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病院改革プランに相次ぐ不満、市立病院と地域医療を守れ!市民集会

5月10日、いわき市議会創世会は「市立病院と地域医療を守る集会」を開催しました。会場から溢れご迷惑をかけるほど300人近い市民のみなさんにお集まり頂きました。夏日ともかさなり、「市立病院と地域医療を守れ」という熱気溢れる市民集会となりました。ご参会の皆様に厚く御礼申し上げます。
集会では、樫村会長のあいさつに続いて、わたしから、市議会2月定例会における市立病院改革プラン案の論議とその問題点をご報告申し上げ、「実効ある病院改革実現のために、プランの見直しが必要」「新病院建設は、病院経営と耐震対策から中期目標とすべき」と課題を述べました。
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市立常磐病院院長江尻友三先生から「市立常磐病院の役割について」の講演。
江尻先生は、常磐病院の救急医療の現状、医師一人当たりの入院患者数や医師一人当たりの診療収入が同規模病院と比較して大きく上回る実態にあり病床数を減らして黒字化してきている現実を明らかにしました。また、常磐病院の民間移譲にふれて「移譲先が決定した時点から、紹介状を書くなど、患者さんの移動先を考えなくてはならならず、診療どころではなくなってしまうことが想定される。半年でそれをやるのはかなりきつい」と話しました。
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いわき市医師会会長木田光一先生から「地域医療と市立病院について」の講演。
木田先生は、勤務医の不足や地域内の医療連携システムがうまく機能していない市内の地域医療の現状を示したあと、地域医療再生のための提言として、いわき型ERの立ち上げや救急受け入れ体制整備のため共立病院の「管制塔病院」化、医師の相互交流の活発化、診療所との医療連携強化のため開放型病院の整備などを挙げました。
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会場の市民のみなさんから質疑とご意見をお聴き致しました。
「市民は何をすればよいのか」「頑張っている先生に対して「派遣切り」のようで理解できない」「公的病院をなくしていけない、常磐病院の存続を」と市立病院改革プランへの疑問の声。
「病院からの説明が必要だ。心配だ」常磐病院を利用する患者の皆さん、腎友会のみなさんは、それぞれ透析など今後の診療体制をどうするのかという切実な問題を訴えておられました。
「国策が問題だ。市会議員がどういう選択をしたのか採決の情報を「ほうれんそう」で公開して欲しい」「署名を集めればよいか」「今日の参加者が常磐病院の存続に賛成か反対か、アンケートに書こう」などなど、会場からは途切れることなく質問とご意見が続きました。
         
集会で出されたご意見、アンケート用紙に記載されたご意見は、それぞれの立場から大いに傾聴に値するものです。回収されたアンケートの約8割が、市立常磐病院の存続を求めました。
市立病院と地域医療を守るため、いわき市民の命と健康を守る医療体制の確立に向けて、行政も市民もともに汗を流すときです。
そのためには、病院局がしっかりと情報公開し、限りなく透明性を高め、共立病院と常磐病院、それぞれの医師の協力体制を見直し、医師と現場職員を生かす経営を実現していくことが必要です。

わたしたち創世会は、市民集会を受けて、市民の意見を反映し要望を実現するため、近日中に櫛田市長に対して、「市立常磐病院の存続、新病院の建設、いわき型ERの立ち上げなどの実現」についての要望書を提出して、市立病院と地域医療を守るよう申し入れます。

 
by kazu1206k | 2009-05-11 23:36 | 福祉医療 | Comments(0)