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区域外避難者への住宅供与終了の撤回を求め日弁連声明

日本弁護士連合会は、6月26日、「政府に対し、改めて被災者の意向や生活実態に応じて避難先住宅の供与を更新する制度の立法措置を講ずるよう求めるとともに、福島県に対し、十分かつ具体的な支援策が実現しないまま一律に区域外避難者への応急仮設住宅の供与を2017年3月末で終了するとしたことを撤回するよう求める」とする「区域外避難者への応急仮設住宅供与終了の撤回を求める会長声明」を公表した。

区域外避難者への応急仮設住宅供与終了の撤回を求める会長声明

福島県は、2015年6月15日、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難者が入居する応急仮設住宅と民間借り上げ住宅の無償提供を、避難指示区域以外からの避難者(区域外避難者)については、2017年3月末で終了すると発表した。また、福島県は、避難指示区域からの避難者についても、「避難指示の解除の見通しや復興公営住宅の整備状況等を見据えながら、今後判断いたします。」としている。

今回の終了の対象となる避難者の正確な数は明らかでないが、避難指示区域以外からの避難者は3万人を超えると報道されている。仮に2017年3月末で一律に終了した場合、政府が2015年6月12日に公表した福島復興加速化方針の中で帰還政策を打ち出したこととあいまって、区域外避難者に与える影響は計り知れない。

2012年6月に衆参両院の全会一致で可決・成立した子ども・被災者支援法は、「放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていないこと」(第1条)を確認し、第2条第2項は、「被災者生活支援等施策は、被災者一人一人が第八条第一項の支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない。」と定めている。

当連合会は、復旧・復興の主体は被災者・原発事故被害者であり、復旧・復興が憲法の保障する基本的人権を回復するための「人間の復興」であるとの認識の下、区域の内外を問わず、事故以降1年間の追加被ばく線量が1ミリシーベルトを超えることが推定される地域の住民には、避難の権利を認めて必要な支援を求めるとともに(2013年10月4日付け「福島第一原子力発電所事故被害の完全救済及び脱原発を求める決議」)、原発事故による避難者に対する住宅提供の期間について1年ごとに延長する現在の災害救助法に基づく支援自体を改めて、これを相当長期化させ、避難者の意向や生活実態に応じて更新する制度等の立法措置を求め(2014年7月17日付け「原発事故避難者への仮設住宅等の供与に関する新たな立法措置を求める意見書」)、区域外避難者への避難先住宅無償提供の終了についても、撤回と、更なる長期の住宅提供を求めた(2015年5月28日付け「区域外避難者への避難先住宅無償提供の終了に反対する会長声明」)。

被災地の復旧・復興をいかに促進するか、避難指示区域以外の地域から避難した者とそこにとどまっている者との関係をどう考えるか等々の困難な問題があるとしても、今回、福島県が、従前の支援に代わりうる十分かつ具体的な支援策等を示すことなく、一方的に住宅供与の終了を発表したことは、上記子ども・被災者支援法の趣旨に反し、区域外避難者の幸福追求権(憲法第13条)及び生存権(憲法第25条)との関係でも極めて問題があるといわざるを得ない。
本来、帰還するか否かは、避難先での生活の実情、子どもの学校生活、家族の就労状況、被災地の現状を踏まえて、避難者が自由に選択するべき事柄である。避難者の生活状況や避難者の意思を無視して帰還を促したとしても、真の復旧・復興は果たされない。

したがって、当連合会は、政府に対し、改めて被災者の意向や生活実態に応じて避難先住宅の供与を更新する制度の立法措置を講ずるよう求めるとともに、福島県に対し、十分かつ具体的な支援策が実現しないまま一律に区域外避難者への応急仮設住宅の供与を2017年3月末で終了するとしたことを撤回するよう求める。


  2015年(平成27年)6月26日
        日本弁護士連合会      
        会長 村 越   進 
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by kazu1206k | 2015-06-30 18:58 | 脱原発 | Comments(0)

強制起訴へ!福島原発告訴団が総会

 6月27日午後、福島原発告訴団の第4回総会がいわき市労働福祉会館で開催された。総会には、全国各地から、告訴人が集まり、活発な質疑と意見交換が行われ、全議案が可決された。
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 第1部は、いわき市出身の講談師・神田香織さん講演。講談との出会い、講談「はだしのゲン」が生まれたいきさつ、チェルノブイリ原発事故により犠牲になった消防士と妻の物語りである「チェルノブイリの祈り」、3.11福島原発事故により避難する母親の苦悩などを描いた「ふくしまの祈り」、反戦平和、そして原発といのちの問題に果敢に取り組んできた神田さんの生き様を熱く語る。
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「責任をとるべき人がとっていない。新しい証拠が出てきている。知恵としつこさで活路を拓いていこう。」「『講談師、見てきたような嘘を言い』という言葉があるが、いまはそのお株を安倍総理に奪われてしまった。総理大臣が嘘をつき、講談師が本当のことを言う時代になってしまった。」「4年過ぎても原発事故の責任は、誰も問われていないのは、どう考えてもおかしい。呆れ果ててもあきらめないでいこう」という神田さんの話力に、参加者の気持ちが引き込まれた。
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 第2部は、総会。「2014年度活動報告」「会計報告」、「2015年度活動計画案」「予算案」、「総会決議」が審議され、活発な質疑と意見交換が行われ、「原発事故の被害者が立場を超えて結集し、多くの困難の中にあってもひるまず、くじけず、あきらめず、原発事故の責任がきちんと問われるまで、確かに歩み続けましょう。」との決議文が満場一致で採択された。
 総会で決議された決議文は以下の通り。

●決議文

 2012年に私たちが切なる思いで行った告訴は、検察により不起訴とされたものの、2014年7月、東京第五検察審査会により東電元役員3人が起訴相当とされました。しかし今年1月、検察は再び全員を不起訴としたため、現在東京第五検察審査会が2回目の審議を行っており、「強制起訴」となる議決が出されるか、日々大きな期待をもって注目されています。今年1月に東電や保安院の津波対策担当者らに対して行った告訴は、たった2ヶ月半の捜査で不起訴とされ、現在東京第一検察審査会が審査を行っています。2013年に行った汚染水告発は、福島県警が捜査を継続しており、未だ結論は出ていません。

 この間、吉田調書を始めとする政府事故調査委員会の調書や、国土庁の津波浸水予測図など、明らかになった事実を次々に証拠として提出しています。東京電力が、津波対策が必要であると分かっていながら、それを隠したり時間稼ぎをしたりしていたことも明らかになってきました。また、保安院もそれに加担していました。
 津波対策は不可避であると認識し、対策を取らなければ不作為に問われるとまで認識しながらそれをせず事故を招き、多くの人々に膨大な損害を与えた者が、どうして罪に問われないのでしょうか。どうしてこんなに長い間、刑事裁判すら開かれないのでしょうか。私たちの望みはごく当たり前の事ではないのでしょうか。
 
 原発事故から5年目の今、被害はまだ続いています。溶け落ちた核燃料はどこにあるのかさえ分かりません。汚染水は大量に海へ流されています。未だ放射線量の高い場所への帰還政策が強引に進められ、子どもたちの健康を心配する声はかき消され、被害者の非情な切り捨てが行われています。そのような中、原発の再稼働、原発輸出が進められようとしています。
 しかし、私たちは、あきらめるわけにはいきません。罪を問われるべき者たちを刑事法廷の場に立たせるまで、あらゆる働きかけを行っていきます。

 私たちの告訴は、この厳しい状況の中で、小さくとも毅然とした抗いです。奪われた生きる尊厳を取り戻す誇り高い闘いです。子どもたち未来の世代、他の生き物たち、そして自分自身に対する責任の取り方の一つであり、新しい価値観の世界を創る道の一つです。
 告訴団が築いてきた、「決してバラバラにならない、生きる尊厳を取り戻す、つないだ手を離さない」という想いは、原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)の設立に繋がり、被害者たちが立場を超えて結集し、力を合わせて共に歩み始めました。
 様々なつながりを力とし、多くの困難の中にあってもひるまず、くじけず、あきらめず、この原発事故の責任がきちんと問われるまで、確かに歩み続けましょう。

       2015年6月27日
       福島原発告訴団 総会参加者一同
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by kazu1206k | 2015-06-28 07:54 | 脱原発 | Comments(0)

市議会6月定例会が閉会

 6月11日から開かれた、いわき市議会6月定例会が25日閉会。
 いわき市議会6月定例会は、「市客引き行為等の防止に関する条例の制定」や総額約16億9600万円の平成27年度補正予算など市長提出の議案など40件と議会提出の会議規則改正案及び3意見書を可決しました。
 可決された議案は、風俗営業に係る客引き行為を防止するために区域を指定して罰則を設ける「いわき市客引き行為等の防止に関する条例の制定」のほか、難病及び小児特定疾病の医療費助成の法定化による対象疾病の拡大に伴い見舞金の額が引き下げとなる「いわき市特定疾患患者見舞金支給条例の改正」、国民健康保険税が所得割額の税率改正により一人当たり4,133円税額引き下げとなる「いわき市国民健康保険税条例等の改正」など条例改正が10件。
 勿来火葬場の改築工事費の補正による整備事業費や個人番号カード(マイナンバーカード)交付事業費、新舞子の人工芝サッカーグラウンドに夜間照明設備等の整備事業費、震災により被災した消防団施設・機械を復旧する整備事業費など総額約16億9600万円の一般会計の補正など補正予算が3件。
 他に内郷・湯本線(仮称)堀坂トンネル新設工事や小名浜背後地整備事業の津波避難立体歩行者通路建築・設備工事、いわき陸上競技場改修工事等の工事請負契約10件、などです。
 わたしの所属する創世会は、「いわき市特定疾患患者見舞金支給条例の改正」について、いわき市腎臓病患者友の会が市長に要望書を提出するなど、患者のみなさまが見舞金の金額を現行のまま継続するよう求めていることから、引き下げ案に反対しました。
 また、個人番号カード(マイナンバーカード)交付事業費については、国の法定受託事務ですが、現状では、125万人の個人情報が流失し、「なりすまし」事件が発生した日本年金機構情報流出事件のような事案発生の可能性が否定できず、個人情報の保護に万全を期すことができないことから、個人番号カード(マイナンバーカード)交付事業費を含む一般会計補正予算案に反対しました。
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by kazu1206k | 2015-06-26 22:49 | 議会 | Comments(0)

6・7月の甲状腺検診のご案内

いわき放射能市民測定室たらちねから、6・7月の甲状腺検診のご案内です。
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✿ 6・7月の甲状腺検診のご案内 ✿

検診対象者:3歳以上
料金:3歳~20歳まで(お誕生日が1992年4月2日以降) 無料
   上記以外の成人 お一人 1000円

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検診申込み受付は窓口、電話、FAX、郵送にて承ります。
保護者氏名、住所、電話番号と検診を受けられる全ての方の氏名(ふりがな)
性別、生年月日(西暦)、年齢、ご希望の日時をお知らせ下さい。

申込用紙はこちらからダウンロードしてください
http://www.iwakisokuteishitu.com/pdf/koujyousen.pdf

【寄付のお願い】
甲状腺検診につきましては全国の多くの方々よりご寄付、お力添えを頂いております。
子供達の未来を守るこのプロジェクトの運営活動に、寄付のご協力をお願い致します。
甲状腺検診には全国より協力医師がボランティアで参加して頂いております。
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by kazu1206k | 2015-06-25 23:58 | 福祉医療 | Comments(0)

質疑報告2ーマイナンバーカード、みなとオアシス

6月定例会の議案等に対する質疑の詳細報告の2回目です。
2回目は「議案第12号 平成27年度いわき市一般会計補正予算(第2号)について (1)歳出2款3項1目戸籍住民基本台帳費のマイナンバーカード交付事業費について (2)歳出7款1項6目観光費の観光企画費について」、です。
ちなみに、議案等に対する質疑は、意見を述べることはできないルールです。
質疑項目は、以下の通りです。
=====================================
1、議案第1号 いわき市客引き行為等の防止に関する条例の制定について(第1回)
(1)条例の制定の経緯について
(2)条例の内容について
(3)条例の制定後の対応について
    
2、議案第6号 いわき市特定疾患患者見舞金支給条例の改正について(第1回)
(1)見舞金額の改正について

3、議案第12号 平成27年度いわき市一般会計補正予算(第2号)について(第2回)
(1)歳出2款3項1目戸籍住民基本台帳費のマイナンバーカード交付事業費について
(2)歳出7款1項6目観光費の観光企画費について


=====================================

 大きな第三点は、議案第12号 平成27年度いわき市一般会計補正予算(第2号)について、であります。

 一つは、歳出2款3項1目戸籍住民基本台帳費の個人番号カード(マイナンバーカード)交付事業費について、です。

1点目、社会保障・税番号制度導入に伴う個人番号カード(マイナンバーカード)交付事業について、概要はどのようなものか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長)
 平成25年5月31日に公布された「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に基づき実施するものであり、その内容は、平成27年10月5日から、住民基本台帳に登録されている全世帯に対し、順次「通知カード」を送付することとしており、また、「通知カード」を受け取られた方で、「個人番号カード(マイナンバーカード)」を希望する方に対し、平成28年1月から、同カードを交付するものであります。

2点目、事業の積算根拠はどのようなものか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長)
 個人番号カード(マイナンバーカード)交付事業の実施にあたりまして、まず、全世帯に対してお知らせする通知カードにつきましては、対象とする世帯数について平成27年4月1日現在の14万2,782世帯と見込み、通知カードの作成及び全世帯への送付に係る経費として、6,972万5千円を、 また、通知カードを受け取った方で交付を希望する方に対して交付する個人番号カードにつきましては、その人数を、平成27年4月1日現在の住民基本台帳人口、33万2,181人の5%程度の1万6千人と想定したうえで、個人番号カードの作成に係る経費及び希望者本人に間違いなく届けるための郵送料などの経費として、5,599万1千円をそれぞれ見込んだところであり、このほか、これらの事業を実施するために臨時的に発生する業務に従事する臨時職員に係る人件費及び関連機器の賃借料などの経費として541万6千円を予定しているところであり、これらを合わせた合計額で申し上げますと、1億3,113万2千円となるものであります。
 
3点目、財源内訳のうち一般財源分の根拠は何か、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 個人番号カード交付事業に係る財源につきましては、国庫補助金等の特定財源で措置される予定となっておりますが、現時点におきましては、現在予定している経費の中で、地方公共団体情報システム機構に委任するための経費については示されておりますが、その他の経費については、今後措置される予定となっておりますことから、一般財源として予算計上しているところであります。
 このことから、市としましては、国がその内容について明確に示した場合は、一般財源から特定財源に振り替えるなど、適切に対応してまいたいと考えております。

4点目、通知カード及び個人番号カードの交付に要する経費等を含め、いわき市が負担する経費の総額を国に補助を求める考えはあるか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 個人番号カード(マイナンバーカード)交付事業に係る経費につきましては、国の法定受託事務として位置づけられていることから、基本的には国が負担すべきものと考えております。
 このことから、去る6月10日に開催した全国市長会議において、「地方の創意を活かした分権型社会を実現する決議」の「社会保障・税番号制度の円滑な導入・実施」を図るため、「原則として全額を国において適切に措置すること」について、国に要請したところであり、今後についても、引き続き強く要請してまいりたいと考えております。

5点目、通知の際、 DV被害者、住民票住所での不在住民などへの対応策はどのようにするのか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 DV被害者等への対応策といたしましては、国が示している「被災者・DV等被害者向け交付業務フロー」によりますと、DV被害者等が、避難等により、現在居住している市町村に本人の居所等を含む内容について別途登録していただき、一定の手続きを経て関係書類等を該当者の居所に送付することとなっております。
 市といたしましては、DV被害者等について正確な把握に努めることとし、安心して「通知カード」及び「個人番号カード」の交付が受けられるよう適切に対応してまいりたいと考えております。

6点目、個人番号カードの交付に関する相談窓口は設置する考えはあるのか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 個人番号カード(マイナンバーカード)の申請窓口につきましては、本庁市民課、小名浜支所を含む12支所及びいわき駅前市民サービスセンターを含む5市民サービスセンターを予定しているところであり、個人番号カードの交付に関する相談等につきましても、これらの窓口で対応することとしております。

7点目、10月の共通番号通知後12月には税に絡む年末調整など事業者で取り扱いが始まり情報漏えいの機会が飛躍的に拡大するが、番号取得の手続きや個人情報の管理責任など、事業者から被雇用者にはどのように周知されるのか、お尋ねします。

—答弁(総務部長)
 事業者においては、従業員の税や社会保障の手続きで、マイナンバーを取り扱うこととなります。
その取扱いに当たり、国においては、事業者向けの「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」を作成し、特定個人情報の漏えい等防止のため、従業員からのマイナンバー取得の際には、利用目的の明示と厳格な本人確認を行うとともに、組織的、人的、物理的、及び技術的な安全管理措置を講じる必要があるとしております。
 このことから、事業者は、従業員に対し、研修や勉強会等を通して、マイナンバーの適正な取扱いについて周知徹底を図るとともに、必要かつ適切な監督を行わなければならないとされております。 

8点目、日本年金機構情報流出で125万人の個人情報の流失し、早速「なりすまし」事件が発生したが、市庁舎内でインターネットと接続しているパソコンで個人情報を取り扱っている部署の危機管理対策はどうなっているのか、お尋ねします。

—答弁(総務部長) 
 本市の「住基システム」や「税関連システム」などの個人情報を取り扱う基幹系業務システムにおきましては、インターネットなどの外部ネットワークに接続していない、閉ざされたネットワーク上で運用しております。

9点目、ハッカーによる個人情報流失に対する危機管理対策は十分なのか、お尋ねします。

—答弁(総務部長) 
 個人情報流出への危機管理対策といたしましては、システム面、及び運用面の2つの側面から措置を講じており、システム面では、多重のセキュリティ対策を実施し、外部からの不正アクセスや不正ソフトウエアから保護する仕組みを導入しております。
 また、運用面におきましても、職員に対して、市情報セキュリティポリシーの遵守を徹底させるとともに、日頃より、職員研修や庁内通知等において、セキュリティ意識の高揚や注意喚起などを行っているところであります。

10点目、日本年金機構のような情報流出事件が起きうる可能性があるが、共通基盤整備は一時棚上げするように国に働きかける必要があると考えるか、お尋ねします。

—答弁(総務部長) 
 国におきましては、今回の個人情報流出事案を受け、その原因の究明や再発防止策の検討などを行うこととしておりますが、一方で、マイナンバー制度は、国民生活にとって重要な基盤となる制度であるため、個人情報の保護にも万全を尽くし、番号の利用開始に向けた準備を進めることとしておりますことから、市といたしましては、国の動向等を注視しながら、適切に対応して参りたいと考えております。

 二つは、歳出7款1項6目観光費の観光企画費について、です。

1点目、みなとオアシス賑わい創出事業について、マスメディア等を活用し、いわき市のイメージ回復に向けた観光PR及び情報発信を実施するとしているが、平成26年度の事業効果などはどのように検証・評価しているか、どのようなものか、お尋ねします。

—答弁(商工観光部長) 
 平成26年度の「マスメディア等活用情報発信事業」につきましては、イメージキャラクターに、女優の「蒼井 優」氏を起用し、情報発信力の高い、20代から30代の女性をターゲットとして、インターネットを活用した観光情報の発信をはじめ、交通広告の掲出や、女性向け旅行ガイドブックとのタイアップ企画など、様々なプロモーションを展開したところであります。
 本事業の事業効果につきましては、首都圏在住の18歳から39歳の女性400人を対象としたアンケート調査等により検証を行ったところであり、その結果、全体の85%が、CM動画に好意的な印象を持つとともに、プロモーションに接した方のうち、65%に、「いわき市に興味を持った」、「旅行を検討したい」といった、来訪につながる意識向上が見られるなど、事業実施により、いわき市の認知度向上や、観光地としてのイメージアップ等に関して、一定の効果が得られたものと考えております。

2点目、今回は具体的にどのような点にポイントを置いて進める考えか、お尋ねします。

—答弁(商工観光部長) 
 今年度につきましては、引き続き、企画提案方式による一括委託を予定しておりますが、これまでの、インパクト重視の観光PRの方向性を踏襲しつつ、「ふくしまデスティネーションキャンペーン」による誘客効果の継続と拡大を図り、特に、回復の遅れているファミリー層の増加につながるPR手法にポイントを置き、首都圏及び仙台圏からアクセスが向上した本市の観光について、楽しさや面白さを印象付ける、より具体的な観光コンテンツを発信することで、アピール力を高めて参りたいと考えております。

3点目、積算根拠はどのようなものか、お尋ねします。

—答弁(商工観光部長) 
 当該事業の実施に当たりましては、受託事業者と詳細を協議することになりますが、積算につきましては、ポスター等広告関連経費、観光PR動画制作関連経費、メディア等に対し情報発信を行うパブリシティイベント関連経費、フェイスブック等のSNSを活用した具体的な観光コンテンツの提供に係る経費等として、計3,914万9千円を計上したところであります。

4点目、観光力づくり支援事業費について、事業概要はどうか、お尋ねします。

—答弁(商工観光部長) 
 平成27年3月に常磐自動車道が全線開通したことに伴い、本市と仙台市との時間的な距離が大幅に短縮されたことから、福島県観光力づくり支援事業補助金を活用し、主に仙台圏からの観光誘客を目的にラッピングバスによる観光PRを実施するものであります。

5点目、積算根拠はどのようなものか、お尋ねします。

—答弁(商工観光部長) 
 当該事業の積算に当たりましては、仙台市交通局指定広告業者からの見積を参考に広告制作費及び掲出費等として、計312万5千円を計上したところであります。
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by kazu1206k | 2015-06-23 22:57 | 議会 | Comments(0)

質疑報告1ー客引き防止条例、特定疾患見舞金の見直し

6月18日、6月定例会の議案等に対する質疑を行いました。
質疑の詳細を2回にわけてご報告します。
1回目は「議案第1号 いわき市客引き行為等の防止に関する条例の制定について」と「議案第6号 いわき市特定疾患患者見舞金支給条例の改正について」、です。
ちなみに、議案等に対する質疑は、意見を述べることはできないルールです。
質疑項目は、以下の通りです。
=====================================
1、議案第1号 いわき市客引き行為等の防止に関する条例の制定について(第1回)
(1)条例の制定の経緯について
(2)条例の内容について
(3)条例の制定後の対応について
    
2、議案第6号 いわき市特定疾患患者見舞金支給条例の改正について
(1)見舞金額の改正について

3、議案第12号 平成27年度いわき市一般会計補正予算(第2号)について
(1)歳出2款3項1目戸籍住民基本台帳費のマイナンバーカード交付事業費について
(2)歳出7款1項6目観光費の観光企画費について

=====================================

 35番、創世会の佐藤和良です。ただいまより、質疑を行います。

 大きな第一点は、議案第1号 いわき市客引き行為等の防止に関する条例の制定について、であります。

 一つは、条例の制定の経緯について、です。

1点目、いわき市防犯まちづくり推進協議会や14自治会等を対象にした地元説明会での本条例制定に関する主な意見はどういうものがあったか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 本年1月22日に開催したいわき市まちづくり推進協議会におきまして、「カラオケや居酒屋は条例の対象となるのか」、「条例の効力が及ぶ期間は永続的なのか」、「指定区域の拡大や縮小の考えはあるのか」などについて、また、2月19日に開催した地元説明会におきましても、「地区として早期の条例制定を望んでいる。」、「福島県ピンクビラ等の規制に関する条例との違いは何か。」、「条例制定に関連して、防犯カメラの設置が必要と思う。」などの意見が寄せられたところであり、いずれも、早期の条例制定を希望するとともに、1日も早くこのような状況を改善したいとの熱い思いを感じたところであります。

2点目、制定自治体の事例について、条例施行後の成果や課題など先進事例の調査内容はどのようなものか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 県内における事例として、郡山市及び福島市の状況について申し上げますと、条例施行後において、悪質な客引き行為が条例に規定する違反行為として警察当局に検挙されることとなり、また、このことによる影響により市民等の安全・安心が確保されるなど、環境改善が図られている状況となっているとのことであります。

 二つは、条例の内容について、です。

1点目、本条例では、風俗関係以外の通常の営業行為であるチラシ配りやティッシュ配布、看板をもって立つなど、不特定多数への呼びかけも誘引行為の対象となるのか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 本条例において禁止している不特定の者に呼びかけるなどの誘引行為につきましては、当該禁止する区域において、「接待をして飲食させる行為の提供をする営業」、又は「人の性的好奇心をそそる行為の提供をする営業」に係る客となるように呼びかける行為のほか、風俗案内の利用者となるよう呼びかける行為に限定して規定しているところであります。従いまして、その他の営業に係るビラの配布・提示等の行為につきましては、本条例の対象としては想定しておりません。

2点目、罰則や両罰規定の妥当性について、検察庁等とはどのような協議を行ったのか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 罰則及び両罰規定の設定に当たりましては、罰則となる行為及びその内容、更には、当該条例の施行日について、福島地方検察庁と協議したところであります。
 この中で、本市の罰則及び両罰規定の内容等について、関係法令等と照らし合わせ、基本的に妥当とする旨の回答をいただいたところであり、また、通常、この種の条例制定には、2年間の期間を要するところ、約6か月での条例制定が可能となったところであり、本市の基本的な考え方が理解されたものと受け止めております。

3点目、指定区域は、どのような基準で決定するのか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 指定区域の設定につきましては、地元自治会の考え方を尊重するとともに、いわき市防犯まちづくり推進協議会における協議を踏まえ、本条例の実行性を確保する観点から、悪質な客引き行為等が横行している地区を中心に、その周辺を含めた区域について、適切に設定することとしております。


4点目、今後、指定区域の新設や拡大など、区域見直しの考えはあるか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 指定区域の見直しの考え方につきましては、今後、他区域において、悪質な客引き行為等が見られることとなった場合において、実態の把握に努めるとともに、警察署を始め、地元自治会及び関係機関・団体等との協議を踏まえながら、慎重かつ適切に対応していく必要があるものと考えております。

三つは、条例の制定後の対応について、です。

1点目、警察はじめ関係機関・団体や市民と連携して「客引き防止パトロール隊」などを組織し、パトロールを行い、指導・取締りを実施する考えはあるか、お尋ねします。

—答弁(市民恊働部長) 
 条例の制定後におきましては、市民の安全・安心を確保する観点から、速やかに、指定区域内の各店舗を始め、地区の皆様や関係者等に対し周知徹底を図るとともに、警察署を始めとする関係機関・団体等との連携によるパトロール体制の充実・強化を図るなど、悪質な客引き行為等の撲滅に向けた取組みを推進して参りたいと考えております。

 大きな第二点は、議案第6号 いわき市特定疾患患者見舞金支給条例の改正について、であります。

 一つは、見舞金額の改正について、です。

1点目、対象疾病の支給対象者は、それぞれ何人か、お尋ねします。

—答弁(保健福祉部長) 
 過去3年間の支給実績で申し上げますと、平成24年度につきましては、特定疾患患者が1,721人、小児慢性特定疾病患者が283人、人工透析患者が763人、合計で2,767人、平成25年度につきましては、特定疾患患者が1,866人、小児慢性特定疾病患者が265人、人工透析患者が782人、合計で2,913人、平成26年度につきましては、特定疾患患者が1,922人、小児慢性特定疾病患者が213人、人工透析患者が791人、合計で2,926人となっております。

2点目、現行額のままで支給した場合、いくら増額されると想定しているのか、お尋ねします。

—答弁(保健福祉部長) 
 今年度の見舞金の支給対象者につきましては、医療費助成の対象疾病が拡大された直後であるとともに、申請受付が8月1日から開始となりますことから、現時点で申請件数を正確に予測することは困難でありますが、特定疾患が56疾病から306疾病になることで特定疾患患者が約1.9倍になるという国の試算を踏まえ、疾病ごとのおおよその患者数の出現率等から算出した本市における新たな疾病による支給対象者に、これまでの見舞金対象者の過去3年間の伸び率から算出した支給対象者を加え、これに過去3年間の平均申請率を乗じて算出いたしますと、見舞金の支給者数は、3,944名と見込まれ、見舞金の額を変更しない場合には、当初予算と比較し、約1,560万円の増額が必要になるものと見込んでおります。

3点目、支給額の見直しについて、増額補正をせず、見舞金額の減額で難病や小児慢性特定疾病の患者さんに支給額の切り下げで対処する理由は何か、お尋ねします。

—答弁(保健福祉部長) 
 今回の条例改正理由といたしましては、「難病の患者に関する医療等に関する法律」及び「児童福祉法の一部を改正する法律」が平成27年1月1日施行されたことに伴うものでありますが、これらは「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」に基づく措置として、難病の患者等に対する医療費助成に関して、法定化し、公平かつ安定的な制度とするとともに、助成対象疾病も拡大するものであり、併せて、いわゆる障害者総合支援法による障害福祉サービス、相談支援等の対象範囲も同様に拡大されたところであり、難病の患者等に対する支援制度が確立されてきております。
 そのような状況の中で、本市独自の事業として実施しております特定疾患患者見舞金につきましては、今回の対象疾病の拡大に伴う対象者の増加に加え、国においては、今後、更に対象疾病を拡大していく方針であること、加えて、本事業の支給対象者数が10年前と比較し約1.5倍になるなど、年々増加していることなどを勘案し、見直すこととしたところであります。

4点目、いわき市腎臓病患者友の会から「いわき市特定疾患患者見舞金支給条例の見舞金金額の見直しについての要望書」が、市長宛には出されているが、どう対応するのか、お尋ねします。

—答弁(保健福祉部長) 
 腎臓病による人工透析患者の方々に対しましては、見舞金支給のほか、これまでも重度心身障害者医療費助成制度における所得制限の緩和や通院交通費助成事業など、本市独自の事業を実施し、福祉の増進を図ってきたところであります。
 今回の見舞金の見直しにつきましては、今回の疾病拡大に加え、今後とも対象疾病の拡大が見込まれるなど、今まで以上に多くの患者の皆様に見舞金を支給することとなりますことから、支給額を見直すこととしたところでありますが、本要望の趣旨を重く受け止め、今後におきましても、必要な福祉の充実に努めて参りたいと考えております。
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by kazu1206k | 2015-06-22 05:43 | 議会 | Comments(0)

元東電会長らの強制起訴求め上申書

 福島原発告訴団は、6月18日、東京第五検察審査会に、勝俣恒久元東電会長らを強制起訴するよう求める5回目の上申書を提出した。この上申書では、東電株主が経営陣に賠償を求めた「東電株主代表訴訟」で明らかになった新証拠に基づき、刑事責任を問うべきことを主張した。
 新証拠は、東電本店が作成し、2008年9月に当時の福島第一原発所長だった小森明生元常務などが参加して福島第一原発で開かれた会議で配られた文書。会議は、国の耐震安全性評価への対応を本店の担当部署と福島第一原発幹部が協議したもので、機密性が高い情報として、文書は会議後に回収されていた。文書には、福島第一原発沖合を含む海域で、マグニチュード8クラスの地震津波発生の可能性があるとした政府の地震調査研究推進本部の予測を「完全に否定することが難しい」と記載。「現状より大きな津波高を評価せざるを得ないと想定され、津波対策は不可避」と記していた。
 以下に、提出した「東京電力役員の強制起訴を求める上申書(5)」を掲載。


東京第5検察審査会
平成27年(起相)第1号審査事件

東京電力役員の強制起訴を求める上申書(5)
                               
               平成27年(2015年)6月18日
東京第5検察審査会御中
              申立人ら代理人 弁護士 河合 弘之

                  同   弁護士 保田 行雄

                  同   弁護士 海渡 雄一

上申の趣旨

1 東京地検による平成27年(2015年)1月22日付の東京電力福島原発事故業務上過失致死傷事件の東京電力取締役らの再不起訴処分は,市民の良識の結晶といえる平成26年(2014年)7月23日付の検察審査会の議決を無視してなされたものです。そして,その法的根拠がないと考える根拠は既に提出した上申書4通において詳細に述べたとおりです。
 ところが,このたび,東京電力役員の民事責任を追及する株主代表訴訟(平成24年(ワ)第6274号ほか損害賠償請求事件,以下「東電株主代表訴訟」という)において,裁判所の度重なる強い勧告によって,東京電力から,本件に関連した重要な証拠が提出されました。本来であれば,この書証そのものを検察審査会に証拠提出したいところですが,東京電力はこの書証を提出する際に強く抵抗し,証拠そのものを他の手続きに提出することを禁ずる合意を条件に提出されました。しかし,同合意においても,この書証の内容を引用した準備書面を第三者に提供することは,公式に認められています。
 よって,申立人らは,東電株主代表訴訟の原告団,弁護団から,同訴訟における準備書面(12)を,本件における証拠として提出し,被疑者らの強制起訴に係わる証拠とすることを求めます。

2 原発の安全性確保,地震津波対策は一般防災対策よりもはるかに厳格なものでなければならず,まれにしか起きない自然事象にも確実に対応しなければならなかったはずでした。しかし,実際には被疑者らは,一般防災対策でも対応されている事象についてすら本件原発の安全対策を対応せず,ましてそのことを十分に認識しながら,会社の最高機密として,内外に隠し通していたのです。

3 申立人ら原発事故被害者は検察審査会による正義の裁き=強制起訴による裁判への道がひらかれ,公開の法廷で,日本の近代史における未曾有の原発公害事件が,事前の対策によって未然に防止できたかどうかが国民の前に明らかにされ,責任のある者らが処罰されることを強く希望しています。

上申の理由

1 次々に東京電力の責任を裏付ける新証拠が明らかに
 東京電力役員の刑事責任を追及する福島原発告訴団の闘いの正当性を裏付ける決定的な証拠が明らかになってまいりました。
 平成9年(1997年)には7つの省庁がまとめた津波想定方法「太平洋沿岸部地震津波防災計画手法調査」で,福島沖の津波地震の想定が政府から指示されていました(平成14年(2002年)年4月21日付上申書⑷)。
 平成14年(2002年)年には,政府地震調査研究推進本部(以下「推本」という)による日本海溝沿いの地震予測(いわゆる長期評価)が公表され,東京電力はこれに基づく津波評価を行えば,福島第一原発に10mを超える津波が襲う危険性があることはわかっていました。
平成16年(2004年)末にスマトラ島沖の大地震で大津波が起きますが,平成18年(2006年)9月13日に,経産省原子力安全・保安院(以下「保安院」という)の青山伸,佐藤均,阿部清治の3人の審議官らが出席して開かれた安全情報検討会で,津波問題の緊急度及び重要度について「我が国の全プラントで対策状況を確認する。必要ならば対策を立てるように指示する。そうでないと「不作為」を問われる可能性がある。」(下線は代理人による,以下同じ)と報告されていたことがわかっています(甲16 第54回安全情報検討会資料)。スマトラ島沖の災害を踏まえた発言です(平成27年(2015年)2月24日付上申書87頁)。
 平成20年(2008年)6月には東京電力は,推本の想定したマグニチュード8クラスの地震が福島沖で発生した場合,15.7メートルの津波がおそうというシミュレーション結果を得ていました。この結果は,土木調査グループから,平成2年(2008年)6月,武藤副社長(当時)らに報告され,武藤副社長は非常用海水ポンプが設置されている4盤(O.P.+4メートルの地盤)への津波の遡上高を低減する方法,沖合防波堤設置のための許認可など,機器の対策の検討を指示していたのです。東京電力は一度は本格的な津波対策をとろうとしたのです。ところが,翌7月には,武藤副社長は土木調査グループに対し,耐震バックチェックには推本の見解を取り入れず,従来の土木学会の津波評価技術に基づいて実施することとし,推本の調査結果の再検討を土木学会に投げて(実際に依頼書が作成されたのは約1年後の平成21年(2009年)6月のことであり,この依頼が真摯なものでなかったことを裏付けています),対策を先送りしてしまいました。さらに,東京電力の役員たちはこのシミュレーション結果を政府・保安院にすら提出せず,規制担当者にも隠したのです。
 この土木学会への検討依頼が,まともな対応といえるのか,単なる時間稼ぎだったのかが東京電力役員の強制起訴の可否についての最終的な争点となっています。土木学会の津波評価部会は電力関係者が過半数を占める原子力ムラの一部であり,東京電力の津波対策の責任者も委員と幹事に選ばれていたところでした(甲15 土木学会 原子力土木学会 津波評価部会 構成)。

2 東京電力幹部の犯罪を裏付ける決定的な証拠
 ここにきて,決定的とも言える文書が東京電力役員の損害賠償責任を追及する株主代表訴訟(平成24年(ワ)第6274号ほか損害賠償請求事件)において,裁判所の強い指導によって東京電力から提出されました。それは,平成20年(2008年)9月10日ころ作成された「福島第一原子力発電所津波評価の概要(地震調査研究推進本部の知見の取扱)」という文書で,平成20年9月10日「耐震バックチェック説明会(福島第一)」会議という小森所長をヘッドとする対応会議の場に配布されました。
 この議事概要の中に,「津波に対する検討状況(機微情報のため資料は回収,議事メモには記載しない)」とあり,この文書は会議の終了後に回収されたことがわかります。
 この文書の2枚目の下段右側に,「今後の予定」として,以下の記載があります。
○ 推本がどこでもおきるとした領域に設定する波源モデルについて,今後2~3年間かけて電共研で検討することとし,「原子力発電所の津波評価技術」の改訂予定。
○ 電共研の実施について各社了解後,速やかに学識経験者への推本の知見の取扱について説明・折衝を行う。
○ 改訂された「原子力発電所の津波評価技術」によりバックチェックを実施。
○ ただし,地震及び津波に関する学識経験者のこれまでの見解及び推本の知見を完全に否定することが難しいことを考慮すると,現状より大きな津波高を評価せざるを得ないと想定され,津波対策は不可避。
この会議の内容は,極めて重要です。ここでは,「推本がどこでもおきるとした領域に設定する波源モデルについて,今後2~3年間かけて電共研で検討することとし,「原子力発電所の津波評価技術」の改訂予定。」「電共研の実施について各社了解後,速やかに学識経験者への推本の知見の取扱について説明・折衝を行う。」「改訂された「原子力発電所の津波評価技術」によりバックチェックを実施。」という東京電力が現時点で主張している公式見解も述べられていますが,それにつづいて「ただし,地震及び津波に関する学識経験者のこれまでの見解及び推本の知見を完全に否定することが難しいことを考慮すると,現状より大きな津波高を評価せざるを得ないと想定され,津波対策は不可避。」とされ,推本の見解が否定できないものであること,より大きな津波高の想定と津波対策が不可避なものであるという認識が示され,土木学会への検討依頼は不可避の対策を先送りするものでしかないことをこの文書は自白しているといえます。このような東京電力の認識を正確に示した文書は,会議後に回収する予定で作成された文書であるからこそ真実が記載されたのだと考えられ,東京電力の幹部,すなわち被疑者らの本音を示すものとして決定的に重要なものだといえます。

3 この証拠は検察審査会の強制起訴決定を支える証拠であった可能性がある
 検察審査会は,被疑者勝俣,武藤,武黒に対する起訴を相当とする平成26年7月23日付議決において,次のように認定していました。「④東京電力は,推本の長期評価等について土木学会での検討を依頼しているが,最終的には,想定津波水位が上昇し,対応を取らざるを得なくなることを認識してワーキンググループを開催していることから,土木学会への依頼は時間稼ぎであったといわざるを得ない。」「⑤東京電力は,対策にかかる費用や時間の観点から,津波高の数値をできるだけ下げたいという意向もうかがわれるが,もともと地震・津波という不確実性を伴う自然現象に対しての予測であり,算出された最高値に基づき対応を考えるべきであった。東京電力は,推本の予測について,容易に無視できないことを認識しつつ,何とか採用を回避したいという目論見があったといわざるを得ない。」(平成26年(2014年)7月23日 議決の要旨 8頁)
 このメモに示されている認識を正確に反映しています。おそらく検察審査会が起訴相当の判断に達した最大の根拠も,このメモにあったかもしれません。この証拠は,私たちはこれまで目にすることはできませんでしたが,捜査記録の中にも必ずあるはずです。検察審査会の委員のみなさま,必ずこの証拠を自らの目で見た上で判断の材料として下さい。

4 「耐震バックチェック説明会(福島第一)」に示された認識は東京電力の最高幹部に共有されていたと考えられること
 ここで最後に,考えられる被疑者らの弁解について,検討を加えておきます。この「耐震バックチェック説明会(福島第一)」には,東京電力の福島第一の所長と本店の氏名不詳の幹部らしか出席しておらず,前記の認識は被疑者ら最高幹部らには伝えられていなかったという弁解が考えられます。
 しかし,このような弁解は成り立ちません。
 この会議で最も重要なことがらは,「機微情報のため資料は回収,議事メモには記載」しないとされた津波に関する事項であることは明らかであり,回収された資料の内容は最高幹部まで閲覧に供され,そのことについて証拠は残されなかったはずです。それが,東京電力のように高度に官僚化された組織の情報共有の原理であり,このような重要な情報を最高幹部に伝えないはずがありません。仮に伝えていないのであれば、そのことだけで、内部統制システムの構築義務違反を問われかねません。
 このことは,同時に東電株主代表訴訟において東京地裁に証拠提出された平成21年(2009年)2月11日の「中越沖地震対応打ち合わせメモ」によっても裏付けられます。
原告準備書面(12)に引用したように,このメモには,福島第一,第二原発の耐震バックチェックに関するやり取りがあります。これは,検察審査会の起訴相当議決にも一部引用されていたやり取りですが,その全貌が明らかになりました(平成26年(2014年)7月23日 議決の要旨 5頁)。
この会議で配布された,平成21年2月11日付け「福島サイト耐震安全性評価に関する状況」において,下記事項について,同資料6頁〈参考〉耐震安全性評価報告書の構成(一般的構成)の表の枠外に,手書きのメモがあります。この手書きメモは,誰が記入したものか判然としませんが,出席者の誰かであると想定されます。手書きメモは,以下の記載のように読めます。
「屋外重要構造物の耐震安全性評価」,「弾性設計用地震動Sdに対する検討」「地震随伴事象(周辺斜面の安定性)」の部分について「福島県との相談マター」と手書きの書き込みがあります。
「地震随伴事象(津波)」の部分について「「問題あり」「出せない」「(注目されている)」と書き込みがあります。
 この会議は,前記の「耐震バックチェック説明会(福島第一)」の約5ヶ月後の会議であり,この会議には勝俣会長,清水社長,武黒本部長,武藤副本部長,小森所長らが全員出席しています。
福島第一原発,第二原発の耐震バックチェックに関して,津波問題を主に議論がなされていたことが判明しています。この書き込み部分も,この時の誰かの発言であると考えられます。このメモによると,当時福島原発に関しては津波について「問題あり」「出せない」「(注目されている)」という状況であったことがわかります。この対応は,「耐震バックチェック説明会(福島第一)」の会議で,津波関係の情報を機微情報として資料を回収したのと同様の対応が続けられていたのです。
 この点からも,前記の「耐震バックチェック説明会(福島第一)」で回収された資料に示された認識は,被疑者ら東京電力の最高幹部らによって共有されていたことは疑いありません。

5 結論
 告訴団の武藤類子さんは第二次告訴1の記者会見で「政府の事故調査委員会の調書が公開されるなど,新たな証拠が次々と出てきている。検察はきちんと調べて真実を明らかにしてほしい」と求めました。しかし,平成27年(2015年)4月3日には東京地検古宮検察官による不起訴処分がなされました。まともな捜査は全くなされませんでした。
 我々は本件において,東京電力の勝俣,武藤,武黒の3名の強制起訴を検察審査会に強く求めていますが,同時に彼らの直属の部下であり,本件において中枢的役割を果たした東京電力と保安院関係者についても,その起訴を求めて貴検察審査会に同時に申立てをしています。すなわち,被疑者酒井俊朗,同高尾誠らは,東京電力株式会社の福島第一原子力発電所の津波対策の検討実施に当たっていた者であり,被疑者森山善範は平成20-21年(2008-2009年)当時,保安院原子力発電安全審査課長,ついで保安院審議官,同名倉繁樹は保安院原子力発電安全審査課審査官,同野口哲男は保安院原子力発電安全審査課長の立場にあった者であり,本件の被疑者武藤,武黒,勝俣らと共同して,福島第一原発の運転停止又は設備改善等による安全対策を講じて,大規模地震に起因する巨大津波によって福島第一原発において非常用電源の冠水などに起因する炉心損傷等の重大事故が発生するのを未然に防止すべき業務上の注意義務があるのにこれを怠り,必要な安全対策を講じないまま漫然と東京電力関係者らは福島第一原発の運転を継続し,また保安院関係者は運転の継続を認めた過失があると私たちは主張しています。
 私たちは,被疑者らの起訴相当の決定の根拠は第1回の決定時と比べても,格段に厚いものとできたと自負します。この証拠関係に基づけば,被疑者ら3名の有罪判決が得られる高い見通しがあると確信しています。よろしくご審議のほど,そして被疑者ら3名の強制起訴のご決定をお願いいたします。

                                    以上
添付書類
1 東京電力株主代表訴訟 原告準備書面(12)

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by kazu1206k | 2015-06-21 18:59 | 脱原発 | Comments(0)

安保法制法案に日弁連の意見書

 日本弁護士連合会は、6月18日記者会見し、「日本国憲法の立憲主義の基本理念並びに憲法第9条等の恒久平和主義と平和的生存権の保障及び国民主権の基本原理に違反して違憲であるから、これらの法律の制定に強く反対する」とする「安全保障法制改定法案に対する意見書」をとりまとめ公表した。
 意見書は6月19日、政府に郵送され、全国52の弁護士会が、それぞれの地元選出国会議員に意見書を届け、法案が違憲であることを訴えるという。
 また、政府が集団的自衛権の行使容認の根拠とする1959年の砂川事件・最高裁判決についても、集団的自衛権を認めるかどうかについては、判断の対象になっていないとして、「根拠にならない」としている。

安全保障法制改定法案に対する意見書

意見書全文
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2015/opinion_150618.pdf

2015年6月18日
日本弁護士連合会

本意見書の趣旨

2015年5月15日に内閣が国会に提出した平和安全法制整備法案及び国際平和支援法案は、以下の1から3等において、日本国憲法の立憲主義の基本理念並びに憲法第9条等の恒久平和主義と平和的生存権の保障及び国民主権の基本原理に違反して違憲であるから、これらの法律の制定に強く反対する。

1 我が国に対する武力攻撃がないにもかかわらず、「存立危機事態」において集団的自衛権に基づいて他国とともに武力を行使しようとするものであること

2 「重要影響事態」及び「国際平和共同対処事態」において、武力の行使を行う外国軍隊への支援活動等を、戦闘行為の現場以外の場所ならば行えるものとすること等は、海外での武力の行使に至る危険性の高いものであること

3 国際平和協力業務における安全確保業務やいわゆる駆け付け警護、さらには在外邦人の救出活動において、任務遂行のための武器使用を可能なものとすること等は、海外での武力の行使に至る危険性の高いものであること
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by kazu1206k | 2015-06-20 19:34 | 平和 | Comments(0)

一般質問報告3−「いわきPIT」、視覚障がい者の生活支援

6月定例会、6月15日に行った一般質問の詳細のご報告、最終回です。

1 浜通り拠点都市としてのいわき市の現状と課題について
 (1)いわき創生総合戦略の策定について(第1回)
 (2)(仮称)イオンモールいわき小名浜の着工延期への対応について(第1回)
 (3)福島原発事故への対応と市民を守る対策について(第1回〜第2回)
 (4)道路側溝土砂の処理について(第2回)
 (5)川前町下桶売字荻・志田名地区の再生について(第2回)
 
2 新シアター「いわきPIT」について 
(1)新シアター「いわきPIT」との連携と支援について(最終回)

3 視覚障がい者の生活支援について
 (1)中途視覚障がい者への生活支援について(最終回)
 (2)盲導犬について(最終回)

  
最終回は、「2 新シアター「いわきPIT」について」の「1)新シアター「いわきPIT」との連携と支援について」から「3 視覚障がい者の生活支援について」「(1)中途視覚障がい者への生活支援について」「(2)盲導犬について」まで、です。
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大きな第二点は、新シアター「いわきPIT」について、であります。

チケットぴあの矢内廣さんが代表理事を務める「一般社団法人チームスマイル」は、エンタテインメントを通じて、東日本大震災のこころの復興支援活動を続けています。チームスマイルが運営する、東北復興支援のための、ライブエンタテインメント専用シアター「チームスマイル・PIT」が東京「豊洲PIT」に引き続き、「いわきPIT」をこの7月24日にいわき市平にオープンさせます。いわき市は、いわき市商工会議所とチームスマイルの三者間で「チームスマイルの復興支援活動に関する基本協定書」を取り交わし、チームスマイルが、いわき市で復興支援活動をするにあたり、三者間での連携をさらに強めていくことを確認しました。

1点目は、新シアター「いわきPIT」との連携と支援について、です。

25)まず、新シアター「いわきPIT」との連携について、キッズプログラム・アウトリーチ・ワークショップ等の子どもたちや青少年の夢の支援、各種のイベント企画、県内学生・アーティストへの無償貸与など「こころの復興」をめざす「いわきPIT」の支援活動と、いわき市はどのように連携する考えか、お尋ね致します。

—答弁(市長)
 東日本大震災の復興支援活動を続けている一般社団法人チームスマイルは、東京及び被災3県にエンターティンメントを通して、「こころの復興」を目的とした活動を行うための拠点を新たに整備することとし、そのひとつとして、本年7月24日に「いわきPIT」をオープンする予定となっております。
 市といたしましては、まちなか活性化や文化交流などの観点から、本年1月6日に、本市と一般社団法人チームスマイル及びいわき商工会議所との間で「チームスマイルの復興支援活動に関する基本協定書」を締結したところであり、チームスマイルが予定している演劇、音楽、アート、映画、スポーツなどに関する公演や地元参加型ワークショップの開催、首都圏で開催される公演のライブビューイング、その他、文化・芸術の振興及び子供・若者育成支援に関する事業などを円滑に実施できるよう、可能な限り、必要な支援を行って参りたいと考えております。

26)次に、新シアター「いわきPIT」の運営支援について、「いわきPIT」独自の子どもたちへの創作・育成・発表プログラム、福島県民による運営と県外への「いわき発」の発信の実現を持続的に図っていくために、今後、いわき市はどのような運営支援を行う考えか、お尋ね致します。

—答弁(市長)
 いわきPITにおいては、「いわき発、PITがつなぐ心の復興」をスローガンに、地元の子どもたちや若者たちによる創作活動へのチャレンジをサポートし、その表現や発表の場の提供、また、エンターティンメントを通し、若い世代の夢や才能を養い、元気に立ち上がれるような事業を企画しており、本市が目指す「心の復興」を進める上で大切なパートナーであると認識しております。
 このことから、本年4月に発行したアリオスペーパー第42号において、いわきPITの運営スタッフによるコラムやプレオープニング公演情報などについて紹介してきたところであります。
 また、市立美術館や総合図書館、中心市街地のまちづくり団体等との連携・協働により、市街地の賑わいの創出を図ることを目的として設置している「いわきアリオス・まちなか連携プロジェクト」のパートナーの一員としてお迎えし、いわき駅を起点として、南北の賑わいから、さらに東西の賑わいの創出を演出していくこととしております。
 今後につきましても、いわきPITが、市民の文化活動拠点施設として、継続的な活動が図ることができるよう、いわきアリオススタッフが有する専門性を活かすなど、連携・協力体制を構築して参りたいと考えております。

今後10年というスパンで活動されるということでありますので、いわき市商工会議所そして、当該の三者間の連携が円滑に進むよう要望して、次に移ります。

大きな第三点、視覚障がい者の生活支援について、であります。

いわき市の第4次いわき市障がい者計画は、基本理念の「ともに生きる社会」をより具体的に実現していくため、障がい者施策を6つの分野に分け、生活支援の分野では、「当事者本位の相談支援、生活支援体制の整備」を基本的方向性として障がい者計画を推進してきました。

1点目は、中途視覚障がい者への生活支援について、です。

福島県障がい者総合福祉センターは、平成27年度事業で「視覚障がい者巡回相談会」、中途失明者緊急生活訓練事業として「在宅生活訓練」・「手引き歩行生活講習会」・「ロービジョン支援体験講習会」を実施するとし、「在宅生活訓練」では、中途失明者や視覚障がい者等を対象に、生活訓練のための講師を派遣するとしています。

27)まず、中途視覚障がい者のリハビリテーションについて、いわき市としてはどう対応しているのか、お尋ね致します。

—答弁(保健福祉部長)
 中途視覚障害者のリハビリテーションにつきましては、福島県障がい者総合福祉センターが実施する中途失明者緊急生活訓練事業や、公益法人等が実施する訓練事業のほか、いわゆる「障害者総合支援法」に基づく障害福祉サービスとして、国立障害者リハビリテーションセンター等において実施しております自立訓練(機能訓練)や施設入所支援等があります。
 本市においては、相談内容に応じて、各地区保健福祉センターにおいて申請受付及び支給決定等を行ない、適切な訓練等に繋がるよう支援しているところであります。

28)次に、歩行訓練士の配置について、いわき市としてはどのように進めるのか、お尋ね致します。

—答弁(保健福祉部長)
 歩行訓練士は、国の定める機関において、一定の教科を履修又は研修を修了した者で、視覚に障がいがある方への歩行及び日常生活等における専門的訓練を行う役割を担っております。
 本市において、配置の予定はありませんが、中途視覚障がい者への生活支援にあたりましては、障がいを受けとめるに際しての、本人や家族への心のケアをはじめ、年齢や障がい特性に応じた関係機関との連携が重要であると認識しておりますことから、引き続き、相談支援体制の充実及び関係機関との連携強化に努めると共に、今後は、他市の先進事例について調査・研究して参りたいと考えております。

28)–2 いわき市の具体的な支援状況について、お話しいただけますか。

—答弁(保健福祉部長)
 具体的に申し上げます。中途失明の方の場合で、身体障がい手帳を新たに取られる方は年間数十名いらっしゃいます。その方々が手帳を取得されます歳に視覚障がい者の方が利用するであろう制度について説明をさせていただきまして、そこの中で、今申し上げたような事業を行っておりますとという形で説明させていただいております。

2点目は、盲導犬について、です。

29)盲導犬の入店拒否の改善について、いわき市としてはどのように指導していくのか、お尋ね致します。

—答弁(保健福祉部長)
 本市においては、入店拒否の相談があった場合は、すみやかに当該店責任者に対し、事実及び対応状況を確認すると共に、「身体障害者補助犬法」の趣旨等について説明し、理解を求めたうえで、啓発用パンフレット等を送付しております。
 また、結果等について、相談者や盲導犬利用者へ報告することとしております。
 現在、市では、ホームページや広報いわきを通じて周知に努めておりますが、今後は、
12月の障害者週間に合わせてチラシを配布するなど、一層の啓発を図って参りたいと考えております。

啓発活動を具体的により広く進めていただければと思います。
中途視覚障がい者はじめ視覚障がい者のみなさんに対する、当事者本位の相談支援や生活支援体制の整備が図られるよう、いわき市として引き続き尽力することを要望し
て、わたくしの質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
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by kazu1206k | 2015-06-19 18:13 | 議会 | Comments(0)

一般質問報告2−損害賠償と住宅支援、側溝土砂、荻・志田名の再生

6月定例会、6月15日に行った一般質問の詳細のご報告、2回目です。

1 浜通り拠点都市としてのいわき市の現状と課題について
 (1)いわき創生総合戦略の策定について(第1回)
 (2)(仮称)イオンモールいわき小名浜の着工延期への対応について(第1回)
 (3)福島原発事故への対応と市民を守る対策について(第1回〜第2回)
 (4)道路側溝土砂の処理について(第2回)
 (5)川前町下桶売字荻・志田名地区の再生について(第2回)

 
2 新シアター「いわきPIT」について 
(1)新シアター「いわきPIT」との連携と支援について

3 視覚障がい者の生活支援について
 (1)中途視覚障がい者への生活支援について
 (2)盲導犬について
  
第2回は、「1 浜通り拠点都市としてのいわき市の現状と課題について」のうち、「(3)福島原発事故への対応と市民を守る対策について」の途中から「(4)道路側溝土砂の処理について」「((5)川前町下桶売字荻・志田名地区の再生について」まで、です。
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大きな第一点は、浜通り拠点都市としてのいわき市の現状と課題について、であります。

3点目は、福島原発事故への対応と市民を守る対策について、です。

⑪次に、福島原発事故に伴う避難指示区域外の商工業者等の営業損害賠償の打ち切りについて、です。東京電力は、商工業者はじめ多くの反対で一旦取り下げた損害賠償の素案に1年分上乗せして2年分とし2016年度で打ち切る修正案を発表しましたが、汚染水放出はじめ事故収束が見通せず2年で風評被害が解決するとは考えらないことから、いわき市としては、商工業者等の損害賠償打ち切りに反対し継続を求めるべきではないか、お尋ね致します。

—答弁(商工観光部長)
 本市におきましては、観光業をはじめ、福島第一原子力発電所事故に伴う風評の影響を受けている事業者が多数おられますことから、これまで、国及び東京電力に対し、事業者等の意見や要望を真摯に汲み取り、事業者の再建に結びつく適正な賠償を実施するよう、強く要望してきたところであります。
 この度、6月12日に開催されました国の「原子力災害対策本部会議」において、今後、国が2年間の集中的な自立支援施策を展開するとともに、その間に発生する損害を東京電力が一括して賠償し、平成29年度以降は、自立支援施策の利用状況等も踏まえ、個別の事情により対応するとの内容の復興指針が改訂されたところであります。
 県においては、個別賠償に移るには、一括支払いの対象とした2年間での風評払拭対策や事業再建が前提であり、今後の国及び東京電力の対応を見極めるとしておりますことから、市といたしましても、県と連携を図りながら、損害に応じた適正な賠償がなされるよう、引き続き、適切に対応して参りたいと考えております。

⑬次に、福島原発事故に伴う避難指示区域外避難者の見なし仮設住宅の支援打ち切りについて、です。母子避難など区域外避難者にとっては、二重生活の経済的負担が大きい中で、数少ない支援策のひとつである住宅の無償支援の打ち切りは生活基盤の根底を揺がしかねず、未だ多くの避難者が存在する現状では、いわき市としては、住宅支援の打ち切りに反対し継続を求めるべきではないか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長)
 避難指示区域外避難者のみなし仮設住宅の供与期間については、県が各避難元市町村の状況等を踏まえ、国と協議をし、これまで1年単位で延長してきたところでありますが、今回県は、「住宅供与期間を平成29年3月末まで延長し、その後については、新たな住宅支援策や相談体制の強化策を検討する。」という考えを示しております。
 避難者・被災者が恒久住宅へ入居するまでの住居の支援については、災害救助法施行令に基づき、県が責任をもって行うこととされており、また県は、今後、各避難元市町村と意見交換を行いながら、詳細を詰めていくとしていることから、市としては、県が示した方向性が避難者へ与える影響が大きいことを考慮し、その機会を捉え、避難者・被災者それぞれの事情に最大限配慮した制度設計について、県に求めて参りたいと考えております。

 ぜひ今のままでは、打ち切りの方向ということが色濃いということがあるものですから、市としても今、部長答弁のように具体的にいわき市からも千単位の方が避難しているわけですので、そういった方たちが生活基盤、命綱を失わないようにひとつ強く求めていただきたい。
 原発事故と原子力災害に対し、いわき市が市民のいのちを最優先に的確な対応を行うよう改めて要望し、次に移ります。


4点目は、道路側溝土砂の処理について、です。

道路管理者のいわき市は、市道の適正な維持管理を図るため、側溝清掃により排出された土砂の運搬等の道路維持補修事業を行っています。過日、平成27年度春の一斉清掃が実施されましたが、側溝清掃は、土砂の受け入れ先が確保できないため原則実施しておりません。震災から4年3か月が経過し、その間に堆積した土砂は、場所によっては、側溝断面積の半分以上を占め、悪臭や害虫の発生源となり、大雨時の排水不良による水害発生要因ともなっています。いわき市は「いわき市道路側溝相談受付センター」を設置し、当面の対応に努めていますが、抜本的な対応が求められております。一方、いわき市は、昨年10月復興大臣への要望書で「8,000Bq/kg を超える側溝汚泥等について、処分方針を明確に示すこと。8,000Bq/kg 以下の側溝汚泥等の処分等に関し、具体的な支援策を早期に示すこと。」を国に要望しています。

⑭まず、道路除染による市道側溝土砂の処理について、実施状況や発生土砂の除染廃棄物の一時保管状況など、現状はどうなっているか、お尋ね致します。

—答弁(土木部長)
 市道除染の実施状況につきましては、現在、道路除染のモデル地区である久之浜・大久地区において、本年3月から側溝土砂上げを中心とした道路除染に着手し、本年7月末の作業完了を目途に進めているところであり、発生土砂等の除染廃棄物につきましては、環境省が策定した除染関係ガイドラインに基づき、住宅除染で発生した土砂等と同様の方法で、久之浜・大久地区内の仮置場に一時保管している状況であります。

⑮次に、一時保管した除染廃棄物の搬出について、搬出予定先や搬出時期など、今後の見通しはどうか、お尋ね致します。

—答弁(土木部長)
 除染廃棄物の搬出時期につきましては、国は、中間貯蔵施設内に保管場を設置し、本年3月より、概ね1年間を目標に除染を実施した県内43市町村からそれぞれ1,000㎥程度を搬出するパイロット輸送を開始しており、この中で、安全性などの検証を通じて、本格輸送に向けた準備を進めていくとのことでありますが、本市の除染廃棄物の搬出時期については、現段階で未定であることから早期に搬出できるよう、国に対し、要望して参りたいと考えております。

⑯次に、道路除染対象外の市道側溝土砂の処理について、どのように行う考えか、お尋ね致します。

—答弁(土木部長)
 道路除染対象外の市道側溝土砂の処理につきましては、現地点においては、土砂上げ及び保管場所の設置等に係る費用が、除染対策事業県交付金の対象とならないこと、更には、国が設置する中間貯蔵施設への搬入ができないことなど、多くの課題があることからこれまで、国に対し、側溝土砂の処理方針を早期に示すことや土砂上げに係る財政支援、及び国の責任における中間貯蔵施設への搬入などについて、要望してきたところであり、今後も、国に対し、あらゆる機会を通じて、強く要望し、一日も早く、除染対象外の側溝土砂の処理ができるよう取り組んで参りたいと考えております。

⑯-2 今私も紹介しましたけれど、昨年10月の復興大臣の要望等を国に対する要望の結果というか中間的な現状というのはどのようになっているのか。

—答弁(土木部長)
 国に対しては東北市長会や福島県を通じまして、側溝土砂については国に責任において処理の明確化及び8000ベクレル未満の廃棄物の処理費用に対する国の財政支援及び国の責任による中間貯蔵施設への搬入等の内容について、国の方針を示すよう強く要望しておりますが、国のほうからはまだ明確な回答をいただいていない状況にあります。

それでは、引き続き国に対する要望を強く申し入れていただきたい。
⑰次に、「いわきのまちをきれいにする市民総ぐるみ運動」での側溝土砂上げの再開について、再開を求める市民の要望が強いが、市内全域の側溝土砂の処理が何年もかかるのであれば、道路管理者による側溝土砂の処理が終了した地区から、順次「いわきのまちをきれいにする市民総ぐるみ運動」での側溝土砂上げを復活させる考えはあるのか、お尋ね致します。

—答弁(土木部長)
 「いわきのまちをきれいにする市民総ぐるみ運動」は、市民一人ひとりが自らの手でまちをきれいにすることを通じて、環境美化に対するモラルの向上を図ることを目的としており、同運動の実施に当たりましては、市内一斉に統一した作業内容としているところであり、側溝土砂上げについても、道路管理者による処理が終了し、土砂の受け入れ先が確保された後、実施が可能になるものと考えております。

国への働きかけを含め、道路側溝土砂処理の抜本的な対策を求め、次に移ります。

5点目は、川前町下桶売字荻・志田名地区の再生について、です。

2011年福島原発事故発生の際、いわき市は、安全・安心の確保を第一として30km圏内の市民に対し、市独自の判断で自主避難を要請しました。3月13日久之浜・大久地区住民に大型バスが用意され、同3月15日に小川町上小川戸渡地区と川前町下桶売荻・志田名地区の住民に対しても自主避難の要請が出されました。4月22日総理大臣から、福島第一原発の半径20kmから30km圏内に屋内退避指示の解除および「計画的避難区域」、「緊急時避難準備区域」の設定の指示があり、市内全域が規制区域外となりました。
しかし、荻・志田名地区は、市内の他地区と比べ高い放射線量の測定が確認されたため、7月5日に市の独自措置として「市長が定める自主避難区域」に設定され避難希望者に、一時提供住宅の確保などが実施されました。その上で、いわき市はこれまで荻・志田名地区を優先的に除染してきたのです。

⑱まず、荻・志田名地区の居住状況について、世帯数、避難者数など原発事故以降の居住状況はどうなっているか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長)
 現住人口調査によりますと、福島第一原発事故以前の平成22年10月1日現在における、荻・志田名地区の世帯数及び人口は、46世帯131人となっております。
 その後、原発事故により、19世帯から49人が借上げ住宅等に避難いたしましたが、本年4月1日現在は、45世帯106人となっております。

⑲次に、荻・志田名地区の空間放射線量について、空間放射線量の最大、最小、平均の数値は、原発事故以降、どう推移してきたか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長)
 市におきましては、市内約2,000箇所の空間線量を測定し、市ホームページのいわきiマップに、その結果を掲載しているところであり、荻・志田名地区においては、志田名集会所等の9地点で測定を実施しております。これら9地点における測定結果の推移を測定を開始した平成24年1月と直近の平成26年11月の比較で申し上げますと、最大値については、毎時1.29マイクロシーベルトに対し、毎時0.67マイクロシーベルト、最小値については、毎時0.22マイクロシーベルトに対し、毎時0.1マイクロシーベルト、平均値については、毎時0.79マイクロシーベルトに対し、毎時0.33マイクロシーベルトとなっております。

⑳次に、荻・志田名地区の除染状況について、除染後の放射線量や仮置場への除染廃棄物の搬入量など、除染の現況はどうなっているか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長)
 荻・志田名地区の住宅除染につきましては、平成23年12月に除染手法や廃棄物の量などを把握するため市内で最も早く、試験的に着手いたしました。
 平成24年6月からは本格的な除染を進め、平成25年度末までに一旦は終了したところですが、平成26年度からの追加的な除染の効果を含めると、住宅の平均的な空間線量は、除染前の毎時0.89マイクロシーベルトに対し、除染後においては、毎時0.29マイクロシーベルトまで低減しております。
 また、これらの住宅除染により発生し、仮置場へ搬入した除去土壌等の量は、可燃物約7,200袋、不燃物約24,500袋の計約31,700袋となっております。

21)次に、荻・志田名地区の生活環境の回復について、追加被曝線量が年間1mSv以下になるのは、いつ頃と想定しているのか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長)
 環境省では、放射線による個人の被ばく線量は、各個人の生活パターンや主な活動場所等の条件により変化することから、一概に地域の空間線量とを関係づけることについては、十分に注意する必要があるとした上で、年間追加被ばく線量1ミリシーベルトに相当する空間線量の目安を、毎時0.23マイクロシーベルトと換算しておりますが、現在の荻・志田名地区の住宅敷地内の平均の空間線量は、毎時0.29マイクロシーベルトとなっております。
 今後の空間線量の推移につきましては、時間による減衰に加え、風雨などの自然要因や地域の諸条件など様々な要因が考えられることから、適切に推計することは困難であると考えております。

21)-2 具体的な推計というのが難しいというお話でありますけども、現実的には0.23毎時というところまで落ちない現状が一方であるわけで、その意味では一定程度宅地除染をやった中でもいまだにかなり極めて高い場所もお宅によってはあるというのは現実で、そういうスポットがずっと続くところがあり、やはりそういう意味では、ふるさとを離れられない思いと同時に、除染がなかなか進まない、思うように下がらないという現状はこれからも心砕いて追加除染をやっていく必要があるのではないかと思っておりまして、その点はいかがでしょうか。

—答弁(行政経営部長)
 私も川前地区については伺ってお話を聞いておりますけれども、やはり不安を除いてこれからの生活再建を考えていく必要がある。そのためには、線量の問題について環境省などとも協議をしながら進めていきたいと考えています。

22)次に、荻・志田名地区の農地除染後の農業再開の見通しについて、水田・畜産など農業再開の見通しはどうなっているか、お尋ね致します。

—答弁(農林水産部長)
 荻・志田名地区の水田及び畑につきましては、線量低減に向けた取組みとして、平成24年8月から平成27年3月までの間に表土剥ぎの方法により約42haの除染を実施したところであります。
 この内、水田につきましては、現在、表土剥ぎの影響により低下した地力の回復を図るため、県やJA等の関係機関が地区住民と協議しながら牛ふん堆肥を施用していく対策の年度内実施を目指しているところであり、同対策の完了後には、稲作の再開ができる見込みとなっております。
 また、畜産につきましては、今年度において、市営荻牧野の29haの草地更新を予定しており、事業完了後、来年度の一番草について県がモニタリング検査を行い、国が定める飼料の暫定許容値1Kgあたり100Bq以下であることが確認できれば、放牧が再開できることとなります。
 市といたしましては、今後も、荻・志田名地区の農業再開に向けて、国・県・JAなどの関係機関と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。

23)次に、荻・志田名地区住民に対するいわき市の対応について、2011年3月11日原発事故以降の対応を検証した上で、課題についてどのように認識しているのか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長)
 先ほど議員からのお話もあったとおり、荻・志田名地区につきましては、平成23年4月22日に屋内退避指示が解除されたのち、同地区における放射線量の測定結果に基づき同年7月5日に市独自の措置として、「市長が定める自主避難区域」に設定し、避難を希望する住民に対し一時提供住宅を確保するとともに、市が優先的に除染する地区とし、住宅除染や農地の除染を実施してきたところであります。
 しかしながら、住宅の平均的な空間線量が他地区と比較して依然として高いことや、除染を行った農地の地力が低下する状況が生じていることなど、住んでいる方々及び避難された方々の不安の解消と、農業再開に向けた環境整備を行うことが、同地区の当面の課題であると認識しております。

24)次に、荻・志田名地区住民再生について、営業損害、就労不能損害、財物価値の喪失又は減少、精神的損害などの住民に対する損害賠償も含めて、いわき市としては、今後どのように対応していくのか、お尋ね致します。

—答弁(行政経営部長)
 荻・志田名地区の再生につきましては、当地区において、住民の方々が不安なく生活できる環境を整えることが必要であると考えております。
市といたしましては、地区内の放射線量の十分な低減を図るため、これまで、住宅の追加的な除染を行ってきましたが、今年度は新たに、道路の除染を行うほか、地域と一体となった放射線に関する理解の促進や地域に寄り添った相談窓口の充実、さらには、農業再開の支援など、地区の再生に向けた取組みを実施して参りたいと考えております。
 また、荻・志田名地区を含む、本市の旧屋内退避区域の原子力損害賠償につきましては、精神的損害及び就労不能損害に対する賠償の旧緊急時避難準備区域との格差の是正や、財物賠償の早期実施、営業損害賠償とそれに伴う事業再開へ向けた環境整備などについて、国及び東京電力、原子力損害賠償紛争審査会に対し、引き続き要望・申入れを行って参ります。

いわき市は、荻・志田名地区の住民のみなさんに寄り添い、原子力災害から再生するため、生活と生業の再建に全力をあげて取り組むよう、あらためて要望して次ぎに移ります。

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by kazu1206k | 2015-06-18 22:03 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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