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スルガ銀行、山一商事処分場の融資損失に答えられず

6月23日、静岡県沼津市でスルガ銀行の株主総会が行われた。
10日にスルガ銀行本店に提出した株主総会の事前質問書の回答をきき、山一商事産廃処分場へのスルガ銀行の30.5億円を超える融資問題を株主に伝えるため参加した。

未明にいわきを出発した山一商事処分場の撤退をめざすスルガ銀行株主の会の代表団7名。
夜来の雨をついていわきを出、御殿場を過ぎ、雲の上に霊峰富士を拝みつつ、沼津に着いた頃は快晴の天気となった。予報とおり、今年一番の暑い日になりそうな気配。
スルガ銀行本店、会場前には一番乗りで到着した。
総務部の担当者にあいさつの後、午前8時頃から参集しはじめた株主のみなさんに、事前質問書のコピーを手渡して、山一商事産廃処分場のへのスルガ銀行の融資問題をアピール。

株主4名を代表して、わたしは9時前に入場。株主総会は、10時ジャストに開会。
議長の岡野取締役社長は、居並ぶ役員の中ではひときわ眼光鋭い。
早口で議事を進行する。
報告事項の第198期事業報告、連結計算書類に対する監査役会の監査結果報告をうけ、その後の具体的報告は25分程度のビデオ。定款変更、取締役9名の選任などの議案提案まで一気に進め、その後、これまた早口で、目的以外の質問は禁止など相当数の禁止制限項目を数え上げた。
ここでようやく、議長が「いわき市の産廃処分場建設計画についての4名の株主の方からの事前質問」への回答を、稲葉取締役に指示。

事前質問は、大きく3点、全部で13項目。
1、山一商事の産業廃棄物最終処分場の建設について
2、山一商事の産業廃棄物最終処分場の建設資金の提供について
3、環境保全企業としての社会的責任について

これについて、稲葉取締役は、「個別融資内容で取引先の守秘義務があり、当総会での回答は不適切で控えさせて頂きたい」とした上で、「なお、新聞報道の通り、いわき市の産廃処分場建設計画は、今月18日市に対する申請が取り下げられたと当社は認識している。事前質問は、処分場建設計画の存在を前提としており、計画の申請自体が取り下げられた以上、事前質問の前提を欠くに至ったものである。何卒ご理解をいただきたい」と述べた。
これに対し、「当期事業報告の損失の危険の管理管理の規定、貸借対照表の当期の貸倒れ引当金305億円に関連して、当社がイワキ・クリーン・エンジニアリングを通じて山一商事に30.5億円の処分場建設資金を融資していることは公表されており、申請の取り下げによる損失に、当社として総合的なリスク管理上どう考えているか。また、当期の貸倒れ引当金305億円で引き当て処理されているのか、あるいは今後考えるのか」と質問した。これに対して、担当の稲葉取締役は、「取個別融資内容で取引先の守秘義務があり、ご理解をいただきたい」と繰り返した上で「一般論として、全般的経理処理は法令等に則り的確に行っており、監査法人からも適正とされている」とのべた。さらに、「損失を伴うので、適正に処理して頂きたい」との質問に「リスク管理は当然ながら適正に処理し、これからも努力していきたいのでご理解賜りたい」と議長である岡野社長が述べた。

スルガ銀行は、10日に提出された13項目の事前質問書をみた。
山一商事が、18日、いわき市への処分場設置許可申請を取り下げた。
スルガ銀行は、姑息にも、市への申請取り下げを理由に事前質問への回答を拒んだ。
そして、スルガ銀行は、山一商事処分場の30.5億円を超える融資損失に答えられなかった。
株主総会対策は頭になかったか、因果関係は定かではない。
しかし、イワキ・クリーン・エンジニアリングが山一商事の処分場建設のための特定目的会社である以上、30.5億円を超えるグレーゾーンの金が発生した。天龍木材の動向とも関連し、損金を減額のために、転売等の闇雲な処理が危惧される。

総会後、スルガ銀行株主の会の代表団は、沼津市民そして沼津市議会議員のみなさんとの報告交流会に臨み、貴重な意見交換を行い、いわき市、沼津市の市民と議員が連携協力することを確認し合った。
沼津市民そして沼津市議会議員のみなさん、ご協力ほんとうにありがとうございました。

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by kazu1206k | 2009-06-24 07:26 | 環境保護 | Comments(0)

佐藤かずよし


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