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新型インフルエンザワクチン

新型の豚インフルエンザで、福島県でも基礎疾患ない30歳代の男性が、12月17日、肺炎で亡くなった。国内で120人目、県内で初めてだ。
この方は、11月18日に40度の高熱から急性肺炎で入院、2度の簡易検査で陰性となり、タミフルが投与されたのは高熱発症から5日後で、発熱から約1か月後に死亡したという。

流行の中で,いわき市も新型インフルエンザワクチン接種の助成事業をはじめる。
この予算が12月定例会に提出されたので、この助成対象、予約状況、死亡例の多い基礎疾患のある方の予防接種、医療従事者へのワクチン接種段階での副作用報告、輸入ワクチンの利用、水銀を含まないワクチンの使用などについて、質疑を行った。

いずれにしても、ウイルスに万能な薬はない。
インフルエンザは、ウイルスによっておこる「かぜ」である事に違いはない。なにより安全で有効な対処法は、十分に休息をとりウイルスと闘う抵抗力をおとさないようにすることだと、専門家は話している。


●以下は、質疑のやり取り、です。答弁は、保健福祉部長。

●新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン接種に関する本助成事業による対象人数は、どの程度と見込んでいるのか。

■答弁(保健福祉部長):新型インフルエンザワクチン接種助成事業の対象者数につきましては、基礎疾患を有する方や妊婦などの国が定める優先接種対象者のうち、生活保護世帯や市民税非課税世帯など、国が示す基準に該当する方が約3万8,200人、また、本市が独自に助成対象とする1歳から小学校6年生までの小児が約3万2,600人の合わせて、約7万800人と見込んでおります。

●本市における新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンの接種必要人数は、どの程度と見込んでいるのか。

■答弁:本市における優先接種対象者数につきましては、医療従事者、妊婦、基礎疾患を有する方、1歳から小学校6年生までの小児及び1歳未満児の保護者、65歳以上の高齢者等、
約18万8,000人と見込んでおります。

●本市における新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン接種の予約状況は、どうか。

■答弁:ワクチン接種の予約につきましては、県が優先接種対象者ごとに定める予約開始時期や、県からのワクチンの供給状況等を踏まえながら、接種を行う医療機関において、随時、受け付けているところであります。
ワクチンの供給が開始されて間もない現時点におきましては、接種希望者の予約の集中に対応しきれていない状況にありますが、ワクチンは、生産等が完了したものから順次、医療機関に供給されることとなっており、国によれば、直近では、12月上旬の第5回出荷分として、県に9万3,600回分のワクチンを供給する予定としておりますことから、今後、円滑な接種に向けて体制が整ってくるものと考えております。

●厚生労働省は、11月21日までに新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンの接種後に死亡した21人はいずれも50歳以上の基礎疾患を有する人とし、死因は基礎疾患の悪化や再発が主なもので、ワクチン接種と死亡の関連について「関連なし」「評価不能」と報告しているが、基礎疾患のある方の予防接種については、担当医師の慎重な対応が必要なのではないか。

■答弁:国におきましては、接種を行う医療機関に対し、基礎疾患を有する方への接種に当たっては、被接種者の健康状態及び体質を勘案し、接種の適否を慎重に判断するとともに、接種後の健康状態を確認するよう求めるなど、適切なワクチン接種の実施について、周知徹底を図っているところであります。

●医療従事者へのワクチン接種段階での副作用報告は、本市ではどうなっているか。

■答弁:新型インフルエンザワクチン接種による副反応につきましては、接種を行う医療機関において、直接、国に報告することとされており、国からの情報によりますと、新型インフルエンザワクチン接種を行った全国の医療従事者約2万人を対象とした健康状況調査においては、ワクチンの安全性に関して、季節性インフルエンザワクチンと差はなく、死亡や後遺障害に繋がる重篤な副反応、いわゆる副作用はなかったとしております。

●日本でも輸入に向けて承認審査中のグラクソ・スミスクライン社が製造した新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンに重い副作用の報告があったため、カナダ保健省が使用中止を決定したが、輸入ワクチンの利用について、本市はどう捉えているのか。

■答弁:新型インフルエンザワクチンにつきましては、来年1月中旬から、国産ワクチンに加え、輸入ワクチンの使用も予定されているところであります。
今般、輸入を予定していたワクチンの一部について、カナダにおいて副反応が出たとの報告があり、国におきましては、調査チームを現地に派遣し、今月8日には、「ワクチンによる副反応の原因解明には至らず、品質上の問題とは考えにくい」とする見解を発表いたしました。
国は、引き続きカナダ政府と情報交換を行うとともに、輸入ワクチンの特例承認について審議する薬事・食品衛生審議会に調査結果を報告する予定とされておりますことから、本市におきましては、国等の動向を注視して参りたいと考えております。

●ワクチンに添加されている保存剤が有機水銀化合物であるため、乳幼児の水銀暴露が懸念され、アメリカの医学協議会は保存剤には水銀を含まないワクチンの使用を勧告しているが、現状はどうなっているのか。

■答弁:新型インフルエンザワクチンには、季節性インフルエンザワクチンと同様、一部を除いて、細菌感染の可能性を防ぐため、国が定める基準以下のエチル水銀に由来する保存剤が添加されております。
なお、国によりますと、過去に米国において指摘された当該保存剤と精神神経系への副反応との関連性については、最近の疫学研究ではその関連が認められないとしております。


by kazu1206k | 2009-12-21 18:59 | 福祉医療 | Comments(0)

佐藤かずよし


by kazu1206k