日米安保戦略会議、守屋事件で見えた防衛利権と軍産政の癒着

新テロ特措法は、11月16日の福田・ブッシュによる日米首脳会談のため、11月13日、野党の反対を押し切って衆議院を通過させ参議院に送られたが、11月15日、参院外交防衛委員会で2度目の証人喚問を受けた守屋前防衛事務次官は、防衛省の次期輸送機(CX)のエンジンを選定にからんで、背任で逮捕された防衛商社「山田洋行」の元専務による接待と便宜供与疑惑の追求を受け、宴席に同席した2人の政治家として、久間氏と額賀氏の名前を挙げた。 

報道では、守屋前次官が証人喚問で久間、額賀両氏と同席した宴席の仲介役として名前を出した秋山直紀氏の素顔として、与野党の新旧国防族が結集する「安全保障議員協議会」と外務省所管の社団法人で国防族やコーエン元国防長官ら米国軍事関係者が役員の「日米平和・文化交流協会」を仕切り、「日米安保のフィクサー」を自任しているといわれる。
税金である国の助成金が、この交流協会企画の国防族・軍需産業関係者による米軍需産業や高官との交流を目的とする訪米ツアーの「接待費」に充てられたという。 

この11月7日から3日間、東京都で「軍・産・政の決起大会という色彩が濃い」日米安保戦略会議が開催され、米巨大軍需産業による兵器プレゼンテーションや兵器見本市も開催されたが、今回の事件をきっかけに、日米の巨大な軍需利権の闇が徐々に見えてきた。
久間氏や額賀氏の他、石破防衛相も2003年と2005年に三菱グループの「迎賓館」と呼ばれる東京の「三菱開東閣」で、前原誠司氏ら自公民の国防族議員、当時の防衛庁や自衛隊制服組、秋山直紀氏らとともに接待を受けており、日米安保戦略会議に集結する軍産官の関係者が、防衛利権に巣食い軍備強化を進めてきたのだ。

いまこそ、守屋事件を徹底究明して、軍産政の癒着を断ち切らねばならない。
日米軍事再編と憲法9条改悪にストップをかける時だ。
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# by kazu1206k | 2007-11-17 18:03 | 時評 | Comments(0)

サフランの咲く頃

e0068696_1739111.jpge0068696_17393099.jpg庭に、サフランが咲き始めました。晩秋の花。クロッカスにちょっと似ていますが、ご覧の通り、赤くて長い 3 本の雌しべを乾燥して、薬用にしたり料理の色付けに使ったりします。

水に溶かすと鮮やかな黄色がでます。パエリヤやサフラン・ライスのあの黄色い色です。
早速、カミサンが「パエリアを作るから」と言ってます。

サフラン(学名Crocus sativus L., 英: saffron crocus, 仏: safran)は、地中海沿岸を原産とするアヤメ科の多年草。

今日は、「誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる地域社会」の実現に向けて、「第33回いわき市総合社会福祉大会」が開催され、参加してきました。

そろそろ、12月上旬からの「師走議会」に向けた準備に入ります。
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# by kazu1206k | 2007-11-15 17:56 | 我が家の庭 | Comments(0)

太極拳とコーラスでリフレッシュ、公民館まつりに参加

e0068696_22271864.jpg
11月11日は、第23回目のふれあい鹿島公民館まつりに参加しました。前日の準備から2日がかりのイベントです。

あいにくの雨となりましたが、多くの市民が会場の鹿島小学校の体育館を訪れ、フラダンス、社交ダンス、フォークダンス、合唱、カラオケ、三味線、ウクレレ、民謡舞踊、太極拳などの芸能発表や墨彩、押し花、革細工、折り紙、木工などの作品展示、各種団体による民芸品、旬の野菜、軽食、喫茶、バザー、白バイ隊の交通安全啓発などの協賛イベントを楽しみ、和やかな一日を過ごしました。

もともと鹿島公民館で開催されておりましたが、参加サークルや団体が増え、公民館だけでは手狭のために、4年前から鹿島小学校の体育館をお借りして開催しています。
このため、展示パネルや机などの搬入搬出で、前日から各サークルや鹿島地区地域振興協議会、防犯協会など各種団体の役員が総出で準備にあたります。4年目で、今年はタイムもだいぶつまり、スムーズに準備作業が進みました。

写真は、私が所属している太極拳と合唱のサークル「うたごえ和み会」の武術太極拳初級の演技の一コマ。
この後、混成3部合唱で「いい日旅立ち」「千の風になって」「あの素晴らしい愛をもう一度」の3曲をメドレー。ハーモニーの楽しさを体感しました。

ストレス社会の中、「うたごえ和み会」は、太極拳とコーラスによって、心とからだのリフレッシュをしています。
鹿島公民館を会場に、毎月2回、第2と第4土曜日の午後7時から9時までの定例会をメーンにした活動です。
興味のある方は、いつでも気軽に見学にいらしてください。
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# by kazu1206k | 2007-11-11 22:51 | 地域 | Comments(0)

いわき芸術文化交流館アリオスの内覧会

e0068696_21414597.jpge0068696_21421226.jpge0068696_21423169.jpg11月2日、いわき芸術文化交流館アリオスの内覧会に参加して、館内を見学した。
写真は、いずれも完成した音楽主目的の大ホール。上は、2階バルコニー席から舞台をみたもの。中は、2階バルコニー席から主階席をみたもの。下は、舞台から客席をみたもの。

PFI事業により建設が進められている「いわき芸術文化交流館アリオス」は、2006年1月から20ヶ月をかけて、音楽主目的の大ホール、小劇場、交流ロビー、レストラン、事務室などの第1期工事を終了。来年4月8日の第1次オープンにむけて準備を進めているところだ。
既に、演劇主目的の中ホール、市民活動室、作業室、大道具倉庫、音響スタジオなどの第2期工事も来年末の完成をめざして工事に入っている。

この文化交流施設の整備をめぐっては、大ホール2000席への増設を求める10万人近い署名運動、市長選挙での見直し公約の実現と建設費用など、いわき市を揺るがす大きな問題となった。
議会でも激論となり、PFI事業による建設工事契約の議決も僅差であった。わたし自身も再三にわたって、本会議で取り上げ、立ち止まって市民合意の形成を求めてきた経緯がある。
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# by kazu1206k | 2007-11-09 22:25 | 文化 | Comments(0)

「障がい者と共に働ける場を」ー障がい者就労の事業所を視察

e0068696_19431422.jpge0068696_19433525.jpg11月7日、いわき市内での障がい者の就労の実情を拝見させてもらいました。
これは、市議会市民福祉常任委員会のメンバーが、市内の事業者や福祉施設、教育機関で組織する「いわき市障がい者職親会」の呼びかけに応えて実施したものです。

視察させて頂いた事業所は、福祉サービス事業所「つばさ」さんと村田基準寝具株式会社さんのふたつ。「つばさ」さんは、お弁当の製造と花壇などの環境整備を、村田基準寝具株式会社さんはリネンサプライを事業内容としています。

「つばさ」さんは、社会福祉法人いわき福音協会の事業所で、主に知的障がい者を対象として、就労移行訓練と就労継続などの事業を実施する定員40名の施設です。
このうち、雇用契約を持つ就労継続A型訓練事業は、福島県内初めてで、それが日替わり弁当を製造、宅配する「ひかり弁当部」。現在、12人の利用者が月曜から土曜日の毎日400食を製造、市内の企業などに宅配しています。調理自体は、委託しているそうですが、メニューは「350円」のひかり弁当や550円のデラックス弁当など4品。この日の昼食は、このお弁当。とてもおいしく頂きました。工賃は、一人月額8万円程とお聞きしました。
雇用契約を持たない就労継続B型訓練事業は、地域の園芸農家に出かけて花を栽培して販売、草引きや花壇の環境整備などの委託業務を行っています。年間100件程の仕事量で、こちらは工賃が一人月額2万円程とお聞きしました。
どちらも、利用者の能力と障害の特性を考慮して、職業支援を行い、社会参加と自立をめざしていました。

村田基準寝具株式会社さんは、病院やホテルのリネンサプライを内容とし、全従業員40名の内22名が障がい者の障害者多数雇用事業所です。平成8年に全国障害者雇用優秀事業所として労働大臣表彰を受けました。
創業者が職業安定所からの脱サラで洗濯会社を設立、安定所から知的障がい者の実習受け入れを依頼され、6名を本採用したのがきっかけだそうです。「障がいを持った人と共に働く普通の会社」をめざしています。
工場に勤務する従業員の3分の2が障がい者で構成されています。これは、洗濯業務の工程を細分化し単純作業の積み重ねとくり返し業務に単純化したこと、障がい者の中にリーダーを育成したこと、個々の障がい者の特性にあった適材適所を見つけていることにあると聞きました。みなテキパキと工場作業をこなしている姿が印象的でした。
しかし、「一旦採用したら40年以上給与を払い続ける」というリスクを持って企業は決断していることを忘れてほしくない」と事業主は仰っておりました。
障がい者の継続雇用の壁としては、加齢化、最低賃金の遵守、保護者の高齢化、生活と余暇の支援体制の不備などを挙げていました。
「障がい者の働きやすい環境の会社は、本当に働きやすい普通の会社になるはずだ」という理念に向かって邁進している先進、進取の気鋭溢れる事業所でした。

自立支援法という、障がい者切り捨ての時代に、障がい者が社会で生きるための社会全体のネットワークをどう強めていくか。依然大きな課題です。
こうした中でこそ、事業者や福祉施設、教育機関で組織するこの「いわき市障がい者職親会」の存在意義があると思います。行政としていわき市が雇用の場を創出して欲しいという要望も承りました。
障がい者の人生には、「たすきがけのセーフティネットの構築が不可欠」という言葉が心に残りました。
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# by kazu1206k | 2007-11-07 19:45 | 福祉医療 | Comments(0)

活断層上に原発を建設した東京電力経営陣の責任を明確に

毎月の東京電力福島第一原発・第二原発と脱原発福島ネット―ワークなど市民団体との交渉。
11月6日は、中越沖地震によって被災した柏崎刈羽原発やその被災観測データに基づく福島原発の概略影響検討などについて、3回目の論議。
東京電力福島第一原発・第二原発の広報部は、東京電力が国に提出した柏崎刈羽原発の原子炉設置許可申請書で、活断層を過小評価したことは認めているものの、原発を活断層上に建設した経営陣の責任については、依然として明確にしていない。今回も、「来年3月まで調査が続いている」などと理由にならないことを持ち出し避けた。

中越沖地震を起こした海底活断層は、地質調査所の佐渡南方海洋地質図では、長さを25キロと評価されている。変動地形学の専門家からも柏崎刈羽原発の沖合に36キロに及ぶ海底活断層があり、「東電の設置許可申請書に掲載された資料から容易に推定されるもの」と指摘されている。しかし、東京電力は、これを8キロに切り縮め過小評価してきたのだ。

柏崎刈羽原発の被災観測データに基づく福島原発の概略影響検討についても、基礎版上で観測された床応答スペクトルの数値を使って検討し、「安全」を強調している。しかし、柏崎刈羽原発の岩盤の解放基盤表面はさらに250メートル地下にあり、最大加速度993ガルを示している。福島原発の影響を検討するのであれば、耐震審査設計指針のやり方どおり、解放基盤表面の地震動の数値から検討するのが当り前のやり方ではないのか。

折りしも、東京電力は、新潟県中越沖地震によって被災した柏崎刈羽原発の運転停止により、今期約6035億円の損失を計上して、過去最悪となる950億円の税引き後赤字、28年ぶりの赤字決算となる見込みを公表した。
大幅な業績悪化で、08年3月期末配当は1株あたり35円から30円に減配。1〜7号機の修理費は1615億円。今後実施する耐震補強工事費は今期の計上は見送られた。田村会長や勝俣社長など48人の執行役員報酬を11月以降、10〜20%減らすという。
しかし、この期に及んで、国民の前に経営陣の責任を明確にしないのは、如何なものか。
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# by kazu1206k | 2007-11-06 17:52 | 脱原発 | Comments(0)

新テロ特措法は廃案、自衛隊はイラクとインド洋から撤退を!

11月1日、テロ対策特別措置法の期限が切れる。
インド洋上で米国艦船などへ艦船用燃料を給油をしている海上自衛隊は、撤退しなければならなくなる。

このテロ特措法は、2001年9月11日、米同時多発テロを受けたアメリカによるアフガニスタンへの報復戦争の後方支援をする目的で制定されたものだ。
2001年11月に施行し、当初は2年間の時限立法だったが、米英など多国籍軍によるイラク侵略戦争の開始によって、2003年10月に2年間延長。更にイラク侵略戦争の泥沼化によって2005年10月に1年、2006年10月に再び1年とズルズルと延長してきた。

この「洋上の無料ガソリンスタンド」、防衛省によれば、2001年12月から2007年8月までの間に、海上自衛隊が米国艦船などへ提供した艦船用燃料は約48万キロリットルとされ、約220億円の無償供与だという。
テロ特措法により、自衛隊は、米軍の指揮下で行動し集団的自衛権を行使しているのではないか、と度々報道されてきた。自衛艦の活動海域であるアラビア海の大半は、米軍の規定する戦闘地域内に入っている。この9月には、給油された燃料が本来のアフガニスタンの対テロ対策ではなく、ほとんどイラク戦争に使われていることが発覚した。

米英など多国籍軍のイラク侵略戦争による犠牲者は膨大な数に上り、イラクの大地と自然環境は大規模に破壊され尽くし、劣化ウラン弾などによる放射能汚染が広がり、子どもたちの幼い命も次々に奪われている。
米兵の死者は、2003年3月の開戦以来、2006年12月末で3000人を超える。イラク側の死者は、イギリスの医学誌ランセットによれば、開戦から2006年6月までの間に戦争に起因する戦闘、テロ、治安悪化などで約65万5000人というアメリカのジョンホプキンズ大学の推計がある。

いま政府は、新テロ対策特別措置法を国会に上程している。
しかし、これまで国民を騙してきた洋上給油活動の実態は、もはや覆い隠すことはできない。
アフガニスタンのテロ対策といいつつ、大義名文さえ喪失したイラク侵略戦争のために、洋上給油活動をこれ以上続けることは、許されないのだ。
憲法に照らしても、集団的自衛権の行使にあたる疑念は拭えない。
新テロ対策特別措置法は、廃案にすべきである。
自衛隊はイラクとインド洋から撤退しなければならない。
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# by kazu1206k | 2007-10-28 21:54 | 平和 | Comments(0)

東電の福島原発の耐震検討及び活断層評価に関し、福島県に要請

e0068696_10223491.jpg10月25日、福島県庁を訪問して、福島県に「柏崎刈羽原発における観測データによる福島第一・第二原発の「概略影響検討結果報告書」及び東京電力の活断層評価に関する要請書」を提出した。

これは、9月、東京電力が中越沖地震の柏崎刈羽原発の一部観測データを使って主要施設への概略影響検討を行い、「福島第一原発と福島第二原発の安全機能は維持される」と結論し宣伝しているが、この検討は、新潟県中越沖地震の柏崎刈羽原発の解放基盤表面の揺れ最大加速度993ガルの地震動で評価しておらず耐震評価指針からも問題であること、また、その結果で、安全性は確認されず、それどころか福島第一および第二原発が、地震に対して非常に脆弱であり、危険な機器や配管が数多く存在することを示していること、さらに、専門家の調査により、東京電力の海底活断層評価において「値切り」を行っていた事実や、原発立地地域の地殻変動評価を誤っていた事実が明らかになったことから、県民の安全・安心の確保のため、新潟、東京の市民団体とともに、県知事に対し下記の要請書を提出したものだ。

提出団体は、脱原発福島ネットワーク、みどりと反プルサーマル新潟県連絡会、ストップ・ザ・もんじゅ東京、福島老朽原発を考える会の4団体。福島から3名,新潟、首都圏の代表が参加して、福島県生活環境部原子力安全グループの長谷川参事に要請書を手渡して1時間説明とやりとりを行い、その後県政記者クラブで記者会見を行った。

以下、要請書。
______________________________________
柏崎刈羽原発における観測データによる福島第一・第二原発の概略影響検討報告書及び東京電力の活断層評価に関する要請書

2007年10月25日
福島県知事 佐藤 雄平様

脱原発福島ネットワーク
みどりと反プルサーマル新潟県連絡会
ストップ・ザ・もんじゅ東京
福島老朽原発を考える会

 東京電力は,9月20日に「柏崎刈羽原子力発電所における観測データを基に行う原子力発電所の主要施設への概略影響検討結果報告書」を提出し,「検討の結果からは,福島第一原子力発電所および福島第二原子力発電所の「止める」「冷やす」「閉じ込める」ための安全上重要な設備において,安全機能は維持されるものと考えております。」と結論しています。しかし,この検討では,適切ではない地震動を敢えて入力しています。また限られたやり方にしろ,その結果は,安全性が確認されるものではなく,それどころか福島第一および第二原発が,地震に対して非常に脆弱であり,危険な機器や配管が数多く存在することを示しています。
また,中越沖地震についての専門家の調査により,東京電力がこれまで行った海底活断層の評価において「値切り」を行っていた事実や,原発立地地域の地殻変動評価を誤っていた事実が明らかになっています。東京電力の活断層評価は全く信用ができません。

1.「概略影響検討」では適切でない地震動を検討している
東京電力は,柏崎刈羽原発の基礎版上で観測された床応答スペクトルを福島第一および第二原発の基礎版上の設計用の床応答スペクトルと比較検討しています。しかし柏崎刈羽原発の場合,基礎版と岩盤の間には200メートル以上の軟岩層があり,基礎版での観測された地震波は岩盤から減衰している上に,応答スペクトルは長周期側に卓越した形をしています。原発ごとの地盤の特性の違いを考慮するならば,耐震設計審査指針のやり方に従い、原発の基礎版上から出発するのではなく,岩盤の解放基盤表面における地震動から出発して検討すべきです。中越沖地震により,柏崎刈羽1号機の解放基盤表面に近い地下250メートルでは最大加速度993ガルが観測されています。解放基盤表面のはぎとり波は1000ガルを超えているでしょう。これの詳しい記録はメモリ不足で失われたとされていますが,東京電力は,サービスホールでの観測データや余震データを用いて,解放基盤表面の応答スペクトルを再現するとしています。これを福島第一および第二原発の解放基盤表面に入力し,それから基礎版上や各階の床応答スペクトルを導くのが原則的な方法ではないでしょうか。
また,地震により機器や配管に生じる力等の応答値を知るには,その機器や配管のある階の床応答スペクトルについて検討が必要ですが,東京電力が今回行った評価はすべて,基礎版上の床応答スペクトルを用いています。その意味でも,今回の検討結果は信頼に足るものではありません。

2.福島第一および第二原発の地震に対する脆弱性が明らかに
「概要影響検討」の限られたやり方からでも,福島第一および第二原発が地震に対し非常に脆弱であることが示されます。
多くの機器・配管で,柏崎刈羽原発の基礎版上での応答値が,福島第一および第二原発のS2による応答値を上回りました。M6.8の中規模地震による揺れが,万が一のために想定した設計用限界地震から策定したS2の応答値をあっさりと上回ったことは,耐震評価の根本が崩れたことを意味するのではないでしょうか。
さらに,検討結果によると,柏崎刈羽原発の基礎版上での応答値が,機器・配管が破損する限界であるS2許容値に迫るものも多く見られます。しかも,福島第一および第二原発の場合,β(=S2許容値/S2応答値)の算出にあたり,地震力だけをとりだして比をとっている機器・配管がいくつもあります。他の原発ではこのようなことは行われていません。これを他の原発と同様のやり方で計算し直すと,α(=柏崎刈羽原発の基礎版上での応答値/S2応答値)がβ(=S2許容値/S2応答値))を上回ってしまいます。東京電力はこれを避けるために,他の原発とは異なる計算方法を用いているのです。
例えば福島第二4号機の主蒸気系配管は,βの算出にあたっては地震力だけで比をとった旨の注意書きがあり,α=2.51,β=3.27となっています。ここから,観測値が許容値を下回っていると評価しているのですが,これを他の原発と同様に,地震力以外の力も含めた形で比をとると,α=2.51,β=2.16となり,逆転してしまいます。
このような箇所が他にもあり,しかもやり方を変えて計算しても,柏崎刈羽原発の基礎版上での応答値がS2許容値に接近しているのです。このことは,福島第一および第二原発が,地震に対し非常に脆弱であることを示しています。「安全余裕」などないのです。しかも東京電力が検討した部位は限られています。最も脆弱といわれる再循環系配管は検討の対象にはなっていません。現実には,許容値を上回る機器・配管が数多く存在するのではないでしょうか。
 東京電力が地震力以外を除外して計算している部位
   号   機     部    位   α  β(除外)判定 β(除外せず)判定
 福島第一1号機 停止冷却系配管 2.57 2.77   ○   2.31     ×
 福島第一2号機 主蒸気系−配管 1.51 1.54   ○   1.36     ×
 福島第一3号機 主蒸気系−配管 3.35 3.76   ○   2.94     ×
 福島第一3号機 原子炉格納容器 2.99 3.16   ○   2.40     ×
 福島第一4号機 原子炉格納容器 2.57 3.01   ○   2.52     ×
 福島第二1号機 主蒸気系−配管 2.96 7.65   ○   2.42     ×
 福島第二2号機 主蒸気系−配管 2.71 3.56   ○   1.99     ×
 福島第二3号機 主蒸気系−配管 2.81 6.88   ○   2.22     ×
 福島第二4号機 炉心支持構造物 3.68 4.15   ○   3.50     ×
 福島第二4号機 主蒸気系−配管 2.51 3.27   ○   2.16     ×

また制御棒の挿入性については,福島第一1~5号機において、αがβを上回り,ステップ1において,許容値を上回ったという結果が出ています。柏崎刈羽原発7号機では,地震後の点検の際に,制御棒が抜けなくなるという事態が発生しています。

3.東京電力の活断層評価は全く信用できない
東京電力は,中越沖地震を受けて,活断層の再調査と再評価を行うとしています。しかし,その前に問題とすべきは,東京電力がこれまで行った活断層評価において「値切り」を行っていた事実とその責任です。
中越沖地震を起こしたとされる海底活断層について,中田広島工大教授ら変動地形学の専門家は,柏崎刈羽原発の沖合に36kmにも及ぶ海底活断層があるとし,これが,「東電の設置許可申請書(公開版)に掲載された資料から容易に推定されるものであるが、原発設計時には全く考慮されていなかった。」としています。東京電力は1980年頃に行った調査によりこの活断層を見つけていましたが,4つに切り刻んだ上で,長さ約1.5~8kmに縮め,評価対象から外していました。東京電力は,9月20日に行われた市民との交渉の場で,「1980年の当時は,しゅう曲やとう曲から活断層を推定する知見がなかった」と述べています。しかしこれを専門家に聞くと誰もが否定します。評価の対象外となる8km以下に故意に切り縮めたとしか考えられません。1994年に刊行された佐渡南方海洋地質図(地質調査所)では,この活断層の長さを25kmと評価し,東京電力はこれを2000年に認識していましたが,再調査を怠り,原子力安全委員会も指示を出しませんでした。
また,陸域については,原発敷地での隆起と周辺の沈降が確認され,活しゅう曲の成長が確認されていますが,東京電力はこのしゅう曲を,最近では新指針に対応するため昨年からはじまった調査で再確認したばかりですが,しゅう曲は活しゅう曲ではない,「12~13万年前に形成された安田層以降の構造運動はない」と,9月20日の交渉の場でも断言していました。このような東京電力による活断層評価を信用することはできません。
福島第一および第二原発で問題となる双葉断層について,東京電力は約70kmのうち,北側18kmしか活断層と認めていません。しかし東京電力が切り捨てた南端部で第二原発から近くでもM6.8の地震が記録されています。双葉断層が全面的に再活動すれば,計算上M7.9の大地震が発生するとされています。福島県沖の海底活断層についても「値切り」が行われている可能性があります。福島県沖地震は,M7.2~8.4の大きな規模で繰り返し発生しています。

 以上を踏まえ,以下の事項につき要望いたします。

要 望 事 項

1.9月20日付「概略影響検討結果報告書」は適切でない地震動による検討であるため,柏崎刈羽原発の解放基盤表面における地震動を用いて評価をやり直すよう,東京電力に要請してください。
2.限られた手法に基づく結果でも,福島第一および第二原発の多くの機器・配管において,柏崎刈羽原発での観測値が,S2の応答値を上回ったことは,従来の耐震評価の根本が崩れたことを意味します。直ちに原発を止めて福島第一および第二原発の耐震安全性評価をやり直すよう東京電力に要請してください。
3.限られた手法に基づく結果でも,福島第一および第二原発において,柏崎刈羽原発での観測値が,破損の限界を意味するS2の許容値に迫る機器・配管が存在し,検討部位が限られていることから,現実には許容値を上回る機器・配管が存在する可能性が示されました。このような機器・配管を持つ原発を直ちに止めるよう東京電力に要請してください。
4.東京電力の活断層評価は全く信用できません。再調査,再評価の前に,過去の活断層の「値切り」について事実関係と責任を明らかにさせてください。双葉断層や原発周辺および福島県沖の海底活断層の調査と評価については,原子力に関係しない機関が行うようはたらきかけてください。
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# by kazu1206k | 2007-10-26 09:21 | 脱原発 | Comments(0)

小野町一般廃棄物処分場の埋立容量問題、不本意な調停案受け入れ

 昨年12月13日、いわき市民の水道水源の一つ夏井川上流の田村郡小野町につくられた小野町一般廃棄物最終処分場について、株式会社ウィズウェイストジャパンは、いわき市との公害防止協定第16条の施設の変更に係る事前協議を行わず、処分場の埋立容量を設置許可の85万7,860立方メートルからおよそ10%近い、8万1,862立方メートル増加させると福島県に届け受理された。
 本年2月、この事実を知ったいわき市は、ウィズウェイストジャパンの事前協議無視と福島県の届け出受理に対し、ダイオキシンの汚染をはじめ公害被害を被る下流部としては耐え難いとして、同社と福島県に白紙撤回を申し入れた。さらに、市議会も埋立容量変更を許さないとする反対決議を3月定例会で全会一致で可決した。
 これを受けて、いわき市と小野町、ウィズウェイストジャパンの間で3〜7月まで、4回にわたって3者の協議会を実施したが、平行線に終始したため、協議会の会長である小野町が福島県に対して調停を要請した。
 今月11日に開かれた5回目の協議会で福島県から示された調停案は、①事前協議の対象の明確化。見解の相違があった協定第16条について、3者で共通認識を持つように調整する。②3者協定の見直し。埋め立て終了後の維持管理の安全性を確保するため、平成23年3月末までに3者協定を見直す。③ダイオキシン類の測定。小野町が新たに最終放流口で年1回、事業者が浸出水処理施設の放流口での測定を1回増やし年3回、ダイオキシン類の調査を実施する。④電気伝導率を測定装置の設置。事業者は遮水シートの下の地下水の集水口で採取した水について、電気伝導率を連続測定できる装置を新たに設置し、断続的に測定を行うことの4項目。
 小野町と事業者は、調停案を受け入れるとし、協定第16条の事前協議の対象として埋立容量及び埋立て期間を認めた。
 いわき市は、4項目の調停案について、「水道水源としての夏井川の安全性に対する監視の強化と将来における事案の再発防止の2つの観点が組み入れられている」と判断。小野町から「今後増量を考慮する状況にない」「事業者への土地の賃貸契約については延長は考えていない」との説明をうけ、これらを踏まえて、県の調停案を受け入れ、近く小野町と事業者との3者による確認書を作成すると、10月19日発表した。
 今回の調停案受け入れは、市議会の反対決議による要請活動が後押しになったものの、同処分場の埋立て容量変更の撤回にはいたらず、市議会はじめいわき市民にとっては不本意ものとなった。昨年12月13日、事業者からの変更届を福島県が軽微な変更として受理し、いわき市に報告したのは今年2月14日だった。福島県の罪は大きい。
 今後、いわき市と市議会は、市民の安全を確保するため、3者協議の見直しや小野町によるダイオキシン測定調査の新たな実施、事業者による電気伝導率の測定装置の設置など調停案に示された4項目の確実な履行実施を迫っていかねばならない。
 いわき市と市議会は、引き続き処分場を厳しく監視するとともに、3者協議の見直しについては、処分場の浸出水処理の管理、異常事態発生時の責任と対応、事業終了後の管理責任の明確化などを具体化させていく必要がある。
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# by kazu1206k | 2007-10-22 19:00 | 環境保護 | Comments(0)

東電、福島第一原発増設予定地の地下試掘調査を10年間公表せず

 10月5日、福島県議会の企画環境委員会で、福島第一原発7.8号機の増設に向けた大規模な試掘調査が実施されていたことが明らかにされた。しかし、福島県当局は事実を把握しておらず東京電力からの事実関係の報告もないことが判明した。
 それによると、東京電力は、1995年5月から1997年3月まで、福島第一原発敷地内の7.8号機の増設予定地内で、増設に向けた環境影響調査の一環として、地下30mの深さに約190mの横抗を東西方向に1本、これに交差する形で30mの横抗を2本掘り、地下調査を行ったとされる。県議会が耐震安全性に関する視察で福島第一原発を訪問した際、初めて公開されたものだ。
 東京電力のコメントは「社有地内の調査で法的に問題ない」としているが、こうした大規模な地下構造の調査を実施していながら、これまで福島県民はおろか福島県に対しても何らの事前協議も事後報告も一切していなかったことは、情報公開の原則からも問題ありだ。
 中越沖地震による柏崎刈羽原発の被災によって、原発の耐震安全性が根底から見直しを迫られている。東京電力は、10年間隠蔽してきた試掘調査の内容を、積極的に公表すべきである。
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# by kazu1206k | 2007-10-19 07:56 | 脱原発 | Comments(0)

佐藤かずよし


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