川内村が大型風力発電に待った!ウィンドファーム不同意
2009年 10月 21日
10月15日開催の福島県環境影響評価審査会で、知事意見に盛り込む内容(案)についての協議で明らかになったもので、川内村は、風車から出る低周波の影響、大規模開発をすれば、上水道設備のない現状で、保水力低下などの影響は避けられないとして、工事による水質問題の発生などの可能性をあげて反対の理由としたとされる。
この5月、発電所を巡って、福島県自然保護協会と川内村の住民らが、福島県知事あてに、事業者に対して建設中止の指導を求める要望書を提出していたものだ。
ウィンドファームとは、数十基の大きな大型風車が立ち並ぶという風力発電施設。居住地から数キロメートルに建設された既存施設がある愛知県の豊橋市や田原市、静岡県の東伊豆町、兵庫県の南あわじ市などで、風車群が発する低周波音による住民の健康被害が指摘されてきた。これは通称風車病と呼ばれ、体のしびれ・不眠・耳鳴り・頭痛・吐き気・血圧上昇など、いわば自律神経失調症的な症状があらわれているという。
低周波は、耳に聞こえない。それが、現に新たな健康被害を起こしつつある。風車のモーター音と風切り音など風車の騒音、国立・国定公園等での景観の破壊、地形の破壊、森林伐採、動植物の生息環境破壊、バードストライク、土砂流出による河川の汚濁、観光等地域産業への影響など、多様な問題が全国的に散見されてきた。しかし、現状では、対策がとられないまま放置されている。川内村の投じた一石は、行政として、大きな意味がある。