小名浜港背後地等整備の進め方
2010年 03月 06日
大きな第二点は、小名浜港背後地等整備の進め方について、であります。
小名浜港背後地等の整備は、港湾と市街地を分断してきた臨海鉄道の貨物ターミナルを移転して、都市基盤整備を行う土地区画整理事業を実施すること、さらに、貨物ターミナル跡地を「都市センターゾーン」として開発、そこに都市計画道路平磐城線を連結して、港の賑わいを地区全体に波及させる計画です。
これは、平成17年、いわき市都市計画マスタープランの具現化として策定された小名浜地区まちづくり計画のひとつであり、いわき市とまちづくり団体の小名浜まちづくり市民会議が締結した「パートナーシップ協定」によって、両者の恊働作業として進められてきたものです。
そこで、以下、伺います。
⑴ 小名浜港背後地整備事業について
ア 小名浜港背後地整備事業は、今後どのように進めるのか。
●答弁:都市建設部長
小名浜港背後地整備事業につきましては、貨物ターミナル移転先となる用地を確保する必要があることから、土地区画整理事業の実施に先立ち、移転先の民有地等の用地取得に着手し、その取得状況を見極めたうえで、土地区画整理事業の事業認可を受け、貨物ターミナルの移転を実施することとしております。
このような考えのもと、用地取得事業につきましては、市土地開発公社に依頼し、弾力的かつ機動的に用地買収を進め、早期に貨物ターミナル移転用地を確保することとしております。
また、土地区画整理事業につきましては、今後の用地取得の進捗状況を踏まえながら、土地区画整理事業の設計の詳細や資金計画、公共用地の編入等について国・県等関係機関と協議を行い、事業計画を作成し、事業認可に向けた手続きを進めて参りたいと考えております。
イ 都市センターゾーンに係る土地利活用の基礎的調査や検討など、これまでの取り組みについて。
●答弁:都市建設部長
都市センターゾーンにつきましては、「小名浜の核となる新たな都市空間の形成」と「情報発信・交流拠点づくり」を基本コンセプトに、民間活力の導入により土地利活用の具現化を進めるため、これまで、有識者や民間企業へのヒアリング、類似事例調査等を実施しながら、「導入機能や空間形成」、「施設配置イメージ」等について調査検討を進めてきたところであります。
このような取組みの中で、バスターミナルなどの「交通ターミナル機能」、コンベンションやホテル、商業施設などの「商業観光機能」、スポーツ・フィットネスなどの「健康・福祉機能」等の導入が提案されております。
ウ アクアマリンパークとの連携について。
●答弁:都市建設部長
都市センターゾーンは、高い集客力を持つアクアマリンパーク地区と既存ストックが集積した既成市街地をつなぐ結節点に位置しておりますことから、「たまりの空間」、「交流拠点」として、アクアマリンパークと既成市街地の双方と機能を補完し合いながら、小名浜港周辺地域全体の核となる、より魅力の高い拠点性を有するゾーンとしての開発を目指すものであります。
このような考えのもと、「アクアマリンふくしま」、「いわき・ら・ら・ミュウ」や「小名浜さんかく倉庫」などと調和と連携のとれた導入機能や施設配置等について検討を進め、土地利活用の具現化を図って参りたいと考えております。
エ 民間誘導をどのような手法で実現を図るのか。
●答弁:都市建設部長
民間企業の誘導につきましては、国・県・市及びまちづくり団体等が一堂に会する「小名浜港背後地等の整備に係る連絡・調整会議」のワーキンググループ等において、土地利活用の基本的な方針について検討を進めるとともに、当該地区開発に関する広報・PR活動等の情報発信を積極的に行いながら、民間事業者の事業参画意向等の把握に努め、土地利活用の実現を図って参りたいと考えております。
⑵ 都市計画道路平磐城線について
ア 都市計画道路 平磐城線 花畑工区から小名浜工区までの進捗状況について。
●答弁:都市建設部長
都市計画道路平磐城線花畑工区につきましては、福島県が平成16年度より事業に着手し、現在、起点の日産サティオ福島から小名浜支所までの区間につきましては、用地買収及び建物補償等が完了し、平成22年度中の4車線供用を目指し、改良舗装工事を推進しているところであり、小名浜支所から終点の本町通りまでの区間につきましても、引き続き用地買収を進めるなど、鋭意事業の推進を図っているところであります。
また、小名浜工区につきましては、小名浜港背後整備事業との整合を図りながら県が都市計画決定の手続きを進めてきたところであり、昨年11月からは、地域住民への説明会や都市計画公聴会を開催し、合意形成を図るとともに、去る2月には、いわき市及び福島県の都市計画審議会において、承認が得られましたことから、今年度内に都市計画の手続きを完了する予定となっております。
イ 都市計画道路 平磐城線 小名浜工区について、完成時期も含め、今後どのように進めていくのか。
●答弁:都市建設部長
県では、平磐城線小名浜工区につきましては、現在施工中の花畑工区の進捗状況等を見極めるとともに、市が施行する土地区画整理事業と整合を図りながら、引き続き事業化に向け準備を進めたいとしております。
このようなことから、市といたしましても、県と相互に事業調整を図りながら一体的に推進していく考えであり、引き続き、国、県に対しまして、両事業の整備促進について要望して参りたいと考えております。
