い線量を示した期間、無用の被ばくを強いられました。

さらに、政府が定めた年20mSvという基準により、多くの方々が「自主的」判断のもとでの避難を余儀なくされています。このような実状は、今回の避難基準には何一つ反映されていません。それどころか、防災指針で問題の多い年20mSvを正当化してしまいます。
この問題を追及していくいくことは、うやむやにされている福島原発事故による住民の被ばくの責任の追及でもあり、原発の存在の根本そのものを問うことになると思いま
す。

これは私たち自身の問題です。

多くの声で、このようなでたらめな避難基準の見直しを求めていきましょう。署名運動を行っています。ぜひご協力ください。
※なお、現在の案では避難基準の他にも食物制限基準などが記されています。これはこれで大きな問題だと思いますが、今回は避難基準に焦点をあてた署名としました。
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【緊急署名】避難基準に福島原発事故の実態を!
7日間50mSv、年20mSvは高すぎる
緊急防護準備区域(UPZ)30kmは狭すぎる

http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/750msv20msv-upz.html
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オンライン署名フォーム: https://fs222.formasp.jp/k282/form1/
補助フォーム:https://pro.form-mailer.jp/fms/6fd4c23135853
団体署名はこちらから: https://pro.form-mailer.jp/fms/87992e8335813
紙フォーム(添付):https://dl.dropbox.com/u/23151586/121228_20mSv_shomei.pdf
一次締め切り:1月9日(水)23時
二次締め切り:1月15日(火)23時
三次締め切り:1月28日(月)朝10時

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2013年1月  日
原子力規制委員会 委員長 田中俊一様 委員各位

【緊急署名】避難基準に福島原発事故の実態を!
7日間50mSv、年20mSvは高すぎる
緊急防護準備区域(UPZ)30kmは狭すぎる

要請事項:

1. 30kmのUPZの範囲を拡大すること
2. 7日間50mSv、年20mSvという緊急時避難基準、早期防護措置の一時避難基準を見直すこと。
3. 福島原発事故後に取られた避難政策を検証すること。このため、被災住民、避難者のヒアリングを実施すること
4. 防災指針や避難基準に関して、懸念を有する市民の声を広くきくため、公聴会を開催すること。
5. 拡散シミュレーションをやり直すこと

【背景および要請理由】
12月27日、原子力規制委員会の「第5回原子力災害事前対策等に関する検討チーム」会合で、下記の基準が示されました。

・原発事故時の緊急時の避難基準として500μSv/時、包括的判断基準として実効線量50mSv/週→数時間内を目途に区域を特定し、避難等を実施
・早期防護の一時移転基準として20μSv/時、包括的判断基準として実効線量20mSv/年→1日内を目途に区域を特定し、1週間内に一時移転を実施。
(出典:12月27日開催「第5回原子力災害事前対策等に関する検討チーム」資料4)
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/pre_taisaku/data/0005_04.pdf

原子力規制委員会は緊急防護準備区域(UPZ)を30kmとしており、この範囲内の自治体は3月18日までに地域防災計画を策定することとなっています。

しかし、福島原発事故後の現実や、被ばくの影響を考えれば、この避難基準はあまりに高すぎ、30kmのUPZの範囲設定はあまりに狭すぎます。30kmで不十分なことは、原子力規制委員会による拡散シミュレーションからも明らかです※。

計画的避難区域とされた飯館村は福島第一原発から40~50kmでした。
同村に避難指示が出されたのは、事故後一カ月以上たったときであり、その間、村民の方々は、事故後もっとも高い線量を示した期間、無用の被ばくを強いられました。
また、福島第一原発から60km以上の地点でも、事故後20μSv/時以上(福島市で24μSv/時)を観測しました。事務局が示した基準を前提としても30kmの外側についても「避難」の範囲が及ぶことは明らかです。

さらに、今回の防災指針や30km圏の設定には、放射性雲(プルーム)の影響は考慮されていません。

放射線管理区域の基準(実効線量が3月あたり1.3mSv)が年換算5.2mSv、毎時換算0.6μSvであること、チェルノブイリ事故後生じたさまざまな疾患を考えれば、避難基準としての20μSv/時(年20mSv)は高すぎます。

福島原発事故後、国が示した「年20mSv」という基準による避難区域の外側では、多くの人々が自主的判断のもとでの避難を強いられました。

今回の原子力規制委員会の検討はあまりに拙速です。
10月に策定された防災指針はパブリックコメントにすらかけられませんでした。
原発事故によって、最も被害を受けるのは近隣の住民であり、被害の範囲は全国民に及びます。
原子力規制委員会は、福島原発事故の実態をふまえるため、被災住民からの聴き取りを行うとともに、広く懸念を有する市民の声をきくべきです。

※原子力規制委員会による拡散シミュレーションでは、100mSv/週という異常に高いIAEA基準でも30kmを超える地点が多くあります。今回採用されようとしている避難基準50mSv/週や20mSv/年の範囲が30km圏を大きく超えて広がることは明らかです。予測される空間線量率上位3%をカットする「規制庁方式(97%値)」ではなく、「100%値」で試算すれば、このような地域はさらに広範囲にわたります。このような視点から拡散シミュレーションを見直し、やり直すべきです。

以 上 

※参考記事:
これでいいのか?防災指針
緊急時の避難基準…500μSv/時(7日間50mSv)、早期防護の一時移転基準が20
μSv/時(20mSv/年)、UPZ…30kmの矛盾
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/500sv750msv20sv.html
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by kazu1206k | 2012-12-28 20:18 | 脱原発 | Comments(0)

健康被害補償で対政府交渉

原子力資料情報室から、1月22日(火)に脱原発福島県民会議ほか7団体の呼び掛けで対政府交渉を行うご案内が届きました。以下、紹介します。
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●1/22 「労働者と住民の健康と安全を守り、生じた健康被害を補償することを求める要請書に基づく第6回政府交渉」のお知らせ

国は浪江、双葉町の医療費無料化・手当支給の法整備要求を認めよ!
国の責任ですべての原発事故被災者・被曝労働者に「手帳」を交付し、健康と生活の保障、被害補償を行え!
第6回対政府交渉に参加を

◆1月22日(火) 会場:参議院議員会館102会議室(1階)
◆集合:12時15分 参議院議員会館ロビー
◆打ち合わせ:12時30分~
◆交渉開始:13時、終了:15時30分
◆冒頭に「第5回政府交渉を踏まえた政府への要請書」を提出します。
◆交渉は3部構成で進めます。
  第1部 質問1、2、3(回答要請:復興庁、内閣府、厚労省)
  第2部 質問4(回答要請:環境省、内閣府)
  第3部 質問5(回答要請:厚労省)
◆意見交換:~16時
◆呼び掛け:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水禁、原子力資料情報室、
反原子力茨城共同行動、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、ヒバク反対キャンペーン
◆紹介議員:福島瑞穂参議院議員

――要請事項と交渉における追及点――

要請事項

1.政府は、浪江町・双葉町の「住民への健康手帳交付」に伴う「医療費無料化や手当て支給などの法的措置」の要求に対して速やかに法的措置を行うこと
2.原発事故子ども・被災者支援法の対象地域の指定基準の検討リストから、被災者からの要求ではなく支援対象地域を極めて限定する年5ミリシーベルト、年10ミリシーベルトを削除すること。
3.政府は全ての被災者に謝罪し、国の責任で全ての被災者への健康手帳の交付、生涯に渡る健康管理と医療保障、生活保障を行うこと
4.福島県民健康管理調査を国の事業とし、国は交付金による支援のみならず事業全体の責任をとること。調査にとどまらず県民全員の生涯にわたる健康保障と被害補償についても国の責任で行うと表明すること。
5.被曝労働者の健康管理と被害補償について
①国の責任で、すべての緊急作業従事者に長期健康管理のための「手帳」を交付し、在職中、離職後を通じて無償の健康管理を行うこと
②全ての被曝労働者に健康管理手帳を交付すること
③食道がん、胃がん、結腸がんを労規則35条別表の認定対象疾病の例示リストに追加すること
④労災補償の認定基準や労災認定の考え方を、死亡者の遺族、離職者、現在被曝労働に従事している労働者、全てに周知すること
⑤遺族補償の時効を取り払って申請を受け付けること

1 浪江町・双葉町の「住民への健康手帳交付」に伴う「全住民の医療費無料化や手当て支給などの法的措置」要求について、10月9日の第5回政府交渉では浪江町の住民に対して「アクションプランを中心に対応」との回答が繰り返されました。しかし「アクションプラン」には医療費の無料化などの施策は含まれていません。また、復興庁が「県と連携して県民の健康管理に最大限取り組む」と浪江町・双葉町に説明した「福島県の医療費の無料化の施策」は18歳以下が対象で成人は対象外です。浪江町・双葉町は改めて国の責任で「成人を含む全住民の医療費無料化や手当て支給などの法的措置を行うこと」を要求しているのです。

◆今回の交渉では、「国の回答は浪江・双葉の要請に正面から応えていない」と指摘し、浪江・双葉の要請を認めない理由を質します。「未だに浪江町・双葉町の要求を認めようとしない政府の姿勢からは、より広範囲の被災者の救済が見えてこない。一日も早く浪江町・双葉町の要求を認めよ。」と追及します。

2 復興庁は、9月7日の民主党合同PT会議に提出した「子ども・被災者支援法における『一定の基準」と対象施策の検討」で、支援対象地域の指定基準について様々な意見として「年5ミリシーベルト」、「年10ミリシーベルト」を含めて挙げています。これらは被災住民や支援者の要望とは別に政府側で加えられたもの思われます。

◆今回の交渉では、被災者からの要求ではなく、支援対象地域を極めて限定する「年5ミリシーベルト」、「年10ミリシーベルト」は検討対象から削除せよと迫ります。

3 前回の交渉に於いて、私たち7団体は「政府は全ての被災者に謝罪し、国の責任で、全ての被災者に健康手帳を交付し、生涯に渡る健康管理、医療費無料化などの医療保障、生活保障をおこなうこと」を求めましたが、政府の回答は「検討中の『原発事故子ども・被災者支援法の基本方針』の課題の中にすべて含まれている。具体的なことはいましばらく待ってほしい。」に終始しました。

◆今回の交渉では、私たちの要求が「子ども・被災者支援法」でどこまで認められるのか明らかにするよう迫ります。

4 「福島県民健康管理調査」は基本の行動調査が23%で停滞しているなど住民の信頼を得ているとは言えない状態で行われています。私たちはこれまで、この事業を国が責任を持って行うこと、調査にとどまらず治療や被害補償を含めて行うこと、これらを全県民配布の「県民健康管理ファイル」に明記することを求めてきました。しかし政府は「県が主体の事業なのでそぐわない。」と拒否し続けました。12月6日、福島県医師会副会長は「福島県民健康管理調査」の抱える問題を指摘し、国の直轄で実施をと表明しています。

◆今回の交渉では、「福島県民健康管理調査を国の事業とし、国は交付金による支援のみならず事業全体の責任をとれ。」、「調査にとどまらず県民全員の生涯にわたる健康保障と被害補償についても国の責任で行うと表明せよ。」と追及します。

5 被曝労働者の健康管理と被害補償について

①政府は福島原発の緊急作業に従事した約1万9000人のうち50ミリシーベルトを超えて被曝した約900人に限定して長期健康管理の「手帳」を交付するとしています。

◆今回の交渉では、放影研の原爆被爆者の死亡調査第14報(2012年2月)では全固形がん死亡についてはこれ以下なら放射線の影響がないという「しきい値」はないという結果が出ていること、厚労省は年限度50ミリシーベルトを超えたことのみを「交付」の理由としているがこれは残りの約1万8000人の中から生じる被害を切り捨てるものあることを指摘し、緊急作業者全員さらには収束作業に従事している労働者や除染作業従事者に「手帳」を交付し漏れなく健康管理をせよと迫ります。

②通常作業の被曝労働者への健康管理手帳交付について、厚労省は線量限度を守っていればリスクは低く交付の必要はないと回答し続けてきました。

◆今回の交渉では、人事院規則一〇一四第二六条では「放射線に被ばくするおそれのある業務」が健康管理手帳交付の対象となっていること、厚労省にも同様の法令があることを指摘し、一般の被曝労働が健康管理手帳交付業務に指定されないのはなぜか追及します。

③~⑤原発被曝労働者はこれまでに3疾病で11名が労災認定されています、これは氷山の一角に過ぎません。厚労省は新たに「食道がん」、「胃がん」、「結腸がん」について「労災補償の考え方を」公表しました。日本の放射線業務従事者の疫学調査において、2009年12月までにこの3つのがんで死亡した労働者のうち30人が「労災補償の考え方」の線量基準に該当しています。

◆今回の交渉では、3つのがんを労規則35条別表の認定対象疾病の例示リストに追加し、労災補償の認定基準や労災認定の考え方を現在被曝労働に従事している労働者はもちろん死亡者の遺族や離職者全てに周知し、遺族補償の時効5年を取り払って申請を受け付け、労災認定を進めるよう追及します。
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by kazu1206k | 2012-12-27 20:00 | 脱原発 | Comments(0)

いわき市が環境省と鮫川村に申入れ

いわき市は、鮫川村における農林業系副産物の焼却実証実験に関して、12月21日に環境省及び鮫川村に対して申入れを行ったと、12月25日公表しました。
いわき市生活環境部によると、隣接自治体であるいわき市に対し、事前の説明がなかったこと、焼却施設の設置場所がいわき市の水源地に隣接していることから、「本市に対し、必要かつ十分な情報を提供すること」「住民生活の安全・安心を保障するため、万全の対策を講じること」などについて、申し入れたものです。

以下、いわき市の環境省及び鮫川村への申し入れ書を掲載します。

●環境省に対する申入書
放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験について

 環境省は、東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質により汚染された農林業系副産物が大量に保管されている現状に鑑み、早急にその処理を行う対応策として、焼却処理によって減容化、安定化させることが有効な手段としております。
 このことから、焼却処理における放射性物質の挙動等に関する知見の蓄積を図るとともに、焼却処理の安全性を確認することを目的に、鮫川村地内において、小型の仮設焼却炉を設置し、村内の農林業系副産物約600トンの焼却実証実験を行うこととしたものであります。
 しかしながら、隣接自治体である本市に対し、事前の説明が無かったことは誠に遺憾であり、当該事業に対し次の項目について強く申入れます。

○本市に対し、必要かつ十分な情報を提供すること。
○住民生活の安全・安心を保障するため、万全の対策を講じること。
 1施設の安全性の確保
 2放射線量及び放射能濃度の十分な監視
 3非常時の速やかな情報提供
  をすることなど



●鮫川村に対する申入書
放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験について

 本市の行政推進につきましては、日頃ご協力を頂き厚くお礼を申し上げます。
 さて、貴村からの通知(平成24年11月12日付け24地第922号)「農林業系副産物の焼却施設計画について」は、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、放射性物質の拡散により、汚染された家畜飼料、落葉など農林業系副産物が村内に約約600トンあり、その処理が大きな問題になっていることから、環境省が行う焼却実証事業を導入し、減容化を図り、中間貯蔵施設等へ搬入するまでの間、保管することとしたものであります。
 しかしながら、焼却施設の設置場所及び焼却灰の保管場所は、本市の水源地に隣接しており、住民の安全・安心を確保する観点から、貴村に次の項目について申入れます。

○施設の安全性の確保、放射線量及び放射能濃度の十分な監視を環境省へ申し入れること。
○貴村において入手したデータ等については、本市に速やかに提供すること。

 
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by kazu1206k | 2012-12-26 19:54 | 環境保護 | Comments(0)

東電追加賠償請求への対応

福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(SAFLAN)事務局より、12月17日から受付の始まった福島第一原発事故による避難区域以外の住民への追加賠償策についてのお知らせが届きました。
以下ご紹介します。

●東京電力から新たな自主的避難等に関する請求書を受領した皆さまへ
                 2012年(平成24年)12月22日
            福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク

*すでに提出された方向けの情報を追記しました。(2012年12月23日)

1 東京電力は、本年12月から、福島第一原子力発電所の事故発生当時、福島市や郡山市など自主的避難等対象区域並びに白河市など福島県県南地域及び宮城県丸森町に居住していた方に対して、「自主的避難等に係る賠償金ご請求書」(請求書)を送付し、本年1月以降の損害について、損害賠償の受付を順次開始しています。

この請求書への対応に関する私たちの見解は次のとおりです。

2 本請求書で請求できるのは、あくまで大人一人4万円、子ども・妊婦の方一人12万円(県南地域・丸森町の場合は8万円)の一律の賠償額だけです。本請求書を提出される方の多くは、精神的苦痛による慰謝料を含め、この額を超える損害を被っておられ、一律額には納得がいかない方も多くいらっしゃるものと思います。

3 今回の請求書には、これまでの自主的避難等に関する請求書とは異なり、

自主的避難等に係る賠償について、代表者は本請求書の内容をもって合意することを了承し

との文言が含まれています。

この文言は、解釈によっては、請求書に記載された損害額を超える損害について、東京電力に対して請求する権利を放棄するとの意思表示と受け取られかねないものです。原発事故の加害者である東京電力が、このようなあいまいな文言を、目立たない小さな字で、かつ何の説明もなく追加したことは、重大な問題であると考えています。

4 つきましては、私たちは、請求書を提出する皆さまに、請求書の提出にあたって、以下の対応を行うことを強くお薦めします。

【今から請求書を提出される方】

(1)請求書オモテ面の冒頭の2つめの黒丸(●)に記載されている「自主的避難等に係る賠償について、代表者は本請求書の内容をもって合意することを了承し、」との部分を、二重線で削除し、その上に代表者の方が押印します。

(2)こちらの一部請求通知書(今から請求書を提出される方用)に、現住所・代表者氏名を記入し、押印します。

(3)請求書と一部請求通知書のコピーを取って、手元で保管します。

(4)請求書に、一部請求通知書を同封して、東京電力に送付します。

【すでに請求書を提出された方用】

(1)こちらの一部請求通知書(すでに請求書を提出された方用)に、現住所・代表者氏名を記入し、押印します。

(2)一部請求通知書のコピーを取って、手元で保管します。

(3)一部請求通知書を東京電力に送付します。念のため、配達状況が確認できる特定記録郵便又は簡易書留での送付をお薦めします。

5 なお、私たちは、東京電力に賠償を請求できる避難者の範囲は、自主的避難等対象区域や県南地域・丸森町からの避難者に限られるものではなく、またこれら区域の方々についても、東京電力が行っている賠償は極めて不十分であると考えています。SAFLANでは、今後も、原発事故によって避難された方々への支援を求めて行動していきます。

また、上記の請求書の問題点については、他の避難者支援団体や弁護団と共同で、東京電力に対し、改善を要請する予定です。

一部請求通知書(今から請求書を提出される方用)
一部請求通知書(すでに請求書を提出された方用)

【本件に関する連絡先】

福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(東京千代田法律事務所内)
〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-3 NAビル4階
Fax : 03-3255-8876 / E-mail: 311saflan@gmail.com
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by kazu1206k | 2012-12-25 08:08 | 脱原発 | Comments(0)

東電の追加賠償で日弁連声明

 東京電力は、福島第一原発事故による避難区域以外の住民への追加賠償策「自主的避難等に係る損害に対する追加賠償について」を12月5日に発表した。
 これは、避難区域以外の福島県浜通りと中通りの23市町村住民に今年1〜8月の損害分として、避難したか否かにかかわらず1人当たり4万円の追加賠償、妊婦と18歳以下の子どもは精神的苦痛と生活費の増加費用等として8万円上乗せし、1人当たり計12万円を支払うというものだ。
 県南9市町村と宮城県丸森町にも、事故発生以降の損害分として1人当たり4万円、妊婦と子どもは今年1〜8月末までの精神的苦痛と生活費の増加費として4万円を上乗せするという。
 東京電力は、これら避難区域以外の住民への一律賠償を今回で打ち切る方針としており、住民から東京電力の追加賠償策に対して、批判の声が上がっている。
 以下に、この問題に関する日本弁護士連合会の会長声明をご紹介します。

福島第一原子力発電所事故における避難区域外の避難者及び滞在者への追加賠償の拡充及び延長を求める会長声明

東京電力株式会社は、本年12月5日、政府による避難指示等がなされていない地域における居住者及び同地域からの避難者に対する追加賠償の方針を、「自主的避難等に係る損害に対する追加賠償について」(「追加賠償方針」)として発表した。追加賠償方針は、(1)原子力損害賠償紛争審査会(「審査会」)の「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針追補(自主的避難等に係る損害について)」(「中間指針追補」)が定める自主的避難等対象区域の居住者及び同区域からの避難者について、①子ども・妊婦に対して本年1月から8月末までの慰謝料、生活費増加分及び移動費用として8万円(1月当たり1万円相当)、②全ての人についてその他追加的費用として4万円、(2)福島県県南地方及び宮城県丸森町の居住者及びこれら地域からの避難者について、①子ども・妊婦に対して本年1月から8月末までの慰謝料、生活費増加分及び移動費用として4万円(1月当たり5、000円相当)、②全ての人についてその他追加的費用として4万円を支払うものとしている。

まず、本年1月以降の賠償について定める追加賠償方針が、損害の発生から1年近く経った12月にまでずれ込んだことに、遺憾の意を表明せざるを得ない。

避難区域外における居住者や避難者への賠償の在り方について、当連合会は、昨年11月24日付け意見書や本年4月13日付け意見書など累次の意見書において、意見を述べてきたところである。追加賠償方針は、以下のとおり、およそ合理性を欠くものといわざるを得ない。

第一に、追加賠償方針は、慰謝料、生活費増加分及び移動費用の賠償を、本年8月末までに区切っているが、著しく不当である。本年3月16日に決定された政府による避難区域等の見直し等に係る損害に関する、いわゆる中間指針第二次追補は、自主的避難等に対する賠償の主要な考慮要素として、放射線量に関する客観的情報を挙げているところ、避難区域外における放射線量はまだまだ高く、福島市などではいまだに多数の地点で放射線管理区域の指定基準を超える1時間当たり0.6μSvを超える外部線量が測定されており、これが昨夏を境に急激に減少したとの事実はない。追加賠償方針が8月末までの損害を賠償の対象と定めたのは、第二次追補が旧緊急時避難準備区域からの避難者について賠償の終期の目安を8月末と定めたことに依拠しているものと考えられるが、この点に関する第二次追補の指針に大きな問題があることは、これまでの意見書で指摘したとおりであるし、また第二次追補は主に旧緊急時避難準備区域のインフラ復旧状況やその他生活環境の整備状況に基づいて終期を定めたものであり、区域外避難等の終期を検討する上での参考になるものではない。

第二に、追加賠償方針は、慰謝料、生活費増加分及び移動費用について、1月当たり1万円ないし5、000円を基準として定めているが、低きに失する。特に避難者については、避難区域からの避難者との間で賠償額に著しい差が存在しており、これを正当化することはできず、現在でも二重生活や定期的な家族間の面会のために相当の費用を負担している世帯が多く、上記基準は平均的な出費にも満たない。

第三に、その他追加費用として4万円が支払われることとされたが、その性質・根拠は明確でなく金額も定額であって、生活費の増加分との区分も明らかではない。

以上のとおり、追加賠償方針は、不十分かつ不合理であるといわざるを得ない。なお、自主的避難については、少なくとも1時間当たり0.6μSvを超える放射線が検出された地域については、全ての者について対象とすべきであり、また追加線量が年間1mSvを超える放射線量が検出されている地域についても、少なくとも子ども・妊婦とその家族については対象とすべきであることについては、当連合会が繰り返し述べてきたところである。また、中間指針追補は、区域設定や賠償額等多くの問題をはらんでいることも、同年12月16日付け意見書において指摘したところである。

なお、追加賠償方針は、第二次追補を踏まえたものとされてはいるものの、実際には本件事故の加害者である東京電力が一方的に定めたものであって、審査会による指針とは異なり、その合理性は何ら担保されておらず、また原子力損害賠償紛争解決センター(「センター」)における和解仲介の手続においても、何ら基準としての重きを置かれるべきでないことは明らかである。

したがって、当連合会は、(1)審査会に対し、上記各意見書の趣旨及び現在の区域外避難等の現状及び放射線量に関する状況に基づき追加賠償方針とは無関係に新たに指針を策定するよう求める。(2)東京電力に対し、追加賠償方針を抜本的に改め、上記指針に基づく新たな賠償方針を定め実施し、またこれまで行われた自主的避難等に係る賠償及び今回の追加賠償を超える損害について直接請求を受け付けるよう求める。(3)センターに対して、追加賠償方針にとらわれることなく、区域外避難等に係る賠償について、適切な和解の仲介を行うよう求める。

2012年(平成24年)12月13日
日本弁護士連合会
会長 山岸 憲司
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by kazu1206k | 2012-12-24 19:10 | 脱原発 | Comments(0)

織田千代展 ODA CHIYO FIBER WORKS 2012

「ファイバーアート作家」織田千代さんの個展、ODA CHIYO FIBER WORKS 2012が12月24日(月・祝)まで、いわき市泉ヶ丘のギャラリーいわきで開催中です。
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織田千代さんは記しています。
『昨年3.11の震災以来、フクシマの人々の様々な思いや空気の重さに立ちすくむような日々が続いています。
そんな中で、ひたすら手を動かすことで生まれてきた作品。
言葉にならないたくさんのメッセージが、形となりました。』
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友人でもある千代さんは、繊細かつ大胆、しかもピュアな人です。
明日はクリスマスイブ、年末の忙しい時期ですが、おでかけください!11:00AM~7:00PM
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by kazu1206k | 2012-12-23 19:19 | 文化 | Comments(0)

関電大飯原発の運転停止意見書ー日弁連

日本弁護士連合会は、12月20日付けで「関西電力株式会社大飯原子力発電所の運転停止を求める意見書」を取りまとめ、関西電力株式会社、原子力規制委員会委員長、経済産業大臣及び環境大臣に提出しました。以下、転載します。

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関西電力株式会社大飯原子力発電所の運転停止を求める意見書
2012年(平成24年)12月20日
日本弁護士連合会


第1 意見の趣旨
1 関西電力株式会社は,自らの判断で,稼働中の大飯原子力発電所を直ちに停止するべきである。
2 原子力規制委員会又は経済産業大臣は,関西電力株式会社に対して,稼働中の大飯原子力発電所の停止を直ちに命ずべきである。

第2 意見の理由
1 はじめに
原子力規制委員会は,日本原子力発電株式会社の敦賀原子力発電所について,原子炉建屋直下の断層が活断層の可能性が高いと有識者会合が判断したとの報告を受け,再稼働のための安全審査をしない見通しであるとされている。これは,事実上,敦賀原発の廃炉を決定するものであるが,後記国の指針においても,活断層の真上に原子炉建屋などを建てることを認めておらず,これに照らして,極めて適切かつ正当な判断であるというべきである。
一方で,関西電力株式会社大飯原子力発電所(以下「大飯原発」という。)の敷地内の「F-6断層」については,複数の専門家が「活断層である」又は「活断層でないとは否定できない」と述べているにもかかわらず,原子力規制委員会は,結論を先送りし,調査の継続を決めた。その一方で,大飯原発は停止されることなく,稼働し続けている。
そもそも,原子力規制委員会は,福島原発事故を受けて,安全指針類を改訂中であり,これらの安全指針類は2013年7月をめどに策定し,その後に既存の原発の適合性を審査する旨述べており,新指針に適合すると認められた後でなければ,再稼働がされることはあり得ない。大飯原発は,原子力規制委員会が発足する前に,国内で唯一再稼働されたものであるが,この点において,他の原発と取扱いを異にするべき合理的な差は見当たらない。かかる事態は,次なる原発事故災害を引き起こしかねない危険な事態であり,到底容認できるものではない。
以下,現行法において,原子力規制委員会又は経済産業大臣は,大飯原発を停止させることが可能であり,むしろ,停止させなければならないことを述べる。

2 前提事実
(1) 活断層かどうかについての専門家の意見
原子力規制委員会の現地調査チームの専門家4名は,11月2日に,大飯原発の敷地内のトレンチを調査し,「12万~13万年前以降の地層のずれがあることは否定できない」との認識で全員が一致したという。さらに,「地滑りの可能性もある」という意見もあったものの,活断層であることを否定した者はいなかっ
たという。
この結果からすれば,問題のF-6断層は,「活断層である可能性はある」「活断層でないとはいえない」という帰結になるものと思われる。

(2) 「発電用原子炉施設の耐震安全性に関する安全審査の手引き」について
耐震設計審査指針の運用について,2010年12月に原子力安全委員会が定めた「発電用原子炉施設の耐震安全性に関する安全審査の手引き」(「手引き」)では,活断層かどうかについて,「調査結果の精度や信頼性を考慮した安全側の判断を行うこと」「断層運動が原因であることが否定できない場合には,耐震設計上考慮する活断層を適切に想定する」と定めている。
現在,原子力規制委員会では,耐震設計審査指針等の見直し作業が行われているが,手引きにあるような「安全側の判断」は,極めて甚大な被害をもたらした(現在ももたらしている)福島原発事故を踏まえれば,原子力発電所の安全性を考える上では,よりいっそう貫徹されなければならない。

3 大飯原発を直ちに停止させるべき法的根拠
(1) 原子炉設置許可について
発電の用に供する原子炉は,核原料物質,核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「規制法」という。)第23条に基づく原子炉設置許可申請に対し,同第24条が定める基準に従って,原子力規制委員会(改正前は,経済産業大臣)によって,設置許可がなされる。

(2) 伊方原発最高裁判決の帰結
伊方原発最高裁判決は,原子炉設置許可処分について,「原子炉が原子核分裂の過程において高エネルギーを放出する核燃料物質を燃料として使用する装置であり,その稼働により,内部に多量の人体に有害な放射性物質を発生させるものであって,原子炉を設置しようとする者が原子炉の設置,運転につき所定の技術的能力を欠くとき,又は原子炉施設の安全性が確保されないときは,当該原子炉施設の従業員やその周辺住民等の生命,身体に重大な危害を及ぼし,周辺の環境を放射能によって汚染するなど,深刻な災害を引き起こすおそれがあることにかんがみ,右災害が万が一にも起こらないようにするため,原子炉設置許可の段階で,原子炉を設置しようとする者の右技術的能力並びに申請に係る原子炉施設の位置,構造及び設備の安全性につき,科学的,専門技術的見地から,十分な審査を行わせることにある」とした上で,「現在の科学技術水準に照らし,右調査審議において用いられた具体的審査基準に不合理な点があり,あるいは当該原子炉施設が右の具体的審査基準に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤,欠落があり,被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合には,被告行政庁の右判断に不合理な点があるものとして,右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法」として,原子炉設置許可処分を取り消すことができることを明確にしている。

(3) 具体的審査基準の内容について
そして,伊方原発最高裁判決にいう「調査審議において用いられた具体的審査基準」とは,具体的には,以下のようなものを指す。
原子力安全委員会が定める指針
原子炉立地審査指針
安全設計審査指針
安全評価に関する審査指針
耐震設計審査指針(「手引き」も当然含まれる。)
安全機能の重要度分類に関する審査指針など
これらの「具体的審査基準」の前提となる科学技術水準は日進月歩であり,地震学,地質学,地形学,耐震工学においても,それは例外ではない。
そして,伊方原発最高裁判決は,設置許可の違法判断の基準時として,設置許可時の科学技術水準を基準とするのではなく,「現在の科学技術水準」を基準とする旨,明言している。
これは,原子炉による深刻な「災害が万が一にも起こらないようにするため」に,常に最新の科学的知見を,原子炉の安全性に取り入れさせることが必要という判断に基づくものである。
そして,以上の理は,裁判にのみ妥当することではなく,当該処分をした行政庁にも等しく当てはまる。すなわち,当該処分をした行政庁は,「現在の科学技術水準に照らし,右調査審議において用いられた具体的審査基準に不合理な点があり,あるいは当該原子炉施設が右の具体的審査基準に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤,欠落があり,被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合に,右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法」として,当該原子炉設置許可処分を取り消すことができることは,当然である。
仮に,そのような確定的な判断に至らない段階であったとしても,「現在の科学技術水準に照らし,右調査審議において用いられた具体的審査基準に不合理な点があ」る疑いがあり,「あるいは当該原子炉施設が右の具体的審査基準に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤,欠落があ」る疑いがあり,「被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる」疑いがある場合には,「右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法」である疑いがあるのであるから,当該原子炉による深刻な「災害が万が一にも起こらないようにするため」に,原子炉設置許可処分の取消しという重大な処分に比してより軽い措置というべき,運転を一時停止させる権限も,当然に内包されているというべきである。

(4) 現行法の諸規定について
この点,規制法には,「原子炉の停止が命じられる規定はない」などという行政解釈が示されているが,上記伊方原発最高裁判決は,当然に行政権も拘束するものであって,同判決の趣旨からすれば,上記行政解釈は誤りというほかない。現に,現行の関係各法令にも,原子力規制委員会又は経済産業大臣が,原発の運転を停止させる根拠規定がある。

①規制法及び電気事業法の定め

ア 規制法第36条第1項には,以下の定めがある。
「原子力規制委員会は,原子炉施設の性能が第二十九条第二項の技術上の基準に適合していないと認めるとき,又は原子炉施設の保全,原子炉の運転若しくは核燃料物質若しくは核燃料物質によって汚染された物の運搬,貯蔵若しくは廃棄に関する措置が前条第一項の規定に基づく原子力規制委員会規則の規定に違反していると認めるときは,原子炉設置者又は外国原子力船運航者に対し,原子炉施設の使用の停止,改造,修理又は移転,原子炉の運転の方法の指定その他保安のために必要な措置を命ずることができる。」

イ 上記の規制法第36条第1項で指摘されている同法第35条第1項には,次のような定めがある。
「原子炉設置者及び外国原子力船運航者は,次の事項について,原子力規制委員会規則で
定めるところにより,保安のために必要な措置を講じなければならない。
一 原子炉施設の保全
二 原子炉の運転
三 略」

ウ そして,規制法第35条第1項にいうところの主務省令とは,「実用発電用原子炉の設置,運転等に関する規則」(昭和53年12月28日通商産業省令第77号)であり,その第7条の3~第15条において,「保安活動」に関する規定がある。

エ また,規制法第36条第1項は,同法第35条第1項の外に,同法第29条第2項も挙げているが,この条項は,同法第73条の規定により,大飯原発の原子炉には適用されない。その代わりに適用されるのは,電気事業法第39条第1項,第2項である。そして,これらの条項が定める技術基準への適合がない場合には,規制法第36条第1項ではなく,電気事業法第40条が適用される。

オ 電気事業法第40条は,「主務大臣は,事業用電気工作物が前条第1項の主務省令で定める技術基準に適合していないと認めるときは,事業用電気工作物を設置する者に対し,その技術基準に適合するように事業用電気工作物を修理し,改造し,若しくは移
転し,若しくはその使用を一時停止すべきことを命じ,又はその使用を制限することができる。」と規定する。

カ そして,ここでいう経済産業省令とは,「発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令」(昭和40年通商産業省令第62号。以下「発電用原子炉技術基準省令」という。)のことである。この基準は,設置許可申請に対する安全審査で確認された事項をそれ以降(設計及び工事方法の認可以降)の規制で具体的に確認するための基準であるが,発電用原子力設備が有するべき性能を定めている。

キ また,電気事業法第40条が指摘する同法第39条第1項は,「事業用電気工作物を設置しようとする者は,事業用電気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない」と規定し,さらにそれを受けて同条第2項は,「前項の主務省令は,次に掲げるところによらなければならない」と規定し,その第1号には,「事業用電気工作物は,人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えないようにすること」とある。

ク そして,発電用原子炉技術基準省令は,その第5条において耐震性,第5条の2において津波対策(平成23年10月7日新設),第6条において流体振動による損傷防止,第8条において原子炉施設の能力等,第9条において原子炉施設の構造等についての定めを置いている。発電用原子炉技術基準省令第5条は,安全設計審査指針の「指針2 自然現象に対する設計上の考慮」(第1項)及び発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針に対応するものであり,設置許可申請における地震に関する判断が誤りであれば,同条に規定する「地震力による損壊により公衆に放射線障害を及ぼさないように施設しなければならない」という技術基準に適合しない状態になっているのである。


②大飯原発が,上記基準を満たしていないこと
既に,2でみたとおり,大飯原発の敷地には,「12万~13万年前以降の地層のずれがあることは否定できない」と,調査に当たった専門家が全員一致している。したがって,問題のF-6断層は,「活断層である可能性はある」「活断層でないとはいえない」というものである。これは,明らかに,耐震設計審査指針(及び「手引き」)違反であり,上記に述べた技術基準違反である。また,原子力規制委員会は,現在,福島原発事故を踏まえて,各種安全指針類及び技術基準を見直しているところ,これらはいまだ不存在であり,2013年7月をめどに取りまとめることとされている。さらに,改訂された指針類に対して,既存の原発がそれを満たしているかの確認には,更に時間を要する。
したがって,大飯原発は,電気事業法第39条第2項第1号「事業用電気工作物は,人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えないようにすること」を満足する技術基準に適合していない。

③原子力規制委員会及び経済産業大臣には,裁量の余地がないこと
なお,規制法第36条第1項も,電気事業法第40条も,規定の文言上は,「停止を命ずることができる」という定め方をしている。しかし,原子炉に関する技術上の基準は,原子炉の安全性を担保する最低基準であると同時に,原子炉が事故を起こした場合には,後に述べる福島第一原発事故を見ても明らかなように,極めて多数の人たちに対して甚大な被害を及ぼすことになる。したがって,法律の条文では「停止を命ずることができる」とされていても,原子炉が技術上の基準に合致していない場合は,原子力規制委員会及び経済産業大臣には裁量の余地はなく,その停止を命じなければならないものと解すべきである。
特に,原子力規制委員会は,「国民の生命,健康及び財産の保護,環境の保全…原子力利用における安全の確保を図ることを任務とする」(原子力規制委員会設置法第3条)のであるから,危険な原発を放置することは許されないものである。

(5) 改正規制法について

①改正の経緯
2012年6月27日,新たに原子力規制委員会設置法が制定され,それに伴って規制法も大幅に改正された。同改正においては,第4章に第2節「発電用原子炉の設置,運転等に関する規制」(第43条の3の5~第43条の3の33)という項目を設けた。また,旧法第73条は削除された。その結果,大飯原発の原子炉のような商業発電用の原子炉に関する技術上の基準等も,規制法の対象となった。

②規制法の改正の内容

ア 新たに設けられた項目の中で,第43条の3の14本文は,「発電用原子炉設置者は,発電用原子炉施設を原子力規制委員会規則で定める技術上の基準に適合するように維持しなければならない」と定めている。いわゆる「バックフィット制度」といわれる制度である。これは,最新の知見を技術基準に取り入れ,既に許可を得た施設に対しても新基準への適合を義務付ける制度である。

イ そして,改正後の規制法では,発電用原子炉施設に関し「災害の防止上支障がないものとして原子力規制委員会規則で定める基準」(第43条の3の6第1項第4号)及び「第43条の14の技術上の基準」に適合しないと認められた場合,原子力規制委員会は,当該発電用原子炉施設の使用の停止等を命ずることができることとされている(規制法第43条の3の23第1項)。

ウ この改正は未施行(原子力規制委員会設置法の施行日から起算して10月を超えない範囲内において政令で定める日から施行)ではあるものの,伊方原発最高裁判決に適合するように明文化されたものであって,その趣旨は,現行法においても等しく当てはまるというべきである。

4 結語
以上のとおりであるから,意見の趣旨記載のとおり,
(1) 関西電力株式会社は,自らの判断で,稼働中の大飯原子力発電所を直ちに停止するべきである。
(2) 原子力規制委員会又は経済産業大臣は,関西電力株式会社に対して,稼働中の大飯原子力発電所の停止を直ちに命ずべきである。
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by kazu1206k | 2012-12-22 23:00 | 脱原発 | Comments(0)

心肺蘇生法・AED講習

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12月20日、いわき市議会は、議会本会議場で「応急手当普及講習会」を開催しました。いわき市消防本部職員を講師に迎えて、「普通救命講習Ⅰ」を実施、2010年以来2年ぶりの開催で、37名の議員のうち30名が参加しました。
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講習では、応急手当の重要性や必要性の理解を深め、市民の皆さんへの普及啓発活動の一翼を担おうと、6班に分かれて、心肺蘇生法など応急手当に関する基礎知識と技術を習得しました。救命率の向上に役立てようと、参加者は額に汗しながら訓練に励みました。
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by kazu1206k | 2012-12-21 16:54 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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