プルサーマルを認めれば、行き場のない使用済みMOX燃料は地元に残る
2009年 07月 19日
軽水炉でウランとプルトニウムの混合酸化物燃料(MOX燃料)を燃焼させるプルサーマルの危険性は、依然、払拭されていません。
プルトニウム利用で、制御棒の効きが低下し出力変化が急激になるなど、原子炉の安全余裕を減らす。プルサーマルは、再処理によって廃棄物が増えるため、放射性廃棄物が7倍に増加する。国内でのMOX燃料の製造コストは再処理を含めると1t当り約25億円。事故の際の被害面積も4倍に広がる。
世界の沸騰水型軽水炉で現在もMOX燃料を使用しているのは、ドイツのグンドレミンゲン原発のみ。1999年に搬入されたベルギー製MOX燃料も不十分な検査体制でつくられた品質保証の不十分な燃料。すでに10年も貯蔵して核崩壊が進んだMOX燃料を使用することは異例。燃料の健全性、原子炉内での燃焼の健全性も確認されていない。
使用済みMOX燃料の再処理は行なわれず、いったんプルサーマルを認めれば、従来のウラン使用済み核燃料に比べて数倍も放射能が強く、発熱量も多く、より性質の悪い、危険な使用済みMOX燃料は地元に残され、地元が「核のごみ捨て場」になる可能性高い。
この際、わたしどもは、東京電力に対し、改めて福島第1原子力発電所3号機用MOX燃料の安全性、使用済みMOX燃料の処理方法などについて、明解に説明するよう求め、公開質問状を提出致しますので、下記の通りお知らせ致します。
記
●7月22日(水)午前10時より 楢葉町 福島第二原発ビジターホール
●内容
1.福島第一・3号機用MOX燃料の安全性と使用済みMOX燃料問題についての公開質問状の提出
2.MOX燃料使用時の福島第一原発3号機の炉心燃料構成などの再回答
以上