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病院事業、南部清掃センター建設工事と賠償金

2月定例会の総括質疑のやりとりの紹介、第2回目。
病院事業関係と南部清掃センター建設工事関係の2項目で、紹介は今回で終了です。

 大きな第一点、市長提案要旨説明について、であります。(一、二は前回)
 三つ目は、いわき市南部清掃センター建設工事問題に係る市の対応について、です。

1点目、本市は、三菱重工業株式会社が本市に対して謝罪すると判断しているのか。
●答弁:生活環境部長
 本件につきましては、市民の皆様及び本市が長年にわたり物心両面において多大な負担を強いられてきたところであります。
 このため、受注調整に係る公正取引委員会の審決の確定を踏まえ、三菱重工業株式会社に対し、市民を代表して謝罪を求めるべきと、判断したところであります。

2点目、三菱重工業株式会社との損害賠償等の協定に基づく協議の見通しは、あるのか。
●答弁:生活環境部長
 市からの協議申入れに対し、まだ回答が届いておりませんが、同社の対応を見極めながら適切に対応して参ります。

3点目、住民訴訟での賠償金5%を不服として、賠償金10%を要求する場合、新たな訴訟を起こすのか。
●答弁:生活環境部長
 この件に関し、市としましては、終始一貫、市民の皆様の信頼に応えるため、市自らも行動することを基本として取り組んできたところであります。
 今回の申入れは、今後の状況によっての法的な面も踏まえて行ったところであります。

 大きな第二点、議案第7号 いわき市病院事業の設置等に関する条例の改正について。

 一つ目は、病院事業の組織改編について、です。

1点目、病院局の廃止により、経営管理部が事務局となり、病院局長は部長クラスであったのに対し、事務局長は次長クラスとされますが、これで組織機能が強化されるのか。
●答弁:病院局長
 今回の組織改正につきましては、本年4月に、「1市1病院1施設」へ移行することに伴い、市立病院を再編し、業務の簡素・効率化を図るため、病院事業管理者の権限に属する事務を処理する組織としての「病院局」を廃止し、「総合磐城共立病院」を位置づけることにより、総合磐城共立病院に特化した新たな運営形態とするものでありますが、営に関する権限と責任を有する病院事業管理者と医療提供の責任を担う病院長が、これまで以上に連携を図り、強いリーダーシップを発揮することによって、組織としての機能はさらに強化されるものと考えております。

2点目、病院局を廃止し、病院事業管理者の権限に属する事務を処理する組織として総合磐城共立病院を位置づけましたが、病院事業管理者は自らの権能をどう発揮する考えか。
●答弁:病院事業管理者
 私は、地方公営企業法の全部適用により、人事権、財政権等の広範な権限と責任を与えられ、機動的で弾力的な病院経営を行うことにより、医療提供と経営の両面についてトータルマネジメントを行う役割がありますことから、従来の手法を徹底的に見直すとともに、先進事例などもこれまで以上に取り入れながら、1市1病院1施設としての新しい運営形態のもとで、病院事業管理者である私自らが職員の先頭に立ち、全力を挙げて、経営の健全化に取り組んで参りたいと考えております。

3点目、総合磐城共立病院の組織の活性化にむけて、病院職員の意識改革はどのように進める考えか。
●答弁:病院局長
 職員の意識改革につきましては、「いわき市市立病院改革プラン」にも位置づけ、経営情報の共有化や各種研修への積極的な参加推進を行なうなど、職員の企業意識の高揚と環境の醸成に取り組んできたところでありますが、今回の「1市1病院1施設」への移行を契機として、新たな経営管理手法の導入なども視野に入れながら、職員全員が目標を共有し、これまで以上に一丸となった取組みの推進に努めて参りたいと考えております。

4点目、地域の中核病院として地域医療支援病院の認定を受けている総合磐城共立病院の地域医療連携室を院長直属組織としますが、市民サービスは、どう充実するのか。
●答弁:病院局長
 総合磐城共立病院は、地域の中核病院として平成21年9月に「地域医療支援病院」の認定を受け、今後さらなる連携強化を図る必要があることから、医事課内の課内室である「地域医療連携室」を、院長直属の組織として位置づけ、充実強化を図ることとしたところであります。具体的な患者サービスといたしましては、紹介患者さんがスムーズに入退院できるための窓口業務の充実や、各診療科外来への案内サービスの充実、さらには、診療科での待ち時間の短縮など、紹介患者さんがよりスムーズに診療が受けられることとなります。

 大きな第三点、議案第10号 平成21年度いわき市一般会計補正予算(第9号)について、であります。

 一つ目は、歳入20款諸収入6項雑入4目雑入の南部清掃センター損害賠償金について、です。

1点目、南部清掃センター損害賠償金の歳入繰り入れにあたっては、当事者である原告団との協議を含めて、これまでどのような経緯があったか。
●答弁:生活環境部長
 損害賠償金について、原告の方々からは、基金への積立など市民福祉の向上に役立つよう使って欲しいとの希望が示され、これまでの原告の方々の一方ならぬご苦労を踏まえ検討してまいりました。
 今期2月定例会を前にして、一定の整理を行いましたことから、先日、原告代表の方をお伺いし、病院問題等、現下の厳しい財政状況において、ご希望に添えたかどうかという面はありますが、貴重な財源として予算編成に使わせていただきましたと、感謝を込めてご説明したところです。

2点目、南部清掃センター損害賠償金は、住民訴訟の意義も踏まえ、基金化も含めて市民福祉の向上につながる有効な活用方法を検討するはずではなかったか。
●答弁:財政部長
 南部清掃センター損害賠償金につきましては、本定例会に提案しております2月補正予算案において、景気後退の影響が依然として強く残る現下の経済情勢を踏まえ、市税の減額補正を講じるなど、これまで以上に一般財源の確保が極めて困難な状況となっている一方、病院事業会計に対する補助金や貸付金を新たに計上するとともに、生活保護扶助費を増額することなどに伴い多額の一般財源が必要となりますことから、広く市民サービスの向上に資するべく一般財源として措置したところであります。

3点目、住民訴訟の確定により損害賠償金が支払われたが、原告団の方々は高齢で、うち2名の方は既に他界しておられます。弁護士報酬を巡る問題の早期解決については、どう考えているのか。
●答弁:生活環境部長
 弁護士報酬額に関しましては、市として一定の考え方を整理し、お示ししたところであり、現在、双方の代理人を通して協議を行っているところです。
 市といたしましては、市民の皆様への説明責任を果たし得ることを前提としながら、早期解決に向け、誠実に協議に応じて参ります。

 二つ目は、歳出4款衛生費1項保健衛生費8目病院費の病院事業費について、です。

1点目、常磐病院事業精算補助金1,544,088千円は、常磐病院の収支不足によるといいますが、内容はどうなっているか。
●答弁:病院局長
 常磐病院の収支不足の内容につきましては、収入面では、後継医療機関への引き継ぎに伴い、他の医療機関への紹介等による患者数の減により、医業収益が減少する見込みであること、支出面では、給与費において普通退職者が当初見込んでいた19名から48名となり、退職金が約12億円見込まれることなどから、収益的収支、資本的収支を合わせまして、収入で、21億7,452万2,000円、支出で、37億1,861万円となり、結果として、15億4,408万8,000円の収支不足の見込みとなったものであります。

2点目、市立病院事業貸付金1,372,712千円は、共立病院の資金不足といいますが、資金繰りはどうなっているか。
●答弁:病院局長
 平成21年度の資金繰りの状況につきましては、企業債の償還や期末勤勉手当の支払い時期等において一般会計からの一時借入れを行い運転資金不足に対応して参りましたが、3月末の時点で最終的に一時借入金の戻し入れが困難となる見通しであることから、一般会計から13億7,271万2,000円の長期借入れをせざるを得ない状況となっております。

3点目、病院事業の資金不足は、市立病院改革プランの収支計画では平成21年度末に784,000千円であり、現実は倍近くになりますが、その原因は何か。
●答弁:病院局長
  平成21年度末の資金不足に差が生じた原因につきましては、収入面では、市立病院改革プランにおいて数値目標として設定しておりました総合磐城共立病院の一日あたりの入院患者数643人が594人、外来患者数1,190人が1,012人と、それぞれ減となり、医業収益が約6億7,000万円減となる見込みであること、一方、支出面では、定年及び普通退職者が合わせて77名から80名に増加したことに加え、一人当たりの平均支給額が約120万円増加したことにより、退職給与金が約1億4,000万円の増となる見込みであるほか、高度医療にかかる診療材料費の増嵩により、材料費が約3億2,000万円の増となる見込みであることが、主な要因であると考えております。

4点目、共立病院の資金不足の現状からして、今後,市立病院改革プランの収支計画は、見直しが必要ではないのか。
●答弁:病院局長
  市立病院改革プランにつきましては、平成21年度から平成23年度までを計画期間としており、その進捗管理は、昨年4月に設置いたしました有識者等で構成する「いわき市病院事業経営評価委員会」において実施状況の点検評価を行うこととしておりますことから、その意見を十分に踏まえ、全力を挙げて経営健全化に取り組んで参りたいと考えております。


by kazu1206k | 2010-03-11 16:07 | 議会 | Comments(0)

佐藤かずよし


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